---シュウ---
目の前に緑髪なハイエルフがいる。僕に笑顔を向けている。森の大賢者様たる彼女は、一糸を纏わぬ姿で、目の前で悠然と立っている。その皮膚は白く滑らかで輝いているようだ。
「どうだ?」
「どうと言われても…」
心の動揺を悟られないように、無表情でいる。心臓がバクバク言っていそうだ。心臓なんか持っていないけど…呼吸が荒くなっていく。肺臓も無いので想像ではあるが…
「いくらで買ってくれる?」
「値段が付かないだろ?」
何故、こうなったか…時間を遡ると…
--------
朝、目覚めて部屋を出ると、何故かリヴェリアがいた。
「朝の散歩の途中で寄ったんだが…ちょっといいか?」
って、僕を僕の部屋へ押し戻した。なんか、とっても嫌な予感がする。
「頼みがある。少し用立ててくれないか。あなたにしか頼めない」
って、いきなり僕に頭を下げて来た。
「結婚資金か?」
「まだ、相手はおらぬ」
「極秘出産費用か?」
「相手がいないといっているだろ?」
苦笑いを浮かべるリヴェリア。
「じゃ、なんだ?」
「ベートとガレスの入院費用が嵩んで…次に深層に潜ったら、返済をする。だから…」
「いつ潜れるんだ?半年、いや1年は無理だろ?」
主力二人のいないロキ・ファミリア。いないで深層へ潜ることは死を意味する。
「そうか…じゃ…私を買ってくれ!」
絶句する僕。何?何を言っているんだ?この女…
「私では魅力無いか?」
無くは無い…
「いくら位で買ってくれる?」
「僕は人身売買はしない…」
いや、買ったことはあるなぁ。チセとかヴァイオレットとか…って、いきなり僕の目の前で、着ている物を脱いでいくリヴェリア…おいおい…目のやり場に…
「素の私を見てくれ」
耳と顔を真っ赤にして俯いている。うっ、かわいい…心が持って行かれそうだ。マズい…
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そして、冒頭のシーン…目の前に緑の髪にハイエルフがいる。僕に笑顔を向けている。森の大賢者様たる彼女は、一糸を纏わぬ姿で目の前で悠然と立っている。その皮膚は白く滑らかで輝いているようだ。
「どうだ?」
「どうと言われても…」
心の動揺を悟られないように、無表情でいる。心臓がバクバク言っていそうだ。心臓なんか持っていないけど…呼吸が荒くなっていく。肺臓も無いでの想像ではあるが…
「いくらで買ってくれる?」
「値段が付かないだろ?」
「では、触れてくれ」
はぁ?僕の手を取り、胸に誘導している。何をしているんだ?
「どうだ?まだ女性として、価値は有るだろう?」
いや、そうだけど…呆然としている僕のフリーな手を誘導して、耳へ…えっ!ダメだろ、そこは…彼女は何の躊躇も無く、僕の指で耳の輪郭をなぞっている。その行為により彼女に変化が…女性としてのフェロモンが出始めた。彼女はごく自然に、僕の指を穴へ誘った。
「あぁぁぁぁぁ~」
自らハイエロフになるリヴェリア。もう、彼女は純粋なハイエルフには戻れない。性に抵抗する種族。女性として、メスとしての立ち位置を捨てる代わりに、膨大な魔術の行使が許されている種族…だけど、一度でも性に芽生えると、その大賢者の地位から転落する。まさに今のリヴェリアがそうである。
腹をくくるしかないか…『脱衣』をし、彼女をベッドへ横たえた。草原の奥にある穴からは、彼女のエキスが湧き上がっている。それを一滴でも無駄にしないように飲んでいく。
ゴクッ!ゴクッ!っと…
湧き上がる速度が下がると、彼女の穴に、僕の探検隊を滑り込ました。そして、彼女の上に載り、唇を重ねる。彼女は僕の手を、自分の胸と耳に誘導して、僕と彼女との初の共同作業で、彼女の耳と胸を蹂躙していく。
