---誠---
子供達とヴァルハラにやってきた。次の鍛錬場所になる。ヴァルハラは北のアース神族(アースガルズ)の主神のオーディン様の宮殿である。
「おぉ、よく来たなぁ。楽しみにしておったぞ」
満面の笑みのオーディン様が、自ら出迎えてくれた。
「オー爺ちゃん、お久しぶりです」
「我が孫、イッセーよ。大きくなったなぁ」
イッセーの抱きしめてくれたオーディン様。
その様子を、驚いて表情で見ている、リアス君、ヴァーリ君、シーグヴァイラ君の三人。
「誠さん、イッセー君って、オーディン様の血も流れているんですか?」
シーグヴァイラ君に質問された。
「いや、流れていないよ。家族ぐるみのおつきあいだから、実の孫として接してくれているんだ」
「ねぇ、オー爺ちゃん。いつものお付きの人は?」
イッセーは周囲を見回し、誰かを探しているようだった。イッセーの問いかけに、オーディン様は少し寂しげな表情をして
「あぁ、彼女は天命を全うしてなぁ…今はここにおらんのじゃ…」
「えっ…会いたかったのに…そんな…」
「たぶんじゃ、イッセーの周囲を魂となって、飛び回っているはずじゃ」
「そう…」
「イッセー!元気な姿を見せてあげろ」
俺は、イッセーに発破をかけた。
「そうだね…うん、そうだよね」
ここヴァルハラで、バルキリーを相手に、イッセー達は鍛錬を始めた。
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鍛錬の様子を、オーディン様と見ていた。
「のぅ、誠殿、あの鬼畜な英霊は元気か?」
「英霊?」
「知らないのか?誠殿達の団長は英霊だぞ。本来の肉体は即身成仏となる際に捨てたみたいだ」
「団長って、最強の魔物ではないんですか?」
え?目から鱗な話だ。
「魔物の身体を器にしておるがな、アイツ本体は英雄の霊じゃ。聖戦を戦った英雄だぞ。女性相手だと、鬼畜なエスプレイをするのは、生前のアイツが鬼と天使のハーフだったころの性癖らしいがな」
「団長は神なんですか?」
「そうじゃ。儂よりも神格が高い。まぁ、正確には表現が難しい存在ではあるがな」
「どういう存在なんですか?」
「天国と地獄の両方を統べる者じゃ。歴史上唯一無二な存在じゃ。現絶対神様でも、そこまでの権力はなかったからのぅ。ただ、アイツには野心がまるでない。あるのは、仲間を護りたい心と、エロ心だけじゃ。権力とは無縁な男なんじゃ。もったいないじゃろ?」
あぁ、ははは。その通りだ。団長は、野心を持つより、エロ心を満たすのが好きだものなぁ。
「イッセーもアイツの下で、エロ心以外を吸収できると良いなぁ。すばらしい戦士になれると思うぞ、誠殿」
「団長の元で、俺も活動して、良い経験をさせてもらってます。この世界では最強って言われていたけど、団長のチームでは下っ端ですよ、この俺が…まだまだ伸びしろがあるって、檄を頂いています」
「で、鬼畜はどうしているのじゃ?予定では、誠殿ではなくて、鬼畜が来るはずだったが」
「あ…冥界で人工生命体の完全体と戦って、ダメージを負って休養中です」
「あの鬼畜がダメージだと?全力で戦ったのじゃな…あの聖戦の時も全力で戦ったと聞いておる。その反動で、休養しておったのぅ。残念じゃなぁ…二人でエロ談義ができると、楽しみにしていたのじゃが…」
うっ…オーディン様…エロ談義?あぁ、それで受け入れOKにしたんじゃ…はぁ…オーディン様のイメージが崩れた瞬間であった。
---シュウ---
休養中だけど…救援願いが来た。今、キャッスルドランで現場に向かっている。あまり、体調が良くないんだけど…今、戦ったら手加減できない気がする。
身体の見た目は、落ち着いてきた。身体のグレードがまたアップしたみたいで、少しは見られる姿になったんじゃないかな。グレイフィア姉妹は、生命維持装置の中で、順調に回復している。
「シュウ、着いたぞ」
キバットバットが、目的地についた事を知らせてくれた。依頼人の元へと向かう。依頼人は廃ビルの中にいた。
「忍野、どうしたんだ?」
「やっと、来てくれたんだね、シュウ君」
忍野…忍を襲っていたバンパイアハンターの一人である。専門は怪異研究家のようだったので、殺さずにおいた。
「で、どういったこと?僕は怪異の専門家ではないけど」
忍野が床に敷いてあった、絨毯をめくると青年男性の死体が現れた。
