---シュウ---
アザゼルの魂がやって来た。殺されたのか?身体を創造して、魂を入魂させ、心臓を最強させた。
「ふ~、助かったぞ」
って、アザゼル。男根を作っていないことに、気づいていない。ふふふ♪
「誰にやられたんだ?」
「サタンにだ」
「悪魔の?」
この世界にいたっけ?
「お前が介入する前にいた、初代堕天使だ。アモンという悪魔の勇者と魔族の女王のシレーヌと共に、魔界の三賢者を名乗り、神々を殺し回っていた奴らだ。初代ハーデスとインドラを殺しに行き、ハーデスは仕留めたが、インドラに封印されたんだ。サタンが言うに、欲深き人間に解放されたそうだ」
「愚かな生き物だからな…寿命が短い分、過去の災厄を知らない奴が多い」
「あぁ、その通りだ。まぁ、もっとも、アイツらは人間が人間と呼ばれる前の存在だから、知らないのは当然かもしれない」
そんな昔の奴が復活か…アザゼルは会話用魔法陣で、どこかへ連絡をし始めた。
「シュウ…冥界の堕天使領が殲滅されたそうだ」
「いきなり?」
「そう、通告も無く…」
それはフェアじゃ無いなぁ…非戦闘員しか住んでいないのに…
「まぁ、アザゼルを殺すような奴だ。極悪非道なんだろうな」
目的はなんだろうな。僕のジャマをするなら、消せないとダメだが…
「シュウ、どうする?」
「様子見だな。情報が無いのに、戦うのは危険だし。相手の目的を知ってからの方が、対策は立てやすいかな」
まぁ、イッセーが無事ならば、関わりたく無いかな。
---イッセー---
サイラオーグさんと久しぶりの組手。ブラッキー先生に鍛えられたおかげで、以前よりもサイラオーグさんの攻撃が良く見える。
「受け流すだけか?」
サイラオーグさんに隙が生じるまで、耐える。そして、極め技♪
「関節技かぁ…あれは、キツいなぁ」
悪魔で関節技使いはいないのかな?まったく、対策をしていないサイラオーグさん。
「その後、ゼファードルはどうだ?」
「来ないですねぇ。不気味ですが…」
校内でヘラヘラと笑いながら、シェラ、セーラ、ヴァーリを見ているゼファードル。狙ってはいるようだが…何か計画を練っているのか?
「そうか。理事長先生からの厳重注意が効いたのだな」
効いていないと思う。いつか、何かをして来そうだ。
「冥界で、何かありましたか?」
「いや、いたって平和だよ」
では、ゼファードルは、どこで悪巧みを進めているのだろうか?
◇
翌日、そのゼファードルが、僕達の教室に来た。
「おい!クソガキ、勝負しろ。俺が勝ったら、そのクソ生意気な女達とエルフは貰うぞ!」
一方的な宣言…スルーだな。
「無視?有り得ないな。おい!強制転移させろ!」
はぁ?僕達はバトルフィールドにいきなり強制転移させられた。
『コレより、ヨハネ眷属とグラシャラボラス眷属のレーティングゲームを開始します。作戦タイムは10分です』
いきなりのアナウンス。転移させられたのは、僕、ヴァーリ、セーラ、シェラだけだ。相手のメンバー表が、自慢げにテーブルの上に置かれている。
『王』ゼファードル・グラシャラボラス
『女王』マジンガーZ(シーグヴァイラ・アガレス)
『戦車』アインズ・ウール・ゴウン
『僧侶』ディアヴロ
『騎士』キリト
『兵士』ベル・クラネル
う~ん、召喚持ちが召喚したのか?異世界で強そうな者達を…マジンガーZってあれだよな。操縦者がロボ好きなシーグヴァイラか。残りは留学先の相手だし…う~ん…
「え?ディアヴロ…私を奪いに来たんだ…」
シェラがパニック気味である。
「不利だね。マジンガーZが脅威だよ」
て、苦笑いしているヴァーリ。
「いや~、楽しそうだから、来ちゃった♪」
って、ヴァーリの後から抱きつき、胸とお尻を撫で回している鬼…
「団長…イッセー君の前ではやめてください」
ヴァーリが妙に艶っぽい声だ…留学中に何か遭ったのか?
