---イッセー---
色々と物議を巻き起こした、デビュー眷属の祝賀披露会が終わり、グレモリー邸で作戦会議。何故か団長がいるのだけど…
「これなんですが、出場予定のメンバー表です」
と、クリスさんが団長にリストを見せた。
『【王】クリス・グレモリー
【女王】ギャスパー・ヴラディ
【戦車】姫島朱乃
木場祐子(トスカ)
【僧侶】白音
ヴァレリー・ツェペシュ
【騎士】兵藤一誠(イッセー・ヨハネ)
兵藤一誠(イッセ・ルシファー)
【兵士】リアス・グレモリー
木場祐斗(イザイヤ)
クロウ・クロワッハ
ヴァーリ・ルシファー
アジ・ダハーカ』
「う~ん…面白味無いなぁ。教科書通りで、テストなら満点だろうけど…」
と、不満を漏らす団長。
「面白味って、必要ですか?真剣勝負ですよね?」
クリスさんが訊いた。
「だって…グレモリー眷属として、戦うんだろ?なら、こうはしないだろ?」
クリスさんは考え込み、悩んでいるようだ。
「シュウさんが面白く感じる必要が有るんですか?クリス兄様が一生懸命考えたメンバーですよ」
リアスが食らいつく。
「では、リアスに問う。グレモリー眷属として出るのに、何故リアスは【兵士】なんだ?」
はっとするリアスとクリスさん。あ、確かに…
「僕なら、リアスを【女王】にする」
クリスさんは震える手でメモを取っている。
「いいか、クリス。僕達はゲスト出場なんだ。真剣勝負ではあるが、そこには観客がいる。それらを楽しませる布陣でなきゃ、プロとは言えないと思う。本当の実戦であれば、このメンバーで良いけどな」
そうだ。レーティングゲームは冥界での、娯楽の要素もあるんだった。
「では、どういう布陣が良いか、教えてください、賢者様」
クリスさんは団長を賢者様呼びした。それはクリスさんが、団長を師として仰ぐ場合の呼び方であった。
「僕ならだよ。同じにする必要な無い。【王】クリス・グレモリー【女王】リアス・グレモリー【戦車】ロスヴァイセ、白音【僧侶】アーシア、ギャスパー【騎士】イッセー、ヴァーリ【兵士】駒8個でイッセだ」
目が点になっているクリスさん。いや、駒8個でイッセさんって…まさか…
「開始直後にイッセが敵本陣へ侵入し、女王化する。女王が8人できる勘定だろ?まして、イッセだ。敵本陣は殲滅できるだろう」
やることが派手だ。確かに面白味という意味でも、戦力という意味でも、それは最高だと思う。
「イッセーとヴァーリは禁手して、相手を引きつけるんだ。まぁ、囮って感じ。その隙にイッセが敵本陣で龍化してみな。子供達は大喜びだと思う♪」
子供目線だし…
「ただ、相手がアイツだから…ロセ、アーシア、ギャスパーはリアスを護れ。わかるな?」
頷くアーシアさん達。
「木場はアイツの家を襲え」
「ふふふ、わかった」
後で知るのだが、僕達は罠に嵌められるらしい。なので、罠に乗じて、叩き潰すそうだ。
---シュウ---
ドラン君に戻り、自分のチーム構成を考える。いや、もう考えてあるけど。メンバーに選ばれたい者、選ばれても困る者達の視線が僕に集まっている。発表しちゃうかな?
「1戦目のメンバーだけど…【王】僕【女王】はリアス」
「え!」
リアスは驚きの声を上げた。他の皆は驚きすぎて、声すら出ないのかな?
「なんで?私、戦えないよ~。ねぇ、ガイアに…息子にジャマだから戦場に来るなって言われたんだよ~」
涙を溢しながら、僕に縋り抗議をするリアス。
「僕はリアスを護りたい。理由はそれだけだ。不満かな?ねぇ、リアス」
キョトンとしてしまったリアス。理解の範囲を超えたかな?
