※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

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一身二魂

---アザゼル---

 

俺の部屋にアジュカ、ファルビウム、シュウが来た。

 

「シュウ、呼び出したぞ」

 

「まさか、アザゼルが遣い人と手を組んでいたとは、驚いたよ」

 

ファルビウムから、お褒めの言葉を頂いた。

 

「いつからだ?」

 

「あの戦争終結後、しばらく経ってからだ。彼らの本当の目的を聞いて、協力をすることにした」

 

「本当の目的?戦争終結だけじゃないのか?」

 

「この世界の悲観的な未来を変えることだよ」

 

シュウが説明し始めた。

 

「この世界の未来は、血で血を洗う抗争の繰り返しだ。その度に、大勢の悪魔、堕天使、天使が死に、そしてまた死ぬために生き返るんだ。悲惨だろ?」

 

「どこの勢力が抗争をするのかね?」

 

「恩を仇で返すリアス・グレモリーを頂点とした悪魔と、それを支援する堕天使、天使の勢力。対するは勢力は兵藤一誠を団長にした、イレギュラーな存在が集まった『幽幻龍騎士団』(ファントム・ドラグーン)だ。各勢力は『幽幻龍騎士団』と友好条約を締結させていたにも関わらず、皆殺しにしたのが発端だ。皆殺しの理由は、あまりにも強大な戦力を有する『幽幻龍騎士団』にリアス・グレモリー達悪魔上層部が危機感を抱いたから。それだけの理由でだ」

 

「あのリアス・グレモリーならやりかねないな」

 

ファルビウムが頷いた。

 

「で、皆殺しにしたのに、仕返しは誰がしたのか?」

 

「彼らの子供達は、旧魔王派の世界にいて難を逃れて、時間旅行のできる能力者が、過去の時間軸にいる『幽幻龍騎士団』に助けを求め、仕返しの手助けをしてもらっている」

 

「繰り返されるっていうのは?」

 

「生き返った恩を仇で返すリアス・グレモリーが、同じ事を繰り返すらしい。それも何度もね」

 

「そんな世界に生きたくないなぁ。でも、グレモリー家ならやりかねない。うん?兵藤一誠って、兵藤本家の者か?」

 

「兵藤誠と一香の子供だ」

 

「「誠殿と一香殿のか!」」

 

「そうだ」

 

「死んだはずでは?」

 

「僕らのチームで、親子5人とも無事に預かっている」

 

「5人?2人多いのは?」

 

普段、口数が少ないファルビウムが積極的に話に参加している。誠と一香の事を心配していたんだな。

 

「一誠の子供とその母親だ。アクシデントが起きて、一誠に子供が出来てしまったんだ。アクシデントの元は、川神家次期当主だった川神百代だ」

 

「武神か?」

 

「そうだ、あいつがイッセーに夜這いをかけた結果、孕んだ。本当にバカ女だよ」

 

「あぁ、戦闘バカだったよな」

 

「あと、あの大戦の終結時に、君に連れて行かれた魔王様達はどうなったんだ?」

 

アジュカが口を開いた。

 

「うちでメイドさせたり、乳母させたり、仕事を手伝ってもらったりしているけど」

 

「生きているか?」

 

「神メイビスも生きているよ。でも、まだ死んだことにしておいて。混乱するからね」

 

「あぁ、そうだな。新体制になって動いているしな。それより、君から僕のオーラを感じるのはどうしてだ?」

 

「あぁ、僕の世界の父さんはアジュカさんだったから。僕の冥界での正式名はシュウ・ベルゼブブです」

 

「俺が、君の父さん?」

 

「そうです。あと、ファルビウムさんはチェスの師匠、セラフォルーさんはお姉さん、サーゼクスさんはお兄さんです」

 

「俺の弟子なのか…姉、兄…まさか、ソーナとリアスと結婚しているのか?」

 

「そうです。あとシーグヴァイラとね。子供もいます。近いうちに会うかもしれないですよ」

 

「そうか、君の世界では悪魔と共存しているのか」

 

「悪魔だけでないです。種族は問わずに共存しています。ソーナが種族、身分、階級を問わないレーティングゲームの学校を運営していますよ」

 

「そんな学校があるのかい。この世界では考えられないな」

 

「この世界では実現は無理ですね。リアス・グレモリーがいる限り」

 

「君の世界のリアスはどんな感じ?」

 

「うちのリアスは、KYでバカで努力しないグータラ女です。でも、正直で素直で会話が楽しい子だな」

 