「マジンガーZかぁ…ネウロイ君、頼む」
団長の身体からネウロイさんが出て来た。金属を捕食する物の怪である。近代兵器対策らしい。
「イッセー、ブラッキーとベルを屠れ!ヴァーリは、シェラをガードしていろ」
「高速剣士二人ですか?」
「売られたケンカは買え!」
『これより開始します』
そして、レーティングゲームが開始された。
◇
相手の王と女王以外が、僕を目指してやって来た。僕狙いなのか?団長は赤い石と、悪魔の角のようなカチューシャを手にしている。相手の戦車と僧侶が光に包まれていく。相手の女王も光に包まれていく。
僕は高速剣士2名と戦っている。避けたり、防いだり…う~ん…って、いきなり、相手の二人が爆ぜていく。そうだ♪セーラさんがいたんだ。
「おい!後はてめぇ~だけだ。チャラ男君♪」
団長が、相手の王の前に立った。
「何…異界の魔王2体、最強のロボット、最強の剣士2名を瞬殺だと…お前ら、何者だ?」
「チャラ男に名乗る必要は無い。お前の後盾は誰だ?」
ペキ~ン!
「うごっ…止めろ…痛い…」
何かが折れる音と共にゼファードルが泣き叫んでいる。念動力で、アイツの骨を折り始めた鬼…
「黒幕を言わないと、止めないよ~ん」
ペキ~ン!
「うわぁぁぁぁ~、止めろ~。言うから…」
グサッ!
ゼファードルは背後から、何者かに、刺し殺された。その場で、崩れる様に地面に倒れたゼファードル。光に包まれない。
「お前が黒幕か…」
「あなたは?招待した覚えは無いのですが…」
「僕?コイツらの保護者だよ」
「子供のケンカに親が出るのですか?」
「あれは無いでしょ?いきなりの強制転移による、レーティングゲームってさぁ」
「そうか…あなたも異界の魔王ですか?」
「魔王?そんなチンケの存在じゃないよ」
「魔王がチンケだと!」
相手が身構えた。
「お前がサタンか?」
団長の指摘に一瞬狼狽えた男。
「何が目的だ?」
「あなたは、どちらサイドですか?」
「僕?僕は弟子を護るサイドだよ。愚問だろ?」
「ふっ、どのみち悪魔であるお前に勝ち目は無いがな!」
鬼を悪魔だと勘違いしている男は、姿を変貌させた。背中に白く輝く6対の翼を展開させた。天使か…
「元天使の堕天使1号だそうだ。アザゼルによるとね」
僕の呟きに反応した団長。
「アザゼルだと…殺したはずだが…」
堕天使は不思議そうな顔をした。
「悪いなぁ。蘇生させたよ♪」
団長も本体の姿に変貌していく。金色の鬼の姿に、純白の翼を背中に展開し、頭上には金色の輪を3つ浮かべている。
「何…神だと…」
「逃がさないよ。ここ、僕の専用フィールドだから」
いつの間にか強制転移をさせたようだ。そう言えば、堕天使と団長と僕しかいないフィールド。
「神が悪魔の学校へ子供を通わすな!」
まぁ、誤解されるよね。でも、セーラは神と悪魔のハーフだから…
「あぁ、お前…あの時の…サマエルの下で修行をしていた天使見習いか…」
って、何時の話だ?あっ!そうか…神様形態になったから、神様だった頃の記憶が甦っているのか…
「え…まさか…あの…サマエル様が信仰されていた名の無き神…まさか…死んだはずだ。それも遥か昔に…」
団長は隣にサマエル様を召喚した。
「おぉサタ坊じゃないか…元気だったか?」
「サマエル…様…では…」
「あぁ、この方は、そうだよ。あの方だ。ここは専用フィールドですか。サタ坊が迷惑をお掛けしましたか?」
「あぁ、イッセーに危害をな。で、サマエルにコイツの処遇を決めて欲しい」
「では、サタンよ、我らの神に従いなさい。お前に出来ることはあるはずだ。いいな」
「はい…サマエル様」
団長のチートな存在感に完敗な僕。
◇
サタンさんは、飛鳥了という大学生の姿になった。
「そうなると、お前と共に復活した二人が危険なのか?」
「悪魔の英雄と魔界の女王です」
「お前が裏切ったと知れば、問題が多いなぁ」
「えぇ」
「じゃ、潜入スパイってことで、頼む」
「出来るだけ、情報は集めます」
「あぁ、頼む」
◇
翌日…学校へ…知らない一団に取り囲まれた。
「お前が兵藤一誠か?」
「違います」
「本当のことを言わないと、あの女達がどうなるかな」
あの女達?セーラとヴァーリであるが…どうなるんだ?
