※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

127 / 130
残酷なシーンがあります。

03/15 誤字を修正


セーラとリアス

---イッセー---

 

セーラさんのダメージは大きかった。滅の力で斬られるってことは、斬られた部分がロストすることであるから。一度殺されている為、生に固執する力が弱いらしい。そんなセーラさんをリアスが世話をしていた。

 

「ごめんなさい。私の母の為に…」

 

「リアスのせいじゃ無いわよ。父様が来てくれれば、治るわよ」

 

斬られた部分の血管がロストし、斬られた部分より先の組織は壊死していた。

 

「セーラ、斬るよ」

 

「莉愛、お願い…」

 

壊死した箇所を莉愛さんが、ロストさせていく。それに伴い、セーラさんの纏うオーラは弱々しくなっていく。

 

「大丈夫?」

 

リアスが、心配そうにセーラを見つめている。ロスト部分は回復術だけでは治らない。修復術、創造術が必要になるのだ。

 

「大丈夫よ。リアス、あなたは、アナタらしく生きなさい。私の分もねぇ」

 

「そんなことを言わないでください」

 

セーラさんの手を握るリアス。俺達は見ているだけだ。セーラさんを救える者は、ここにいない。僕達のチーム以外、違う案件に向かったそうだ。なので、援軍が来るのに時間が掛かるらしい。

 

「はぁ~、なんか疲れた。少し眠るわ」

 

セーラさんが寝息を…苦しそうな寝息だ。意識が混濁しているようだ。どうする。

 

「セラフォルーさん、セーラを氷漬けにしてください」

 

莉愛さんが、涙を堪えて願い出た。これ以上苦しまないように、氷で封印して貰うのだろう。

 

「いいんだけど、問題は低体温で彼女の体力が保つかな…そこが心配だよ」

 

莉愛さんも分かっているのだろう。だから、涙を堪えて…いや、もう涙が決壊したように溢れ出ている。

 

『リアス…セーラと共に、氷に封印されてくれるかな?』

 

ガイラさんの声だ。

 

「あっ!そうですね。私の回復術で、低体温での体力の低下を抑えれば良いんですよね。やらせてください、ガイラさん」

 

そして、セーラさんとリアスは抱き合うようにして、封印された。団長が来てくれるまで…

 

 

 

---アジュカ---

 

セラフォルーから報告があった。セーラとリアスを氷の封印で閉じ込めたと。セーラの症状が良く無いらしい。延命処置で、回復術の使えるリアスを一緒に封印したそうだ。

 

「そんなに悪いのか?」

 

「うん…一度、殺されているから…死を受け入れ易いらしいの」

 

並行世界において、リアスを溺愛する兵藤一誠に、首を折られて殺された少女。

 

「生きて欲しい。グレモリー家に2度も殺されてはダメだよ」

 

グレモリー家は終わっただろうな。ヴェネラナは捕縛してある。シトリー邸の敷地内で、シトリー家の客人に重傷を負わせた罪でだ。グレモリー卿は、リアスを死に追いやった自覚は無いし、サーゼクスは愚か過ぎる選択をした。

 

「アジュカ、どうするんだ?」

 

「兵藤夫妻の暗殺犯の件か?公表は出来ない。メイビス様が絡んでいるんだ、冥界の判断だけでは無理だ」

 

問題が山積みだな。どうするかだ。

 

 

 

---ヴェネラナ・グレモリー----

 

この私が牢にいれられている。大王家であるバアル家の娘なのに…

 

「叔母様…どうして、シトリー邸の敷地内で、シトリー家の客人を斬ったのですか?」

 

甥のサイラオーグが面会に来てくれた。

 

「リアスを返してくれないから…私からリアスを奪ったのよ」

 

「聞き捨てなりませんね。リアスは誘拐されたのですか?」

 

「誘拐とは違う…総ては、サーゼクスの凶行が引き金なの。私は大罪の悪魔に成り下がった。でも、リアスだけでも返して欲しい」

 

「誘拐でなく、奪ったとは?まさか、命を奪われたのですか?」

 

「似て非なる物だけど、命は奪われたのは確かよ」

 

「わかりました。俺がソイツらの首を献上しますよ」

 

サイラオーグが頷き、出て行った。だけど…

 

ガッシャーン!

 

何の前触れも無く、金属の打撃音がした。目の前に、鎧がボロボロになったサイラオーグが転がっていた。

 

「この世界のバアル家もクソなのか?!」

 

サイラオーグの首根っこを掴み、勢い良く壁に投げ捨てた男。

 

ガッシャーン!

 

サイラオーグの意識は無いようだ。顔面が潰れている。その顔が有った場所を勢い良く踏み込んだ男。サイラオーグはまったく動かない。

 

「お前が、吹き込んだのか?」

 

男と目が合った。どこまでも続く闇のような瞳、吸い込まれるような感覚。全身が疼き始めた。これは何?