「世界が変わると、こうも変わるのか」

 

「まぁ、グレモリー家はどこの世界でも問題はありますけどね。で、今後、秘密裏に協力をしてもらいます。魔王2人にバレないようにね」

 

「わかった。この世界の未来をより良い方向にしたいからな」

 

こうして、秘密裏に行ったトップ会談は終わり、シュウ達は帰っていった。

 

 

 

---イッセー---

 

今日は、シュウさんが用事でいないので、家の周りを散歩する。1人で行こうとしたら、シルキーさんとオーフィスさんが付いてきた。料理をするための食材を、買える場所を探しながら歩いた。途中、おいしそうなバナナを買って3人で食べた。おいしい。シュウさんに以前教わったが、ドラゴンはなぜかバナナが大好きだって。そういえば、オーフィスさんは、たくさんのバナナを抱えて、食べながら歩いているし。

 

駅前にデカイスーパーがあるので、なんでも買えそうだった。リーラさんに頼んで買っておいてもらおう。

 

散策をしながら散歩を続けていると、声をかけられた。

 

「イッセーだよね?」

 

声がした方を見ると、この前公園で遊んだネリネさんだった。

 

「ネリネさん?」

 

「私はネリネの姉のリコリスだよ」

 

そういえば、ネリネさんの瞳は赤だったかな?この方は紫だな。

 

『イッセー、この子は1つの身体に2つの魂が宿っている。たぶん、身体はネリネと共有だろう』

 

狐さんから情報が上がってきた。

 

「ねぇ、分離したくない?」

 

「え?」

 

「別々に会うより、3人で会った方が、きっと楽しいよ」

 

「イッセーにできるのか?」

 

「僕は無理だけど、団長ならできる……今、連絡したら、出来るから連れて来いって」

 

戸惑っているリコリスと僕ら3人で、家へ転移した。

 

「いらっしゃい」

 

シュウさんがリコリスの頭を撫でている。リコリスの表情が、和らいでいるのがわかる。こんな時でも、バナナを食べながら、頭を突き出すオーフィスさんは偉大です。

 

寝てしまったリコリスさんを、ベッドに運んだ。シュウさんは1冊の本を取り出した。『世界不思議大辞典』って背表紙に書かれているけど…

 

「これ、僕の愛読書なんだ。僕にしか読めないけどね」

 

ページをめくり何かを探しているシュウさん。どのページも白紙に見える僕。

 

「あった。これだ」

 

見ているページも白紙なんですけど。

 

「この辞典は知恵の精霊とリンクしていて、僕以外の人が見ても白紙にしか見えないんだ。ユグドラシル計画の人工生命体第2号リコリス。瞳の色が紫であるのが特徴。他にもプリムラ、亜麻などがいる。ネリネの細胞から作ったクローン生命体で、ネリネの命を救うために自らの命を与えて死んでしまった…この子を生き返らせよう。うん、生きて欲しい。自分の身体でね」

 

シュウさんが招魂の儀式をして、ネリネさんの身体から、リコリスさんの魂を取り出した。ネリネさんの瞳は赤になったみたいだ。次に、リコリスさんの身体を魂からの情報で創造していた。身体が完成すると、魂を身体に入れる入魂の儀式をして…

 

2体をベッドに横にして、僕らは静かに部屋を後にした。

 

しばらくすると、2人は目覚めて騒がしくなってきた。僕が部屋に向かうと、2人は抱き合って泣いていた。そして、僕の存在に気づくと、2人で僕に抱きついて来た。

 

「イッセー君、ありがとう。リコリスお姉さんを生き返らせてくれて」

 

「本当にありがとう。こうやってネリネと再会できるとは思わなかったよ」

 

「いや、僕は何もしていないよ。お礼ならシュウさんに言ってね」

 

「「シュウさんって?」」

 

「僕の親代わりの人だよ。招魂、創造、入魂の能力を持っているだよ」

 

「どこにいるの?」

 

「仕事かな?さっきいた場所まで送るね。この家の場所は秘密だから」

 

「なんで?」

 

「僕とシュウさんは、命を狙われているから。僕の友達でも、教えられないよ。もしかすると、僕達を狙っている相手かもしれないし。ごめんね」

 

僕は頭を下げた。

 

「謝らないで~。私達の方が、頭を下げないといけないんだから。わかったわ。さっきの場所まで送ってください。お礼はいつか、普通に会えるようになったらするから」

 

2人は目を合わせた直後、僕にキスを交互にしてきた。驚いて尻餅をついてしまった僕。

 

