~ほんとはただ寝たいだけ~18禁部分抜き取り版 作:真暇 日間
遅くなりました。いや本当にすみません。
……長くしましたから許してください。
追伸 なんか投稿してたのに読めない状態になってました。おかしいですねぇ・・・。
そんな状態になってるのに気付きもしませんでしたよ。
・・・何があったんですかねぇ……?
「……うん!よく似合ってるよー、いっくん!」
「凄まじく微妙な気分になるんだけど」
「はっはっは、それについてはしょうがないと諦めてくれたまへ~♪ あ、鏡見る?」
「いらないかな。どういう状況かはわかるし」
「そう?」
束姉さんはちょっと残念そうに首をかしげる。その姿は確かに可愛らしいと言えるが、現状において束姉さんが可愛いからと言って事態が好転するわけではない。むしろ悪い方悪い方に転がっていくような気もするが……ここまで来てしまったのだから腹をくくろうと思う。
「ちなみにその首輪だけど、いっくんの力を弱める効果があるんだよね。手枷足枷も同様にね~」
「……いや、別にこんなもので抑えんでも逃げないよ?」
「知ってるよ? こう言うのは様式美としてやっておくべきかなって思ったからやってるだけだし。……ついでに、鎖に繋がれてるいっくんとかマジ垂涎だしね。べろぺろしていい? お臍とか首筋とか腋とか背中とか、思うがままにぺろぺろしていい?」
俺の姿を見ながら束姉さんがよだれを拭う。……マジでよだれを垂らしている辺りにその執着が伺える。はっきり言って若干怖い。
それに、口では疑問系で聞いてはいるものの、片手で首輪から繋がる鎖をいじりながらもう片方の手は既に俺の腹を撫で回している。逃がす気は欠片も無さそうだ。
……ちなみに今の俺の格好は、上半身は手首に付けられた見た目は革製の腕輪が金属製の鎖で身体の前を通して繋げられている状態で、足の方は鎖は無いが手首のと同じような見た目は革製の脚輪が付けられている。
頭には灰色狼のそれを模した獣耳が、腰の辺りには触覚まで再現された尻尾が付けられ、首輪から伸びた鎖が束姉さんの手に収まっている状態でベッドに仰向けで絵師倒されている。
尚、着ていた服は全て剥ぎ取られてしまったため、それ以外のものはつけていない。結構恥ずかしい姿なのだが、相手は束姉さんだしもう諦めている。
「うん、それじゃあまずはキスから始めようか!こういう時はまずキスからって決まってるしね!」
「……ヤル気満々ですね」
「そのためにいっくんを拐ってきたと言っても過言じゃないからね!それじゃあ……いただきます」
束姉さんは俺に向かって手を合わせ、それから行動を開始した。
……突然だが、知られざる束姉さんの秘密を一つ披露しようと思う。
実は、束姉さんはかなりのロマンチストである。科学者としての束姉さんは間違いなくリアリストだが、個人としての束姉さんとなるとそれを遥かに越えるほどにロマンチスト。乙女の夢とかそういうのをいまだに持ち続けている感じの、超級の乙女なのだ。
そんな乙女な束姉さんとの行為は、それまでの言動とはうってかわった触れるだけのキスから始まることが多い。ちょんちょんと唇を触れあわせ、それから少しずつ大胆になっていく。
そして、舌が絡み合う濃厚なキスが当たり前となった頃に、漸く少し先に進んでいく。
着ぐるみに包まれているはずの手で器用に自分の服のボタンを外し、前をはだけた状態で俺の頭を抱え込むように抱き締めた。束姉さんの匂いが鼻腔を埋め尽くすが、恐らくそれは束姉さんの方も同じだろう。頭に鼻埋めてくんくんしてるし。
「……っと、そうだ、いっくんを堪能するのに夢中になって忘れちゃうところだったよ」
「……?」
「……うん、可愛いんだけど首をかしげるのやめて? 理性とか色々飛んじゃうから。ね?」
そう言いながらも束姉さんは被っていたカボチャの頭を引っこ抜き、その中からホイップクリームを取り出した。
「束姉さん。束姉さんは知らないだろうけど、束姉さんの肌って基本甘いからホイップクリームなんてつけたら俺が大変なことになるよ? 甘味で」
「……いっくんはもう少し自分の言っている言葉をよく考えてから言葉に出した方がいいかもしれないね。嬉しいけど」
一瞬固まった束姉さんは、冷蔵庫の代わりになっているらしいカボチャの頭にクリームを戻し、また俺の頭を掻き抱いた。
「それじゃあ、束さんからいっくんへのプレゼントだよー? 優しくしてね♪」
「ふむっ」
ちょうど俺の口に当たるように胸が当てられ、身動きがとれなくなってしまった。束姉さんの顔を見上げてみるが、ドヤ顔と笑顔が4:6くらいで混ぜられた表情が帰ってくるのみ。
この状況から導き出せるものは……束姉さんが悪戯しつつお菓子代わりに胸を提供ってことでいいのかな?
