---イッセー---
朝起きてリビングに行くと、なんか騒ぎが起こっていた。セラフォルーさんが、何かやらかしたのか?恐る恐る近づいていくと…
「あなたは誰?クリスに馴れ馴れしすぎるわよ!」
リアスが激高していた。彼女の視線の先には、クリスさんの肩を抱く女性の姿が…
「え?夕麻ちゃん?」
イッセさんが呟いた。女性が僕達に気づき、声をかけてきた。
「イッセー、イッセ、元気かな~?」
夕麻ちゃんって、仮の姿で…正体は…
「リアス…彼女は、僕の大事な人だ」
クリスさんのカミングアウトで、拍子抜けしたリアス。
「純血堕天使のレイナーレだ。あの仮拠点なんだけど、この世界のレイナーレが悪事を働く為のものだったので、同化吸収して消したんだ」
「イッセー君、元気だったかな?」
もう一人、この場にいなかった女性から、声が掛かった。
「アーシアさん…向こうはいいんですか?」
「てへ♪」
天然成分たっぷりの笑顔は嫌みもなく、いつ見ても爽やかだ。
「レイナーレがね、メイド失格って烙印を押されてね。私がここに同行してきたの♪」
アーシアさんの言葉を受けて、苦笑い気味のような照れ笑いをするレイナーレさん。
「リアス、そういうことだから、コチラの世界で面倒をみることにした。戦闘狂でとんがっているのでメイド向きでは無いんだけど、一応メイドの教育は受けているんだ」
自信たっぷりな表情でリアスに説明するクリスさん。何に対しての自信なのだろうか?クリスさんは、レイナーレさんのことになると甘々になる。
「そうなんだ…お兄様の…って、なんで堕天使?」
「レイナーレの黒い翼に魅了されたというか…」
珍しく顔を赤らめたクリスさん。その表情に驚くリアス。周囲の目におかまいなく、レイナーレさんの翼に頬を擦り寄せて、うっとりとした表情になるクリスさん。どんだけ好きなんだ?
「ベタ惚れ?」
今までのクリスさんからは想像できない姿に、リアスがボソッと言った。
「う~ん、リアスがそう思うのであれば、そうなんだと思う。純血堕天使なので、堕天使戦には有効だし、悪知恵も僕より上だし♪」
いやいや、それは自慢にならないって…
「で、アーシアさんなんだけど、シーグヴァイラさんの回復の役に立たないってことで、こちらをサポートしてくれることになった」
「団長の方は?」
「シーナが向かったそうだ」
シーナとは、団長の末娘さんで、回復能力がある。母親はシーグヴァイラさんで、名前の由来は、シーグヴァイラさんのクールビューティーさと、ソーナさんの冷静な判断を併せ持つ娘になってほしいと、シルキーさんを見て思ったらしい。
「団長の方は、その後戦力は拡大しているんですか?」
イッセさんがクリスさんに尋ねた。
「また、能力が覚醒したらしい…とても頭の痛い能力らしく、女性陣がどん引きだそうだ。オーフィス、忍でさえ、逃げ回るほど凶悪な能力らしいぞ」
「まぢっすか…団長はどこに向かって進化しているんですかね?」
「う~ん、わからん…まぁ、基本的に戦闘の役に立つ能力は、あまりない人だからね」
って、苦笑いしているクリスさん。しかし、無限の龍神や怪異の王が逃げ惑う能力って、何?興味を持ってしまった僕。
「さぁ、学校組は、飯を食って、通学をしてくれ。そろそろ、リアスのイベントのある頃だ。イッセー、イッセ、リアスを護ってくれよ」
リアスのイベント?何だっけ?学んできた歴史を思い起こす。あっ、焼き鳥事変その1かな?