「こいつを生き返らせてほしいんだが」
「報酬は?」
「いくらだ?」
「若い女性を2,3名かな?」
「報酬って、金でないのか?」
「はぁ?金なんか、この世界でしか使えないだろ?女性だったら、他の世界でも使えると思わないか?ふふふ」
「はぁ…とんだエロ神様だな」
あっ、溜息つきやがった。忍野がしばらく考え込み、
「わかった。好きな女性を持っていけ!」
僕は招魂の術で、目の前の死体の魂を呼び出した。
「うん?忍野…こいつ、普通の人間でないけど…取り憑いているな」
「え?そんなはずは…」
驚いた顔をした忍野。こいつの知らない怪異ってことだな、コイツは。
「こいつは、招き猫みたいな怪異だ」
「招き猫って、あの?」
「右手か左手をあげているのが普通のだが、コイツのは、肉棒が上がっている。女性の怪異を招くエロ怪異のようだ」
「そうだったのかぁ…思い当たる節がある」
「甦らすのは、簡単だが。どうする?今するかい?なぁ、報酬は蟹、猫、猿が取り憑いている奴で良いかな?」
「どうかな?彼のガールフレンド達だぞ」
「力でねじ伏せれば良いだけかな?僕は病み上がりで溜まっているんだよ。ふふふ」
目の前の死体に魂を戻した。程無くして、目の前の死体が目覚めた。
「あれ?忍野…俺はどうしたんだ?」
「ツンデレちゃんに、刺されたんだよ。鋭利なハサミでね」
「そうだったのか…で、彼は?」
「阿良々木君、彼は君を生き返らせてくれた者だ」
「それは、ありがとうございます」
ガッシャーン!
扉が破壊された音がした。来た来た、どうなるのかな?
「ここに逃げ込んだの?阿良々木君」
目の前に美味しそうな女性が3名…
「戦場ヶ原、神原、羽川…」
「あら、誰と付き合うか決めてくれたのかしら?」
ドーン!
先ず一人目、猿憑を吹き飛ばした。包帯を巻いている腕に、聖水で清めた、十字架を差し込むと、包帯の中身が灰になったようだ。
「あなたはどなたかかしら?」
次のお相手が質問しながら、鋭利なハサミで突き刺してきた。ハサミは僕の身体に刺さり、至近距離に来てくれた蟹憑の女の子。両手で胸を鷲掴みにして、後方へ投げ捨てた。
ガシャ~ン!
積み重ねられていた折りたたみテーブルに激突したようだ。
「あなたは何者?」
「聖者だけど…」
答えている最中に、エネルギードレンを仕掛けて来た猫憑の女の子。
「なぁ、知っているか?エネルギードレンって、相手の方が弱い場合に有効なんだよ?」
「どういうことよ!」
いいなぁ、その睨む目…
「ふふふ…僕のような無限なエネルギー保持者からドレンすると、君の方が先に飽和するんだよ」
僕から離れようとするが、逃がさない。指を伸ばして、縛り上げていく。快楽なエネルギーをドレン速度よりも早く流し込んでいく。彼女の安全弁が壊れたらしく、快楽の沼にはまっていく。
「なぁ、太ももに流れている液は何かな?」
声を押し殺して、彼女の耳元に囁く。
「え…それは…」
「言えないような物なのかな?」
ズッゴン!
背中に衝撃があった。あぁ、猿憑の奴か。パイプ椅子で叩かれたのか。指で乳首の辺りを弾いた。
「いやっ…」
胸を押さえてしゃがみこんだ。
「忍野、貰っていくぞ。いいか?」
「あぁ、いいぞ」
僕は獲物3匹と共にキャッスルドランに転移した。
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三人を調教ルームに拘束して、取り憑いている物を除去していく。
蟹憑の女の子、戦場ヶ原ひたぎには、おもいし神もしくは重石蟹と言われる、願いを受けいる代わりに、「存在」を奪う神が憑いていた。分離して、あとで鍋の具にしようと思っていたら、忍とオーフィスとアポが喰ってしまった。アポ曰く、「蟹味噌サイコー」だそうだ。
猿憑の女の子、神原駿河には、レイニーデビルという低級な悪魔が憑いていた。コイツは、先ほど、浄化してすでに灰になっていた。彼女の失った腕は再生してあげた。
猫憑の女の子、羽川翼には、障り猫という怪異が憑いていた。コイツはここで飼おうかな。取り憑いた女性の性格を豹変できるみたいだし。
彼女達の記憶も読み込み、扱いを考える。余談だが、ひたぎと駿河はヴァルハラコンビと呼ばれているみたいだ。ヴァルハラと言えば、イッセー達はヴァルハラで鍛錬をしっかりやっているかな?
