※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

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友好なる者

 

---イッセー---

 

「で、下僕である私達は何をすれば良いの?」

 

メイビスさん達が僕を睨んでいた。僕が下僕になれって言った訳じゃないのに…

 

「台所廻りと、部屋の掃除、あと洗濯かな?」

 

「はぁ?それは召使いの仕事よね?私達は下僕って言われたのよ!」

 

う~、下僕って持ったことないから…

 

「どういう仕事が良いですか?」

 

逆に質問をする僕。あきれているメイビスさん達…

 

「色々あるでしょ?う~そうねぇ、例えば夜のお供とか…きゃっ♪」

 

真っ赤な顔をして顔を隠すメイビスさん。

 

「性の奴隷ってヤツですか?う~、僕はそういうのを持ったことないし…どうしよう…」

 

困った…

 

「もしかして…未経験なのか?」

 

ルシファーさんが聞いてきた。

 

「いや、そんなことはないですが…自分からは…はぁ…」

 

凹む僕。

 

「なるほどな。私達をお前の下僕にした理由が、なんとなくわかったよ」

 

と、ルシファーさん。

 

「え?どういう理由なんですか?」

 

「お前を女性慣れさせる為なんだろう。残りの二人は、そっち系は問題ないみたいだし」

 

あぁぁぁ…いや…獲物を狙うような目付きで僕をみるルシファーさん。

 

「これから、毎日日替わりで相手をしていく。助けられた恩だ。いいなぁ、みんな」

 

ルシファーさんが、僕の代わりに役割分担をしてくれたみたいだ。

 

 

---メイビス---

 

イッセー君とイッセ君の鍛錬の様子を見ている私達下僕一同…二人とも、龍化をしての手合わせを続けていた。飛び交うドラゴン特有のオーラ。まともに喰らったら消滅するような威力だ。

 

「あんなに強いのに、なんで強くなろうとしているの?」

 

二人の鍛錬を見守るクリス君に、尋ねてみた。

 

「目標としている人が、立ち止まらないで鍛錬を続けているから」

 

目標って絶対神様よね…比べちゃダメでしょ?

 

「僕達の目標の人は、僕達と違って戦闘スキルを全く持たずに産まれたんだ。でも、その後、護りたい存在を護りきる為に、努力を重ね、色々な物を失って、強くなったんだ。僕達は、その精神を忘れてはいけないし、見習わないといけない」

 

「ふ~ん。そうだ、ロキと何か因縁があるの?」

 

戦争に乱入して、私達を殺そうと者、悪神ロキの話になると、怒りを露わにする彼ら。

 

「シュウさんとメイビスさんを狙撃したのは、アイツだ。そのせいで、二人は僕達の前から消えたんだ」

 

並行世界の私は、ロキに狙撃された…

 

「実際は狙撃では、なかったらしいけど、タイミング的に狙ったのは確かだ。色々な世界でロキは敵だ」

 

怒りに震えるクリス君を、後ろから優しく抱きしめるルシファー。

 

「この世界では、私がお前らを護る。だから、気にせず、やりたいことをやり遂げなさい」

 

並行世界とは言え、孫ができた訳だからな。

 

「孫?今もいるでしょ?ひ孫もいるはずですが」

 

と、クリス君。呆気に取られたルシファー。

 

「孫はリリンに殺されて、リリンはひ孫に殺されるだろうな…」

 

「マジかぁ…なぁ、ひ孫と孫を救えないか?」

 

ルシファーがクリス君に頼む。

 

「居場所がわからない。いや、駒王町にいるかな…たしか、一誠の友達になるはずだったから…おぃ~イッセー」

 

鍛錬中のイッセー君を呼ぶ。

 

「どうしました、クリスさん?」

 

子供姿になり戻って来たイッセー君。

 

「お前、ヴァーリと子供の時に、友達だったよな?」

 

「そうです。ヴァーリとオー君と…そうだ、朱乃さんを助けなきゃ~」

 

取り乱し始めたイッセー君。朱乃さん?誰だ?