「護りたい者を護る為に戦うんだよ。だから、護りたい者がいないと、戦えない♪」
「ふっ…シュウらしいなぁ♪」
ヴァイラは理解してくれたようだ。
「僕がリアスを護る。だから、他のメンバーは、敵を叩け!」
「本当、シュウ君らしい理由だわ」
ソーナも理解してくれたかな。
「で、残りのメンバーだけど、【戦車】兵藤一誠、ガイア」
「おい、待て!俺は無理だ」
一誠が青い顔で抗議してきた。
「この世界では、禁止になっていないアレを使え。で、実体化させた妄想美女達に、ビキニタイプのドライグの鎧を着せるんだよ。ほら♪妄想してみな♪」
「おぉぉぉぉ~♪」
鼻血が垂れて来た妄想番長。
「ガイアは、開幕フルバースト。一誠は作戦タイム中にカウント開始。開幕直後に禁手化して、妄想美女軍団を出せ!」
頷く二人。
「次は【僧侶】シーナ、シルキー」
「え?私回復できないよ。父ちゃん…」
シルキーが不安そうな顔で、僕を見つめた。
「おい、シルキー。学校で何を習っていたんだ?【僧侶】の駒は、回復専門じゃない。魔力の上限を引き上げ、魔力の威力も引き上げるんだ。お前も開幕フルバーストだ。シーナは後方支援。ドジ踏んだヤツとリアスを回復しろ!」
頷く娘二人。
「う~んっと…次は【騎士】青髪、ツンデレ。出番だ」
頷くゼノヴィアとアイズ。
「で、【兵士】筆頭は、今回の目玉のルシファー、メイビス。お前達のお披露目だ」
固い表情の二人が頷いた。
「あと、ラムレム。お前達も開幕フルバースト。きりんちゃん、刀華、アリスは討ち漏らしを頼む。最後の一人は、悪神対策で【神殺し】ファルコンだ。頼むぞ♪」
「おい、シュウ。さっき、1戦目と言ったよな?2戦目は違うのか?」
フィンが気づいてくれていた。
「2戦目はクリスを指名する。そして、賢者として、僕が恐怖を植え付けるよ♪」
「一人でか…一人で現れた時点で、終わっている気がするけど」
「そうでもないよ、フィン。僕はまだ小学生なので、プールできる上限値が低い。上限値を超えるエネルギー弾を受けると、ダメージデカイし。同時着弾できるかが勝負の分かれ目かな?」
「上限を超えなければ、相手は地獄行きだな。って、言うか弱点がある事に驚きだよ」
って、フィン。結構有るんだよ、弱点って。まだ、闇に飲まれる時もあるし。あと、あの世界で6,7年ほど身体を成長させないとダメだな。
「まぁ、そんな感じだよ。3戦目はたぶん、ソーナかシーグヴァイラが相手だから、不戦敗にする。サイコロマッチにしてもらって、ハンデ13で出るから♪」
---大公アガレス---
娘から気になる男性が、出来たと報告を受けた
「うん?お前の眼鏡に掛かった者がいるのか?誰かな?サイラオーグ君か?」
「違います…ベルゼブブ眷属の王です」
顔を紅潮させて俯く娘。それって、シュウ様か…
「彼はダメだ。あきらめなさい」
「何故ですか?お父様!」
うっ…真実はまだ言えない。いや、私の口からは言えない。
「ダメだ。身分が違いすぎるし、彼は悪魔では無い」
「悪魔では無い?では、あの方は何者ですか?」
口が滑った…しまった。娘の目は真剣である。どうしたら良いのだ…
「シーグヴァイラ…彼のデビュー戦で明らかになる。それまで待ちなさい」
私の口からは言えない。デビュー戦で彼の口から、隠していることを言うと聞いているし。
「何か秘密があるんですね?では、私もソーナやリアスのように、あの方の元で鍛錬したいです。頼んで貰えませんか?」
う~どうだろう…困っている私の脳裏に、彼の声が届いた。
『ヴァイラを転移させる。それでどうかな』
って。すると、スグに見た事の無い紋章の魔法陣が現れ、車椅子に載る女性と、お付きの者が転移してきた。
「初めまして♪この世界のお父様」
娘の顔が強張っている。彼女の言葉の意味を理解したのだろう。
「まさか…この世界では無い私?」
「初めまして、シーグヴァイラさん。私は、シーグヴァイラ・アガレス・鬼門です。彼女は彼の秘書のフィアよ」
