※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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…前号予告の割には甘くもならなかった模様。申し訳ありません。



次号 3日目&交代



161 独占期間 2日目

11月16日 帝都内の映画館前

 

 

「クックッ…ハァ…ハァ…あぁ、ダメだ…久々に笑った…未だに腹が捩れそうだ…クックッ…」

 

 

「あはは……エノケンとチャップリンを観て、君があそこまで爆笑するとはね」

 

 

「クッフッ、よ、よいだろう…別に…お、面白いんだから…クックッ…」

 

思い出し笑いもあってか、必死に片手で口を抑えつつ(抑えきれていない)、空いた手で腹を抱えているエーディトとそれを見つめる滝崎。

結局、無難に映画デートとなった訳ではあるが、エーディトの性格と公開中映画のラインナップから見て、恋愛映画なんて無かったので…笑える娯楽系映画にしてみた結果、想像より笑いのツボにハマったらしく、爆笑しっぱなしで、更に思い出し笑いまで抑えれてないとなっている。

 

 

「そ、それより…我が国も人の事は言えんが…戦争中だろうに…」

 

 

「あぁ、大丈夫、大丈夫。わざとだから」

 

現在、日本における新聞を含めた出版物や映画・ラジオは戦意向上系統より、異文化紹介や娯楽系統を中心にしており、チャップリンやエノケン、のらくろ…等々が普通に世に出ていた。

この為、『のらくろ』は史実では昭和16年に連載が打ち切られていたが、この世界では絶賛連載継続中である。

(なお、史実での連載打ち切りの原因は仕事熱心な内務省の役人の横槍からである)

なお、まったく別件であるが、連隊長時代の経験から陸軍内の新兵・幼年兵への必要以上な躾・制裁などの改善に取り組んでいた東條陸相が滝崎に意見を求めたところ、『では、ドイツ軍の様に漫画風なマニュアルを作ってみては? 最初は『のらくろ』を使った38式歩兵銃の整備書辺りですかね』と言ったところ、東條陸相は目を見開き、暫し後に意味合いを掴み爆笑した程であった。

 

 

「わざと、な…まったく、相手のアメリカはそんな余裕もなく、一部の新聞が必死に戦意を煽ろうと必死なのにな」

 

 

「まあ、日本にだってそんな連中は居るよ。ただ、検閲で差し引いているだけで」

 

確かに未だに『色んな意味』で有名な新聞社は戦意を煽ろうとする記事を書こうとして、検閲で見付かり、差し戻される。

しかも、修正内容と方向性が『反対方向』だから記者も困惑している有様だ。ミッドウェー海戦の記事を書いた某新聞社の某記者は戦果を誇張気味に書いて検閲に引っ掛かり、『我が方の損害を盛れ。空母4隻と戦艦1隻の大破だ。戦果は空母2隻の撃沈と1隻の大破にしろ』と『相手の抵抗も有って、辛勝だった』感を出せと言われて、記者が面喰ったりしていた。

 

 

「そ、そうか…ブフッ…はぁ…はぁ…感覚が狂いそうで怖いな」

 

『君の場合は笑い死にしそうの間違いだろう?』とツッコミを入れるのを滝崎は止めておいた。

 

 

午後1時半頃 銀座の喫茶店

 

現代の『金持ちが集まる繁華街の銀座』ではなく、『庶民にも慕われる繁華街の銀座』だった昭和前期の銀座の喫茶店で遅い昼食を取る2人。

店主の趣味か、洋楽のレコードが蓄音機を通して鳴り響き、戦時にも関わらず客足がそれなりにある。日本人の客はもちろん、スーツ姿の日本人とイギリス人が商談か何かで話し合い、ユダヤ人のラビが楽しそうにコーヒーを楽しんでいる。

 

 

「皮肉な話だ。戦争当事者で戦時にも関わらず、一番戦争に遠いのが極東の日本だからな」

 

 

「満州への投資が順調だからね。大連や日本は今のところウハウハだ。まあ、故にアメリカも頭抱えてんだけど」

 

 

「自業自得だ。第一次大戦の様に『被害者だ』と言って戦争をしようとしたツケだと思えばいい」

 

互いにオムライス(エーディト)とカレー(滝崎)が食べながら会話を交わす。

 

 

「…で、どうする?」

 

 

「……やる事がないな…うん…」

 

…そう、エーディトの(内心はともかく)性格からして、『遊び歩く』と言う事はしない…特に今の格好(スーツ姿)では余計に。

 

 

「…帰るか…」

 

 

「お、おう…」

 

エーディトがあっさりと帰る選択をした。

 

 

 

その夜 高松宮邸 滝崎の部屋

 

 

普通に夕飯を食べ、普通に風呂に入り、普通に自分の部屋で就寝した滝崎だったが…ふと、何かに気付いて目を開く。

そこには顔を真っ赤にさせ、目を閉じながらキスをしようと顔を近付ける…のだが、全然近付いていないエーディトがいた。

この様子ではキスをした瞬間には夜が明けていそうなので、此方からディープキスをする。

 

 

「! ん、んんーー!!」

 

突然の感触に目を開け、キスする筈がキスされている事に気付いたエーディトが抗議の声とも、驚きの声とも取れる叫びをあげるが、キスで口が塞がれている為、間抜けなくぐもった声が静かに響くだけだった。

 

 

「…ぷはぁ……な、なんで…起きてる…」

 

長いディープキスの後、恥ずかしさとは別の赤く染まった頬、上気した顔、トロンとした目で滝崎を見つめたまま、訊いてくる。

 

 

「だって、気配がしたんだもん。そしたら…」

 

 

「やめろ、言うな、バカ。羞恥心で死にたくなる」

 

今更な発言をするエーディト。

『はしたない』と言うつもりだろうが…『何を言ってるんだ?』と言われてもおかしくない状況である。

 

 

「はーい、なんで…同意の有りとみてしますね〜」

 

 

「はぁ!? な、何故、そうな…」

 

周りからしてみれば『いや、先に手を出したのは君だろう?』と総ツッコミが入るだろうが、本人は羞恥心でそこまで思考が回っていない。

しかも、悪戯小僧の様に舌をペロッと出した滝崎に押し倒されてからの再びのディープキス攻勢…ドイツ乙女の陥落など秒の話だった。

 

 

 

その夜、2人がどんな濃厚な夜を過ごしたかは……読者のご想像にお任せする。

 

 

 

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