 

「落ち着け、イッセー。まず、ヴァーリを救う。そのあと、姫島朱乃・朱璃を助けに行こう。で、ヴァーリはお前だけで救え。僕とイッセはルシファー家の者だから…リリンに対して躊躇してしまうと思うんだ。だから…」

 

「了解です」

 

「問題は、どう探すかだ。イッセー、ヴァーリの自宅を覚えているか?」

 

「覚えています」

 

「今から行って、ここに連れて来い。頼むぞ!」

 

「はい!」

 

イッセー君は、トレーニングルームから出て行った。

 

 

---イッセー---

 

久しぶりの駒王町。行方不明になっているので、誰にも見付からないように、ヴァーリの自宅に向かう。たしか、この家だったかな?表札が出ていない家。中から、血の臭いがするような。もう始まっているのか?僕は、急いで家の中に入った行った。

 

リビングらしき部屋は血に染まっていた。リリンの前には恐怖の表情をしているヴァーリがいた。ヴァーリの前には彼女の両親の死体が転がっている。僕にも優しかったおじさんとおばさん…それが、無残な姿で転がっていた。

 

「ヴァーリ、大丈夫か?」

 

「い、一誠君…来ちゃダメだよ…」

 

感情の籠もらない声で、僕に声を掛けてきたヴァーリ…顔は涙と血で塗れていた。

 

「おい、ヴァーリに何をしちゃがる?」

 

「ほぉ~、ハナタレヴァーリのくせに、ボーイフレンドがいるとはなぁ」

 

ヴァーリに向けて、デカイ魔法陣を展開したリリン。僕は、ヴァーリの前に立ち塞がる。

 

「ダメだって…一誠君…」

 

「ハナタレヴァーリと共に消えろ!」

 

発動された魔法。僕はそれを受け止めて吸収する。

 

「何?魔法が効かない…貴様、何者だ?」

 

屋根を突き破り、特大の魔法陣を僕達に向けて展開してきた。あんなにデカイとヴァーリを護れない…。僕はヴァーリを抱えて、その場から転移した。

 

 

---アザゼル---

 

駒王町の一軒家が、前触れ無く大爆発を起こした。誠殿の家といい、この町では争いが起きているようだ。何が蠢いているやら。現場検証をすると、人間1体、ハーフ悪魔1体の死体が出て来た。誠殿の家では悪魔2体、堕天使1体だったなぁ。悪魔とどこの勢力が戦っているのだろうか。この街を取り仕切っているグレモリー家に聞かないとダメかな?

 

 

---イッセー---

 

ヴァーリの身体を、ルシファーさんにお風呂で洗ってもらった。埃、血液、涙などで、汚れていたから。洗い立てのヴァーリの身体をチェックして、怪我を治していく。

 

「一誠君…ありがとう…」

 

布団に横になり、少し落ち着いたヴァーリに言われた。

 

「ごめん、遅かった…」

 

おじさんとおばさんは救えなかった。ルシファーさんは、ヴァーリの傍にいて、優しい眼差しで彼女を見ていた。

 

「すまない…私の息子のせいで、君にも、イッセー君にも嫌な思いをさせてしまって…」

 

「あなたは…」

 

言葉に詰まるルシファーさん。

 

「ヴァーリ、彼女はルシファーさん。君のお祖母さんだよ」

 

「お祖母さん…」

 

笑顔で頷くルシファーさん。

 

「ここは?」

 

「僕達の家…今日からヴァーリも一緒に住むことになる」

 

「一緒に?」

 

「ダメかな?」

 

「嬉しい…一誠君に毎日会える…」

 

ヴァーリに笑顔が戻った。

 

 

------

 

数日後、朱乃さんを救出に向かう。朱乃さんの家の周囲に式神を展開させて、侵入者をチェックしていたのだが、侵入者を確認したと、式神より連絡が入った。

 

僕達は朱乃さんの家に向かう。僕が転移したのは、朱乃さんの前、刀が振り下ろされた瞬間だった。僕は、身体で朱乃さんを庇った。

 

「え…一誠君…」

 

「朱乃さん、助けに来たよ」

 

斬られた身体が痛いけど、再生能力でなんとかなるかな?

 

『ゾラート、ネメシス頼む!』

 

ドラゴン2体を召喚して、朱乃さん、朱璃おばさんの周囲に防御結界を張った。

 

ゾラートとネメシスが、襲撃者達を屠っていく。僕もエクスカリバーを手にして、飛ぶ斬撃で敵を屠っていく。動く度に治りかけた傷口が開いて痛い…どうにかならんか?

