---イッセー---
僕の部屋で女性に戻れたヴァーリと愛を確かめ合う。部屋には肉と肉とがぶつかり合う音が響いている。
「イッセー…もっと激しく…」
ヴァーリのリクエストに応えるべく、僕はがんばって腰を前後に振る。
「いいよ…イッセー…」
僕とヴァーリの二人だけの空間。久しぶりのスキンシップを楽しんでいたのだが…
「ほぉ~、ヴァーリは女性に戻れたのか?」
僕の背後から、突然声がした。聞いたことがない声だ。しかし、声の主を見たヴァーリは固まり…
「なんだよ、ヴァーリ、この程度のことで膣痙攣か?肝が小せぇな~」
なんだ?このオーラと威圧感。懐かしいような、怖いような。僕はゆっくりと、声の主を見た。そこには、僕の小さい頃にそっくりの少年がいた。
「よぉ!イッセー、元気だったか?」
その少年から感じるオーラは、とてつもなく危険な物だった。これって…
「なんで、団長が…」
あの少年の背後から、クリスさんの叫び声がし、みんなが集まってきた。僕とヴァーリは繋がったままなんだけど…
「久しぶりだな。クリス♪」
「どうやって、来られたんですか?」
「イッセーが闇の世界に出入りしたみたいで、闇の世界経由で送りこまれたみたいだ。僕の新しい上司が、弟子の成長ぶりを見て来いってね。僕が自発的に来た訳ではないよ。僕もまだ鍛錬中だし」
「成長ぶりって?」
クリスさんが恐る恐る聞いてみた。
「クリス達と戦おうかな♪僕の成長ぶりも見せたいし♪」
危険だって…はるか雲の上の存在で、未だに鍛錬中って…有り得ない。僕には死亡フラグが立ったかもしれない。
「ヴァレリーはいるか?いるんだったら、ヴァーリの膣痙攣を治して♪」
あぁ、そういうことは普通に言わないで…僕とヴァーリの失態は皆に知られてしまった。
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リビングルームに団長を囲むように皆で集まった。
「この世界のメイビスとルシファーは弱そうだな」
って、団長は率直な感想を漏らした。が、
「はぁ?お前みたいな子供に言われたくない」
って、ルシファーさんが喰って掛かった。
「じゃ、リヴァさんと戦ってみて。5人でリヴァさんに勝てたら謝るよ」
って、団長はリヴァさんを召喚した。
「シュウに喰って掛かる?有り得ないなぁ。お前ら、覚悟しておけ」
リヴァさんとメイビスさん達がトレーニングルームに行き、対戦を始めたのだが、リヴァさんは魔法でトレーニングルームを水で満たし、リヴァイアサンに変身して、5人を簡単に屠った。さすがに、水の中では最強な生物だ…その後、魔力の上限が低い団長が蘇生の魔法陣を出し、僕達の魔力で発動させて、メイビスさん達を生き返らせた。
「ねぇ、何者なの?」
メイビスさんが僕に耳打ちしてきいてきた。
「僕の師匠です…」
僕は震える声で答えた。
「最凶の生物?」
メイビスさんは驚いたのか、大声で反応してしまった。
「イッセー、こそこそ話しをするなよ~」
この威圧感はなんだ?ただ、いるだけなのに…
「で、イッセーとイッセの二人と戦いたい。どうかな、クリス」
クリスさんの顔は青ざめていた。団長の威圧感に飲まれているようだ。
「わかりました。団長のお気の済むように、どうぞ…」
「あと、そこの紅髪もな。さっきから、良い戦闘意欲は感じる。実力は…まぁ、今の僕にはちょうど良い体型だし」
あぁ、エロ神降臨かな。
「お兄様、私も参戦しても良いですか?」
白音さんが参戦希望のようだ。
「白音は、ダメだ。僕が勝て無いことがわかっているし♪」
「戦闘中に笑顔はしませんよ」
キリッとした顔立ちで団長に、視線を飛ばしている。
「そうか…わかった。参戦しろ。あと、木場だ。それだけ居れば、ハンデとして悪くないだろ?」
ハンデ…足りないと思います。
「僕は魔力の上限が低い。なので魔法攻撃は…しないように努力する」
魔法無しなら…甘い考えが芽生えた僕。
「じゃ、トレーニングルームへ行こう」
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トレーニングルームで、愛刀と愛剣を装備し始めた団長。え?剣って…
「この剣は、魔皇剣ザンバットソードと、魔剣セル=ベレスタだよ」
え?魔剣…4本も装備って…
「今、4刀流を極めているんだよ、イッセー♪」