娘の顔から血の気が引いている。もしかすると私もかもしれない。別世界の娘…こんな機会が訪れようとは…
「シュウに恋したようね♪まぁ、私もそうだから、驚かないけどね」
「あ…あの~どうして、車椅子なんですか?」
娘がナーバスな問題に斬り込んでいく。
「彼を護れなかったことの代償って言えば良いかな?私は彼の全てを愛していると思っていた。でも、実際は違っていた。私は彼の真実の姿を見て目を被い、その行為を恥じて、心が壊れたのよ。その結果…これよ。もう、二度と彼の横では戦えない身体…」
哀しそうな表情で俯く彼女。
「彼の真実の姿?どういうことですか?」
デリケートな問題に、ぐいぐい斬り込んでいく我が娘。
「彼のあの姿は、仮の姿よ。本当の姿は…総てを捨てて、私達を護ろうとしてくれた英雄なの。その代償として彼は…生き物が見て良い姿では無くなってしまった。生き物が一緒に時を刻もうと思ってはいけない者になってしまった。それでも、私達の英雄なの。だから、彼を本当に愛してくれるなら…彼に愛を捧げてあげて。彼は愛に飢えているケダモノだから♪」
え?受け入れる展開なのか。
「彼を本当に愛してくれる者を応援しようと、皆で決めたんです」
笑顔で私を見る彼女。
「彼が何者でも、愛してくれますか?」
彼女は娘に問うた。
「え…」
迷いが生じた娘。
「迷うなら、あきらめなさい。それでは、彼とは無理です。では、ご機嫌よう!」
迷いの生じた娘に、怒りの感情をぶつけた彼女は、お付きの者の魔力で転移していった。
「お父様…どうすれば良いですか?あの人の言う事もわかります。迷いの生じた私は、彼の本当の姿を見て心変わりをするかもしれません。でも、私の今の気持ちは…」
私に縋り付き、泣き始めてしまった娘。どうすれば良いんだ?
---イッセー---
デビュー戦1試合目。シーグヴァイラさんは、心ここにあらずの状態で、ソーナが圧勝した。
「あんなシーグヴァイラは見た事無かったです。何かを思い悩んで、ゲームどころでは無いみたいで」
って、ゲーム後、ソーナは彼女を心配していた。何が遭ったのだろうか?
翌日、僕達のゲームとなった。控え室に集まった参加メンバー。この後、一人ずつ紹介されて、フィールドに出るようだ。少し緊張する。しかし、僕達がフィールドに出ることは無かった。控え室からどこかに強制転移させられたのだ。
「罠が発動したようだ。団長の指示通りに頼む。リアスを護ってくれ!」
クリスさんの声が響いた。
「くそっ!相手の本陣がわからない!」
イッセさんが困った表情をしている。
「うっ!上空から来ます!」
空には無数の魔法陣が展開していて、そこから無数の敵が転移してきた。僕はダークドラゴンに龍化して、みんなの盾として、前に出た。
「ジャミングされていて、索敵ができません」
白音さんから悲痛な声が発せられていた。
「いやぁぁぁ~」
リアスの叫び声。何者かに攫われるリアス。
「リアスぅぅぅ~!」
クリスさんが攫われていくリアスに声を掛けた。無数の敵は更に無数の魔法陣を展開していた。
「おい、来るぞ!防御しろ~!」
---リアス---
攫われて、無理やり服を脱がされて、手足を拘束されている。
「ふふふ、美味しそうな身体だな、リアス。美味しく食べさせてもらうよ」
ディオドラは私の股間に顔を埋めた。
「いやっ…やめてっ…舐めないで…いやっ…あっぁぁぁ~」
媚薬系の薬を流し込まれたようだ。身体の中が熱い。腰が勝手に動く。イヤだよ、こんなヤツと…私は…こんなヤツに食べられる為に生きている訳では無い。
ディオドラの舌と薬により、下半身の感覚は無くなっていた。
「だらしない口だね。ふふふ、リアスと一体になれるなんて光栄だよ。純血の悪魔を身籠もれよ、リアス♪」
身体の中にディオドラが入って来た。乳首は固く立っている。こんなヤツに感じるなんて…
---ディオドラ---