「私達のファーストキスはお礼の一部だから。またね♪」

 

僕は二人を出逢った場所へ、強制転移させた。

 

 

 

---ネリネ---

 

リコリスお姉さんと、一緒に帰宅した。お父さんとお母さんの顔が引きつっていた。しばらくして、我に返ったお母さんはお姉さんを優しく抱きしめた。

 

「リコリス、お帰りなさい…」

 

「リコリスちゃん…どうして…ネリネちゃん、説明してくれるかな?」

 

私は、イッセー君とシュウさんに助けてもらったことを告げた。

 

「お礼に行かないと失礼だな」

 

私は、イッセー君から聞いた、家の場所は言えない理由を話した。

 

「二人の恩人は、誰かに命を狙われているのか。うむむ、イッセーって、あの子はたぶん…そうだ。神ちゃんに連絡をしないと」

 

「ダメだって、他の人に話しちゃダメだよ。天界に狙われているかもしれないでしょ?」

 

「まさかなぁ…あっ…ボウズの姓って、ヨハネだったよな」

 

「うん」

 

「あぁ、天界に狙われているな、ソイツは。でも、粛正されて血が途絶えてたはずだが」

 

「粛正って、殺しちゃったの?もう、お父さんって呼ばないからね、バカ王!」

 

私はお姉さんと二人で部屋に引きこもった。

 

 

 

---悪魔王フォーベシィ---

 

リコリスちゃんとの再会した直後、ネリネちゃんの誤解から娘に「お父さん」って呼んでもらえなくなってしまった…どうしよう。神ちゃんに相談した方が良いかな?でもあの血筋ってわかったら、殺される可能性はある。いくら悪魔王とは言え、恩を仇で返すのには抵抗があるし。はぁ…

 

イッセーという少年は、間違えなく誠殿と一香殿の忘れ形見の一誠君に違いない。サーゼクスの馬鹿たれとリアスのアホんだらのせいで、悪魔に殺されると思っているかもな。彼の両親を殺したのも、はぐれ悪魔だったし。

 

どうやって、お礼をしたら良いかな…

 

 

 

---シア---

 

従兄弟のネリネから連絡があって、ネリネの姉のリコリスが生き返ったそうだ。キキョウも、もしかして分離できるかもしれない。互いに向き合って話がしてみたかった。私は、イッセー君を探しに出かけた。

 

家がわからないので、街を探した。こんな夜更けには無理かな?

 

「イッセーの友達かい?」

 

いきなり、声を掛けられた。

 

「は、はい」

 

「アイツは、夜は散歩しないよ。鍛錬の時間だからね。ちょっと待ってね。呼び出してあげるから」

 

しばらくすると、イッセー君が転移してきた。

 

「副団長、ご連絡ありがとうございました」

 

イッセー君は、声を掛けてくれた人に、頭を下げてお礼をいっていた。

 

「イッセー、帰りはお前が送ってやれよ。僕はこれから仕事だからね」

 

「わかりました」

 

そして、イッセー君と転移した。

 

転移した先は、家だった。リビングルームに通されて、メイドさんが暖かい飲み物を持ってきてくれた。

 

「どうしたの?こんな遅くに?一人で危ないよ。たまたま、副団長が見つけてくれたから良かったけど、はぐれ者だったら危なかったよ」

 

「ネリネちゃんに聞いたの…お願いがあるの。キキョウを私から分離してもらえないかな?」

 

シアさんから事情を聞いた。

 

「産まれてこなかった双子の妹か」

 

シュウさんが来てくれていた。

 

「女神でも悪魔成分が強いけど、気にしちゃダメだよ。僕の息子は悪魔だけど天使の翼を持っても、腐らずに真っ直ぐ育っているからね」

 

シュウさんが、シアさんの頭を撫でている。そんなシアさんの目がツリ目になった。

 

「本当に分離できたら、息子さんを紹介してください」

 

「了解だ。キキョウ。さぁ、目をつぶって、楽な気持ちになって…」

 

シアさん?キキョウさん?を寝かしつけて、招魂、創造、入魂と一連の儀式を終えたシュウさん。

 

「ヤマトが言っていただろう。今夜は遅いから、送れってやれよ。ガイアとシルキーをお前のガードにつけるから、安心して行ってこい」

 

「はい、ありがとうございました」

 

リビングに向かうと、4兄弟が勢揃いしていた。

 

「アリス達も付いてくるって」

 

「ありがとうございます」

 