「ほーらっ♪ 遠慮なんてしてないで、いっぱい束さんに甘えていいんだよ?」
胸に挟まれるのではなく、胸に押し付けられる。腕で左右から支えられた束姉さんの胸は、俺の顔を半分ほども埋めてしまった。
……うん、でかい。知ってたが、でかい。
だが、このまま居るわけにもいかないので、束姉さんの言う通りに甘えてみることにした。
「ひゃうっ!……ふふふ♪ やぁっとその気になってくれたね?」
「……はぷ」
普通がどうだかは知らないが、俺は寝起きでそう言うことをしようとはできない。寝起きは基本微睡みを楽しむ時間だと、かってにそう思っているからな。
誘拐自体は……ちー姉さん達から俺を拐える相手なんで限られているからそこまで心配していなかったが、それでも周囲の状況から少しばかり驚いたし、あまり乗り気にならなくても仕方ないだろう。
……ってか、束姉さんは一部の相手に対して性欲とか独占欲とか愛欲とかが凄まじいような気がする。一度気に入ったモノは物だろうと者だろうと関係無しに興味が薄れるまで関わり尽くしたいと思っているように感じる。
ただ、束姉さんは自他ともに認める天才。大概のモノはあっという間に知りたいことを知り尽くして興味を薄れさせてしまうし、人間相手は基本的に見切りをつけているからある程度近しい相手じゃないと人間として認識できないから興味を持つことはなかなか無い。色々と大変だ。
「束さんがめんどくさい女でごめんね~?」
「いいんじゃないの? 束姉さんのやりたいようにすれば。自由に動けるのは力がある者の権利だと思うよ? 代わりに下克上されたり、自分より力のある者に自由に動かれても文句は言えないけど」
「いっくんは自然のありかたをよくわかってるね~」
束姉さんはけらけらと笑いながら、恐らく肯定だろう言葉を紡ぐ。胸に口が埋もれたまま普通に話している俺も俺だが、口にしていない感情まで当たり前のように読み取って話す束姉さんも束姉さんだと思う。
「……それにしても、高校男児と美人博士がこんな状態で一緒に居るってのに、色気の無い会話が続くなぁ……」
「束さんはこんな時間も結構好きだけどね? いっくんとくっついてるだけでもあったかくて気持ちいいし」
「その辺りで同意が得られてよかったよ。基本的に自分に悪く働かない流れには乗っとく方だし」
「いっくんはそうだよね。ちなみに私は自分に都合のいい流れを作って乗っちゃう派かな」
「俺も緊急事態には同じことをするけどね」
「やっぱりね」
ふにふにと柔らかな束姉さんの胸の感触を楽しみつつ会話を続ける。束姉さんは束姉さんで俺の肌の感触を楽しんでいるようだからお互い様だとして、だんだんと俺と束姉さん、どちらの体温も上がり始めているのが感じられる。
……その状態でもこういった会話が減らないのは、性分と言うやつなんだろうな。
「で、束さんはいっくんにいたずらしつつお菓子も貰ったわけだけど、いっくんはどうする? お菓子? 悪戯? それとも両方?」
「もう両方やってる気分なんだけど……」
「両方ね、わかった。それじゃあ束さんも準備しておくね。……でも今は、もうちょっといちゃいちゃしてよ?」
俺返事した訳じゃないんだけど、などと言う間もなく、束姉さんはノリノリで流れをエロ側に傾けだした。束姉さんはこう言う時には押せ押せで、相手はその勢いとそもそもの力の差で押し流されて行くことが多い。
「そんな束さんは嫌いかい?」
「嫌いだったらこの格好になる前に逃げてるよ」
もう心を読むのをやめろとは言わない。言っても無駄だし、俺も普段はやってないだけで相手が視界に入っていればという前提条件はあるがやろうとすればできるし。
束姉さんみたいな愛情が暴走しているタイプ、あるいはハナっから愛情を制御する気の無い人は、こう言う愛ゆえになんとかできることを常に使ってしまう。だから束姉さんにこれを言っても意味がない。
「制御くらいできるよ? 基本やらないだけで」