リアスを思う損分に楽しむ。どんな体勢でも、どんな責めでも、悦ぶリアス。さてと、コイツの女眷属を総て貰うかな。手下に命令を出し。次のヤツ。あの金髪の僧侶を攫わせに行かせた。
「おい、この女とやりたいやつは、好きにしろ。僕は新しいのとヤル」
飢えた獣のような手下の前に、リアスを投げ捨てた。ほとんど息絶えている彼女に群がる、獣達。
食いちぎり、かみ砕く音が部屋に響く。死体が無ければ、行方不明扱いだ。
「おい、むっつり!リアスは返して貰うぞ!」
声のした方へ反射的に振り向くと、飢えた獣のような手下は、どこにもいなかった。代わりに、知らない化け物が2体とアイツがいた。
「食人生物が仲間にいると、食事の心配で大変なんだけど、こんだけ大量のエサを用意してくれた、むっつり君には感謝だよ」
な、何を言っているんだ…マジで喰わせたのか…アイツの横にいる生物の口元から血が滴っている。
「お外の仲間達も喰わせた。後は、君達だけだよ、シャルバ・ベルゼブブ、クルゼレイ・アスモデウス」
僕を無視して、僕の後ろ盾に話し掛けているアイツ。
---シュウ---
リアスはまた…また、新しい身体を用意してあげる。ちょっと待っていてくれ。彼女を聖なる布で包み、邪気が取り憑くのを予防した。
「忍、オーフィス。リアスを護れ!」
二人が僕の身体から現れて、リアスの周囲に移動した。
「貴様…何者だ?」
シャルバが訊いてきた。
「名乗る程の者では無い。あと、ここから脱出は出来ないからね」
「なんだと?」
「この空間だけ、次元の狭間に転移して、結界内に閉じ込めてある。まぁ、強引に脱走するなら止めない。その場合、次元の狭間に展開している僕の仲間に殺されな」
「次元の狭間だと…」
「そう…グレモリー眷属はここにはいない。僕達だけだよ。いや、違うな、カテレアもいたか」
「もう…呼んでおいて、忘れるんですか?」
カテレアにどつかれた僕。
「カテレア…裏切ったのか…」
クルゼレイが怒りのオーラを纏っている。
「はぁ?お前達、何を言っているんだ?」
声の主を見て驚くクルゼレイとシャルバ。
「まさか…レヴィアタン様…生きていらしたのですか?」
二人共、懐かしき者を見る目つきになっている。この世界のレヴィアタンを連れてきていた。
「生きているわよ。カテレアを顎で使いながらね♪彼に助けられた。正確には、彼の部下に助けられたの。その恩人に、お前達、何をしているんだ!」
レヴィアタンが怒りのオーラを二人に放った。血の気が失せていく二人。旧魔王派に対して絶大だ。しかし、それだけで満足できない者もいた。
「おい、お前!生温い。もっと、しばき倒せよ!」
って、レヴィアタンをしばく、リヴァさん。
「す、す、すみません…ごめんなさ~い」
リヴァさんに謝るレヴィアタン。リヴァさんを見て固まる二人。
「なっ、何故…レヴィアタン様が二人…」
疑問を呈したクルゼレイがリヴァさんに喰われた。精を出し尽くされて、全裸でへたばっている彼。
「うん?シャルバなら、答えは出たかな?」
怒りというよりも、襲うぞオーラを出し、相手を萎縮させるリヴァさん。勉強になるなぁ。
「まさか…並行世界から…」
「そうだよ。で、話を付けようじゃないか。お前達、この世界に残っている旧魔王派を全員、カテレアに預ける。文句あるか?」
「…無い…です…」
「で、シュウが、お前達の為に旧魔王派だけの星を用意してくれた。そこへ全員で移住して欲しい。どうだ?」
「星を用意?え…それじゃ…彼は…」
シャルバは理解してくれた。そして、納得して、移住を決めてくれた。
「で、このむっつり君は旧魔王派と関係無いよな?」
シャルバに尋ねた。
「はい、関係無いです。お好きにしてください」
「え?ちょっと待ってください、シャルバさん!」
むっつり君をスルーして、カテレア、レヴィアタン姉妹と共に、彼らの星へと転移していく。そして、無事に転移したという知らせが届き、
「さて、むっつり君♪今回の全責任を被ってもらうよん♪」
