---イッセー---
転移した世界…いきなりのキスから始まった。両頬に柔らかな刺激…横目で見ると一人はエルフ、もう一人は獣人系かな?
「おぉ~、召喚できたよ~」
「私が召喚したのよ」
何やら揉めている二人。僕はその場を後にした。ここはどこだ?はて?
「ねぇ、待ってよ~!」
後から声を掛けられた。先程の二人のようだ。
「何か、用?」
うっ!なんだ、このエルフは…魔乳って感じの巨乳である。エルフって、胸が大きくないイメージであるのだが…団長が僕だけ送りこんだのは、これか?エルフ苦手だからなぁ、団長は。
「私が召喚したのよ~。私の眷属なのよ、君は!」
って、魔乳エルフ。
「いいえ、私が召喚したのです。私に従いなさい」
って、獣人刑の女の子。個人的には彼女がいいかな。魔乳エルフはヤバい気がする。って、二人の首には魔具である『奴隷の首輪』が嵌まっているのだが。
「ねぇ、お前達が僕の奴隷では無いのか?首に『奴隷の首輪』が嵌まっているんだけど」
二人共首を触り確認し、見合って確認している。
「え?何で?どうして?」
「あれ?どうして、こうなるの?」
二人とも混乱している。
「命じる。お前達の名前は」
僕の奴隷なのか、試してみた。
「私はシェラ・L・グリーンウッドというエルフです」
「私はレム・ガレウという豹人族です」
僕に跪いた二人。僕の奴隷であることは間違いは無い。
「あれ?跪いているよ。この子の奴隷になっているんだ…」
「なんで…そんな…」
パニクる二人。どこかで話をしないとダメだな。
「どこか、宿でも取って、話をしよう」
「では、こちらへ」
魔乳エルフが僕の腕に抱きついた。谷間に吸い込まれる僕の腕…底なし沼のようだ。豹人族の子も負けずに僕の腕に抱きついたが、肋骨感が感じられる…こうして、僕は彼女達の宿へ連行されていった。
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彼女達の借りていた部屋は、大きめなベッドが1つあるだけである。う~ん…
「で、君の名前は?」
魔乳エルフに訊かれた。
「代羽イッセーです。ジョブは魔導戦士を目指しています」
「魔導戦士?なんか恰好良いなぁ」
瞳をキラキラさせて僕を見つめる魔乳エルフ。団長がエルフが苦手なのが、わかった気がする。天然無垢な種族であり、天真爛漫な種族なのかもしれない。僕も苦手だよ。
「ねぇ、レベルは?」
「レベル?そういうのが無い世界にいたから、わからないです」
「まさか…異世界召喚してしまったのかな」
あぁ、良い波動って、召喚波動をキャッチしたんですね、団長は…で、本来は召喚魔法にヒットしやすい団長だから、僕を代わりに召喚魔法に載せたのかもしれない。ひどい…
「で、何をしたいの?」
「クエスト!」
「もっと強くなりたいの」
なるほど、戦力不足で召喚したのか。って、僕も強くは無いんだけど…
「じゃ、冒険者登録をしに行こう!」
え?登録制なの?オラリオみたいなのかな?
二人に連行される恰好で、冒険者協会って場所に連れて行かれた。そこで、鏡の前に立たされて、魔力を込めろと言われ…
バリン!
込め始めた直後に割れてしまった。マズいのな?ゾクゾクと僕の周囲に人が集まっていく。
弁償かな?今、お金がゼロなのに…凹む僕。
「何?何が起きたの?え?割れている…それも粉々に…」
布地の面積が極端に狭い服を着た小柄の女性に、奥の部屋へ連行された。弁償かな?困ったなぁ。団長のように、人様のお金を『強奪』する度胸はまだ無い。
「君は何者なんだね?」
先程のほとんど全裸に近い女性、ファルトラ冒険者協会会長のシルヴィに訊かれた。
「代羽イッセー…魔導戦士見習いですけど…」
「見習い?見習いで、そんな実力って、君の師匠だと?」
「師匠ですか?本気で撃ち込めば、この星は無くなると思いますよ」
シルヴィと奴隷2名が固まっている。この世界のレベルは低いのか?
「まさか…まったく、君は冗談が好きなのか?」
信用されていないようだ。まぁ、いいか。
「君はどこかの騎士団に入っているのか?」
「えぇ、見習いですけど…この前も進級試験で不合格だったし…」
進級試験…ALOのフロアボス、一人で持ち時間5分…惨敗だった。
「君が見習い?」
シルヴィの顔が蒼白である。どうしたんだ?
「えぇ、一軍昇格テストは、魔王を一撃粉砕出来ないとダメだし」
シルヴィと奴隷2名の目が点だ。この世界は弱いのか?鍛錬になるのか?
「また…冗談だよね?」
「信用してくれないなら、いいです。帰ります。おい!帰るぞ!」
奴隷2名が席を立った。
「ちょっと待って…う~ん…信用は難しいけど、この街一番の実力者と勝負してみてくれ」
って…信用度テストかな?まぁ、この世界のレベルを知る上で、必要だな。
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目の前に角のような髪飾りを付けている男性がいる。あれって、魔具かな?見た目は魔王のようだけど、魔属性には見えないなぁ。
「俺は異世界から降臨した魔王、ディアヴロだ。死ぬ気で掛かってこい!」
では、師匠から授かった聖剣エクスカリバーを手にして構えた。
「何…エクスカリバーだと…」
目の前の魔王が怯んでいる。まず、『エアスタンプ』で圧搾してみた。相手の物理耐久度を知る為だ。
ペチャ!
