(先週、更新出来なくてすみませんでした)
次号 4日目(後半が甘い)
11月17日 午前6時30分 高松宮邸
滝崎とエーディトが朝食を摂っていたところに松島宮が現れた。
なお、滝崎は素面だが、エーディトは『キラキラピチピチ』…なのだが、恥ずかしの赤面がそれを隠している。
「滝崎、エーディト、おはよう」
「あぁ、おはよう。松島宮」
「……Morgen(モルゲン 日本語では『おはよう』)、松島宮」
新聞片手に挨拶する滝崎に対し、エーディトはそう言うと慌てパンの残りをコーヒーで流し込んでから、何処かに消えて行った。顔が更に真っ赤になったのは…慌てパンを流し込んだだけではない。
「……どうした?」
「多分、羞恥心と後ろめたさと…まあ、色々と込み込みで」
「あぁ、なるほど…別に独占期間なのだから、気にしなくてもいいのにな」
「あはは…それを言われると此方も複雑な気持ちになるんだが」
なお、滝崎とエーディトは朝まで居た。
実は甘えたエーディトのキスマークが滝崎の身体の彼方此方にあったりする。なお、滝崎もエーディトにキスマークを付けてるが、首筋と首元に1つづつ……ベタベタ具合が段違いである。しかも、首筋の1つでエーディトは赤面である。自分が滝崎につけたキスマークは……恥ずかしさの余り部屋に籠りかねないので、滝崎は言っていない。
「で、エーディトから聞いたけど、今日と明日が松島宮だったっけ?」
それを聞いて今度は松島宮の顔が赤くなった。
しかも、急にモジモジし始める。
「そ、そうだな……と言っても、私も余り予定らしい予定はないしな……エーディトを笑えんし……」
…間違いなく、レナータがこの光景を見たらニヤニヤ顔が止まらなかっただろう……どうせ、今頃、布団の中でグースカ寝ているに決まっている。多分。
「まあ、先ずは朝食食べなよ」
とりあえず、いったん話をきり上げた。
7時半頃 松島宮の部屋
「さて…今の状況を整理しようか」
松島宮の部屋で床に太平洋の地図を拡げてから松島宮が言った。
「ミッドウェー、ウェーク、ラバウル、ガダルカナル、ニューカレドニア…全て制圧後に再利用されない様に関連施設を破壊し撤収、又は元の持ち主に返還したから…今のところ、史実の絶対国防圏のラインに近い形だね」
そう言って滝崎は赤鉛筆でそのラインを書き込んでいく。
「うむ…そして、補給路はともかく、通商路は大陸側、つまり、絶対国防圏の西側の奥、アメリカ側は手を出し辛い。しかも、海上護衛総隊が動き、補給路も通商路もしっかり固めている。お前が前々から主張していた『補給路・通商路破壊』はまず我が方ではおきにくいな」
「あぁ…だが、来年になるとエセックス型正規空母、インディペンデンス型軽空母、カサブランカ型等の護衛空母らの空母戦力を投入するだろう。つまり、来年43年中盤までに勝負を決めたい…出来れば、講和に向けた停戦ぐらいにはね。そうしないと勝率は薄くなる」
投入するだろう。つまり、来年43年中盤までに勝負を決めたい…出来れば、講和に向けた停戦ぐらいにはね。そうしないと勝率は薄くなる」
「…随分と控え目だな? 特に史実と違い、アメリカの内情は政治面からボロボロだぞ?」
「わかってる。だが、下手に続けて『復讐心』に火をつけるのは拙い。感情に奔られると、話し合いでの終結なんて彼方に飛ぶ」
「…まあ、確かにな。つまり、次の戦いが分水嶺か、文字通りの」
「あぁ…多分、総力と戦力の大半を注ぎ込んで、再建されたアメリカ海軍を叩き潰す…日本海軍が夢見た『日本海海戦』の様な大規模艦隊決戦だな」
「出し惜しみは無し、か…なら、ウェーク沖で鹵獲したカルフォルニアも?」
「多分ね。室蘭のドックで改装中とは聞いているが…どう言う形にしろ、終わっていたら、現場に出すだろう。もしかしたら、配備先は第二機動艦隊かもな」
「元アメリカ海軍艦艇が多いからな…否定出来ん。しかも、先日の山本総長の口振りが怪しい」
「まったくだ…あの様子だと、なにをしていてもおかしくない。まあ、イタリアから『パイロット』をだから、空の関係だろうけど」
「多少見えてるだけマシか……休暇にも関わらず、仕事の話をしてる我々も余り偉そうには言えんがな」
その言葉と溜め息の後に浮かべた松島宮の苦笑いに滝崎も同じく苦笑いを浮かべた。
お昼頃
「……ねぇ、これ、なに?」
「……神中佐の実家である神焼酎製造からの試供品」
「……え? えっ?」
「うわ〜、サケノサカナが要るわね!」
目の前にある数多な小壺。一応訊いた滝崎。届け先だったが故に答えた松島宮。独占期間の筈なのに松島宮に呼ばれたエーディトとレナータ。エーディトはその数に半分フリーズ、レナータは楽しそう&嬉しそうに手を叩き、酒の肴に言及する。
「3ヶ月も日本から離れていたからな……溜まった」
「…気を付けて飲まないと、二日酔い確定だな」
「ねぇねぇ、チーズとハムってショーチューにあうかしら?」
「…………」
理由を言う松島宮、二日酔いの心配をする滝崎、肴の候補を出すレナータ、絶句し沈黙するエーディト。四者四様の反応である。
「…そのマイペースさは羨ましいよ、レナータ」
「ある意味、図太いな」
「はいは〜い、それより、エーディトは見とくから、2人で買い出し行って来て。はい、サカナのリスト」
そう言って滝崎にリストのメモを押し付けると滝崎と松島宮の背中を押して追い出した。しかも、具体的なお店の名前付きで。
「……気をつかわれたな」
「…まあ、色々と心配だし、早めに戻って来ようか」
「…だな」
……結果、4人で肴付きで試供品を飲む事になった。
……独占期間の定義がかなり曖昧になった。
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