 

『イッセー、俺を纏え!』

 

アルビオンが助け船を出してくれた。僕はアルビオンを纏った。そして、

 

『ハーフディメンジョン』

 

を発動して、敵を小さくしていく。これって、動かないで良いので、傷口が塞がっていくのが良い。小さくなった敵はネメシス、ゾラートが屠っていった。

 

『イッセー、床下に行ったぞ』

 

イッセさんから念話が届いたので、結界に入れたままの朱乃さん親子と共に、空に飛び出した。ゾラートとネメシスが僕をガードするように、飛び出してきてくれた。

 

『イッセー、このまま転移をするぞ!』

 

クリスさんから指示が入ったので、朱乃さん親子と共に転移をした。

 

 

-------

 

傷口は塞がったけど、激しく動くと開くので、鍛錬は禁止にされた…クリスさんからの反省点を言われた。転移する前に鎧を着て行けと。確かに、鎧を着ていれば、こんな怪我しなかったよね…とほほ…凹む僕。

 

僕をルシファーさんと少し元気になったヴァーリが看病してくれた。朱乃さんもショックから立ち直ると、看病に参加してくれるように。

 

クリスさんから朱璃おばさんに、現況と今後の事が話合われた。しばらく、ここで一緒に暮らして、信用できる勢力と友好関係が築ければ、その勢力の統轄する地域に、戻すという事らしい。

 

「バラキエルは信用できます」

 

バラキエルさんは朱璃さんの旦那さんで、朱乃さんの父親だ。

 

「でもなぁ、あそこのトップが信用できない」

 

バラキエルさんは堕天使組織の幹部で、その組織のトップはアザゼルという堕天使である。

 

「確かに…アザゼルは…」

 

言葉にキレがなくなる朱璃おばさん。

 

「アザゼルには痛い目に何度も合わされたからな」

 

っと、イッセさん。何回か実験台にされた経験があるそうだ。

 

「どこの組織が信用できるんだ?」

 

クリスさんは悩んでいる。

 

 

---アザゼル---

 

今度はバラキエルの家が襲われた。家は大破していた。家の中には襲撃者達の死体がゴロゴロ。バラキエルの嫁と娘がいたはずなんだが、二人の遺体はなかった。攫われたのか?

 

立て続けに起きる大規模な襲撃事件。現場のある駒王町を管轄するグレモリー家と魔王、堕天使、天使の各勢力のトップが集まり、情報をまとめることにした。どこかの勢力が情報を隠している可能性もあるが、なるべく穏便に事を進めないとな。

 

 

---イッセー---

 

傷が癒えてきたとある午後、僕は駒王町にある公園にいた。ベンチに座り、まったりとしていると、傷だらけの白い仔猫が寄ってきた。僕は仔猫を抱き抱えて、傷を癒やしてあげる。かわいいなぁ。飼おうかな…ヴァーリや朱乃さんも喜んでくれるかな、などと考えていると、女の子二人と大人の女性がやってきた。

 

「あぁ、可愛い猫さんだぁ~」

 

僕から仔猫を奪い取る紅髪の少女。

 

「何するんだよ。人の物を取るなんで、泥棒だろ?」

 

僕は、彼女に抗議をした。

 

「はぁ?ここはグレモリー家が統轄する町よ。ここにあるものは全部、グレモリー家の物なのよ」

 

「はぁ?何言っているんだ?おかしいだろう?」

 

彼女に抱かれた仔猫も嫌がっているようで、彼女を引っ掻いた。

 

「痛い!何するのよ!お前なんか、消えてしまえ!」

 

滅びの力を具現化して、仔猫に攻撃をしようとする彼女。

 

『強奪』

 

僕は、仔猫を取り戻して、優しく抱きしめる。

 

「サイテーな女だな。お前は」

 

「能力持ちなの?私の眷属にしてあげるわ」

 

紅髪の少女が悪魔の駒を取り出して、近づいてきた。

 

「もう、やめなさい。リアス!」

 

お付きの女性が、リアス・グレモリーの行動を止めた。

 

「はぁ?シルヴィアはお付きのメイドでしょ?命令しないで頂戴!」

 

もう一人の黒髪の少女は、成り行きをあたふたとして見ているだけだ。

 

「お前は何様だ?総て、自分の物?強欲にも程があるだろ?」

 