-------
教室に入ると、和樹と龍牙が近寄ってきた。
「俺を仲間に入れてくれ」
「俺も…頼む」
って。
「弱いヤツはいらないだろ」
イッセさんが、二人を睨む。
「頼みます。俺…死にたくない…」
和樹が土下座をして、頼み込んできた。死にたくない?まさか…団長が何かをやらかしたのかな…
「俺も頼む…消されたくないんだ」
団長が何かをやらかしたんだ。イッセさんも、同様な考えに至ったようで、
「仲間になったら、死なないように鍛錬しろよ」
って、一応釘を刺していた。
「ねぇ、アレどういうことよ?」
って、桐生が苦情らしき事を言ってきた。
「アレって?具体的に言ってみなよ」
イッセさんが挑発的に言った。何か仕掛けましたね…桐生の顔が紅潮していく。
「え~っと、アレって言ったらアレよ~」
何やら、人前で言えないことを仕掛けたらしいイッセさん。
「それじゃ、わからない。僕達じゃないな。心辺りは無いから」
「お前ら以外、考えられない!」
「で、アレって何だ?」
ますます顔が紅潮していく桐生。
「なぁ、腿から垂れている液体はなんだ?」
イッセさんの言葉で、股を閉じて足早に教室を出て行った桐生。
「何を仕掛けたんですか?」
イッセさんにきいてみた。
「うん?トラブルメーカーが蠢かないように、警告だよ。ふふふ」
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放課後、仮拠点に向かう。龍牙、和樹、カリンちゃんも一緒だ。仮拠点では、レイナーレさんとギャスパーさんが待っていた。
「で、その3名は使い者になるの?」
和樹達を指差して、レイナーレさんがきいてきた。
「和樹とカリンちゃんは魔法使いで、龍牙は神器持ちで良いんだよな?」
と、イッセさんが確認をする。頷く3名。
「魔法使いは、ロスヴァイセが教えて、神器持ちはイッセかな?」
「教えることはない。実戦で慣れるしかないよ。今夜、トレーニングルームで鍛錬して、様子見だね」
と、イッセさん。龍牙と和樹も一緒に暮らすことになった。既に、龍牙は住み込みの為の荷物を持ち込んだそうで、和樹は週末に引っ越してくるらしい。
「あと、報告事項はある?」
リアスが場を仕切る。
「この世界の私無き『教会』は、ミッテルトが中心になって存在しているみたい。アザゼルに撲滅の協力を頼んであるわ」
レイナーレさんは仕事が早かった。
「悪魔のお仕事はいいの?」
僕がリアスに質問した。
「うん♪私はイッセーの眷属だもの。それに、ソーナのシトリー眷属が、代わりにこなしてくれるそうよ。今までの迷惑料代わりだって」
それは良かった。
「但し、シトリー眷属からの救援信号には、即行動して欲しい。攻撃力はコチラがメインだからね」
連絡事項や注意事項の交換が終わり、帰宅することになった。今日は、焼き鳥屋さんは現れなかった。もしかして、ここの場所を知らないんじゃ?
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家に帰ると、グレモリー夫妻のフロアが騒がしかった。皆で向かうと…
「おぉ、リアス。待ちかねたぞ。約束通り結婚をしようぜ!」
男性がリアスに走り寄って来た。が、イッセさんに吹き飛ばされる。
「何しやがる。リアスの眷属風情が…」
「ライザー、彼は眷属では無い。リアスの仲間よ」
ヴェネラナさんが、説明した。
「はぁ?仲間なんか要らない。リアスは俺の嫁なんだからな」
こっちに焼き鳥屋さんが見えたんですね。
「私はあなたと一緒にならない。一緒になるならイッセーに決まりよ」
って、リアスが僕の腕に抱きついて来た。
「はぁ?こんな弱そうな男のどこが良いんだ?」
「彼の眷属なのよ、私は」
「…」
リアスのカミングアウト発言で、言葉が出ない焼き鳥屋さんの三男坊。
「だから、私は彼の物なの。ライザー、お前の物になんかならないわ!」
え?僕の物?いつ、なったんだ?ヴァーリが僕を睨んでいる。ご、誤解だ~。
「そいつも悪魔なのか?」
「彼は違うわ」
「じゃ、なんで悪魔の駒を持っているんだ?」
「彼の駒はドラゴンの駒だけど。ライザーは学識がないわねぇ~」
ライザーを挑発するリアス。
「ドラゴンの駒?なんだ、それは?そうか、お前はリアスをたぶらかしたんだな?」
ボコッ!