「父ちゃんとイッセーは、産まれてはいけない子供だったから、あぁいう子達を、放っておけないんだよね」

 

その通りです。シルキーさん。

 

「イッセー、ここで鍛錬だ。大天使モードで、地上高5センチの場所で静止続けてみて」

 

ガイアさんに言われた通りに、静止したがこれはきつい。上空ならば、風や気流を利用して静止ができるけど、この高さって、エアコンのダウン気流受けまくりだし…

 

「きついだろ?僕も父ちゃんに、言われてやったときは、きつかったもの。トレーニングルームでなくても、工夫しだいできつい鍛錬が可能ってことだよ」

 

「ご指導、ありがとうございます」

 

「送迎ルートは空にするよ。地上だと狙われると夜間は危険だからね」

 

「「了解!」」

 

指揮担当のアリスさんが作戦を立てた。

 

「問題は神王が追ってきた時だな。多少攻撃しても死なないだろうから、姉さんと兄さんは後方待機で、攻撃準備しておいてください」

 

「「了解!」」

 

「イッセーは飛行中、索敵を掛けておいてくれ」

 

「了解です」

 

「階段で隠れて、様子を見ている、そこの二人降りてきて」

 

階段に視線をむけると、シアさんとキキョウさんが、僕達の会話を聞いていた。

 

「イッセー君って、天使だったの?」

 

「イッセーは人間だ。僕は天使の翼を持つ悪魔ガイアだ」

 

「私は悪魔の羽を持つ悪魔シルキーよ」

 

「僕は天使の翼と悪魔の羽の両方を待つ悪魔アリス」

 

「私はアリスと双子で、妹のシーナです。よろしくお願いします」

 

4兄弟はそれぞれ、翼と羽を展開して、自己紹介をした。いつ見てもインパクトがあるなぁ。

 

「シュウさんって人は天使なの?」

 

「父ちゃんは鬼と天使のハーフな魔物だよ。天使の翼と魔物の翼を持っている」

 

「あっ、悪魔属性の強い女神のキキョウです。お、お友達になってください」

 

「「了解!」」

 

「キキョウの姉のシアです。よろしくお願いします」

 

「「こちらこそ!」」

 

「イッセー、ここって軍隊なの?」

 

「う~、軍隊に近いかな。一般家庭を目指していますけど。ははは」

 

「よくわからないけど、ありがとう、イッセー」

 

シアさんがキスをしてくれた。

 

「お礼がしたくても、何も持ってこなかったから、私のファーストキスで、ごめんね」

 

「いや、嬉しいです」

 

そして、いきなり頭を張り倒された。

 

「私は、初つっこみってことで」

 

キキョウさん、ありがとうございます。

 

二人を送ることにした。僕はシアさんを、アリスさんがキキョウさんをお姫様抱っこして、空に舞った。

 

シアさんの指示で、家に向かい、玄関先に二人を下ろして、飛び去ろうとしたら、神王が飛び出してきた。

 

「貴様ら、シアちゃんを悪の道に誘い込もうと、夜遊びを教えていたのか?」

 

僕達に、詰め寄ろうとしている神王に向けて、上空から援護射撃が始まった。その攻撃で神王が怯んだ隙に、僕とアリスさんが飛び立った。

 

「待てぇ~待たんか、おい!」

 

神王が飛びたそうとするも、援護射撃が破壊的で、飛べずにいた。僕達はある程度の高さまで逃げると、亜空間移動をした。

 

 

---神王ユーストマ---

 

逃がしてしまった。なんだ、あの破壊力ある攻撃を、あんな高さから、ピンポイントで撃ち抜く技術って、単なる不良ではないみたいだな。アイツら、天使の翼を持っていたが、天界にあのようなスナイパーがいたかな?

 

「お父様のバカ!」

 

いきなり、家から持ち出した机で、シアちゃんに殴られた。

 

「恩人になんてことをするのよ!」

 

「恩人?」

 

シアちゃんが指差す方を見ると…キキョウ?え?恥ずかしそうにしているキキョウちゃんがいた。

 

「…」

 

「イッセー君に頼んで、招魂の出来る方にキキョウを分離してもらったのに…もう、お父様って呼ばないからね。バカ王」

 

シアちゃんに連れられて、家の中に連れて行ってもらったキキョウちゃんは、家の中で妻サイネリアと感動の再会をしていた。あっ…お父様って呼んで欲しいんだけど…シアちゃ~ん。

 

ガチャッ

 

ドアにカギが…

 

 

 

 

 

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