「人間風情が、何を言っているの?私はグレモリー家の次期当主なのよ」

 

あぁ、この紅髪ならば、あの悲惨な未来は訪れるなって思った。

 

「グレモリー家のお嬢様、では一緒に来て貰いましょうか?」

 

突然数名の悪魔、堕天使が現れた。はぐれだな。

 

「あなた達は?」

 

「あなたのお兄様に頼まれまして、お連れしろとね」

 

リアスは、はぐれ悪魔の放った鎖で拘束された。お付きのシルヴィアと、黒髪の少女、たぶんソーナも一緒に。僕にも鎖が飛んで来たが、ゾラートが防いでくれた。

 

「ほぉ、お前は能力持ちか?どこの勢力だ?」

 

僕は仔猫を服の中に入れて、聖剣を手にした。

 

「名乗る程の者ではないです。彼女達を解放してください」

 

「はぁ?お前一人で何ができるんだ?俺達上級悪魔と堕天使相手に何が出来る?」

 

飛ぶ斬撃を放ち、はぐれ悪魔を灰にしていく。

 

「聖属性の攻撃だと?お前は天使サイドか?」

 

上空から、はぐれ一行様に向けて、聖なる矢の雨が降り注ぎ、はぐれ悪魔はすべて灰に、はぐれ堕天使は大怪我を負った。

 

『サーゼクス達が行ったぞ、撤収してくれ』

 

って、イッセさんから連絡が入り、僕はその場から転移した。

 

 

---アザゼル---

 

三勢力で会議している時に、大規模な戦闘が起きたようだ。俺達は現場に向かった。そこには大量の聖なる矢が刺さったはぐれ堕天使の集団と、泣いているグレモリー家、シトリー家のお嬢様と、呆然と立ち尽くすグレモリー家のメイドがいた。

 

「何が起きた?」

 

グレモリー家から輩出された魔王のサーゼクスが、メイドのシルヴィアにきいた。

 

「助けてくれた…リアスが理不尽なマネをしたのに…あの子が私達を助けてくれた…」

 

「あの子って、誰だい?」

 

「知らない男の子。能力持ちの人間。はぐれ悪魔をすべて灰にしてくれた…」

 

悪魔を灰に?天使サイドか?天使長のミカエルを見た。

 

「いや、僕は知らないです。配下の者に人間の男の子っていないし…」

 

「サーゼクス、これではっきりしたな。はぐれ悪魔、堕天使の集団とどこかの勢力が争っているってことだ」

 

「あぁ…問題はどこの勢力で、俺達の味方なのか、敵なのかだな」

 

「敵ではないだろう?お前の高飛車な妹を助けたんだぞ。そうだろ?」

 

「そうだな。どこの勢力か、心当たりはないか、アザゼル?」

 

魔王サーゼクスが俺に意見を求めてきた。

 

「聖なる矢を使えるのは天使だけだ。俺達堕天使は光の矢だからな。だが、天使サイドが悪魔を助けるのもおかしな話だな」

 

見当がつかない…いや、ついている。たぶん、みんなもある人物達の顔が浮かんでいるはずだ。

 

「生きているってことか?誠殿、一香殿、一誠君親子が…」

 

「それしか考えられないだろ?たぶん、狙われているから、姿を出せないのだろう」

 

「シルヴィア、男の子は一誠君だったのか?」

 

「分かりません…もっと小さい時にしか会っていませんから」

 

「そうなると、朱乃達は一誠と一緒かな?」

 

 

---イッセー---

 

家に帰り、服から仔猫を捕りだして、抱きしめた。

 

「ごめんね、怖い思いをさせて」

 

「かわいい、猫さんだぁ~♪」

 

ヴァーリが、仔猫を優しく抱きしめた。

 

「どうだった?イッセー」

 

クリスさんにきかれた。

 

「あの紅髪だと、あの結末も納得です。この世界のリアスって、横暴すぎます」

 

「そうか…悪魔サイドはダメだな。天使サイドか、残るのは…」

 

天使サイドは…シュウさんの敵だからなぁ…たぶん、クリスさんもイッセさんも、その事が頭にあるので、踏み込めないようだ。

 

「あと、どこの勢力がある?」

 

「闇雲家は?」

 

「この世界には無いみたいだ」

 

無いのかぁ…

 

「このままでもかまいませんよ」

 