4刀流?何、それ…とっても危険な香りがする。剣の達人の木場さんの顔色が優れない。ますます、死亡フラグが現実的な物になってきた。
僕とイッセさんは聖剣エクスカリーを装備し、木場さんは聖魔剣、白音さんはホーリーナックルをそれぞれ装備した。
「4刀流?腕は2本じゃない。とんだ、ほら吹きねぇ」
って、団長の恐ろしさを知らないリアスが、挑発している。
「紅髪は装備無いのか?」
「私は紅髪って名前ではない。魔王になるべき悪魔リアス・グレモリーよ。覚えておきなさい」
「う~ん、紅髪って、どこの世界でも、最初はこんな感じだったよな」
リアスは、滅のオーラを纏い始めた。
「紅髪は最後のお楽しみ♪では、始めようか!」
僕達は団長の周囲に散らばった。
「リアス、団長の後方には、絶対に行くなよ!」
イッセさんから指示が飛んだ。
「なんで?」
団長の能力を知らないリアスが、不思議そうな顔をした。
「団長の身体は、あらゆる攻撃を透過する。団長の背後にいると、味方の攻撃が誤爆するからな」
団長のチートな能力を聞き、驚いて集中力が欠けたのか、、滅のオーラが霧散していった。
「チートすぎるでしょ?」
「それだけじゃない。団長の素手は装備を透過する。ヘタすると皮膚を透過して、内臓を直接攻撃してくるから、素手になったら、終わったと思え」
って、イッセさんから絶望的な情報がもたらされ、リアスは腰が抜けたのか、腰砕けで倒れた。
「どうやって、そんなチートな化け物を倒すのよ?」
「倒すんじゃない。アイツの体力が無くなるまで、攻撃を防ぎ続けるんだよ」
って、木場さんからアドバイスと言えない、アドバイスが飛んでいく。団長から妖刀の連打な飛ぶ斬撃が放たれてきた。剣で弾いたり、避けたりして距離を縮めていく。しかし、ランダムで魔剣、魔皇剣の飛ぶ斬撃が放たれてくると、事態は一変した。
妖刀とは違い、魔剣、魔皇剣の破壊力は激しい。トレーニングルームの床、壁がえぐれていく。イッセさんのフルバーストなオーラ弾でも壊れない強度なのに。
「魔剣、魔皇剣の斬撃は避けろ。剣が折れるかもしれない」
木場さんから指示が出た。エクスカリバーでも折れるかもしれない。結果、どこに強打な斬撃が放たれるかわからないので、全て避けることになった。
「イッセー、埒が明かない。龍化しよう」
イッセさんから指示が出て、僕とイッセさんは龍化した。
「ほぉ、二人共龍化できるようになったのか♪そうなると、木場には退場して貰おうかな」
団長の姿が消え、木場さんが光に包まれて退場した。
「姿も消せるの?チートすぎる…」
リアスの声は絶望的な感じだ。
「だから魔王なんか、ちっぽけで非力な存在だって言っただろ」
リアスにイッセさんから声が飛んだ。
「こんなチートな生き物がいるなんて…」
---白音---
「イヤッ!」
私は闇のオーラに包まれたようだ。見えない無数の舌によって、身体が舐められているみたいだ。
あぁ、下半身に力が…膝を付き、手をつく。四つん這いになった私に、容赦なく闇の攻撃が仕掛けられてきた。柔らかな突起を甘噛みされ、舌で転がされている。
はぁ…いい…もっと…
闇落ちして、その先にある淫乱堕ちしていくのが、わかる私の感覚。
はぁはぁっ…
呼吸が荒くなる。意識が飛んでいく…そして、上下の口から大量のヨダレを流し、意識が飛んだ…
---イッセー---
白音さんを闇のオーラが包み込み、その場に蹲って倒れた。退場はさせないように、ダメージ自体は少ないみたいだ。
「次はどっちが相手だ?」
団長も鬼化して本来の姿になっていた。
「鬼…」
リアスが、団長が変身の際に放ったオーラで、意識を持っていかれたようだ。腰砕けで倒れた状態のまま、動作が固まっているようだ。
団長の手には刀剣の類いはない。素手かぁ?イッセさんが、オーラ弾を撃ち込んでいく。撃ち込まれたオーラ弾は、団長の身体を透過せずに、吸収されているようだ。
「イッセー、僕も魔人の血が覚醒したんだよ♪なので、相手の攻撃エナジーを吸収できるんだ」
イッセさんがヤバいって気づいたようだ。攻撃すればするだけ、団長は強くなっていくみたいだ。
「団長…降参って、選択肢は僕達にありますか?」
イッセさんは観念したようだ。でも、
「無いって言ったら、どうする?」
エスプレイヤーな団長が、降参なんか許すはずもなく…どうしよう…考えなきゃ…団長の弱点…白音さんの笑顔…白音さんを人質に取るとどうなるんだ?