「いい…気持ち…いっ…」
彼女の全身が痙攣し、力が抜けていく。初めて絶頂の彼方へとたびだったようだ。
「ねぇ…いくらで買ってくれますか?」
「ロキ・ファミリアの為に、なんでそこまでするんだ?」
「買ってもらうなら、あなたって決めていました」
会話がかみ合わない。彼女は夢の世界にいるようだ。このまま、寝かせておくか。
-------
フィンの元を訪ねた。リヴェリアの私物を回収するついでだ。
「なんの用だ?」
えらそうな小人族の前に、1枚の証文を置いた。
「リヴェリアに頼まれた金だ。それで足りるだろ?」
「リヴェリアがお前に、金の無心をしたのか?」
「あぁ」
証文には、リヴェリアの直筆の覚え書きと、僕の直筆の金額が、記されている。どちらも偽造で無い代わりに、それぞれの紋を魔法で刻んである。
「ギルドで作った証文だ。正式な書類と思え」
僕は席を立ち、その場から立ち去った。
---フィン---
移籍料…5000万…破格な金額である。だが…なんで、移籍なんかを…この金は欲しい。週末までに、900万を払い込まないといけないから。
主神のロキに相談をした。
「フレイヤから聞いたでぇ~。リヴェリアも大胆なことしたなぁ~」
ロキによると、あの金は借りたのではなく、自分を売った金だという。
「自分の身体をいくらでこうてくるのか、迫ったそうやでぇ~」
「リヴェリアは好色家の玩具になるんですか?」
「ならへん。そういう男ではないそうや。せいぜい、メイド程度やろって、フレイヤが言うんや~」
二つ名持ちの戦士をメイド?有り得ない…きっと、何か裏が…相手はフレイヤ・ファミリアである。迂闊にちょっかいは出せないどうするか。
「それ、反故に出来無いのか?」
「支払後の反故は3倍返しやで。そんな金、あるんか?あるんやったら、こんあこと、せぇへんよな?」
商いの基本だ。売買契約締結後の約束の反故は3倍返しである。う~ん…
「リヴェリアの遺産とおもうて、大事に使おうな、フィン♪」
酒代に消えそうな予感だ…
---イッセー---
この世界のリヴェリアさんは大胆だった。団長は撃沈状態である。
「女難の相って、そういう能力なんだよ」
って、ヴァーリ。確かに…女難だものな…女性相手に無敵な団長。それは、相手が敵対勢力である場合である。何の落ち度も無い好きな女性に対しては、ヘタレになるらしい。
「イッセーはヘタレになるなよ」
って、ヴァーリ。
「あぁ、僕はヴァーリしか考えていないから」
「任務によっては、私じゃない女性と関係を持つこともあるのよ。大丈夫?」
そう言われると…自信は無い。団長を見て育った僕は、きっと団長に似ていると思う。
「私にはガイラさんがいるから、私に対して鬼は何もしないけど、イッセー、しっかりしてよね!」
って、ヴァーリからの叱咤激励。どこかしら、ガイラさんに似ているのは、しょうがないか。
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鍛錬の時間、また無茶な練習である。リンボーダンスで倒れそうな体勢のまま、瞬動術での移動だそうだ。これは難しい。
「確実に足の裏で地面を掴め!」
瞬動術をマスターしている僕でも苦戦しているので、マスターしていないサイラオーグさんは、今回も…
「サイラオーグ、祐斗、小猫は別メニューだ。フレイ、瞬動術を覚え込ませ!残りの者は、そのまま続けろ!」
って…でも、出来ない事では無い。アスナさん、団長、親衛隊の皆さんは出来ていた。蘭さん、美雪さん、リヴェリアさんがフレイさんの講義に耳を傾けている。
「出稽古をさせてください」
団長の苦手な人が、やってきた。どうするんだ?
