「ちょ、先輩!今のは本当ですか!?」
俺は先輩の素晴らしい胸の感触から名残惜しい気持ちはあるが脱出して先輩に質問する。
すると今、自分が言ったことの意味に気付いたのか先輩が耳まで真っ赤にする。さっきあんなことをヤっておいて、その反応はないでしょう。
可愛すぎます。先輩は俺を悶え死にさせるつもりですか?
「いや、その……え~と……」
「先輩が俺のことを好きっていうのは本当ですか?」
俺も恥ずかしいことを言ったけどそんなことは棚上げして混乱している先輩を追い込む。
俺の恥じなんて小さいことを気にしている心の余裕はない。
「さっきは勢いで言いましたけど俺は本当に先輩のことが好きです。初めて会った時からずっと好きです。先輩はどうなんですか?」
「…………私も九条くんのことが好きです。最初から意識していたわけではないですけど、一緒に話しているうちに気付いたら好きになっていました」
先輩は動揺していたが、すぐに覚悟を決めると俺の告白に返事してくれた。で、先輩の返事はOK。
……つまり、これって俺が村上先輩と付き合えるってことか?いきなり舞い込んできた人生最大の幸福に理解が追い付かないのか、実感がない。
まぁ、図書館からずっと『いきなり』続きだったわけだが。
これ、夢じゃないよな?先輩のことが好き過ぎる俺の妄想が具現化した幻覚とかじゃないよな?
とりあえず俺は全力で自分の頬を引っ張る。
「イテテッ!」
全く加減しなかったのであまりの痛さに涙に出てしまった。もうちょっと弱くても良かったんじゃないか、と少し後悔しているがこれで夢じゃないことが分かった。俺は本当に村上先輩と付き合えるのか……。夢じゃないけど、夢のようだ。
「……どうしたんですか?」
俺の奇行に先輩がキョトンと首を傾げる。
そりゃ、いきなり目の前でこんなことされたら不審に思いますよね。
「な、何でもないです……。ハハハ」
俺は適当に笑って誤魔化す。
「…………」
「…………」
お互いに次の言葉が思い付かず見つめ合いながら沈黙が続く。
どうしたらいいか分からず気まずいが不思議と心地いい。
あー、やっぱり先輩って綺麗な顔をしているな……。いつもなら恥ずかしくて目を逸らすところだが、今は離すことが出来ないどころか釘付けだ。
気付いたらお互いに吸い寄せられるかのようにキスをしていた。
「あの、村上せんっ!」
数秒ほどしてから唇を離したところで先輩の名前を呼ぼうとしたら、先輩が少し不機嫌そうにしながら人差し指で口を塞いできた。
俺、変なことしたっけ?
後、そんなことされたらドキドキして冷静になれないんですが。
「……私のこと、名前で呼んでください」
先輩が頬を赤めながら僅かに視線を逸らす。
だから先輩、可愛すぎますって!大好きです!付き合ってください!
……って、もう付き合っているんだった。どうやらまだ混乱しているようだ。
「……ふ、文緒先輩。これでいいですか?」
「……出来れば、呼び捨てにしてほしいんですけど、駄目ですか……?」
目を潤ませて俺にお願いしてくる先輩。
そんな顔されるとどんなお願いでも聞きそうになるけど……でも、さすがに呼び捨ては。正直、『文緒先輩』と呼ぶだけでも物凄く緊張したのに。さすがに呼び捨ては難易度が高すぎます!
「え~と……」
ていうか、よく考えたら無理やり押し倒して犯そうとしていたことに比べたら呼び捨てにするぐらい簡単なものだろう。
……今も全裸で先輩の上に乗っているわけだし。
覚悟を決めろ、俺!
「じゃあ、文緒……さん、でどうですか?」
さすがにヘタレ過ぎるだろ!
いや、俺も呼び捨てにしたいとは思う。実際、寝る前に呼び捨てにしながらデートしているところを妄想したりしたこともあるし。……我ながら気持ち悪いな。
でも文字数は減っているのに何故か緊張度は増した。
「分かりました。私も拓真くんって呼びますね」
……何だろう、この気持ちは?名前で呼ばれただけなのに凄く嬉しい。
頭の中で村上先輩……じゃなくて文緒さんの言葉を反芻していると、文緒さんが複雑な顔をしながらある部分を指差してきた。
「ところで……その、さっきからくすぐったいんですが」
「……ん?」
文緒さんが指差した場所を見てみると、俺の激しく勃起したモノが文緒さんの足に当たっていた。
このまま擦り付けたりしたら気持ち良さそうだな……。じゃなくて俺が告白していた間もずっと当たっていたのかよ!?
そう考えると雰囲気とか台無しだな!
俺は急に冷静になると反射的に先輩の上からどいて股間を手で隠す。
「うわっ!……え~と、すみません!」
「……いえ、別に気にしなくて大丈夫ですよ。私も、その……」
文緒さんは急に口ごもって口に手を当てた。
さっきまで緊張していたのに、もう頭とか撫でてあげたくなるほど癒される。
「た、拓真くんのだから私も嫌じゃなかったですし……」
そんなこと言われたら癒されていたのに、耳まで真っ赤になるほど恥ずかしくなるじゃないですか!
……何か俺、さっきから感情の振れ幅が異常だな。自分の精神が大丈夫か不安になってきたんたんだが。
「……挿れていいですか?」
…………。
本当に大丈夫なのか俺は!?いきなり何を口にしているんだ!?病院とか行った方が良いんじゃないか!?
「え?」
文緒さんは驚いた顔をするが、すぐに「……良いですよ」と言って頷く。
そして股を開いて受け入れる態勢を取る。
ここまで上手くいくと幸せ過ぎてどうにかなりそうだ。もう明日、死んでも良いような気させしてきた。
……いや、せっかく文緒さんと付き合えたんだから死にたくないけど、そのぐらい幸せだ。
多分、次回か次々回で村上文緒が終わって望月エレナに入ります。
では感想待ってます。