リアスを不思議な袋に隠し、正規の会場へと転移した僕達。むっつり君をアジュカに引き渡し、その場を離れた。
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聖なる布に包んだリアスを、大切に抱えて、ドラン君にある聖堂に向かった。そこで、彼女を安置した。ガブとフィアと僕だけで、リアスを弔った。弔うことで、イヤな記憶を不鮮明にできた。天国への門を潜るには、「そんなこともあったね」程度になるそうだ。
僕は天国の門の手前でリアスの魂と出逢った。僕を見つけて、近づいていく魂。その魂を優しく抱きしめて、聖堂へと戻る。この門をくぐってしまうと、転生してしまうから。
聖堂では古い身体から使える部分を抜き出し、新しい身体に埋め込んでいく。魂が馴染み易くなるのだ。普通の蘇生ではここまで丁寧に行わない。リアスは特別待遇だ。
フリード、ディオドラからの責めに加え、実の父親に…精神が急激な蘇生に耐えられない可能性もあるから。
魂を器に入れて、様子を見ることにした。
「ガブ、しばらく預かってくれ。異変を感じたら、すぐに呼び出して欲しい」
「わかりました」
僕は翌日の試合の為に、フィアの胸を枕に、睡眠を取り始めた。
---クリス---
リアスを護り切れなかった。彼女の身に何か起きたらしく、団長から「しばらく預かる」とだけ連絡が入った。
参加したメンバー全員の表情は冴えない。攻撃に転じる前に、団長により強制的に転移させられてしまったから。ダメだと判断されたのだ。あのまま居座れば死者が出ると判断されたに違いなかった。
「すみません。お役に立てないで…」
ロスヴァイセさんが謝る。彼女の横で、白音さん、アーシアさん、ギャスパーさんと、一軍メンバーの方々が、頭を下げた。
「いえ…僕の指揮力が招いたことです…」
相手を甘く見ていた訳では無いが、予想以上の戦力で襲ってきた。ロスヴァイセさん、アーシアさん、白音さんの防御能力ですら、ギリギリだった。攻撃に転じるどころでは無い。イッセーもイッセも防御シールドの維持で手一杯だった。団長なら、どうしたんだろうか…
「リアス…」
彼女はどうしているんだろうか?これで、団長に喰われる夢は、遠のいてしまったかもしれない。
---シュウ---
目が覚めると、リアスの霊と一誠が遊んでいた。
『あぁ~目が覚めたんですね♪』
リアスが寄って来た。頭を撫でると、傍にいた忍とオーフィスが頭を突き出してきた。はいはい、順番だよ。三人の頭を交互に撫で回す。
「フィア、ありがとう」
「いえ。お役に立てて嬉しいです。今度は添え寝がいいなぁ♪」
顔を真っ赤にしたフィア。
「リアスはどうされたい?」
『シュウさん…食べて♪』
「う~ん、ゲーム前はダメだ。ハングリーな方が戦えるから♪」
『う~ん…そうか…残念だ…』
「ゲームが終わったら、戻すから、身体に馴染んでおいて」
『うん♪わかった』
リアスの霊は素直で助かる。さて、どう演出するかな…
------
ゲーム前に控え室に集まる僕達。なるようになるかな。悩んでいても仕方ないし。緊張しているリアスの頭を抱きしめる。所謂、ヘッドロックというプロレス技とも言うが…
「痛いよ~。抱きしめるなら、胸にしてよ~」
それはダメだ。ヤリたくなるから♪
「もう…不感症が治ったのに、何もしてくれないんだもんな~」
「不感症が治って直ぐに、強烈な刺激を与えると、また成るらしいから、徐々にだよ」
っと、勝手な解釈で説明する。
「そうなのか…わかった♪徐々に責めてね♪」
う~ん、リアスはそういう対象では無い。会話が楽しいだけなのだが…責めるのかぁ…
「父さん、試合前に母さんの責め方を悩まないでよ。はぁ~」
オヤジの悩みに溜息を吐く息子。
『それではベルゼブブ眷属の入場で~す』
と、アナウンスがあった。サイラオーグは入場したのかな?まず、僕だけが入場をした。