「やる気は?」
「影も形もない!」
「本当は?」
「そもそもそんなの存在しない!そんなものよりいっくんぺろぺろ!」
予想した通りの返答が来た。予想できるのが若干悲しいとちー姉さんなら言うかもしれないが、これもまた束姉さんとの付き合いが長いという証拠。一概に悪いものでもない。
……疲れはするけど。
「……それはそうと、いっくんもしかしてあんまりやる気無い?」
「あ~……その気になる機会があまりにも少なかったから、雰囲気作りのやり方とかその気になる方法とかをあんまり覚えてないんだよね」
「一応生命の根幹に根付いてる本能のはずなんだけどなぁ……まあ、なんとなくその気にしにくいだろうなって予想はしてたから、もうすでに手は打ってあるんだけどね」
そう言ってニヤリと笑った束姉さんは、俺の頭と尻尾に手を伸ばす。……まさか───
「えいっ♪」
瞬間、尻尾から……そう、本来あるはずがないから感覚なんてわからないはずなのだが、以前に何度かこれを受けている俺にはこの衝撃が尻尾から来るものだとわかってしまう。
束姉さんに掴まれた尻尾から奇妙な快感か背筋を登り、存在を忘れて錆び付きかけていた扉を無理矢理に押し開いて行った。
「ふふふ~♪ いっくんがしっかりその気になってくれるように仕掛けておいたのSA!」
「っくぁ……」
妙な声が出そうになるのを止めようとするが、後から後から送りつけられてくる刺激は如何ともしがたく、俺の身体の方もかなり本気でそういう気分になり始めていた。
「……束姉さんも、好きだねぇ……」
「私は元々人間が大好きだよ? 私が人間だと認識できる相手が少ないだけで。だから人肌恋しくなることも多いし、同じ人間相手にはとっても優しいんだよ?」
「んっ……そうですかい」
「うん!……ふふふっ♪ いっくんのは昔から大きかったけど、今じゃあビックリするくらい大きくなっちゃったね?」
それもどうやら身体能力に入ってるらしいからね。
……等と答えるわけにもいかないので、その辺りは適当に誤魔化しておく。その必要があるのかどうかもわからないが、一応な。
「そういう束姉さんは……昔から大きいよねぇ」
「昔より大きくなったんだけどね」
「知ってる。昔からだけど、今も手に収まりきらないしね」
「んふふ♪ 自慢のおっぱいだよ?」
むにゅり、と掌が束姉さんの胸に埋まる。しっとりとした柔らかな感触は、顔を埋めるだけではわからない素晴らしさがある。
……まあ、俺はよっぽど本気でそういう気分にならない限りは本番よりも前戯後戯の方が好きだったりするから、胸のために命を賭ける……と言っている奴とはどうも共感できないんだが、素晴らしいものは素晴らしいとわかるくらいのセンスはあるつもりだ。
「いっくんは本当に我慢強いよね~? 普通ならもう我慢できずに襲いかかってると思うよ?」
「そろそろ限界が近いけどね。本気で襲っていい? 間違いなく長くなると思うけど」
「いっくんとならいつまでだって」
「あ、そ」
それじゃあお言葉に甘えて。
☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ
いっくんの目から何かが抜けたと思ったら、手首に填めていた枷が物理的にいっくんの手首をすり抜けた。以前にも見たことがあるとはいえ、いきなり目の前でこんなことが起きると少し驚いてしまう。
その驚愕の隙をついて、いっくんは手首から抜いたばかりの枷を私の手首に同じように透過して填めて見せた。
……計画通り。そのためにわざわざ衝撃吸収材にも有機物を使わない、それでいて外見だけは有機物である革製品に見える枷を作ったんだから、こうやってもらわなくちゃむしろ困る。
「束姉さん……首輪もつけていい?」
いっくんの目は今までに見たこともないほどの熱量に浮かされている。確かに、これは数年分の欲情とかを全部まとめてるって言っても過言じゃなさそうだ。