ライザーが殴られて壁際まで、飛ばされる。
「五月蠅い!リアスを虐めるヤツは僕が許さん」
拳をライザーに向けるクリスさんが、僕の前に立ちはだかった。
「なんだ?てめ~?」
殴られた頬を摩りながら、起き上がるライザー。
「リアスの兄、クリス・グレモリーだ」
「はぁ?兄?拾われっ子か?サーゼクス様以外に兄なんかいない。そうでしょ?義母さん」
「あなたに義母さん呼ばわりされる覚えはありません。それにクリスは、拾われっ子ではなく、私達の息子です。失礼にも程があるでしょ!」
ヴェネラナさん、ジオティクスさんは、怒りを露わにしている。僕達が帰宅する前に、色々やらかしたんだろうな、あの人。
「はぁ?グレモリー家の皆さんは、洗脳されたんですか?こんな家にリアスを置いて置けねぇな。おい、リアス、帰るぞ!」
リアスの腕を掴もうと近づいてきたライザー。しかし再度、クリスさんに、殴り飛ばされた。
「リアスが嫌がっているだろ?リアスはイッセーを選んだんだ。お前はこの家から出て行け!」
「はぁ?リアスと結婚すれば、ここは俺の家。出て行くのはお前らの方だ!」
次の瞬間、ライザーは氷柱の中に埋め込まれた。
「シュウの弟子を虐めるヤツは、私が許さないんだから!」
怒りの表情を見せているセラフォルーさんが、ライザーに氷系の魔法を使ったようだ。
「死んだかな?」
氷柱を叩きながら、イッセさんが呟いた。
「フェニックスだもん。死なないよ。この位で死んだら、その程度の悪魔ってことよ♪」
「で、どうする。この後は?」
しばらく考えこんだ末、
「母さん、父さん、リアスの婚約話って、破談にできないんですか?」
義理の両親に尋ねたクリスさん。
「悪魔同士の契約だからねぇ。破談は難しいな」
ジオティクスさんが呟くように言った。
「悪魔の契約かぁ~う~ん…」
「純血悪魔を増やすという、悪魔上層部の決めたことなんだよ」
「ここでも上層部が噛んでいるのか…う~ん?リアスって、悪魔じゃないけど、その場合どうなるんだ?」
クリスさんが問題を提起した。あぁ、ドラゴンの駒が入っているから、ドラゴンだよねぇ。駒を抜いたら死んじゃうかもしれないし。
「あぁ、そうだったね。娘はドラゴンだった。その場合、純血悪魔の子供は生まれないから、破談になるなぁ。あとはライザー君が納得すればだ」
「ライザーは、色々な属性の女性でのハーレムを作ることに、邁進する悪魔なんだよ。だから、ドラゴンになっても、あきらめないと思う」
と、イッセさん。
「僕の場合は、ライザーに両親を殺された。団長の場合は眷属にしたそうだけど」
殺された…両親を?イッセさんの目が妖しく輝きだした。その時、イッセさんの隣に転移魔法陣は発現して、ルシファーさんが現れた。
「イッセ、戻ってらっしゃい。お願いだから。闇に飲み込まれたらダメだよ」
ルシファーさんがイッセさんを抱きしめて、彼女のオーラで包み込み、イッセさんの心を癒やしていく。
「ダメ…ベースに連れて行くわ」
二人で転移していった。
「イッセさん…」
リアスが転移していった場所を見つめながら、心配そうに呟いた。
「ヤマトさんの場合も殺したそうだ。この際、同化吸収して消えてもらうか?」
クリスさんが思い悩んだ末に結論を出した。
「この先、イッセの感情が暴発すると、この世界は終わるから。それを防ぐ意味でも、殺さずに消えて貰いうのが良いと思うんだ。どうかな?母さん、父さん、リアス」
三人はクリスさんの考えに、同意した。しばらくすると、アウロス学園からライザーさんが現れた。彼は訳有って浦島太郎状態の頃、僕と同期だったのだが、今では講師になったそうだ。ライザーさんが現れると同時に、氷柱の中のライザーさんは消えた。
