※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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例のドイツからの出向者のお話。
……ある意味、ギャグ会枠。


65 堅物とお気楽と一悶着

5月12日 呉軍港内 ドック

 

リベット音と溶接音、更にそれらを扱う工員の声(ドイツ語が混じっている)が響く中を松島宮と滝崎、そして、レナータが歩いていた。

 

 

「あの船台に載ってるのがシャルンホルスト号?」

 

 

「あぁ、今はドイツ海軍から造船関係者を中心とした見学団も来て、実際に作業に従事してる」

 

レナータの質問に滝崎が答える。

 

 

「えーと、アマギ、アカギ、ソーリュウ、ヒリュウ…同じ小型のホーショー、リュージョー…イタリアが持ってない空母を6隻も持ってるのに、まだ造るの?」

 

少し音は違うものの、名前を言いながら指折りで数え、本当に『え、なんで?』と言いたげに訊くレナータ。

 

 

「日本だと空母は2隻で一個航空戦隊なんだ。その一個航空戦隊を交代して運用している、それに、アメリカは大型空母を6隻保有しているから、別に過大ではないぞ」

 

 

「それって、つまり、アメリカとやり合う事前提な訳?」

 

 

「アメリカの言い分は『太平洋と大西洋で使うから』だからね。此方は此方で『取り回しがいいから』軽空母を配備・整備している。ただ、それだけさ」

 

 

「…まあ、イタリアから見たら贅沢な話ね」

 

滝崎と松島宮の答えに『ふーん…』ととりあえず納得した様子のレナータ。

そして、改装中のシャルンホルストをよく見る為に其方へ近付いていく。

 

 

「……で、周辺に居そうか?」

 

 

「…とりあえず、正面視界内にはいない」

 

周囲をキョロキョロと見ながら確認する2人。

もちろん、理由は例のドイツ海軍士官。

 

 

「あんな風に言われると、直接的に何も無くても警戒するよな」

 

 

「うむ、まあ、面倒になる前に帰れたらいいが、まあ、バルロッティ中尉の研修の件もあるし…やれやれだな」

 

そんな事を話していたのがまずかったのか、背後が疎かになってしまい…。

 

 

「背後から申し訳ない。ちょっとよろしいだろうか?」

 

 

「「うわっ!!」」

 

背後から『例の人物』に声を掛けられ、驚く事になる。

 

 

 

「…いや、ホントに申し訳ない、驚かすつもりはなかったのだが…あ、えーと、ドイツから派遣されたエーディト・アウエンミュラー中尉なんだが…えーと…」

 

滝崎と松島宮に驚かれたのが尾を引いているのか、どう話を続けてよいかと困惑気味である。

 

 

「あー、えっと…こちらこそすまない。その…」

 

何とか取り繕うと口を開いた滝崎。

しかし、そこに同行者が来てしまう。

 

 

「滝崎、松島宮、ちょっと、どうした…あれ?」

 

 

「…はぁ? いや、待て。はぁ!? なんで、お前がここに居る!?」

 

滝崎と松島宮の背後から現れたレナータにエーディトは明らかに動揺しながら訊く。

 

 

「えっ、もちろん、仕事よ。まあ、仕事と言っても研修だけど…それより、エーディト、貴方こそ、なんでここに居るの? しかも、海軍の制服よね? 確か前の手紙にはSSって…」

 

 

「ば、バカ! 人の事をベラベラ喋るな!」

 

2人の会話にもはや蚊帳の外に置かれた滝崎と松島宮だか、内容的に2人が顔見知りだとはわかった。

 

 

「で、どうする?」

 

 

「まあ、迷惑にもなるし、一旦2人を引き離してだな…」

 

松島宮の問いに滝崎が対応を話しているとワイワイしていた2人に変化がおこる。

 

 

「それよりも、少し気になるんだけど…」

 

 

「なっ! や、やめろ!!」

 

そう言いながらレナータは素早くエーディトの背後に回り、何をされるか気付いたエーディトが叫ぶ。

そして……

 

モミモミ……

 

 

「う~ん、いや~、今回も残念賞ね~」

 

 

「「……はぁ!?!?」」

 

慣れた手つきでエーディトの胸を揉み感想を呟くレナータ、その行動に思わずすっとんきょうな叫びをあげる滝崎と松島宮、そして、思いっきり顔を真っ赤にさせるエーディト。

 

 

「や、や、や、止めなさい!! この胸デカ娘!! 何時も何時も、なんで胸を揉むのよ!?」

 

 

「いや~、やっぱり身内としては気になるじゃない。下手に身体を縛ると、毒になって身体壊すよ?」

 

 

「微妙に回答になってない! そもそも、何を食べたらそんな胸になるのよ!?」

 

 

「マンマが作る料理! パスタとオリーブ、トマトと牛乳! 栄養が揃ってバランス良く食べればなります!」

 

 

「嘘を吐くな! それで解決するなら、この世の女性はイタリアに行くに決まってんでしょう!! と言うか、揉むのを止めなさい!!」

 

怒りやら羞恥心やら何やらが混ざり、真っ赤になって叫ぶエーディトと(加害者?故に)冷静に答えるレナータ。

そして、微妙に自らの胸に視線を落とす松島宮、横目でそれに気付きつつ、今は気にしない事にする滝崎。

 

 

「…そろそろ止めないと、殺傷沙汰になるし、国際問題化しそうだし、それより、迷惑になるな」

 

 

「…まったくだ。やれやれ、なぜこうなった?」

 

既にこの騒ぎでドック内の注目の的になっていて、誰彼なしに視線が此方に向いている。

 

 

「ええい! やめろ!」

 

 

「はいはいはい、止めるわよ~。これ以上やったら、生真面目堅物の堅苦しい説教だし」

 

 

「私的な場ならいざ知らず、公共面前でやってる挙げ句、既に遅いわ!! 今日と言う今日は本気で説教よ!! 日本には『正座で説教』って言葉があるから、正座で受けてもらう!!」

 

そう言いながらエーディトが腰のホルスターに手を伸ばすのを見て、流石に不味いと思ったレナータ。

 

 

「あー、ちょっと用事を思い出したわ。ごめん、滝崎、松島宮、一足先に帰るわね」

 

 

「待て!! 帰るな!!」

 

脱兎の如く走り出して逃げるレナータ、虎かライオンの如く追い掛けるエーディト。

 

 

「…追い掛けるか」

 

 

「あぁ…やれやれ、後始末で残り1日が終わりそうだな」

 

もう遅いが、この後の処理に頭痛を感じる滝崎と松島宮。

結局、暫く巻き起こす追い駆けっこと、その処理、堀長官への報告で1日はほぼ潰れた。

 

 

 

 

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