っと、朱璃おばさんが声を掛けてきた。

 

「ここで、皆さんと暮らすことに不満を持っていません。朱乃のお友達の一誠君、ヴァーリちゃんもいるし、ここなら安全ですしね」

 

「私もお母さんと同じです。ここで一緒に暮らすことに不満はありません」

 

と、朱乃さん。

 

「私も…優しいお祖母さんに出逢えたし、毎日一誠君と会えるんだもの、むしろ嬉しいし」

 

と、ヴァーリが、仔猫の毛を撫でながら言った。

 

「だけど、いずれ、どこかの勢力と手を組まないとなぁ…」

 

クリスさんが頭を抱えていた。

 

「ねぇ、バラキエルおじさんと手を組むのは?」

 

と、僕が声をかけた。あることを思い出したのだ。

 

「堕天使とか…でも、アザゼルがなぁ…」

 

「アザゼル対策の呪文を思い出したんです。シュウさんに、この呪文でアザゼルの精神を破壊できるって♪」

 

「あぁ…あれかぁ…」

 

イッセさんも思い出したようだ。

 

「あれを唱えれば、並行世界から来た証明にはなるな」

 

「イッセー、交渉に行けるか?」

 

「はい」

 

------

 

そして、僕は朱璃おばさんと、バラキエルおじさんに会いに行った。

 

「朱璃…」

 

おばさんの姿を見て、おじさんは泣き崩れた。

 

「もう、泣き虫なんだから♪」

 

おじさんに抱きついたおばさん。

 

「で、おじさん。なんで、一人で来てくれなかったの?約束違反だよ」

 

「うん?一人で来たはずだが…アザゼル、お前…」

 

予想通り、カモが付いてきた。

 

「悪いとは思ったが、どんな勢力かなって、興味があったんでね。すまないな、バラキエル」

 

「ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・ブレード総督らしいですね」

 

一瞬にしてアザゼルの顔から血の気が失せた。威力抜群だ♪

 

「おぃ、今なんて言った?」

 

「オツムが弱くなりましたか?ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・ブレード総督♪これの意味わかりますよね?ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・ブレード総督なら、僕の正体も大体ね」

 

「あぁ…まさか…並行世界から来たのか?」

 

「正解です。ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・ブレード総督」

 

「なぁ、頼む。もう言わないでくれ…俺の黒歴史…」

 

「なんなら、その当時のイラスト入りの詳細図もバラ蒔きましょうか?」

 

「降参だ…そちらの条件を飲む…」

 

威力抜群で心が折れた堕天使のトップが凹んでいる。

 

「僕達の条件は友好関係を持てる勢力を作ることです。その際、僕達のことは秘密にしてもらいます。いいですね!」

 

「わかった。そちらの条件は総て飲むから…」

 

「了解です。少しでも約束を破れば、アザゼルさんの身は破滅と思ってください♪」

 

「まず、どうすれば良い?」

 

「秘密が漏れないような会合場所を作って下さい。あとの条件、話はその後です。他の勢力が感づいたみたいなので、これで失礼します」

 

「じゃ、あなた、またね♪」

 

僕と朱璃さんは転移した。

 

 

---アザゼル---

 

「おい、アザゼル。誰と密会だ?」

 

魔王サーゼクスが声を掛けてきた。

 

「バラキエルだ」

 

目の間には呆然と立ち尽くすバラキエルがいた。

 

「お前達は、こんな場所で密会する間柄ではないだろ?おい、どこの勢力と話をしていたんだ?」

 

「なんの話だ?どこの勢力とも話はしていない。それよりも、お前らは俺達を張っていたってことか?」

 

ここ、バラキエルの家のあった場所の周辺には、幾重にも結界が張られていた。アイツらが張ったようだ。その結界を破って侵入してきた悪魔達。

 

「朱璃と朱乃を攫った勢力と交渉すると踏んでいたんだ。で、どこの勢力だった?」

 

言えねぇよ。こっちは黒歴史を握られているんだからな。

 

「おい、お前ら悪魔が朱璃達を襲ったんじゃないのか?」

 

バラキエルが突然キレた。

 

「何を言っているんだ?俺達が何で?」

 

「お前の妹は、結構強引に眷属を作ろうとしているそうじゃないか。俺の娘も狙ったんだろ?誠殿、一香殿の息子さんも狙った可能性があるよな?現場には必ず、悪魔の死体があるのはどういう訳だ?」