「違うのにそうだとは言えない」
「強情だな!仕方ない」
何かの魔法を二人に放つ、リーダー格の生徒。だけど、彼女達に効果は無い。知らない一団のリーダーを除く全員が、藻掻き苦しみだした。ガード役にネギさんを貸してくれた団長。放たれた魔法はフルカウンターの3倍返しにとなり、彼らを襲った。
「フルカウンターだと…」
「式森和樹君だよね?隣のクラスの…そっちの藻掻いているのは、式森家の関係者かな?」
って、ヴァーリ。
「どうして、それを…」
「あんな魔法を放つのって、式森家くらいだしょ。イッセー、行くよ!遅刻しちゃうよ~」
僕達4人は教室に向けて、走り出した。昨日の一件で、レム、シェラ、アイズ、ティオナは、欠席した。当分、様子見ってことらしい。その代わりにネギさんが学校へ来たのだった。
「本格的にイッセー君を狙いに来たわね」
「スルーが一番だけど…魔法使い相手では、そうもいかないかな?」
ヴァーリの中には、セーラの自慢の姉であるガイラさんがいるので、セーラはヴァーリの妹のように接していた。
「二人で、イッセーを護るよ。ネギさんもいるので、安心かな」
いや、ネギさんは不安要素である。防御に徹してくれれば、無敵なガードなのだが、攻撃に転じると、味方も危険だから…
団長曰く『ネギの行動は予測不能だ。敵への攪乱には持ってこいだが、味方も攪乱されるのが難点』だと言う。
◇
昼休み、また知らない男子生徒が声を掛けてきた。
「兵藤一誠君だな?」
「違います。人違いですよ」
「そんなはずは無い…」
僕の何かに確信を持っているようだ。
「イッセー違いだ。お前は神城龍牙か?」
神城って…神器持ちか?
「そうだが、貴様は?」
「イッセーの姉のような者だ。お前の思っている人物はでは無い」
「ジャマだ!俺は兵藤一誠と話をしているんだ」
「イッセー、どうした?!」
サイラオーグさんだ。
「この人が、人違いをしていて…」
「あぁ、魔力無しの悪魔か。引っ込んでいろ!」
「そうもいなかい。俺の弟のような者なんだ」
ヴァーリとサイラオーグさんが、龍牙に対峙している。と、
「おい!兵藤!ちょっと来い!」
って、式森だ。
「だから、違うって…兵藤って、誰だ?」
一触即発って、こういうことか?
「イッセーを護るのは僕のお仕事♪『コキュートス』」
って、ネギさん。龍牙と和樹は、その場で固まった。意識だけを凍結したのか?直立不動で、動かない二人。
「ジャマだね。じゃぁ、『強制転移』」
って、二人が一瞬で消えた。どこへ飛ばしたんだ?
「ネギさん、どこへ?」
「うん?理事長室♪」
う~ん、何か遭ったら、そこで送り込めって言われているのかな。
◇
放課後、オカルト研究部へ。旧校舎の裏庭で、サイラオーグさんと組手をしている。鍛錬は怠ってはいけないから。サイラオーグさんと一緒なら、安全だから。
そこへ団長が、龍牙と共にやって来た。
「イッセー、コイツをガード役に追加する。コイツの兄とは話しは着いた」
「イッセー君、先程はすまない。事情を知らずに…今後は、俺もガードとして、活動する。よろしく頼む」
って、僕達に頭を下げて来た。
「龍牙、先程も言ったが、イッセーの正体は悟られるな。狙われているのは確実だ」
「わかりました」
「で、式森の方は、まだわからない。注意しておけ」
そう言い残すと、一人で転移していった団長。
「で、イッセー君、すまないけど、君の家に同居していいかな?」
と、龍牙。なんでもホテル住まいだったらしく、予算を削減したいらしい。で、僕を護る理由だけど、龍牙の兄が、僕の父さんと母さんにお世話になったからだと言う。