「お前は退院したばかりだ。ここでの鍛錬は無理だ。帰れ!」
しかし、帰らない金髪の少女。頑固さは一流である。
「帰らないと、襲うぞ!」
団長は無茶を言って、突き放そうとしている。
『なぁなぁ、イッセー賭けしないか?』
って、ジムさんから念話。鍛錬をしながら、団長の行動を観察している。
少女は襲うと言われ、一瞬怯んだが…団長に抱きついた。今度は団長が怯んだ。どうなるんだ?みんな固唾を呑んで、鍛錬をしている。
「強くなりたい。なれないなら、ここで襲って下さい」
団長は固まっているように見える。
---シュウ---
うっ!この世界のアイズの香り…イヤでは無い。だけど、弟子の見て居る前では、ダメだ…くそ~~、アイツら、また賭けをしていやがるし…マズいなぁ。この場から逃げるように転移した。
しかし、アイズが一緒に転移していた。
「転移術…上位魔法ですよね。あなたのレベルはどの位ですか?私を高みに連れて行ってください。なんでもします…」
この世界の女性達は、おかしいだろ?アイズが目の前で全裸になっていく。大人への階段を昇り始めたばかりの股間。まだ、開き始めたばかりで肉厚そうだ。
「好きにしてください」
全裸で僕に抱きついてきたアイズ…気持ちが良い身体である。だけど…娘枠だからなぁ…とは言うものの、ここで何もしなければ、この子の心に傷が…どうする?はぁ~
腹をくくった僕。アイズを抱えてベッドに押した倒した。目を瞑るアイズ。全身の力を抜き、僕にしたいようにする機会をさらけ出していた。指で、敏感な部分を捏ねる。なるべく痛くはしたくないから。
「あぁぁ、この感覚…嫌いでは無いです」
まだ、体内的には成熟しきっていない感じである。カオスモードで交わる。実体化していない分、痛みは少ないだろう。
「胸が…苦しい…吸って下さい」
この子は勘違いをしている。乳が溜まったから苦しいのでは無いのだが、言われた通りに、かわいい乳首を口に入れ、乳房を揉むようにして、乳を飲む仕草をした。
「あぁ~、いい気持ちです」
唇を重ねて、オーラルな愛を語り合う。この子には、これが限界の気がする。まだ、若すぎるようだ。
---イッセー---
二人続けて、賭けは成立しなかった。たぶん、次も成立しないだろう。
「この世界は、団長向けなのか?」
首をかしげるジムさん。
「後、危ないのは。ティオナさんとシルさんですよね」
って、フレイさん。でも、リューさんってことは無いのか?緑髪のエルフだし…
「イッセー、彼女は金髪だよ。あれは染めているだけだ」
って、ファルコンさん。なるほど…
で、アイズさんの出稽古は認められた。そして、賭け事禁止令が告げられた。ジムさんが苦笑いしていた。バレたようだ。
「僕を賭けの対象にするっておかしいだろ?」
って、団長。
「しかし、この世界、早いですよね」
って、ジムさん。
「そうだな…展開が速すぎる。これは、何の試練なんだ?イッセーへ試練を与えろよ。なんで僕なんだ?」
そうですよね。なんで、団長に試練が…
------
その後、団長には何事もなく平穏な日々が続いた。変化のあったのは、僕達の実地訓練にアイズさんが同行するようになった。彼女と共に潜る。
「祐斗、アイズと共に先行。追撃はイッセー、ヴァーリよ!」
今日もアスナさんの指示が飛ぶ。祐斗君とアイズさんが敵の足に傷を入れ、動きを封じ、僕とヴァーリでトドメを入れていく。
でも、18階まではまだ遠い。
「半分くらいまでは潜れるようになったわね」
って、アスナさん。
「次回から、指示無しで、18階を目指そうか?」
アスナさんからの提案。ミトさん、イビルアイさんも機能しだし、攻撃に厚みは出て来た。
「実戦を想定して、次回はヴァーリに指揮を委ねるわ。ミトと私が不意打ちに備える。どうかな、みんな?」
頷く僕達。実戦形式でどこまで潜れるかは、試したいところである。
---ヘファイストス---
最近、新しい鍛冶屋が出来たと聞いたので、敵情視察をしに行く。この街で、鍛冶と言えば、うちかゴブニューの処であるが、第三の鍛冶系が出来たというのは興味があった。
その店は、一見装備屋とは見えない門構えであった。扉を開けて中に入ると、
「いらっしゃいませ♪」
緑髪のハイエルフがいた。まさか…リヴェリアだと…二つ名を持つ、この街で一番の高位魔法師である。なんで、店番なんぞ…
「今日はどういった物が要りようでしょうか?」
「何の冗談だ?」
「冗談?意味がわかりませんが…」
険しい表情で狩る様な目付きだったリヴェリアが、完全に骨抜きされている。彼女に、何があったんだ?