 

確かに、それは一理ある。

 

「おい、サーゼクス。こいつの妄想は正解なのか?」

 

「ハズレだ。確かに妹は強引な事をしている。だが、それは悪魔として当然の行為だ。悪魔とはそういう生物だからな」

 

「で、朱乃を狙ったのか?一誠君を狙ったのか?貴様ら…」

 

手を出そうとしたバラキエルを止める。

 

「止めろ。ここで、二度と血を流すな、バラキエル!」

 

「そうだった…とめてくれて、ありがとう、アザゼル。だがなぁ、お前ら悪魔の傲慢さは許さないからな!覚えておけ!」

 

「アザゼル、一つ言って置く。もし、朱乃君、一誠君を眷属にすることがあったら、魔王の名において、解放する。これは約束する。妹の傲慢さは、俺の目にも余る部分がある」

 

 

---イッセー---

 

僕の目の前には緑の髪をした男性がいた。

 

「で、君の話を信じろと?」

 

「信じて貰う他ないです」

 

何か、信じて貰える証拠の品ってないかな?記憶をフル回転で精査していく。何か…あっ…そうだ。

 

僕は、今や僕の愛用の装備となった、ライトニングナックルを取り出して、お見せした。

 

「これは?」

 

「僕の師匠が、義理の父親に貰った物です」

 

目の前の男性が、僕のお見せした装備を、何かの装置で調べた。

 

「信じられない…でも確かに、これには俺の印が内部にある。これは、間違えなく俺、アジュカ・ベルゼブブが作った物だ」

 

彼は、大事そうに装備を返してくれた。

 

「信じよう、君の話を。そうか、俺は並行世界で父親になったのか。複雑な気持ちだよ。そうだ、信じた証を君に与えるよ」

 

僕の額に何かの印を記してくれた。

 

「俺の印だ。君はアジュカ・ベルゼブブの息子だ。いいよね?これからは、イッセー君と呼ぶことにする」

 

「嬉しいです。憧れの人と同じ父親が持てるなんて♪」

 

「で、どうすればよいかな、イッセー君」

 

「このままだと、最悪なシナリオから出られないんですよ。最悪、アジュさんが失脚されるかもしれないし」

 

「それは由々しき事態だ。避けたいなぁ。リアス・グレモリーの教育かぁ。どうするかな…」

 

 

--------

 

家に帰り、今日の収穫をクリスさんに報告した。

 

「そうか、アザゼルとアジュカさんの信用は得たのか。あとは、天使サイドだな。メイビス、誰か信用できるヤツいないか?」

 

「ミカエルか、ガブリエルかな?話しやすくて、信用できるのはね」

 

「でも、どこで接触しましょうか?」

 

僕は問題を提起した。天使一人だけにどう接触すれば良いのだろうか?天使って、地上に遊びに来ないよね?

 

「天界で警備がうるさくない場所はある?」

 

クリスさんが、メイビスさんに尋ねた。

 

「えぇ~無いよ~」

 

「エデンの園はどうなっている?」

 

「エデンの園?荒れているかな?あぁ、あそこは警備が手薄かな?」

 

「イッセー、エデンの園だ。転移座標をナヴィから手に入れておけ」

 

「了解です。で、どうやって、呼び出します?」

 

僕とクリスさんでメイビスさんを見つめた。

 

「え?え?私?どうしろと言うのよ~。死んだことになっているんだよ?」

 

「なら、恨めしい声で呼び出してよ。あと、証拠の品は、メイビスの羽を1つもらって持っていけ」

 

僕はメイビスさんの翼から、羽を1つもらい、仕舞っておく。

 

数日後、転移座標を手に入れた僕は、エデンの園に転移した。

 

 

-------

 

エデンの園は荒れ果てていた。時間を持てあましていた僕は、メリアの力を借りて、整備をしていた。湖の底を掃除して、知恵の樹、生命の樹の廻りの雑草を取り除き、枯れ枝を剪定して整備をしていた。

 

「君かな?僕を呼び出したのは?」

 

振り返ると、穏やかな顔の人がいた。

 

「久しぶりにメイビス様の恨めしい声を聞いたよ」

 

僕はメイビスさんから預かってきた物を渡した。

 