報酬を貰ったし、帰ろうと思ったんだけど、何者かがキャッスルドランに侵入してきた。侵入者を見に行くと、ヒップホップするような感じの女性と人間ではない女の子がいた。
「僕の城に何か用かな?」
「私の姪っ子を返して貰おうかな?」
「あなたの姪っ子なんか、ここに迷い込んでいませんよ」
「はぁ?忍野の処から攫っていったでしょ?」
「あれは、忍野からの報酬だ。返せない」
「ならば、力尽くで奪うかな」
「はぁ?人間の力で奪える訳ないでしょ?そこの人形君も無理だよ」
忍、アポ、オーフィスが目の前の侵入者達にプレッシャーを与えていく。僕も死を感じさすオーラを流していく。
「うっ…アンタ達…何者だ?」
「最強の吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード、最強のドラゴンで無限の龍神オーフィス、真龍グレートレッドだよ」
「なんて…はぁ…危険な生物を飼っている…はぁ…かしら」
「息が上がっているみたいだね。オバさん。あぁ、お付きの人形の魂は抜いたからね」
「抜いた?」
抜いた魂を見せた。
「僕はネクロマンサー、魂を弄べるんだよ、オバさん。オバさんの身体で愉しまさせてよ」
飼い猫をオバさんに取り憑かせた。その上で、『身体停止』を唱えた。
「あぁ…何を…したの…」
口からヨダレが垂れているオバさん。
「10秒ごとに性感の感度が倍化していくよ。どこまで耐えられるかな?ふふふ」
「やめてぇ…いやっ…あぅ…」
彼女の頭に手をかざし、記憶を読み込んでいく。名前は、臥煙伊豆湖。神原駿河の叔母のようだ。怪異の専門家で、忍野の先輩格でエラいみたいだ。下僕にするかな。
「オバさん?イズコ?どっちで呼べば良いかな?」
こういう刺激は感じた事なかったようで、目を白黒させてパニっくている。ならば、『洋服粉砕』を唱えて、全裸にひんむいた。下腹部を指で軽くなぞると、艶っぽい声がしてきた。割れ目に指を入れて、内部をなぞる。
「あぁ…ダメ…そこは…いや…」
侵入当時に感じていた威厳あるオーラは、もはやなく、怯えた小動物のようなオーラになっていた。
「僕の下僕として飼ってやるから。記念にイズコの内部に僕の印を刻むよ」
完全再生して新調した性欲器官をイズコの膣に沈めて、ピストン運動をしていく、大きく上下に揺れるイズコの両乳房。
「あっがぁ…」
首を後ろに大きく反らせて、声を発さなくなった。達したようだ。イズコも調教ルームに拘束しておこう。
---忍野メメ---
シュウからビデオが届いた。
再生すると…先輩が性の奴隷にされていた…あのエロ神様は、なんてことをするんだ。
---誠---
ヴァルハラの次の鍛錬先に移動していた。団長もリハビリを兼ねて、仲間集めの旅を再開したようだ。イッセーと一緒に高校へ通えそうな下僕を得たそうだ。今回はどんな鬼畜ぶりで得たんだ、あの人は。
次の鍛錬先はアウロス学園だった。ここで最終調整をして、高校へ入学するそうだ。イッセーのチームメイト全員も一緒に通うようになっているそうだ。
---イッセー---
久しぶりのアウロス学園。リーラさんもアウロス入りしてくれた。僕達の世話をしてくれるそうだ。
父さんと母さんは、朝仕事に出て、夜には戻ってくる、以前のような生活になった。
剣術は木場先生に、魔術はロスヴァイセ先生に、神器術は兵藤先生に、格闘術はサイラオーグ先生に習い始めた。百代も僕達に合流して、高校入学が近いことが感じられたある日、団長に呼ばれた。、
部屋に入ると、父さん、母さんもいた。ヴァーリ、シーグヴァイラ、リアスもいる。
「もうすぐ、高校入学だ。イッセーに話さないといけないことがある。小さい時に成長したら話すといったことだ」
僕は団長を見据えて頷いた。
「本来はイッセーだけに話そうと思っていたが、将来的にたぶん、ヴァーリ、シーグヴァイラ、リアスも知っていないといけない話だと思うので、集まってもらった。まず、イッセーの種族だが、人間ではない。ドラゴンと魔人のハーフだ」
