アメリカ軍の矢は届くのか…果たして…。
次号 艦隊対空戦闘用意!
30分後
鍾馗、紫電改、零戦(+零観)の迎撃隊がニューカレドニアから飛来・接近するアメリカ軍合同攻撃隊を迎え討つべく飛んでいた。
攻撃隊撃退後に送り狼として出す攻撃隊の為の少数機を除いた全力迎撃である。
そして、編隊先頭に一機の鍾馗が前に出る。
『こちら、アカマツ1。敵編隊発見。11時方向下方』
下に目を移せば反射光と共に黒点が幾つか…増えながら近付いてくる。
後は何時も通り…鍾馗隊のが突っ込んでいく。
ただ、今回違うのは鍾馗隊に続いて豊鶴の紫電改も続いて突っ込んでいく事。
それを志賀大尉は苦笑いを浮かべながら見ていた。
何せ神鷹・艶鶴の鍾馗隊44機と豊鶴の紫電改40機、零戦の上位互換機が80機以上で襲い掛かる光景と零戦が置いて行かれている事に対する苦笑いだった。
「そろそろ、零戦も御役御免かな…だが、この場にいる以上はやらせてもらうさ。全機、鍾馗と紫電改に続け!」
志賀大尉の指示で零戦隊も敵編隊に向かい降下していく。
一方、鍾馗隊と追従する紫電改隊はさっそく敵編隊を食い破っていた。
流石に80機以上の零戦の上位互換機が一斉に…しかも、上方から…襲い掛かると言う悪夢の様な光景の結果は地獄絵図に等しく、奇襲を受ける形になった事で一気に20を越える機体が墜ちるか、爆発する…その中にB17も2機ほど混じっている。
『敵だ! 敵の迎撃だ!!』
『な、なんだ! あの数は!? 60以上いるぞ!?』
『くそ! 追撃しろ!』
『待て! 早まるな!! 後続…40以上くるぞ!!』
『なっ…嘘だろう!?』
『編隊間隔詰めろ!! ボックス隊形!!』
『フライングフォートレスが一撃で墜ちるって、どんな火力だよ!?』
『無駄口を叩くな!! 弾幕を張れ!!』
アメリカ軍攻撃隊の無線通話は阿鼻叫喚の様子そのままだった。
護衛機は鍾馗・紫電改を追撃する者と零戦を迎え討つ者に分かれ、攻撃機隊は中型・大型機はボックス隊形を組み、小型機は速度を上げて突破に掛かる。
だが、50機の零戦に襲い掛かられては……どうにもならない事は目に見えていた……。
「よしよし、零戦も何時も通り、紫電改の若造共も上手くやってるな」
先頭に立って赤松小隊を率いていた赤松飛曹長は機体を上昇させながら上で展開されている空戦を見ていた。
自分達が食い破った為、護衛の戦闘機は空戦で手一杯で、編隊の護衛自体が出来ていない。
「さて、手頃な獲物は…」
『小隊長! グラマン来ます!!』
ペアを組む小隊員の警告にサッと鍾馗を操り、一撃を回避する。一撃を仕掛けたF4Fはそのまま急降下で逃げる。
「はっ! 何処の野郎か知らないが、挑んで来るとはちょうどいい! 小隊全機警戒! これは俺の獲物だ!」
赤松飛曹長はニヤリと笑いながら、挑戦を受けた。
「さあ、来いゼロ! 貴様の栄光も今日までだ!」
F4Fを操り、赤松飛曹長に一撃を仕掛けたのは史実で対零戦戦術として有名な『サッチ・ウィーブ』を生み出したジョン・S・サッチ少佐だった。
彼は史実通り生み出した『サッチ・ウィーブ』を試す為にこの場に来たのだが……
『少佐! ダメです! 奴ら急降下で付いて来る!!』
F4Uコルセアのパイロットから悲鳴にも似た無線にサッチ少佐の顔が凍る。
「(バカな!? ゼロは急降下に弱い筈だ…ドーントレス隊の生き残り連中が嘘を言う訳が…!)僚機と連携しろ! そうすれば…」
『その僚機が既に…しまっ、被弾…脱出!!』
そう言った直後、無線が途切れる。
が、次々に同じ様な無線が入る。しかも、陸軍のP38からも。それが嘘でも何でもない事を証明する。
「バカな! どうなってる!?」
『少佐!! わかりました! 敵機は3種類! ゼロ以外に2ついます!!』
僚機のエドワード・オヘア少尉が叫んだ事により、サッチ少佐は全て理解した…理解出来てしまった。
「…新型機! 新型機を投入したのか!!」
……少しズレていたが、仕方無い。何故なら、開戦から鍾馗に狙われた機体はほぼ全てが撃墜されているからだ。
『少佐の後ろに付いているのはゼロと形状が違います! 他にゼロと似ながらもエンジンが大きく…しまった! そのゼロに似た機体に捕まった!! 振り切れない!!』
「逃げろ! 逃げ続けろ! いま、そっち…」
次の瞬間、鍾馗の12.7ミリ機銃がサッチ少佐のF4Fに突き刺さり、更にトドメと20ミリ機銃が撃ち込まれた。
それが致命打になり、炎上しながら墜ちていき…途中で燃料タンクに引火したのか爆発した。
「腕は良かった…が、何か勘違いしたのが命取りだったな」
撃墜・爆発したF4Fの末路を見届けながら敬礼する赤松飛曹長。
その時、このF4Fの僚機と思われるF4Fを撃墜…此方はパイロットは脱出した様だが…した紫電改とそのペアの僚機が赤松機に近付いて来た。
2人のパイロットは赤松に敬礼すると、新たな獲物を求めて飛び去る。
「ほう…小僧だが…いい面構えだったな」
返礼しながら飛び去る2機を一目見つつ、小隊と合流し、新たな獲物を狙う為、赤松も機体を翻した。
レナータ専用水観から発射された12.7ミリ弾がP38のエンジン部に突き刺さり、墜ちていく。
続けて、近場にいたアヴェンジャー艦攻の翼を叩き折った。
甲木一等飛行兵の水観がドーントレスの翼に命中弾を与え、煙を吐かせる。
手持ち無沙汰になり、迎撃に参加していた二式艦偵が機首の12.7ミリ機銃を当て、ドーントレスの主翼を粉砕し撃墜する。
『流石、大尉。見事な腕前で』
甲木一等飛行兵からの称賛な無線もレナータは沈黙していた。
彼女には珍しい事だった…が、直ぐに二式艦偵に無線で告げた。
「艶鶴と加賀に上申打電! 敵編隊近付く! 対空戦闘用意!!」
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本作品ヒロイン(3人)とのR18シーンの有無
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