僕も闇のオーラを発生させて、白音さんを包み込んでいく。
「団長、チェックメイトです。降参しないと、白音さんを闇落ちさせますよ」
って、僕は勝ち誇って宣言をした。
「ほぉ…イッセー、中々エグい攻撃ができるようになったな。白音の闇落ちか…やってみな。僕も見てみたい♪」
エスプレイヤーの団長に効果は無かったみたいだ。
「うぐっ…」
イッセさんが光に包まれて退場していった。あ…僕だけだ…
「さぁ、魔人の血を持つ一誠対決と行こうか?ふふふ。どうしたよ、白音を闇落ちさせろよ。遠慮は要らない。まぁ、その瞬間にお前を殺すけどな。ふふふ」
僕は死亡フラグを自ら立てたようだ…マズい…最凶なラスボスを前にした僕は、固まった。怖さからではなく、何を為すべきかが浮かばない。
そんな最悪な状況に陥った僕の前に、転移陣が現れて…
「団長、戻って来たなら、僕に連絡をくださいよ~」
って、副団長が現れた。
「あ、すまん…上司にこの世界だけって言われていたから…」
「もう、イッセーの負けでいいでしょ?色々話を聞きたいので、上にあがってください」
「なんか、もの足りない…ヤマト、戦おうよ♪」
「はいはい、そのうちね。僕と団長が戦ったら、宇宙が消えますよ。その場合、上司に怒られるのは団長ですからね」
団長を諭す?脅す?副団長。
「う~、そうなるよな。この前のヤマトとシルキーの暴挙、アレのペナは僕に来たよ」
凹んでいる団長。団長からは戦闘的なオーラは消え、姿も小学生時代の僕の姿に戻っていた。
「どんなペナが行きました?」
「心が病んだ妻として、セラフォルーが送られてきた…これって、ペナだよな?」
更に凹んでいる団長。
「あぁ、セラフォルーさんは、おバカなことをしましたよ。団長が消失した後に、自らを氷漬けにして、団長が戻って来るまで、歳を取らないようにって」
「アイツは、心が病んでいるんじゃなくて、おバカだから…戻ったら折檻だな」
魔王を折檻ですか?