元々エッチな方面への欲が薄く、『今日の俺は肉欲に満ちているから晩御飯焼き肉ね』と言って本当に焼き肉だけして終わらせるようないっくんでも、それが数年分も溜まって一度に解放されればこうなってしまうのも自明の理と言えるかもしれない。
そんないっくんに、私は笑顔で答える。
「うん、いいよ。束さんをいっくんのペットにして?」
するり、といっくんの首を首輪がすり抜け、私の首を同じようにすり抜ける。きっとこうしてすり抜けている途中でいっくんが力を使うのをやめれば、あっという間に私は大変なことになるんだろうけど……そんなの今さらな話だしね。気にしない気にしない。
もちろんいっくんがそんなことをするわけもなく、私の作った首輪が私の首に付けられた。
その途端に私を襲うのは、全身から来る倦怠感。元々のスペックが人類に比べて細胞単位でオーバースペックな私でなければ、あっという間に疲労に呑まれて眠ってしまいそうになるだろうけど……私にとっては『ちょっと前日寝るのが遅くなっちゃった日の朝』くらいの物だ。行動するのに全く問題はない。
「……なんだろう。こうやって鎖に繋がれてる束姉さんとか……超そそる」
「『ギャップ萌え』ってやつだね!束さんもさっきいっくん相手にその感覚を味わったからよくわかるよ!」
「ただし、今の俺は割と本気で自制効かないけど……本当に大丈夫?」
……そうやって私のことを心配できてる時点で、十分に自制が効いてるような気もするけど……そんなことはいい。重要なことじゃない。
私は笑顔を浮かべていっくんの首に手を回す。両手を繋ぐ鎖がしゃりんと掠れるような音を立て、しっかりといっくんを腕の中に捕まえた。
そして、いっくんの耳に口を寄せて囁く。
「───オオカミさん、オオカミさん。美味しいウサギさんのお肉はいかが?」
……次の瞬間、私は奇妙な現象を体験した。一瞬にして体勢が完全に崩され、抵抗なんてできそうにないような形でいっくんに捕まってしまっていた。
前にあったはずの両手は身体の後ろに回され、両足をぐっと開いた状態で身体を二つ折りにされている。
そして私のおまんこには、いっくんのおちんちんの物だろう熱量が触れているのが感覚でわかる。
「……下半身、包帯だけ?」
「ふっふっふ~♪ 初めからこうする予定だったからね!束さんといっくんの間に余計なものなど要らないのだぁ!」
「なんか凄い染み渡ってるんだけど」
「いっくんやちーちゃんをぺろぺろするといつもそうなっちゃうんだよねぇ……中まで火が通っててとろとろだよ?」
「そんな『今思い付きました!』みたいに言われても……まあ、頂きますけどね」
「一杯食べてね♪」
「いただきます」
押し倒され、身体を正面から押さえつけられたまま、いっくんのおちんちんが私の中に入ろうとしてくるのを感じ取る。最近は相手と言えばくーちゃんと自作のおもちゃばっかりだったけど、やっぱり本物のいっくんのと作り物じゃあ全然違うね。実際に身体に送り込まれてくる刺激だけなら作り物の素体とVRの合わせ技の方が上なんだろうけど、心の充足感が全然違う。
『女はシチュエーションに弱い』って言うのはよく聞く話だけど、結構本当のことだよね、これ。前に一回試しで他の男に触らせようと考えた瞬間に全身におぞけが走って凄いことになったりもしたし、そんな時にいっくんやちーちゃんを抱き締めると心が軽くなるのも本当。感情に身体の調子が引っ張られちゃうんだから、人の身体って不思議だね?
今だって……ほら、ただ触れられているだけのところが焼け付きそうになるほど熱くなっているし、いっくんのが入ってきているおまんこだって三日くらいご飯を我慢したあとに出てくる豪勢な料理を見た時のようによだれを溢れさせている。
自分でしている時だったら、イっちゃう寸前でもなければこんなになるようなことはない。なのに、いっくんやちーちゃんに触られるとあっという間にこうなっちゃうって言うのは……つまり、そう言うことだよね?