 

ごく自然に自らを慰める。その結果、気持ちが晴れやかになっていく。

 

「おい!お前達が殺したのに、セーラ達が殺したと思わせるとは、罪が深いよな」

 

身体の中で何かが蠢く。恐怖で身体が興奮していく。

 

「死なせない。冥府も天府も、お前の魂は出入り禁止だ。そうだ、お前に不死の呪いを掛けてやろうか?醜くなっていく身体を見つめて生きろよ!」

 

男が消えた。その代わり、私は牢から出て、サイラオーグの身体を愛し始めた。

 

 

 

---アジュカ---

 

牢屋は酷い状況であった。壁が何か所も壊れている。閉じ込めていた罪人達は、一人を除いて、消えていた。牢の柵は総て外され、そのうちの4本は、サイラオーグの四肢を壁につなぎ止めていた。その瀕死のサイラオーグとヴェネラナが交わっていた。この女が、総てしたのか?遠巻きで取り囲む。何をされるか、分からないからだ。

 

「何をしている。サイラオーグが瀕死なんだろ。早く助けなさい」

 

大王バアル様がみえた。固まる俺達をかき分け、惨劇の現場を目にした。

 

「何…ヴェネラナ…お前が、サイラオーグを…」

 

大王バアル様も固まった。だが、直ぐに正気に戻られ、

 

「アジュカよ。状況はわかった。ヴェネラナは私が捕縛する。息子を頼む…」

 

「わかりました」

 

二人を引き離そうとする大王バアル様に、襲い掛かり抵抗するヴェネラナ。滅の力で、バアル様の身体を斬り刻もうとするが、どうにか取り押さえたようだ。

 

「おい!救出しろ。手早くだ。ヒーラー要員は止血をしろ!」

 

指示を出していく。柵を抜いた時に大量出血が予想されるからだ。

 

 

 

---ファルビウム---

 

シトリー邸を訪れた。客人達に会う為だ。

 

「何のようだ?」

 

現れた男からは、畏怖なるオーラを感じる。名の無き神かぁ…いよいよ、ラスボスが登場か。

 

「サイラオーグの件、あれは、お前がやったのか?」

 

「だとしたら?」

 

ここは冷静に行かないと…

 

「あそこまで、痛め付けることは無いだろ?」

 

「お前は、アイツが何をしようとしたか、知っていて、言っているのか?」

 

空気の質が変質していく。重い…その上、痛い…何をしたんだ?

 

「僕の娘を殺しに行こうとしたんだぞ。許せる訳無いだろ?」

 

「理由も無くか?」

 

「いや、理由はあった。だが、ヴェネラナの嘘の情報に基づいた理由だ。許せると思うか?」

 

何?嘘の情報だと…

 

「リアスが目の前で自殺したなんて、甥に言える訳無いよな。だけど、僕の娘に、リアス殺しの罪を被せるのは、お門違いだと思わないか?」

 

あのセーラって娘が、リアスを殺したと言ったのか…

 

「娘は、ヴェネラナに受けた傷が原因で、危篤状態だった。そんな娘を殺しに行こうとしたんだぞ!お前は許せるのか?!」

 

許せないだろうな…いくら、俺が悪魔だとしても…

 

「アイツはグレモリー家のせいで、1度殺されているんだよ。首根っこを押さえられて、首をへし折られたんだ。苦しかっただろうな。なぁ、悪魔はどうして、こんな惨いことを平気で出来るんだ?」

 

「いや、俺には出来無い…そんな惨いことは…」

 

「師匠!ダメ…止めて下さい!」

 

男に抱きつくリアス…男の動きが止まった。

 

「出て行ってください…もう、師匠に苦痛を与えないで!」

 

リアスが滅の力を暴走させていく。この男を止める気か?

 

「ファルビーよ。こんな弱々しい少女が、必死になっているのに、お前は見ているだけなのか?」

 

滅びの力を真面に受けても、平然としている男…コイツ、マズいレベルだ。逃げよう。だが、転移は出来なかった。

 

「逃げるのか?逃がす訳無いだろう?なぁ、戦おうぜ!殺し合おうぜ!」

 

殺される…

 

 

 

---イッセー---

 

団長を大人しくさせた。皆ヘロヘロである。異世界魔王2名がボコられていた。戦っても勝て無いと思った魔王リアスさんは、どこかへ連絡をしていたのだ。

 

そして、俺とヴァーリで団長と対峙するも惨敗だ…ガイアさんとドラゴニール、鳴神さんの3名でどうにか、クールダウンさせる事に成功はしたが、溜まる物が溜まり過ぎて、違う意味で危険な状態に…ヴァーリの顔からは血の気が失せている。団長の視線がロックオンしているようだ。

 

そこにやっと援軍がやって来た。ヒナタさんとミトさんだ。二人の尽力で溜まった物を出し尽くして貰い、現在眠りに着いている。

 

「父様がキレたのねぇ」

 

修復、創造、回復されたセーラさんが、団長の手を握り絞めている。

 

「師匠…」

 

リアスは団長を見つめている。団長は、必死に攻撃をするリアスを、傷つけない様にしていたそうだ。

 

「これは当分、起き無いかな?」

 