こうして、命拾いをした僕は、団長達とリビングルームに戻った。
「で、新しい上司はどうなんですか?」
副団長が団長に興味深そうにきいた。
「あぁ、僕よりエスで、僕より非常識だ。おかげで、僕はノーマルな常識人に思える」
「あはは、団長、凹みっぱなしなんですね」
団長と副団長は和気藹々に話しているが、チームシュウ以外の者は、顔色が悪い。チート具合がわかったからかな。なんで、最凶なラスボスかもわかったからかもしれない。
「で、紅髪は魔王になるのか?」
団長はリアスに話を振った。
「いや…そんな気はもうないです。お願いですから、殺さないでください」
青白い顔で身体が震えている。恐怖を満喫できたみたいだ。
「殺さないよ。身体を満喫したいもん♪」
「エロ神降臨?」
メイビスさんがぼそっと呟いた。
「いや、実際問題、絶対神をやめて、エロ神に戻りたいよ」
凹む団長。
「なんで?絶対神の方が格は上ですよ」
「上で無くていいんだ。そもそも、神であることを否定して生きているし。単なるエロ人間でいいんだよ、僕」
「偉い神の考えってわからないな」
って、ルシファーさん。
「僕は白音と二人で、まったりとした生活がしたいだけなんだよ。そんな僕のささやかな夢を、上司に拒否されたんだ」
凹み続ける団長。
「そんなちっぽけな夢なの?」
メイビスさんが首をかしげている。団長の想いを理解できないのであろう。
「僕にとっては、とても大事なことだよ。みんなに取っては、ちっぽけでもね」
団長は白音さんと見つめ合う。
「で、これからは、ここには頻繁に来られるんですか?」
副団長が大事なことを尋ねた。
「僕の意志では来られない。亜空間移動するほどの魔力がないし。まぁ、いずれ、魔力を高めて、自力で来たいかな?って、いうか、ここも夢空間だから、来られたんだと思う。実世界へは無理だな」
あぁ、団長も夢の世界で鍛錬されているのか。
「今の一番の問題は、ピカピカの小学一年生な身体で、エロ行為が出来ないことだよ。とほほ…」
え?小学一年生で、あの攻撃力って…
「どんだけ強くなる気ですか?」
クリスさんも、僕と同じことを思ったようだ。
「どんだけ?みんなを護れるくらいだよ。愚問だぞ、クリス」
「ここのトレーニングルームを半壊って…イッセのオーラ弾のフルバーストにも耐えたのに…なんですか?あの飛ぶ斬撃…核爆弾より危険じゃないですか?」
「そうか?まだまだ、強くなるよ。高校生になるまで、ガンガン剣を極めるんだ♪」
と、いきなり団長の姿は消えた。時間切れのようだ。
「はぁ…あの人と来たら…クリス、大丈夫か?」
「当分、ダメかな?なんですか?あの威圧感は…笑顔で会話していても、死を感じるんですが…」
あっ、そうだったのか。僕と副団長のヤマトさんとイッセさんは闇属性を持っているから、感じなかったけど、他のみんながやけに静かだったのは、団長の死を予感させるオーラに飲み込まれていたようだ。
「オーラにも磨きをかけているな。イッセ、イッセー。目標はお前らの倍以上の速度で進化しているぞ。がんばれよ♪」
って、副団長から檄が飛んできたが、目標の人は、更に遠くに行きそうだ。
「あの透過能力を打破しないと勝てないなぁ。副団長、何か手は無いですか?」
イッセさんが、ヤマトさんに質問をした。
「う~ん、どうだろうな…仮にだ、透過能力を打破できても、再生能力と魔法はどうする?」
確かに『ウルティマウエポン』は避けられない。発動できるようになる前に、勝たないと…
「ナヴィの話では、『ウルティマウエポン』は進化しているらしい。瞬殺モードの他に、瀕死モードとかもある上、ホーミングできるそうだぞ」
追従する魔法?避けられないじゃん…
「魔力の上限が低いから、限られた魔力で発動できるように、威力を抑える工夫がされているらしい」
相手に絶望的だと思わせる位に、強くなろうとしているのか、シュウさんは…
「今日の手合わせを見た限りでは、透過吸収モードが危険だな。相手の力を利用して、無制限なオーラ、魔力を持てるから」
「いや、あの魔剣、魔皇剣が危険です。避けることしかできないし」
っと、木場さん。
「まぁ、あの人に勝とうと思うのは、無理ってことだな。本当に敵でなくて良かった。僕も帰るよ」
って、副団長も帰られた。
「鍛錬する気力がもがれた…何を目標にして、鍛錬をすればいいんだ…」
凹むイッセさん。
「イッセ、女性になれば、勝機はあるかもしれないぞ」
っと、TSを勧めるクリスさん。
「そこまでして、勝ちたくないなぁ…」
「なんで、女性だと勝機があるの?」
リアスが興味ありげにきいてきた。
「男の敵は瞬殺だ。女の敵は弄ぶだけで殺さない。団長のエスプレイに耐えられれば、団長は根負けすると思うんだよな」
って、反則技を披露するクリスさん。でも、実現性が無い気が…
「そういう手が有るのね」
不敵に微笑むリアス。
「でも、耐えられた女性は、未だに一人もいないけどな」
って、クリスさん。
こうして、皆で団長の攻略方法をディスカッションして、最悪な1日は過ぎていった。
閑話回です(^^;