こつん、という音が私のお腹からしたような気がして、けれどすぐにそんなことはどうでもよくなった。意識の中ではゆっくりと、けれど実際には凄まじい速度で骨盤の内側から走る電流に似た衝撃に、私の意識の表層が削ぎ落とされたからだ。
同時に、削ぎ落とされた意識が『もう一人の私』として冷静に私を観察しているのを感じる。削ぎ落とされて身体との連続性がなくなったがゆえの独立思考は、後になって合一させるまではただ起きたことを記録するのみの外部記憶領域として機能するようになるのだけれど……この状況ではちょうどいい。いつも途中から胸が一杯になっちゃって記憶が飛んじゃうから、こうして『もう一人の私』に頼ってたりもするしね。
それじゃ、今回もよろしくね。私は……久し振りに研究以外のことで頭をいっぱいにしようと思ってるから。きっとまた考える余裕もほとんど無くなっちゃうだろうから、思い出したい時に困らないようにしといてね?
「それじゃあ束姉さん? 本番いくよ?」
「おーるらいっ!」
私は笑っていっくんを受け入れ、いっくんは無言のままに愛を表す。どっちかって言うと私が振り回すことが多いけど、いっくんの方が身体能力自体は私のそれを遥かに上回っている分、いっくんがその気になれば今度は私が一方的に振り回されてしまうのである。
つまるところ……こうなってしまえば私に逃げる方法なんて無いわけで。
こうしてウサギさんはウサギさんらしく、オオカミさんに美味しく食べられてしまうのでした。
「いい感じに終わらせるみたいなこと考えてない?」
「考えてる。だってえっちなこととか考えるだけで恥ずかしいし」
「自分から誘っておいて何をいまさら……」
「いまさらだからこそ恥ずかしいんだよ……誘うのにも勇気が必要なんだよ?」
「……そんなもんかね。俺にはどうもよくわからんよ」
「まあ、いくつになってもある乙女心と言う奴だよ。私もよくわからないんだ」
「個人的には意識の四割くらいが消し飛んでいる上に残りの六割の殆んどが色呆けしてるのに普通に応対できる束姉さんがよくわからないけどね」
「ああ、私は削られた方が固まってできた一時的な別人格みたいなものでね。私には感覚がないから普通に喋れるんだよ。本体の方は今は芯までとろとろで、応対どころかまともな思考すらできない状態だから私が応対してるんだ」
「ほー……」
私が私の口を使っていっくんとなにかを話している気がする。呼吸が荒くなっているような気もするし、身体はどんどんと熱くなっているような気もするけれど、呼吸器と発声器官だけが独立して動いているかのようだ。
ごつんごつんと身体の奥から衝撃が生まれ、神経と言う神経を焼き付かせながら脳へと至り、弾けて思考を削り落としていく。
「なんなら変わって見せようか? 今の状態なら引くほど凄いのが見れると思うよ?」
「束姉さんが『それでいい』って言うなら見せてくれ」
「わかった、聞いてみるよ」
ついさっきまでは世界全てを見渡せそうだった視野が狭まっていく。頭の中の地図が虫食いだらけになって行き、ついには目の前のいっくんと私自身の他には何もわからなくなってしまった。
どんどんとバカになっていってしまう。別れた私が口を使ってなかったら、きっと凄いことばかり口にしてしまっていただろう。
───でも、それが気持ちいい。そうなっているからこそ、気持ちいい。
別れた私が黙っている間に、いっくんは私にキスをする。いっくんの胸が私のおっぱいを押し潰し、くりくりと乳首が転がされる。それがまた、なんとも表せないほどに気持ちがいい。
『もう───どうなっちゃってもいい』
腕も足もいっくんが押さえてしまっているけれど、それでもなんとか動かせるおまんこをぎゅうっと締め付ける。いっくんのおちんちんの形がはっきりわかるようになると同時、今までも強かった刺激が更に強くなって私に襲いかかった。
「ふぁぁぁぁんっ!? ひやぁぁあひぐぅぅぅっ!!」
「……なるほど、確かに何言ってるかわからんな。こういう束姉さんも可愛いから引くことは無いが」
「あーっ!あーあぁーっ!ヒッ───くぁぁぁぁっ!?」
頭の中身はえっちなことでいっぱい。音もほとんど聞こえないし、視覚もいっくん以外は見えない。自分が何を言っているのかもわからない。とにかく、私から離れてしまわないようにいっくんのおちんちんを締め付けた。
「ちょ……あー…………まあ、うん、しゃーないか……できちゃったら認知はするから」
「確認しました」
「いきなり冷静な方の束姉さんは出てこないでくれるかね? 悪い意味でギャップが凄まじいんだけど」