え…僕って…人間でなかったの?目から自然に涙が零れてきた。
「人間として生まれた場合、一香、イッセー共に生きられる可能性が低かったから、そういう種族変更をした。すまない!」
団長が頭を下げた。
父さんと母さんが団長に「頭を上げてください」って言っていた。
「なんで、人間ではダメだったんですか?」
僕は絞り出すような声で、団長にきいた。
「結論的には、人工生命体の完全体と同じなんだ。そこにいたる過程が違うけどね。兵藤家、式森家の血、禁忌の組み合わせの理由が原因だ」
禁忌の組み合わせ…遠い昔に聞いたことだ。確か、団長も禁忌の組み合わせだったはず。
「その昔、5大勢力戦争と言う戦いがあった。歴史の授業で習ったと思うけど、その時に戦った勢力は、悪魔、堕天使、天界、魔人、そして僕だ」
「「「団長が!」」」
「本来の歴史では、魔人が勝ち、悪魔と堕天使と天界は、ドライグとアルビオンによって、壊滅状態になるはずだった。そうさせないために、僕は介入した。そして、ドライグとアルビオンを神器に収めた。勝者無しの戦争にして幕を下ろさせた」
団長…それも僕の為ですか?
「イッセーの為でもあるし、僕の為でもある。共存できるなら、共存してほしいと思った。出来ないはずはない。僕の世界では可能だったしね。話が逸れたけど、で、問題になるのは魔人だ。魔人同士の交配は限界に来ていた。生まれて来る子供達は爆弾のようなものだった。濃くなった魔人の血は、膨大な力を生み出す反面、器になる身体が耐えられないくらいになっていた。そこで、異種交配をして血を薄めていた。これで問題は解決するかに見えたが、格闘術に特化した家系の者と魔術に特化した家系の者とが交配すると、元々あった2つの力が、1つになる時に先祖返りを起こして、膨大な力が発生することがわかった」
僕、父さん、母さんを交互に見る団長。
「格闘術に特化した家系、兵藤家。魔術に特化した家系、式森家。この二つの家系の者が交わることを禁忌、冒してならないタブーとなった。だが、禁忌の意味を知らない、若い両家の当主同士が結ばれて、イッセー、君が誕生したのだ。僕は、危険を回避する為に、理由を告げて、誠と一香の了承を得て、二人の種別をドラゴンにした。その結果、イッセー、君はドラゴンという器に魔人の血を持つ、最強生物として誕生したのだ」
僕が…最強生物…じゃ、団長は…
「団長の場合は?」
「僕の場合かい?僕の母方の一族、ヨハネ家は、先祖の持つ能力を受け継いではいたけど、発動できる者がいなかった。天界がイレギュラーな者の誕生を許さなかったから。魔物では最強の鬼族に依頼して、ヨハネ家の者が人間以外と交配しないように見張らせていた。人間以外と交配すると、イレギュラーな者が生まれやすいからね。
でも、鬼族の長になるオヤジと母さんが結ばれて…僕が誕生した。それを知った天界は、僕が生まれ出る前に母さんを殺そうとして失敗、次に僕自身が狙われたんだ。僕は、初代の能力を発動させてしまったから…その結果、僕を逃がす為に囮になってくれた母さんは、天界に殺されてしまった…だから…イッセーは僕が護りたいんだ」
静寂の空気の中、咽ぶ声が聞こえる。
「でも、僕はイッセーのような最強の生物ではなかった。戦う為の能力をまるで持っていなかった。だから、僕は仲間の協力で、修行と鍛錬に明け暮れた。寝る間も惜しんでね。そしてついに、僕は普通の生物として生きる事を捨てて、戦闘に特化した、戦う為に必要な器官しか持たない生物の器を手に入れたんだ。仲間を護るためにねぇ」
そこまで話して、言葉が詰まった団長はどこかに転移してしまった。
「イッセー…団長の想いを引き継げよ」
「父さん…」
「エロで鬼畜な性癖は引き継がないでね、イッセー」
「母さん…」
「イッセーは私が護る」
ヴァーリ…
「私に出来ることはなんでもしていくよ、イッセー」
リアス…
「団長をサポート出来るようになろうね、イッセー」
シーグヴァイラ…
僕は頷いた。