この世界のライザーさんのしでかしたことを、アウロス学園のライザーさんに話した。
「この世界の俺は、禄でも無かったのか…俺もシュウに会わなかったら、禄でもない男になっていたかもな。イッセー、任務をがんばれよ。向こうで応援しているから」
僕と固い握手をしてから、ライザーさんが転移していった。
---イッセ---
ルシファーさんのおかげで、闇墜ちを防げたようだ。この局面で暴走したら、この世界は終わりだもんな。俺もまだ青いなぁ。反省♪
って、ことで、ムシャクシャしている心を静める為に、獲物が待つ家に向かう。獲物の部屋に行くと、今夜もまだいなかった。部屋の中を物色する。設置していたカメラからメモリカードを抜き、新しいカードに入れ替えていく。抜き出したカードの内容を観ていく。う~ん、コイツはエムだろうな。自慰も激しいし。
部屋の中に隠している、大人の玩具類を見つけて、調教の準備をしていくと、階段を昇ってくる音がして、部屋に獲物が入って来た。
---桐生---
お風呂から上がり、自分の部屋に戻った。何か違和感を感じる。PCを誰かがいじったような気がするし。誰かが部屋にいるのか?バスタオル1枚しか、身に着けていない私は身構えた。そぉ~っと、タンスに近づき、下着を取り出そうと、引き出しを開けるが、開かない。何かで固定されているようだ。まずい…部屋から逃げだそうとするが、ドアが開かない…言いしれぬ恐怖が私に襲い掛かってきた。
「あっ、うっ…」
背中に何かを垂らされた。熱い何かだ。
「えっ…」
胸元、胸の谷間にも垂らされた。見てみると蝋だ…とっさに、ベッドの下に隠してあるおもちゃ箱を確認すると、中身が無くなっていた。誰か…いや、透明人間だろう。ソイツが、私の玩具で、私を遊んでいるようだ。
調教…
逃げないと…窓を開けようとするが、ここも開かない。その時、胸の収まりが悪くなった。身体に巻いていたバスタオルが、無くなっていた。
全裸…
マズイ。胸と秘部を手で隠す。
「あぅ…」
無防備な背中に、溶けた蝋のシャワーが降り注いでいるようだ。
「はぅ…」
新たな刺激が襲い掛かってきた。お尻の沢伝いに、溶けた蝋が流れていく。熱いって感覚は既になく、気持ち良い…湿り気を帯びていく股間。その股間の傍にあるポッチを自分で弄る。刺激を与えていく。
「あぁ…いい…もっと…えっ?」
そのポッチに溶けた蝋の洗礼が…初めは痛かったが、段々と心地良い刺激に思えて来た。
誰かの肩に膝が載っている…誰かが股間を舐めているようだ。私の顔は床に接していて、上下が逆の逆エビのような体勢になっていた。相手の顔が見えない。背中に太い棒の先端が当たる。
朝、ヘロヘロになって目覚めると、全裸で床に寝ていた。起き上がり、PCの前に行くと、モニターには
『ドエムなんだね』
って、大きな文字で表示されていて、その背景には、私の恍惚な表情の顔の画像が、壁紙として貼られていた…
---イッセー---
イッセさんは夜中に鬱憤晴らしをしてきたようで、晴れ晴れとした表情だった。
「今日も勉強を頑張ろう」
っと。
教室に入ると、桐生が既にいた。僕らは目を合わせないように、それぞれの席に着く。そんな僕達に近づき、
「誰よ~あんなことをしたのわ~」
何かを怒っているようだ。
「桐生、お前、ノーブラか?もしかして、ノーパンだったりもするのか?」
って、イッセさん。突然、真っ赤な顔になり、手で胸と股間を隠すような仕草をする彼女。
「お前か…なぁ、お前なのか?」
イッセさんに詰め寄る桐生。あっ…夜中の鬱憤晴らしって…
「だから、何だよ。あんなことって、どんなことかな♪」