「ああ、私は束さんアナザー、略してタバザーさんとでも呼んでくれると嬉しいよ?」
「……タバザーさんね、了解」
「はい、良くできました。……受け入れ準備はできてるから、いつでも出しちゃって大丈夫だよ?」
「…………」
「『この冷静な表情を崩したい』なんて……本格的な多重人格になるか、あるいは私用の生体ボディでも無ければ無理だから今は諦めてね」
「そりゃ残念。気持ちよくしてあげたかったのに」
「あぅっ!? ま、まだくりゅのぉぉぉっ!? きもひよひゅぎへあらまバカになっ……あぁぁぁっ!?」
「引っ込みやがった……まあ、いいか」(…………今は、な)
いっくんが私をぎゅうっと抱き締める。私も動かない身体を必死に使っていっくんにしがみつく。おちんちんが入ってくる時には強く、出て行こうとする時にはより強く……これしか動かせないのがもどかしくてしょうがない。
「いっくん、きす、きすしてぇ……」
「はいはい了解……それじゃあ俺もそろそろイくよ」
「ふぁ……んんぅっ!」
突き出していた私の舌をいっくんが絡め取り、深く深く繋がっていく。上から下からいっくんに犯されている感覚が、私の全身をいっくん一色に染め上げていくような気にさせる。
いつまでも続くと思ったその行為にも、終わりはいつの間にか来てしまう。私のお腹の中で突然ぷくりと膨らんだいっくんが、私の中にどろどろのゼリーのようなものを吐き出した。
それが引き金となり、今までよりも遥かに大きな衝撃が神経を……いや、神経だけではない。筋繊維や骨、血管までをも伝って全身を痺れさせ、全てを真っ白に染め上げた。
「───っ、かは……は……ぁ…………」
折り畳まれた身体が勝手に出せる全力を振り絞り、普段なら完全に制御している筋細胞が制御を離れて痙攣する。ひゅうひゅうと荒い息をつきながら、津波のように押し寄せた快楽の波が引いていくのを待った。
───けれど、私が起こしてしまったケダモノはこの程度では満足しなかったらしい。動けなくなってしまっている私の身体を抱え上げ、膝の裏をいっくんの肩の上に乗せるような体勢をとらせ……今度は下からおまんこを突き上げ始めた。それも、悲鳴すら飲み込んでやろうとするかのような深くて長いキスと一緒に。
息が苦しい。
視界がチカチカと明滅する。
空気が冷たい。
お腹が暖かい。
くぐもった声が聞こえた。
水の音がする。
苦しい。
ちょびっとだけ痛い。
ずっとずっと気持ちいい。
触れられている。
抱かれている。
視界が白く、次は黒く染まる。
また視界が白く、色が抜けていく。
気持ちがいい。
暖かい。
お腹のなかに固いものが。
熱い。
溶けてしまいそうだ。
子宮が捏ね回されて、胸を優しく揉まれて、乳首を擦り付けられて、背中を撫でられて、耳に息が当たって、髪を梳かれて、肌が触れあって、抱き締める力が強くなって、何かを囁かれて、唇を塞がれて、頬を舐められて、耳朶を甘く噛まれて、いっくんの一挙一動に身体が勝手に絶頂を迎えてしまう。
私が溶けていく。蕩けていく。形を失っていく。ゆっくりと融け出し、いっくんに浸透していくような気すらしてくる。
……そして私は、ここから先の記憶を持っていない。持っているのは記憶ではなく、統合された私の持つ記録のみ。
───もったいないなぁ……。
☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡☆ミ☆彡
基本の話をしよう。人間が一度の射精で放出する精液の量は大体3ml程度らしい。これには個人差が非常に大きく、0.1ml程度しか出ない人もいれば、15ml以上を平気で出す者もいる。
ギネスでは240mlもの量を出したと言う話もあるが、流石に冗談がきついと言うことでスルーさせてもらう。あるいは小数点の位置を間違えたとかな。
そんな訳で、一度に出す量を最大の15mlとして考えると……
「───ぁ……」
……俺はいったい束姉さんに何度射精したのかって話になってくる。
えーと、産まれたばかりの子供の体重が大体3000gくらいで、そこに羊水と胎盤の重量を加えておよそ4000g。体積で言えば羊水はそのまま500mlとして、胎盤と赤ちゃんで……大体2400ml程度とする。
で、合計がおよそ2900mlくらいだとして15で割ると……193回で端数があるくらいだな。
ただし、これは現在の束姉さんの子宮に入っている量の合計であって、途中で溢れてしまった分やお尻の方に入っている分がまだ別にあることを考えると……マジで色々とやらかしすぎたかもしれないな。
……俺、何回出した?
