※この作品はR-18です。

大逆転! 大東亜戦争を勝利せよ!!   作:休日ぐーたら暇人

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予告通り、まったり回。

次号 年末があれば、年始あり。


94 年末

12月30日 帝都東京 海軍軍令部 総長室

 

 

「山本総長、参りました」

 

 

「おっ、来たか。入れ入れ」

 

捕虜達と鹵獲艦艇と共に先行して日本本土に向かい、昨日横須賀に帰航した第四艦隊。

モロモロの処理をした後、一晩経って松島宮と滝崎は海軍軍令部にやって来た。

 

 

「先ずは、初動ご苦労だった。多少の差異はあるが、予定より良い結果となった。第四艦隊の貢献はフィリピン方面の件もあり、とても大きいものになったしな」

 

ニコニコと微笑みながら山本総長は話す。

 

 

「特にウェークで戦艦7隻の撃沈と1隻の鹵獲は大きい。現時点で太平洋方面には整備中のコロラドしかいない。更に頼りの新型戦艦も直ぐに動けるノースカロライナ型はフィリピンで2隻とも撃沈した。アメリカは今頃行動計画の見直しに右往左往しているだろうな」

 

 

「ですが、山本総長は満足していない。何故なら、『本命』たるアメリカ空母が全艦健在だから」

 

山本総長の言葉に滝崎は切り込む。

それに山本総長は苦笑いを浮かべる。

 

 

「そうだ。君達には言わなくても、空母は脅威だ。本土空襲の件もあるし、空母が健在な限り、アメリカが早々に講和を受け付ける気は無いだろうな」

 

 

「まあ、それは史実でもそうでしたから、想定の範囲内ではありますね。ちなみに台湾・フィリピン方面艦隊と第三艦隊の被害は?」

 

 

「長門・陸奥は小破寄りの中破、第三艦隊も小破艦が出ただけだ。なお、その小破艦の中に独断専行の上に単騎で突っ込んだ夕立も含まれている」

 

滝崎の問いに山本総長が答える。

 

 

「いや、あの…私も似た事をやったから何も言えないが、単騎で重巡と軽巡付き一個水雷戦隊に突入して、小破で済んでるのはなんでだ!?」

 

 

「あー、まあ、うん…ソロモンで暴れた夕立だから…かな? 場所が違うけど」

 

夕立の事に疑問とツッコミを入れる松島宮に滝崎が苦笑いを浮かべながら答える。

 

 

「なお、損傷艦艇を含めた西封鎖線部隊は捕虜の事もあり、台湾へ帰還した。現場は伊勢に移乗した古賀くんが全体指揮を引き継ぎ、マニラ湾の封鎖は南封鎖線部隊が交代する形で就いている。まあ、海軍戦力はほぼ消失したも同然だから、後は陸軍の支援が目的になるがね」

 

 

「その陸軍の方は?」

 

 

「前田さんの話だと順調に進んでいるそうだ。マニラ陥落は近いとの事だが…既にバターン半島への兵力移動を開始している様だ」

 

ニヤニヤと笑いながら山本総長が言った。

 

 

「いいのか、滝崎? このままだと史実通りなんだろう? 史実より余裕があるのだから、色々と手は打てる筈だぞ?」

 

 

「いや、いい。下手に口を出すより、今は陸軍に任せる。そもそも、その事を把握しているなら、陸軍も無策とは思えないからね」

 

 

松島宮の問いに滝崎は答える。

 

 

 

「次に君達が拾ってきた3隻の事だが…皮肉な話だが、カリフォルニアより軽巡洋艦の方が艦政などには嬉しかったらしくてな…まだか、まだか、と頻繁に聞きに来たぐらいだ。まあ、魚雷発射管は載らんのは仕方ないのだが…カリフォルニアについては扱いを検討中だ。まあ、戦艦を鹵獲出来るとは思っていなかったからだが…それも艦政に投げている」

 

 

(いや、あのニヤニヤ顔は『方針は決めて、過程を投げた』ってところか?)

 

 

「…あのー、投げていいのですか?」

 

表情から察した滝崎、純粋に投げてよいのかと気になる松島宮。

 

 

「此方はアメリカの動きを注視せぬばならん。事前計画の艦艇ならまだしも、損傷したアメリカ戦艦となれば管理やら何やらは艦政に任すしかないのさ」

 

 

「は、はあ…なるほど…」

 

 

「まあ、君らがフィリピン関連で出る事はほぼないだろう。正月三ヶ日は…殿下は色々とありますでしょうが、ゆっくりと過ごしなさい…あぁ、そうだ、イギリス東洋艦隊が来年4日に来訪する件はご存じで?」

 

 

「あぁ、フィンランド戦前の英国訪問の返礼の件ですね? イギリス大使館が『来訪式典には是非にご参加を』と言って来たとか…無論、参加するつもりですが、それが何か?」

 

 

「あぁ、いえいえ、参加されるのであれば結構です。殿下参加の要請は此方にも来ましてね…いやー、此方も此方で中々しつこくてね、『殿下はまだか!? 殿下は何時お戻りになる!?』とひっきりなしさ…殿下は未だにイギリスでも人気な様ですな」

 

ニコニコと笑みを浮かべながら言う山本総長。

これに滝崎は苦笑い、松島宮はポカーンと唖然とする。

 

 

「滝崎君、4日は頼むよ。詳細は後で報せる。今日は早く帰って、高松宮殿下に無事な姿を見せてきたまえ…ところで、この後はどうするのかね?」

 

 

「はい、ちょうど昼時になりますので、レナータやエーディットと昼飯でもと…レナータが大使館の近場にイタリア料理店を見付けたとかで」

 

 

「なるほど…君達の予定だ、あまり羽目を外すなよ?」

 

 

 

「わかっております…松島宮、退席しよう」

 

 

 

「えっ、あっ、そうだな…では、山本総長、良い年末年始を!」

 

 

 

「あぁ、君達もな」

 

そう言って退出する2人を見送る山本総長。

そして、退出した後、ポツリと呟いた。

 

 

「…あの2人、やったな」

 

 

 

 

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