「確かに、メイビス様の羽だ。それも最近取り出した物か。あの方は元気なのか?」

 

僕が周囲を警戒していたら

 

「大丈夫だよ。ここは今、僕しかいないことになっている。あぁ、僕は彼女の弟分でミカエルといいます。よろしくね」

 

「初めまして、僕は兵藤一誠です」

 

「そうか、誠殿の面影があるから、そうだとは思っていたよ。よろしくね、イッセー君。あぁ、ありがとう…エデンの園が見違えるようになったなぁ。そうか、手入れをしていんだな。ここって、聖域だから、手を入れていなかったんだ」

 

「僕の憧れの人のいた世界のエデンの園は、もっと清々しくて気持ちが良い場所です。ここは空気の流れが良くないですね。密閉しすぎかと思います」

 

「あぁ、聖域だから、ガチガチに閉じ込めてあったんだ。そうか、空気の流れが必要なんだな。で、僕達の出来ることは何かな?」

 

「最悪なシナリオを打破したいのですが、手がなくて…」

 

「この世界の悪魔は横暴だからね。して欲しいことは、気軽に言ってくれて良いからね。メイビス様の恨めしい声なぁ。なんか楽しそうなんだよ。まったく、あの人は演技ヘタだから、っふふふ。でも、助けてくれて、ありがとう。どんな形であれ、生きているのは確かだし」

 

「まだ、死んだ事にしておいてくださいね」

 

「了解だ。みんなの驚く顔が見たいからね♪」

 

ミカエルさんの部屋の転移座標を教えて貰って、帰宅した。

 

-------

 

「ミカエルはどうだった?」

 

メイビスさんが、帰ると直ぐに寄ってきた。

 

「どうって、お茶目そうなお兄さんでした」

 

「いや、お茶目が取り柄なんだが、ちゃんと仕事ができているか心配でね」

 

「う~、そうですね。似たもの姉弟って感じかな?」

 

「そう?じゃ、大丈夫そうね♪」

 

どうなんだろう?あのエデンの園の荒れ方はちょっとなぁ…

 

あれ?ここにはいないはずの人がいる。なんでだ?

 

「なんで、白音さんが?」

 

その人がビクっとして、僕の方を見た。

 

「なんで、私の名前を知っているんですか?」

 

なんでって…あれ?僕を知らない白音さん…どこから来たのかな?なんか、若返っているけど…

 

「一誠君の連れて来た仔猫だよ、その人」

 

ヴァーリが教えてくれた。え?あの白猫が…

 

「助けてくれて、ありがとうございました。でも、なんで、私の名前を知っているんですか?」

 

クリスさんと目が合うが、スルーされた…

 

『自分でどうにかしてね。予定外なんだから』

 

って…

 

「う~んっと…僕の憧れている人の妹さんにそっくりだったから…」

 

って、誤解されそうかな?

 

「それって、黒歌姉さんに憧れていたの?」

 

「違います。白音さんのお兄さんです」

 

「他の世界では、私には兄がいるんですか?」

 

『並行世界から来たことは知らせてある。後は、頼む』

 

っと、クリスさんから念話が。後はって…白音さんを僕の部屋に連れて行く。何故か、ヴァーリと朱乃さんも付いてきたけど…そして、部屋にしまってあるアルバムを取り出して見せた。

 

アルバムにはシュウさんと写っている物や、作戦の合間や、鍛錬の合間に撮影されているの物がある。

 

「この人が僕の憧れの戦士だよ」

 

と、シュウさんを指差した。その隣の写真には鎧を纏ったヴァーリが写っていた。

 

「え?私も戦士なの?」

 

と、ヴァーリ。

 

「うん、君と違って戦闘能力持ちだから。でも、君は戦士でなくて良いから。家で待っている人になってね」

 

僕の言葉によって、顔を真っ赤にして俯いてしまったヴァーリ。しまった。また、誤解されてしまう。

 

「私って大人になるとこうなるんですね♪」

 

っと、白音さん。

 

「私は…変わらないみたい…」

 

と、朱乃さん。いや、胸が大きくなっていくよ…とも、言えず。

 

 

 




並行世界では、オリジナルの(改)の登場勢力に近づける予定です(^^;
なので、バカ親義兄弟は出ないです。。

印象深かった、リアスの母親の驚くシーンが書けるといいなぁA^^;
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