---代羽大樹---
団長が頭を抱えていた。
「どうしました?」
「原因がわかったんだけど…アカシックレコードが改造されていて、どう足掻いても、滅亡リセット一直線みたいなんだ」
原因と思われる人物を削除しても無駄ってこと?
「神上一誠の存在理由もわかった。僕達のような滅亡リセットを防ぐ勢力を潰す存在で、自ら時代の特異点まで世界を壊す存在のようだ」
なんだそれは…特異点での分岐を潰すのか。
「上司に相談したら、前任者が改造したらしい。危機回避の練習にって。まったくロクでもない神だよな」
それは宇宙神の前任者かな?絶対神の前任者かな?
「絶対神の前任者だよ。おかげで神の間の警報が鳴りっぱなしで、上司によって降格処分されたそうだ。だけど、改造されたアカシックレコードは元に戻せないと来ている。姉ちゃんと相談したら、警報鳴りっぱなしじゃ五月蠅い上、本当に危ない世界が分かりにくいってことで、廃棄することになった」
え?廃棄?
「それって、メイビスさんやイッセーさん、ガイラさん達は無駄死?」
「あぁ、そうだ…でもこれからの分は無くなる。これ以上、仲間を危険に晒せない」
確かに…まして、今度のラスボスはイッセーさん達と思しき邪龍を2匹連れている上、魂はメイビスさんが転生した物らしい。それは彼らにとっては、問題を起こせば、団長が会いに来てくれるって思っているのだろう。
「初めの一歩から間違っていたようだ。本来なら、あの戦争で、あの世界は消える運命だったそうだ」
それなのに、戦争に介入をしたのか。命令したやつは鬼だな。団長は、大切な人を多く失ったし。俺も…
「大いなる意思も、壊れたアカシックレコードが原因って、気づかなかったらしい。担当者を変え、分岐を選べば、警報が止まるだろうって。それで、僕に白羽の矢を立てたらしい。だけど…」
アカシックレコードを刷新するには、そのアカシックレコードが導く世界自体を刷新しなければいけない。それは、その世界を一旦抹消して、新たに世界を構築しないといけない。新たに新世界が産まれ無いとアカシックレコードは新規生成されない仕組みだそうだ。
「ここまで手がけたのに…残念な結果だ」
「壊れた箇所は直せないんですか?」
「直せない。そのクソ神は、アカシックレコードへ直に刻んでいた。あれ、削って修正するとアカシックレコードが割れるヤツだよ。くそっ!苦肉の策だが、問題のノードから先を抹消して、並行世界の一つをメインレコードにする。救える魂は有る方が良いだろ?」
残せる世界は残すようだ。完全な刷新では無く、問題ノードの削除で済ませ、様子をみるようだ。完全な刷新の場合、救える魂は無い。死んでも転生せずに、魂の刷新がされるだけらしい。
「どこから抹消ですか?」
「あの戦争原因発生の瞬間からだ」
随分と昔だな。
「じゃ、あの世界の兵藤一誠は?」
「産まれ無い。並行世界の兵藤一誠は無事であるから、無事な世界の長寿を祈ろう」
なんて幕引きだ…
「まぁ、救える魂は救いたい」
全員救うのは無理なので、なんらかの条件がつくようだ。
---ソーナ・シトリー---
未来へ助けに行く前に、未来から攻めてきた。過去を消せば、未来の消えるはずなのに…未来のグレモリー帝国は頭が悪いらしい。戦力的は、私達の敵う相手では無かった。未来の私達が相手である。こちらの戦力を把握している
まず最初に世界規模でサマエルの毒の雨を降らせた。それによりドラゴンは死に耐えていく。勿論イッセー君も…なのに、未来から来た神上一誠なる人物は消えない。それは一誠君が父親では無いってことである。
ドラゴンが死に絶えた後、今度は聖水の雨を降らしてきた。悪魔、堕天使、悪霊などが消えていく。この世界は終わったなぁ…
ヤツラが攻めてくる直前、大樹なる人物に、徹底抗戦か逃亡の2択を迫られた。グレモリー眷属を含む大半の勢力はイッセー君の仇討ちをするらしい。それなのに私は…並行世界の私の娘に説得され、シトリー眷属だけ逃亡の道を選んだ。
「無駄死だよ。聖水の雨の次は地獄の業火辺りで聖騎士達を焼き払うんだろうし」
「彼は何をしたいんですか?」
大樹に訊いてみた。
「時代の転換点…特異点と呼ばれる時間軸まで、破壊し続けるらしい」
「それはいつ?」
「五大勢力戦争の発端までらしい」
そんなに前まで…
「この世界を担当していた前任者の神には、五大勢力戦争が起きなければ、良いそうだ」
滅亡を各時代に振りまく神…横暴である。
「賢い選択をした君達には、特異点以前の世界に行ってもらう。そこで重要な任務を与える」
重要?
「その世界では、君達は誕生しない。同一人物は同じ時間軸に存在出来ないからね」
「それって、不審人物?」
「いや、ファントムドラグーンの配下と名乗れば問題は無い。っと、そろそろ転移するよ。アイツらも次の時代に飛ぶようだし」
地上を見ると、地獄絵図のような光景が広がっていた。紫色の地面に炎の森が広がっていた。生き物の気配がまるで無い。なんで、こんなことに…
「君達は悪く無い。悪いのは自分が一番エライと思っている神だよ」
奥から見た事の無い、目を腫らした青年が出てきて、そう呟いた。大事な人を、大切な人を失ったのだろうか?目の前の出来事が現実と受け止められない私達は、怒り以外の感情は無く、涙が出ないのに…
「じゃ、任務の方を頼むよ、ソーナ・シトリー君♪」
任務内容を訊いていませんけど…
---代羽大樹---
その日、救い出したソーナさん達は、祖父の世界へと転移し、同化吸収された。同化吸収されるのが任務?
「ほら、大樹。うちのソーナが若返ったよ~」
目の前には、若返った園長と束の間の喜びで、哀しみを紛らわせている祖父の姿があった。
ラストが中々浮かばず、長らく放置していましたが、これで完結です。
オリジナルの(改)は、未来へケンカを売りに行って…ラストシーンが思い出せないのが悲しいです。薄らと残る記憶では、更に違う時代から助けを求められて、戦いが続いたような…間違った記憶かもしれません。