「250回程度ですよ、旦那様」
「……計算が合わないんだが?」
「一度の量が15ml程度ではありませんでしたからね。少なくともアベレージで三倍程度は出ていましたよ。その身体のいったいどこにそれだけの量を蓄えていたのかは知りませんけどね」
「そうか……ありがとな。……あー…………くーちゃん、だったか?」
「はい、くーちゃんことクロエ・クロニクルです」
いつのまにか現れていた銀髪の少女は俺に頭を下げた。……原作世界のくーちゃんと比べると好意的すぎて若干違和感がある。まあ、そんなのは今更っちゃ今更なんだが。
「……それでは、処置に入ります」
「何のだ?」
「束様の望みです。こうなることを予想していた束様は、私に命じました。『旦那様の精をしばらく胎内に止めておきたいから、終わったら処置をしておいて』と」
「……え、マジで?」
「マジです。ちなみに孕む気満々でもあります」
そう言いながらもくーちゃんは用意していたらしいシールのようなものを束姉さんの秘所にぴったりと張り付けた。なぜかハート型をしていて、正直エロい。
確認のためにかくーちゃんはたぷたぷになっている束姉さんのお腹を押すが、シールのようなものは真ん中が若干膨れるだけで剥がれるようなことはなさそうだ。かわりにお尻の方から溢れ出して来ているが……なんで幸せそうなんですかねぇ……?
「……さて、処置は完了しました。後は束様自身を洗浄すれば第一段階は完了です」
「第二第三があるのか?」
「ございます。……と言うより、旦那様が一番よくお分かりなのではないですか? まだ満足されていないでしょう?」
束姉さんを機械に任せ、くーちゃんは俺の目の前でポンチョのような上着のボタンを外していく。束姉さんのようなハロウィンごった煮の格好ではないが、恐らく幽霊を意識してっておいこらちょっと待てや。
「下全裸ってどう言うことだよこら」
「旦那様のお相手をするのですから、この方が早くて楽です。ご安心を。旦那様のことは束様の次に好きですから否はありません。むしろあれですね、興奮します」
この娘さん外見は全然似てないけど中身は束姉さんによく似てた。予想できるかこんなもの。
「ああ、子供の心配をしているのでしたら問題ありません。身体を無理に成長させられたツケとして初潮はまだ来ていませんので、できません。束様にある程度吐き出されたようですが、まだまだ燃えていらっしゃるのでしょう? 監視している間に弄っていましたので、前戯も不要です。どうぞ」
そう言ってくぱぁと広げられるくーちゃんの秘所。確かにかなり濡れているために前戯は不要のようだが……どっちかって言うと俺は前戯の方が好きなんだよな。お互いに色々楽しんでる感があるから。
「……うさぎさんではありませんし、あまり肉もついていませんが……味の方は保証いたしますよ? おおかみさん」
「……まあ、ここまで見事に据えられてちゃな」
「ありがとうございます」
そして俺とくーちゃんの影が重なり───
「この後むちゃくちゃセックスした、ですね」
「そういうネタをいったいどこから集めてるのかを知りたいね」
「束様は未来に生きておられます」
「なんか納得したよ」
こんな感じになりました。くーちゃんとの本番は……ナシの方向で。
書いたら書いたでまた暫くそれ以外書けなく……ああ、昔は一日に三つの話を一話ずつ更新とかできたんですけどねぇ……。