※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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と言う訳で、アメリカさんのお先真っ暗話。
いや、まあ、史実の日本もこれぐらいの状況だった…かな?


次号 (アメリカに)救いはないのか?


142 ニミッツの苦悩・通商破壊・戦力増強

同日10時頃 ハワイ 太平洋艦隊司令部

 

 

 

「……その損害は本当なんだな?」

 

ロシュフォート中佐からの報告に絶望顔になりながら、確認する様にニミッツ大将が訊いた。

 

 

「はい…重巡洋艦ヴィンセンス、クインシー、アストリア、シカゴ、大西洋から回されたウィチタ、標的艦から復帰した戦艦ユタが撃沈され、軽巡洋艦サン・ファンが中破…ガダルカナル島周辺の海上戦力はほぼ全滅、ヘンダーソン飛行場も夜明けの空襲で壊滅、修復しようにも、修復中に第二次攻撃隊が飛来し、機材も破壊されました」

 

 

「くそ…やはり、根本的に戦力が足らん。幾ら航空機の数で圧倒したところで、敵の位置も掴めない状態で飛行場を各個攻撃されては、手も足も出ない」

 

しかも、敵はイギリスを通じて、オーストラリアからアメリカへ移管された飛行場を把握しているのだ…一方的になって当然とも言える。

 

 

「更に問題は輸送船舶の被害です。輸送船団は64隻中マーコレーを含んだ42隻撃沈、10隻大破、6隻行方不明…無事な船は6隻しかありません。更に揚陸された物資は9割がた焼かれました…早急に代替の輸送船団が必要です」

 

 

「なお、状況分析班からは、今後の事を考えると、今迄の1.5〜2倍の規模の輸送船団が必要、との事です」

 

ロシュフォート中佐とレイトン中佐の言葉にニミッツ大将は苦悩に染まる。

 

 

「何もかも足らん…戦力も、船も、味方も、時間も…増えるのは被害と国民の怒りだけではないか」

 

ニミッツ大将の呟きにロシュフォート中佐もレイトン中佐も黙っていた。

が、状況は刻一刻とアメリカに厳しいものへとなっていた。

 

 

 

同じ頃 フェニックス諸島 伊19潜艦内

 

 

 

「…よし、獲物の団体様だ。護衛はいるが、数隻なら問題ない」

 

自ら確認後、先任士官に代わりながら、伊19潜艦長木梨鷹一少佐は言った

 

 

「…間違いありません、アメリカの戦時標準船(リバティー船)と護衛の駆逐艦ですね。掲げられているのも、アメリカの星条旗です」

 

先任士官はもう一度自分で船団を確認し、獲物である事を追認する。

 

 

「警戒はしているが、多分、油断しているだろう…まさか、ここで襲われるとは思っていないだろうしな」

 

そう言って木梨少佐なニヤリと笑う。

ここ、フェニックス諸島はハワイとパプアニューギニア・ニューカレドニアとの中間地点であり、日本側が設けた『新たな狩り場』だった。

しかも、フェニックス諸島のカントン島、エンダベーリー島は『イギリス・アメリカの共同統治下』にあり、ハワイから南へと向かう際の重要な中継ポイントであるが故に『絶対通過しなければならない』場所であった。

よって、複数隻の潜水艦による、ドイツを真似た群狼戦術となった。

 

 

「よし、とりあえず一隻は沈めんとな…撃て」

 

木梨少佐の指示に従い、魚雷が発射された。

 

 

……MO作戦(珊瑚海海戦)後に開始されたオーストラリア東海岸における通商補給路破壊作戦はアメリカのニューカレドニア占拠後には更に東方面での実施を余儀なくされた。

これにより、日本海軍の潜水艦による通商補給路破壊作戦実施場所は①オーストラリア東海域、②ニューカレドニア〜サモア(アメリカ領サモア)間、③サモア(アメリカ領サモア)〜フェニックス諸島の3か所になっていた。

だが、その際に問題になったのは投入される潜水艦への補給だった。

なにせ、トラック諸島から更に数千キロも向こうの地での補給となれば、『日本』側の土地は存在しない…代わりに『イギリス』とその関連地が出てくる。

①はニュージーランド、②はフィジー、トンガ、サモアなどのイギリス関連領、③キリバスやフェニックス諸島(イギリス領側)などが点在し、この島々に偽装補給艦を派遣し、潜水艦への補給を行っていた……イギリスは当然の如く『知っていた』し、そもそも、輸送船団の運航情報等を日本に流して『協力』していた程だった。

無論、これは東ティモールやオーストラリア、ニューカレドニア等の『アメリカのやらかした』結果なのだが、やはり、史実と違い『日英同盟』が復活していたのは大きかった。

特にニューカレドニアの件以降にフランス等からの連合国側からのアメリカ不信が広がり『日本に協力する方がアメリカへの牽制になり、後々に有利』と言う空気を作りあげていたのはイギリスの尽力(チャーチル卿)が大きい。

やはり、斜陽化していたとは言え『大英帝国』は未だにその絶大な影響は相変わらず健在であった。

 

 

……なお、後々にこれを知ったアメリカはイギリスに抗議したが、駐英アメリカ大使に対して、チャーチル卿は『四カ国条約や九カ国条約、不戦条約の提唱者ながら、裏で暗躍し、『都合良く』日本を悪者にしていた事を知らんと思っているのか?』と言い、『そもそも、ポルトガルやフランスに謝罪したのかね? 日本は同じ被害者側なのに『我々のせいで巻き込んでしまい、申し訳無い』と謝罪行脚をしていたぞ。日本を見習え』と『目の据わった』笑顔で言っていたと、との事だった。

 

 

8月30日 パプアニューギニアより100キロ程北の海域 艶鶴艦橋

 

 

「ふむ…これは一仕事すんだ我々へのご褒美…は形かな?」

 

 

「…それは何とも」

 

角田中将のボヤきに奥宮少佐が苦笑いをうかべながら答える。

給油部隊と合流した第二機動艦隊は鹵獲した輸送船6隻を給油部隊に引き渡した。

そして、給油部隊は第二機動艦隊への『土産』を持って来ていた。

 

 

「『第七航空戦隊 空母豊鶴(ほうかく)』…帝都空襲時のエンタープライズの相棒ホーネットが我々の下にきた、と」

 

何とも言えない感じで奥宮少佐は言う。

 

 

「加えて新設の『第一防空戦隊』か…防空艦艇を集めた、空母直衛戦隊…まだ半数ながら、そんな新鋭艦艇が来るのは大歓迎だ」

 

 

防空艦に改装された軽巡洋艦五十鈴を旗艦とし、新型の秋月型防空駆逐艦4隻、秋月、照月、涼月、初月…これでも、水雷戦隊の半数でしかない。

 

 

「先の夜戦で、付近の敵水上戦力は壊滅した。となると、脅威となるのは航空戦力だ…航空戦力、防空戦力の増強は心強いな」

 

給油中の第二機動艦隊に代わり、空を睨む第一防空戦隊を頼もしく思いながら、角田中将が呟いた。

 

 

 

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