※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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と言う訳で、南太平洋での戦いは終わりです。
さてさて、どうなる事やら…。


次号 戦線拡大はノーセンキュー


157 ニューカレドニア陥落

2時間後 大和艦橋

 

 

「敵一番艦のコロラド型、大傾斜しつつあり…救助活動、間もなく終わります」

 

 

「勝った…とは言え、素直に喜べませんな」

 

士官の報告、宇垣参謀長の何処となく苦々しい呟きに堀長官はコクリと頷くのみ。

そして、海戦は神通ら第二水雷戦隊(突破した半数)による敵戦艦襲撃から2時間で決した。

大和と武蔵が敵一番艦(コロラド)と二番艦(ニューメキシコ)と交戦していた為、突破した第二水雷戦隊は武蔵に向けて発砲している三番艦(ミシシッピ)と四番艦(アイダホ)に向かって酸素魚雷を発射した…流石の田中少将も大和と武蔵の『獲物の横取り』をする気はなかったし、『それよりも健在な敵戦艦を叩く』方を取った。

ミシシッピとアイダホの副砲と撃ち合いながら接近した第二水雷戦隊は2隻に向けて次々に酸素魚雷を発射、2隻も回避の為に舵を切るも雷跡の見えない多数の酸素魚雷を避けろ、と言うのは無茶である…複数本の命中で忽ち戦闘力を激減させた。

結果……それぞれの相手との撃ち合いに専念出来た大和と武蔵はその相手に46センチの『暴力』を発揮し、海戦の結果を確定させた。

そして、つい30分程前に旗艦である敵一番艦から『救助要請』の信号旗と残存艦艇への戦闘停止が通達された。

 

 

「敵の快速艦艇の状況は?」

 

 

「大半が撃沈、或いは大破以上…沈没不可避です。総員退艦が出ている為、現在救助中。軽巡洋艦アトランタが中破、駆逐艦フレッチャーが小破で残存しているのみ。2隻共、旗艦からの戦闘停止命令を受け、戦闘を停止…フレッチャーは我が方と共に救助作業中です」

 

 

「…わかりました。必要とあれば、救助作業の為、増援の要請を」

 

宇垣参謀長の報告に対する堀長官の答えに宇垣参謀長が頷いた。

 

 

 

軽巡洋艦アトランタ 臨時指揮所

 

砲術士官であるロイド・マスティン中尉は死傷した上官達に変わり、アトランタの戦闘を指揮していた。

が、旗艦コロラドから『本艦戦闘継続不能』と『残存艦艇は戦闘停止、日本側の指示に従う様に』との通達を唯一無傷に等しい駆逐艦フレッチャーから受け、戦闘を停止、アトランタの現状確認に注力していた。

(アメリカ海軍では機関科士官でも指揮継承権が存在する。だが、戦闘中である為、戦闘指揮を残存最高位である彼が受け持っていた)

 

 

「くそ…惨敗か…機関長がこの光景を見たら、絶望するな」

 

 

「我々はまだマシですよ…そもそも、味方の誤射のせいで、何もかもめちゃくちゃだ」

 

マスティン中尉のボヤキに補佐役の下士官が何とも言えなさそうな顔をしながら言った。

 

 

「…だな…にしても、敵の駆逐艦隊…『ニスイセン』だったか? なんて連中だ…対空射撃を応用した弾幕射撃にも関わらずに…艦長達は?」

 

 

「ジェンキンス艦長は重傷ですが生きてます…ただ、スコット少将は…サンフランシスコの砲弾片をマトモに…」

 

 

「…とりあえず、艦長に報告する…どちらにしろ、俺達の戦争はここまでだ」

 

 

 

……後に『ニューカレドニア沖海戦』『コーラル海の悲劇』と呼称される海戦は戦艦コロラドが被弾多数の戦闘不能・大傾斜で、ニューメキシコは武蔵の砲撃による弾薬庫爆発で黒炎を上げながら、ミシシッピとアイダホは酸素魚雷による浸水過多でその船体を海に沈めた。重巡ポートランドとサンフランシスコ、軽巡ヘレナとサン・ファンは酸素魚雷の命中とその後の砲戦で、軽巡ジュノーは酸素魚雷の弾薬庫直撃により爆発撃沈……最終的にアメリカ海軍艦艇で浮いていたのは中破したアトランタと小破(ほぼ無傷)のフレッチャーのみ。

対し、日本側は大和が小破、武蔵が(小破寄りの)中破…主要な艦艇の被害はこれだけであり、ほぼワンサイドゲームに等しい結果となった。

 

 

 

同時刻 ニューカレドニア ヌーメア 南太平洋艦隊司令部

 

 

 

「……そうか…ほぼ、一方的か」

 

パイ中将がコロラドからの退艦前に最後に送った報告電の内容に…ある意味予想出来ていたスプルーアンス中将はそう呟くと、他の日本人・日系人と共に憲兵隊から『解放』した日本領事の山下芳郎領事の方を向く。

 

 

「Mr.ヤマシタ、我々南太平洋艦隊司令部、並びにヌーメアに居るアメリカ陸軍部隊を含めた全部隊は貴国に…大日本帝国軍に降伏する」

 

 

「…スプルーアンス中将、それはよいが…私にそれを報せる方法が…」

 

山下領事の言葉を遮ったのは、慌てて入って来た海兵隊将校の報告だった。

 

 

 「日本艦隊です! 輸送船団を伴った日本艦隊が姿を現しました!! 戦艦も複数います!!」

 

その報告にスプルーアンス中将は即座に指示を出した。

 

 

「白旗を掲げろ! シーツでも何でもいい! 何なら、日本国旗も掲げてしまえ! 数多く…見える様に…ライトでも火でもいい! 灯りをつけて見せろ! 多分、偵察機か観測機を上げてるはずだ! 急げ!!」

 

その指示に海兵隊将校も司令部の要員も慌て出ていく。

それに何処かホッとした顔になった事を山下領事は見逃さなかった。

 

 

 

暫くして 加賀艦橋

 

 

「いやー、明るかじゃっ」

 

神中佐が煌々と輝くヌーメア市内を見ながら言った。

 

 

「自由フランス側、ヌーメア市民には伝わっている様だな。目標の選定は楽だが…これではアメリカ側は逃げれん」

 

 

「この明るさだから、夜間上陸作戦もやれる訳だけど…さて、アメリカ側がどう出るか」

 

松島宮と滝崎の言葉が重なる。

砲撃準備を終え、後は所定位置に就くのみの第二機動艦隊。

陸軍の輸送船団も神州丸、あきつ丸などの陸軍特殊船舶も準備も上陸部隊の準備を終えていた。

そこに……

 

 

『こちら、レナータ! 大変、大変!! 彼方此方に白旗見えるよ〜! 日の丸も混じってる!!」

 

レナータからの無線越しの報告に…エーディットを含めた艦橋の面々は顔を見合わせた。

 

 

「…どうやら、敵指揮官は…状況は読めるみたいだ…誰かは解らないが」

 

 

「ま、まあ、1発も撃たずに終わるのは良い事だ…ドイツ人の私が言うのは何だが…」

 

 

「兎にも角にもだ…神中佐、旗艦艶鶴と神州丸に連絡! アメリカ側に抵抗の意思無し。状況確認の必要あり、とな」

 

 

「はい。特に陸さんにはさっそく伝えます」

 

 

「状況一時中断! 状況確認終えるまで、作戦停止だ! いいな! 間違っても撃つな!」

 

松島宮の指示に彼方此方で指示が飛び交う。

そして、これが『無血開城によるニューカレドニア陥落』となった。

 

 

 

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