言葉に詰まる桐生。
「おい、言ってくれないとわからないぞ。訳分からんことで因縁をつけるなよ」
「きゃぁぁぁっ~」
ヴァーリがスカートを捲ったようだ。
「あっ、本当にノーパンだ。勇気あるのね」
桐生に群がる、僕達以外の男子生徒。
「ノーパン、ノーブラで登校って、トラブルメーカー過ぎるだろ」
って、イッセさん。そんなイッセさんを睨む桐生。いや、スカートを捲ったのはヴァーリだけど…
「イッセさんは、興味ないんですか?」
和樹が声をかけた。
「無いよ。彼女いるし♪和樹もいるんだろ?」
「なんで、それを…」
って、驚く和樹。いや、アテずっぽだと思う。あぁ、自白しちゃったよ。
「イッセーはいるのか?」
「えっ?僕はヴァーリとリアス以外は興味ないかな」
って、言うと、リアスとヴァーリの頬が赤らんでいく。
「で、龍牙は?」
「俺だけ…いない」
凹んだ彼。
------
昼休み、教室に見慣れない大人の男性が入って来た。そして、リアスを見つけると詰め寄る。
「おい、ライザーをどうした?」
「知らないわよ。離してよ、痛い!」
強引にリアスの腕を掴んだようだ。僕は、米粒位のドラゴンショットを男性のこめかみに打ち込んだ。
「痛っ…」
その場に蹲る男性。その隙に、リアスが僕の方に逃げてきた。
「貴様がやったのか?」
「誰?」
「ルヴァル・フェニックス。フェニックス家の次期当主だ」
僕の疑問にイッセさんが答えてくれた。
「ほぉ、俺の素性を知っているのか。お前がやったのか?」
「何を?」
「何をだと?貴様…」
オーラ弾を撃ち込んできたルヴァルさん。僕はイッセさんの盾になり、オーラ弾を吸収する。
「おい、戦闘態勢だ。そうだろ?リアス」
イッセさんがリアスに確認した。
「そうね。攻撃はされた。これはグレモリー眷属に、対する攻撃と見なします。全員、臨戦体勢を取り、速やかに制圧しなさい!」
指令塔のリアスから指示が出た。全員でルヴァルさんを包囲する。イッセさんが飛び出し、ルヴァルさんに格闘戦を仕掛ける。百代も後から続く。僕は、オーラ弾に対する盾に専念する。和樹と龍牙は、関係無い生徒を逃避をサポート。カリンちゃんは回復係として、待機していた。あれ?ヴァーリは?
『ハーフディメンジョン』
神滅具を装着して、ルヴァルさんをロックオンした。イッセさんから黒いラインが生えて、ルヴァルさんに突き刺さっていく。
「何?」
見た事も無い攻撃により、無力化されているくルヴァルさん。そして体長が30センチくらいになると、ヴァーリがロックオンを解除した。後は、イッセさんのラインでの魔力、オーラを吸い出す作業だけだ。
「何事だ?」
サーゼクスさんがおっとり刀でかけつけてきた。イッセさんはラインを外した。
「この男がリアスに襲い掛かってきたんだ。変質者だろな」
って、イッセさん。
「ルヴァル・フェニックスかぁ…こんな姿にされるとは…」
変わり果てた姿に驚くサーゼクスさん。
「何をしたんだ?イッセー君、説明してくれるかな?」
「ヴァーリの能力で大きさを小さくして、イッセさんの能力で、魔力とオーラを吸い出しただけです」
と、状況を説明した。
「そんな能力を持っているのか?」
サーゼクスさんが驚く。
「持っていないと危ないでしょ?」
って、イッセさん。
「ほら、本気でやると、街が無くなるしさぁ」
って、追加情報も。神器無しだと、街は無くなるだろうな。本気のイッセさんの体長500mだし…
「あぁ、そうだな。この変質者は俺が預かる。警備態勢を見直さないとな…」
サーゼクスさんが、教室から出ようとした時、振り返り、
「今日から部室は使用しても大丈夫だよ♪」