ヘロヘロなミトさん。屍姦と蘇生を何度もされて、全身が筋肉痛らしい。

 

「ラスボスは、団長かな」

 

溜息を吐くヒナタさん。団長を倒すには、好みのタフな女性が必要のようだ。

 

『父様は、セーラだけで無く、みんなが同じ状況でもキレますよ』

 

ガイラさんの声だ。ヴァーリは既に眠っている。

 

『セーラ、ヘマは2度としないでね』

 

「はい…」

 

セーラさんは凹んでいた。滅の力を甘く見ていたようだ。

 

『あと、リアス…ありがとう。あなたの行為で、父様は冷静でいられた』

 

「いえ…私の方こそ、すみません。母が取り返しのつかないことをして…」

 

『そんなこと無いわ。取り返しはついて、セーラはここにいるわよ。ヴァーリがへたばったのは計算外だったけど』

 

ヴァーリは依然スタミナ不足のようだ。

 

『シア…イッセーを頼みます』

 

「はい…期待に沿えるよう、がんばります」

 

こうして、冥界に波乱をもたらした連休は終わった。

 

◇

 

そして、学校…連休疲れが…くぅ~眠い…

 

「転入生です。名前は、代羽リアスさんです。皆さん、仲良くしてくださいね」

 

転入生がいるのか…代羽って言わなかったか?

 

「イッセー君、よろしくね」

 

あっ!あれ?リアス…なんで?

 

『冥界のリアスは死んだと認定されているの。彼女、転生天使よ。忘れたの!』

 

セーラさんから怒りの念話。あぁ、そうだった。

 

 

そして、休み時間…

 

「う~ん、疲れが取れないよねぇ」

 

シアとリアスが魔術書を見ながら、検討をしている。連休疲れを取る術を探しているようだ。俺はまだいい。ヴァーリがダメだった。セーラさんも本調子では無い。

 

「たぶん、イッセーの…癒やしの力で…」

 

俺の力?あったけ?疲れた脳細胞は、上手く機能しない。

 

 

そして、放課後…

 

「部室に行くよ。オカルト研究部の部長に、私がなったから」

 

って、セーラさん。理事長はセラフォルーさんになった模様だ。

 

部室に向かう。オドオドするリアスをセーラさんが、抱き締めている。

 

「大丈夫。リアスも私がフォローするからね」

 

「はい…ありがとうございます」

 

そして、部室へ…

 

リアスに戸惑う、元リアスの眷属達。朱乃さん、小猫ちゃん、祐斗君。

 

「リアス…なのよね…」

 

「はい…」

 

朱乃さんの問い掛けに、小さな声で反応するリアス。

 

「問題は、眷属問題よね。現状のリアスは、イッセーの駒を入れた転生天使なの」

 

「じゃ、僕達もイッセー君の駒を受け入れれば良いのですか?」

 

セーラさんの言葉を受けて、祐斗君が質問をした。

 

「まぁ、取り敢えずは入れ替えないとね。イッセー入れ替えて。兵士の予備の駒も使っていいから」

 

セーラさんの指示で駒を入れていく。三人から、リアスの駒が抜けて行く。

 

「問題は、レーティングゲームには、出られないってことかな?悪魔のゲームに転生天使はまず出られない。現状ではねぇ」

 

いや、たぶん、シアもアウトだろう。俺とヴァーリですら危ないし。

 

「考えようによっては、出られる者だけで、チームを作るかだねぇ」

 

その場合、『王』はセーラさんになる。シトリー家の血を持ち、オーラが正常値であるからだ。俺ではオーラが異質であるし。

 

「でも、セーラじゃ戦え無いよね?」

 

って、リアス。問題はそこである。セーラさんを護れる眷属がいないと苦しい戦いが予想される。かと言って、セーラさんのチームメンバーの異世界の魔王2体は入れられない。万が一、セーラさんがやられた場合、暴走確実だからだ。

 

「どうするかねぇ」

 

「シアを『王』にするのは?」

 

何と無く俺が呟いた。

 

「あぁ、それは有りかな。シア、駒セットを持っている?」

 

「持っていますが…」

 

「魔王の娘なら出禁には出来ないだろう。そこに眷属としてリアスを入れる。イッセーとヴァーリはアウトだと思うけどね」

 

「朱乃はどう思う?」

 

「えぇ、シアなら問題無いと思います」

 

「じゃ、リアスは『僧侶』で、後は同じポジションでいいかな。鳴神先生は『兵士』でお願いします」

 

「わかった」

 

回復役が2名要るがバランスは取れていると思う。

 

「セーラは『戦車』で入ってくれ。作戦参謀として、いて欲しい」

 

と、鳴神さんの要望。

 

「私、足手まといになりますよ。戦え無いし」

 

「大丈夫。みんなでフォローしますわ」

 

って、朱乃さん。

 

「えぇ、護り切りますよ」

 

って、祐斗君。

 

「にゃ~」

 

小猫ちゃんがセーラさんに抱きついて居る。眷属問題は解決か?

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。