「一番高い商品を見せてくれ」
「ちょっと、お待ちください。店長~、お願いします」
奥から男性が出て来た。コイツがリヴェリアを骨抜きにしたのか?
「何の冗談です?ヘファイストス様がお見えになるとは」
狩る様な視線…この私が怯む位、その視線は冷たくて痛いものだった。
「一番高い商品を見せてくれないか?」
「冷やかしはお断りだ」
「いや、見てから考える。冷やかしでは無い」
「そうか…」
男は奥から衣装箱のような物を持って来た。そして、蓋を開けると…
「美しい…」
まばゆい光を放つローブであった。目利きである筈の私ですら、素材が分からない。これはなんだ?
「これは?」
「ローブだ。値段は1000億だ」
耳を疑う値段?そんなに高額なのか?誰が買うのだ?
「誰が買う?そんな事はわからん。ただ、これの価値をわかってくれた者が、買えば良い。売るために作った訳では無いから」
道楽で作ったのか…コイツ、何者だ?
「なんで、そんなに高いのだ?」
「材料費だけだ。これに人件費を時価で載せる。そうだな、今なら1500億程度でいいかな」
バカな…なんだ、その値段は…
「これは金糸だけで織り込んであるんだよ。お前もスミスならわかるだろ?金糸の扱い憎さを」
金糸だけで織ってあるのか…そうか、まばゆい光の正体は金か…だか、金糸は弱いので、ちょっと力を入れただけで切れてしまう。織り込むのには適さない。なんて、技術なんだ…
「で、強度的に弱いので、ローブ全体をミスリル銀をコーティングしてある」
ミスリル銀だと…そんな貴重な金属をコーティングって…もったいない。
「で、強度は…アイズ、全力で斬ってみな」
アイズだと?奥から剣姫が現れ、不壊特性を持つゴブニュー製の剣で、あのローブを斬った。
「え?手応えが無い…」
ローブに刃刺さらずに、滑っている。斬り込めないようだ。
「剣を叩き込まれた衝撃は吸収出来ないが、斬られる心配の無いローブだ。命の値段が1500億なら安いだろ?」
安い…だけど…
「買うのか?買わないのか?」
「買えない…そんなに金が無い」
「ふん!冷やかしじゃないか。お前程度は、包丁でも買って行け!」
「師匠、剣を研いで!」
剣姫が男を師匠と呼んだ。なんだって…
「はぁ?研げているぞ。あのローブはどんなに研いでも斬れない。そういう仕様だよ」
「そうなんだ…」
「そうだ、アイズにこれをやる」
見た目がブラのような物をアイズに渡した。
「それを斬ってみな♪」
アイズが剣で斬りつけるが、斬り込めないで滑っている。同じ仕様か?
「スゴい…斬れない…」
「それはギガントアントの殻でつくったブラジャーだ。アイズのサイズで作ったから、アイズ以外は着けられないよ♪」
はぁ?剣姫の胸を採寸しただと?どんな関係だ?
「専用なんだ。ありがとう、師匠♪」
剣姫が男の口に、自分の唇を重ねて、ブラを手にして奥へ戻って言った。
「で、どの包丁を買ってくれるんだ?」
男の刺すような冷たい視線を感じる。何かを買わないと、帰れない雰囲気である。