※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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前号の続きになります。
そして…スプルーアンス中将は…。


次号 夜戦用意!


154 第二機動艦隊防空戦 後編

加賀艦橋

 

 

「…150機以上か」

 

 

「あぁ、200とまではいかないが…150、いや、もうちょい多いかも」

 

 

加賀の艦橋では海図台の上で接近しつつある敵攻撃編隊の机上兵棋演習用の駒を自艦隊に向かって滝崎が動かしていた。

レナータ(の指示による二式艦偵の星雲から)の打電と迎撃隊の報告から数を計算すれば……数字は出てくる。

 

 

「……なら、ここに来るまでには…」

 

 

「まあ、50機よりは下かな」

 

 

「…なら、捌けるな…よし、対空戦闘用意! これを凌げれば第二機動艦隊の…我々の勝ちだ!」

 

比喩ではない。敵艦隊の戦力は第一艦隊とほぼ同等、脅威は敵の航空戦力であり、対空(防空)戦力と言う意味では第二機動艦隊に向かって来てくれた方が都合がよかったのである。

つまり、第二機動艦隊を脅威としていたスプルーアンス中将の航空戦力による全力攻撃は皮肉な事に第二機動艦隊の思惑に嵌まる形になり、正面からその脅威が粉砕される形になってしまった。

 

 

 

暫くして 艶鶴艦橋

 

 

「敵攻撃隊確認! 迎撃隊追撃中!」

 

攻撃隊の姿を確認した見張りが叫ぶ。

 

 

「そろそろよいな…迎撃隊を下がらせろ。対空砲火の巻き添えになる」

 

角田中将の指示は直ぐに実行され、迎撃隊が敵攻撃隊から離れていく。

退避の完了を見て、輪形陣の第二機動艦隊から対空砲火が開始される。

しかも、追撃していた星雲や零式水観と言った機体が攻撃隊の横(で間隔を開けて)飛んで観測しているのである…時限信管の調整もやりやすいと言う皮肉な結果までついてくる。

だが、それも限界があり、攻撃隊が攻撃の為にバラけると星雲や零式水観も巻き添えを避けて離脱していく。

しかし、それでも充分であった。対空戦闘をくぐり抜けてきた第四艦隊を中心とした第二機動艦隊、更に元アメリカ艦や第一防空戦隊(半編成)の対空砲火がこれまた強力で次々に敵機が墜ちていく。

 

 

「第六水雷戦隊の疾風からアベンジャー撃墜の報告! 同じく追風、望月がドーントレスを撃墜!」

 

 

「第一防空戦隊旗艦五十鈴より打電! 旗艦含めた空母に接近中の敵機全機撃墜と言ってきた!」

 

 

「敵のB25を本艦の対空砲火で撃墜!」

 

士官が、(手伝ってくれている)エーディトが、加賀の見張り員が次々と報告を上げてくる。

艦隊到達時に50機を切っていた攻撃隊は加速的に数が減っていく。的確かつ、しっかりとフィールド分けされた弾幕射撃の濃密な対空砲火…史実のエンガノ岬沖海戦で伊勢・日向が見せつけた射撃は更に大規模な形で実施されたが故とも言えない状況である。

 

 

「敵も粘るな」

 

 

「かたっ(敵)さんの4発のでっか物が中心もす。故にかたか(固い)かと」

 

松島宮の呟きに神中佐が答える。

確かに見る限り、今の残存機の大半が頑丈なB17爆撃機だった。

 

 

「敵のB17爆撃機編隊、高度を下げています! 狙いは本艦かと!」

 

 

「やれやれ…やはり狙われるか…松田艦長、頼む」

 

 

「はっ。お任せあれ」

 

見張り員の緊迫した声に松島宮は苦笑いを浮かべながら、松田艦長に後を託し、松田艦長は余裕の表情で預かる。

B17側は防備の固い空母より、憎き加賀を狙う選択をした様だが…当然、回りが許さない…と言うより、『殿下をお守りしろ!!』とばかりに更に固め出す。

そんな弾幕に真正面から突っ込むのだがら…末路は予想通りである。

 

 

「…やっぱり、大型爆撃機による対艦隊水平爆撃は無理があるな」

 

ボロボロになり撃墜されるか、手前で爆弾を投棄して逃げるB17編隊を見ながら、滝崎は呟いた。

 

 

「殿下、あのB17の編隊が最後のようですな」

 

何時の間にやら、自然的に対空砲火が収まりつつあった。

 

 

「ふぅ…各艦の被害を集計。戦闘配置はそのまま、警戒厳に…攻撃隊が発艦するぞ」

 

神鷹が自艦の鍾馗隊を収容する中、残りの迎撃隊は空中警戒、各空母の飛行甲板では攻撃隊の発進準備が行われている。

と言っても、後は飛行甲板に上げて、発進させるだけで終わる状態なのだが。

 

 

 

暫くして ヌーメア 南太平洋艦隊司令部

 

 

「……そうか、成果無し、か」

 

報告を聞いても、結果が解っていた為か、スプルーアンス中将はそう呟くだけだった。

 

 

「スプルーアンス中将、我々第一海兵師団は最後まで抵抗する腹積もりです」

 

第一海兵軍団司令官として、残存する第一海兵師団を指揮するアレクサンダー・ヴァンデグリフト少将が言った。

 

 

「やめてくれ、ヴァンデグリフト少将。『降伏の伝統はない』と言うのは解るが…君はフランス国旗に銃を向けれるかね?」

 

それを言われ、ヴァンデグリフト少将は苦い顔をする。

そう、幾ら海兵師団が抵抗する意志をがあっても、ここは本来フランス領土なのだ…窓から見えるフランス国旗が露骨にそれを見せつけている。

 

「…私が責任を取る。ヴァンデグリフト少将、アメリカル師団と連絡を取り…今夜、憲兵隊から拘束されている領事・領事館員を含む日本人・日系人達を『保護』せよ」

 

その指示にヴァンデグリフト少将はもちろん、副官や幕僚達が驚愕した。

 

 

「展開している艦隊も負ける…機動艦隊からも送り狼の形で飛行場攻撃も行われる…そうなれば、地上戦は出来んのだよ…紅茶の様にボストン湾へ…海に叩き込まれるぞ」

 

…場合によっては『敗北主義者』ともとれる…いや、憲兵隊に喧嘩を売っている時点でそれ以上であるが…事をスプルーアンス中将が言ってのけた。

 

 

 

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