-------
部室となる旧校舎に放課後に向かった。今日もレイナーレさんとギャスパーさんが先乗りして待機をしていた。
「やはり、ここの方が落ち着くなぁ」
って、ギャスパーさん。通称ギャスパー部屋の棺桶で昼寝をしていたらしい。その後、ロスヴァイセさんや白音さんも合流して、旧校舎内の魔法陣などの点検をした。邪なる者が入り込まないように結界を張る為だ。
「ここなら、手頃な広さよね。仮拠点は広すぎたから」
って、レイナーレさん。妖しい儀式をするなら、アッチも有りだと思います。
「みなさん、お茶でも飲みませんか?」
白音さんと朱乃さんが、紅茶やらコーヒーやらを淹れてくれた。
そんなまったりモードの僕達の前に、フェニックス家の魔法陣が発現した。瞬時に臨戦態勢を取る僕達。しかし、現れたのは、非戦闘員に近い人だった。
「そんな…攻撃するつもりはございません。得物を下ろして下さい」
レイヴェル・フェニックスが青い顔で立ちすくんでいる。
「何をしに来たの?それ次第よ、臨戦態勢を解くのはね」
って、学校内での指令塔のリアスが対応する。
「何って…人質になりに来ました…兄二人がご迷惑をおかけしたみたいなので…今後、ご迷惑を掛けないように、私が人質になります。ですから、フェニックス家を消さないでください…」
って、鬼降臨したのか?レイヴェルの表情は恐怖の為か、血の気が無い。立っているのがやっとのようだ。
「臨戦態勢は解いていいわよ、みんな」
そうは言うが、イッセさん、僕、ヴァーリ、リアスは解かない。罠の可能性もあるから。
「誰が消しに行ったの?」
「鬼…まさか、冥界に鬼が攻めてくるとは…」
あぁ、降臨したんですね…
「攻めていないよ~」
って、空気の質が変わらないのに、聞き覚えのある声がした。
「団長!」
イッセさんが声の主に声をかけた。
「心外だな。話し合いに行っただけだよ。僕がレイヴェルを攻撃する訳ないじゃないか」
確かに。
「攻撃したのはお付きの鬼2匹だよ」
って、メイド姿の女性二人を紹介した。え?彼女達は鬼なの?
「鬼族のラムとレムだ♪得意技は青髪と同じだ」
あっ、開幕フルバーストしたんですね…
「で、話しは付いた。レイヴェルを人質に差し出す代わりに、グレモリー家とは友好関係を保ちたいって。じゃ、忙しいから帰る…のは、後にしようっと」
って、団長は白音さんに近寄り、二人で違う部屋に向かった。
「まぁ、久しぶりの再会だしな」
って、イッセさんは暖かい目で見ていた。
「あの~主様と一緒に行かれた方は?」
胸の小さめな女性に聞かれた。
「白音さん。団長の妹さんだよ」
「あの方が…そうなんだ…」
白音さんの正体を知り、警戒していた目付きが暖かい目付きになっていった。ライバルと思っていたのかな?白音さんだけは別格で、ライバル視する者は少ない。もし、いるとすれば、それは、団長のことを良く知らない者達だけだ。
白音さんとしっぽりとして、団長達は帰って行った。お付きの二人に聞いたのだが、割と頻繁に、この世界に訪れているようだった。影で何をしているんだ?団長は…
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家に帰ると、レイヴェルはメイドの仕事をし出した。家事仕事が好きなようであった。夕食後はトレーニングルームでの鍛錬の時間。鍛錬初参加の龍牙、和樹。和樹はカリンちゃんと一緒にロスヴァイセ先生とアーシアさんから、魔法の鍛錬へ。で、龍牙は…
「えっ?神滅具?それも白龍皇って…有り得ない…」
ヴァーリの姿に驚愕している。
「格闘戦だけだよ。そんなにビビらないでも大丈夫♪」