潰れた。いや、地面にめり込んでいる。死んではいないようだ。次に…
『気を付けろ!魔法系のカウンター持ちのようだぞ』
僕に宿るドラゴニールから、情報を得た。魔法はダメなのか。ではスキルだけで、行くか。念動力で、玉袋辺りに、スタンピングを撃ち込んだ。
「うごっ!」
これは痛いでしょう。人系男子にとっては…お尻を上げて、苦しんでいる魔王。魔法がダメなのが痛い。剣士なのに、魔法が使えないと痛いっていうのも妙な話であるが、この剣はいかんせん、威力がデカ過ぎる。たぶん、殺してしまうと思うから、使いたくない。
「貴様…愚弄しやがって…」
『ホワイトアウト』
ズルい。魔法をフルカウンターするのに、魔法が使えるなんて…では、こちらも
『ブラックアウト』
白には黒である。相手は聖属性の魔法弾のようだが、こちらは闇属性で全ての無効化のスキルである。相手の能力、スキルを無効化してみた。
「何?打ち消したのか?」
驚愕の表情を浮かべている魔王。打ち消しでは無く。無効なんだけど…その後、何発か呪文を唱えたようだけど、すべて無効にして…
「魔法の無効化か…こしゃくな!」
肉弾戦のようだ。瞬動術で僕の懐へ入りこむが、『バズーカハンマー』という右ストレートを腹部へめり込ました。エリカさんの高速剣技で動体視力は鍛えられているし。
『エクスカリバーン』
聖剣の力を解放して、撃ち込んでみた。目の前の地面にはV溝が掘られている。魔王様は遠くへと吹き飛んだようだ。
「シルヴィ、終わったけど」
「うん…終わったね…勝者、イッセー!」
僕に向けた笑顔がぎこちないシルヴィ。
「ディアヴロが…負けたって…」
魔乳エルフが震えている。身体が震えているのに、乳房は動じないようだ。さすがに魔乳である。
「ねぇ、お願いがあるの…」
豹人族の少女が、僕を見つめている。
「何?」
「私の中にある悪い物って、取り出せる?」
彼女の頭に手を翳し、彼女の身体の中から、ソレを『強奪』した。
「コレか?」
「え?!」
知らない女性が声を上げた。禍々しい魂のようだけど、徐々に女の子の姿になっていく。そして、僕に抱きついた。これが魔王かな?みんなには見えていないようだ。
「スゴい…ありがとう、イッセー」
僕に抱きつく少女。
「仲間には優しくが、師匠のモットーだからね」
彼女の頭を優しく撫でた。うん、このモフモフ感は最高だな。
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夜、1つのベッドに3人の宿泊客。う~ん…つまり、それは、そういうこと?そういう展開?エルフは危険が一杯なんだけど。まして、彼女は魔乳持ちだし。タダでは済まない予感である。
「イッセー、一緒に寝ようよ~」
魔乳に腕が吸い込まれて行く。もう1つの腕は、レムが抱えて既に寝息を立てているし。川の字で添い寝だな。
だけど、寝られない…なんだ、この柔らかさは…性欲がそそられている。忍耐こそ修行である。だけど、念動力で彼女の服を剥いだ。そして、彼女を…
「えぇぇぇぇ~!イッセー、これ、どういう事よ!」
翌朝、エルフの…名前はシェラだっけ?の声で目が覚めた。シェラは紐でしばって、天井から吊り下げていた。隣にいると寝られないから…念動力で解放してあげた。
「手を使って解放しなさいよ~」
「不浄な女には、それでいいわよ」
シェラとレムは仲が悪そうだ。種族的な物なのだろうか?1階の食堂で食事を摂る。この魔乳エルフは肉をバクバク食っている。だから、胸がデカいのか?普通のエルフとは何かが違う気がする。
僕に取り憑いた?魔王はビスケットをバクバク食べている。お菓子好きなようだ。
「名前は?」
「クルムなのだ」
「この子はどうしたの?」
レムにも見えるようだ。
「レムの中にいた魔王だよ」
「え?こんなかわいいのに魔王?」
忍さん、リリスさんの例のように、見た目で判断すると死ぬ気がする。
「イッセー、恐くないの?」
「うん。もっと恐い存在を知っているから」
「魔王より恐いの?」
「恐いねぇ」
「クルムがイッセーを護るのだ」
クルムの頭を撫でて上げる。お腹がいっぱいになったのか、僕の肩に頭を載せ、寝てしまった。
「おい!貴様!俺と勝負をして、俺が勝ったら、シェラちゃんとレムちゃんを奴隷から解放しろ!」
知らない男性が宣戦布告をして来たが、
「五月蠅いのだ!」
クルムの怒りの鉄拳をくらい、どこかへと飛んでいった。
「レム、クルムをベッドに寝かし受けてくる」
「あぁ、私も行きます」
肉をぱくついている魔乳エルフだけ置いて、部屋に戻った。しかし、部屋の前でクルムが起きて、僕の前に立った。
「危ない奴がいるのだ」
危ない?魔王もどきがリベンジかな?注意して部屋に入ると、団長がいた。
「よぉ!元気かい?うん?レムとの間の子供か?」
クルムのことかな?クルムが団長に餌付けされていた。あれはココナツサブレではないか…美味しそうに食べているクルム。この世界に無い物で餌付けは危険である。
「で、ここの離脱条件はなんですか?」
「ディアヴロへの制裁。でも、もう終わったいるみたいだし。この世界は弱すぎたな。もっと、骨のある世界にしないとなぁ」
次はどこだろうか?
「え?イッセー、行っちゃうの?」
僕にレムが縋り憑いた。
「イッセー、お持ち帰りか?かまわないぞ。あの魔乳は考え物だが」
やはり魔乳エルフを警戒している団長。
次の週間、転移していた。僕とレムだけ…あれ?何故かシェラがいるし…クルムは、僕の中に入ったようだ。
転移した先は平原だった。