ちょっとケンカが強いレベルでは、ヴァーリの敵にはならない。百代と熾烈な格闘戦をしているからな、最近。
僕は、相変わらず、イッセさんと組手。僕達の撃ち合いの衝撃波は凄まじいようだ。激しくなるにつれて、巻き添えを食わないように、僕とイッセさんの組手を見ているらしい、みんな。
「何?あの衝撃波…あれだけで、凶器じゃないの?」
って、龍牙の声が遠くから聞こえる。僕らの組手は、周囲の状況を把握しながらの物で、外野の話し声を聞きながらも、集中力を切らさない鍛錬でもあるのだ。
もう一組、凄まじい剣戟を繰り広げていた。木場先生とリアスだ。リアスは、剣も格闘もこなせるように鍛錬していた。ケースバイケースで戦い方をスイッチしたみたいだった。
「はぁ~い、そこまで!」
クリスさんから停戦の指示が出た。これも実戦を想定しての鍛錬の一部である。戦闘中でも指示を守れるか、指示を聞いているかの試験みたいな物らしい。
「休憩10分な!龍牙、次の相手はイッセだ」
「マジですか?死んじゃいます」
凹む龍牙。
「イッセーの相手は、出稽古に来ている由良だ」
由良を見ると、顔から血の気が失せていた。
「あんな衝撃波は耐えられない…」
ビビリすぎだよ。イッセさん相手の時にしか、全力で打たないし。
「お願いします。私も鍛錬をさせてください」
百代に頭を下げるソーナ。いや、そっちの方がまずいでしょ。
「ソーナ、相手は百代は無理だ。そうだな、白音さん、基礎から教えてあげてください」
「百代はクロウとだ」
喜ぶ百代。邪龍相手だと、思いっきりいけるので、好きらしい。クリスさんはリスト用紙にチェックを入れたり、書き込みをしていた。あれはクリスさんの鍛錬だそうだ。戦力レベルを評価して、課題を書き出し、鍛錬メニューを決めていくんだそうだ。
「リアス、次はレイナーレで格闘戦だ」
「和樹、カリンは木場さん。護身術を教えてあげてください」
指示が次々に飛んでいく。この休憩時間内に全員に指示を出さないといけないらしい。それはそれで大変である。そんなクリスさんの様子をソーナが見入るように見ている。
「眷属を鍛えるって…大変なんだな…」
呟くように、自分に言い聞かせているようだ。
「ヴァーリ、セラフォルーさんと格闘戦ね」
そして、鍛錬の後に、温泉タイム。女湯に興味の有る輩が2名、和樹と龍牙だ。
「止めた方が良いよ。見付かったら殺されると思うし」
イッセさんは、警告をした。しかし、二人は覗ける場所を探る。
「あった♪」
見つけたようだ。でも、
「ぎゃぁ~!ごめんなさい、ごめんなさい、いや~!」
二人の断末魔のような叫び声が、男湯にこだました。
「だから、そんなに気配をプンプンさせていたら、見付かるって!」
イッセさんが気配を消した。
「あぅ…」
セラフォルーさんの艶めかしい声…
「イッセ?イッセー?どっち!」
リアスが叫んだ。
「僕は違います」
僕は弁明をする。
「俺も違うよ~」
あれ?なぜか、既に目の前にいるイッセさん。
「え~、じゃ誰?」
女湯が騒然としているようだ。まだ、気配を消した不届き者が、いるかもしれないという疑念からのようだ。
「どうするんです?イッセさん」
「う~ん、身代わりを転移させる」
和樹が一瞬でTSされて、強制転移された。
「5分後に術が解ける。出ようぜ♪」
風呂場から出て、着衣をして、リラックスルームに出て、水分を摂る。5分後、女湯が騒然としている。
「違いま~す、えん罪で~す」
と、和樹の声がしている。
「私の胸を揉んでいる現行犯が、何を言うんだ!」
巡の声か?現行犯?言い逃れできないじゃん、和樹…
その後、全裸で女性専用フロアにて、朝まで正座の刑になった和樹。