「ど~も♪魔王アジュカ・ベルゼブブの養子、シュウ・ベルゼブブです。では眷属の紹介をします。【女王】リアス・グレモリー♪」
会場がシーンとした。リアスが登場したのだが、戸惑っている。
「ど、どういうことですか?…グレモリー眷属で無いんですか?」
放送席でMCの悪魔が解説席にいるアザゼルに質問をした。彼らの会話は、会場全体に聞こえるのだ。
「あぁ、あれは並行世界から来たリアス・グレモリーです。ほら、見た目の歳が違うでしょ?」
「「え~!」」
会場全体が驚きの声で揺れた気がした。それだけ、多大な驚愕な事実だったのかもしれない。
「並行世界から…SFですか?」
「はぁ?シュウも並行世界から来たんだけど…」
頭を掻きながら返答しているアザゼル。
「次、【戦車】兵藤一誠♪」
「「はぁ~!」」
おぉ、驚いている驚いている。掴みはオーケーだな。
「同じく【戦車】ガイア・グレモリー」
「「はぁい~?」」
この世界の皆の知らないグレモリー家の出現で、混乱しているようだ。
「あぁ、兵藤一誠は、シュウの世界では学校の先生だそうだ。で、ガイアはリアスとシュウの間に産まれた子供で、シュウの世界では魔王だそうだ」
サイラオーグですら、開いた口が閉じない驚きようだ。予想より反響が多そうだ♪
「【僧侶】シーナ・アガレス、シルキー・シトリー」
娘二人が入って来た。アガレスさんが、シーナに声援を送っている。隣に座っているシーグヴァイラは複雑な表情だ。アガレスさんには、前もって、シーナとアリスに逢わせていた。別世界とは言え、孫の存在に喜び、実の孫の様に接してくれた。ありがたいことだ。
「【騎士】ゼノヴィア・クァルタ、アイズ・ヴァレンシュタイン」
やっと、知らない名前が出て来たので、落ち着きを取り戻してきた会場。では、さらに爆弾を投下するかな。
「【兵士】魔王ルシファー、神メイビス」
二人が威風堂々と出て来た。
「「えぇぇぇぇ~!」」
会場全体が揺れている。
「これは一体…」
MCの悪魔も言葉が続かない程の衝撃を受けたようだ。
「あの大戦で死んだとされた魔王4名と神は、シュウの部隊に救われて、今日まで護られてきたんですよ。シュウが言うには、脅威の1つが解決したといって、今日のお披露目に参加させたそうです」
と、僕の渡した情報を元に話すアザゼル。
「この事実は…」
「俺とミカエル、アジュカと信用出来る者だけに知らされていました」
サーゼクスとファルビーさんが驚いている。あれ?知らせてなかったっけ?
「同じく【兵士】ラム、レム姉妹」
ラムレムがメイド姿で登場したので、マニア系から黄色い声が飛んでいる。
「同じく【兵士】刀藤綺凛、東堂刀華、アリス・アガレス、ファルコン。以上が眷属です♪」
最後の6名の紹介をしないアザゼル。資料を渡していないからね。見てのお楽しみだよ♪
「あぁ、ルシファーとメイビスはお披露目だけだ。参戦はさせない。後で、卑怯だと言われたくないからね」
いや、本当の理由は、あの二人にはそんなに戦力が無いからだけど。恥はかかせられない。一応、この世界の初代魔王と神だし。そんな事情を知らず、僕の言葉を受けて、ニヤリとしたサイラオーグ。今の言葉は罠なんだけどね。ふふふ。
そして、戦場となるフィールドに転移した両陣営。本陣にはフィールドの地形マップが置かれていた。作戦タイムは30分。
「じゃ、作戦通り、準備を始めて♪」
僕達に地形なんか関係無い。関係があるとすれば、仮想フィールドの隔離壁までの距離くらいかな。あまりに近いと、ぶち破る可能性が大だし。
---サイラオーグ---
相手のメンバー表が置かれていた。目を通し、作戦を練る。が…元龍騎士の聖戦士がいる。聖属性攻撃をしてくるのか?こいつは要注意だな。あと、要注意は…はぁ?聖剣使いがいるのか…この2名は俺が仕留めないとダメかな?
別世界から来たのか。お手並みを拝見だな。何分持つかな、アイツらは?
そして、眷属の配置を決め、それぞれの場所に移動をしてもらう。悪魔の舐めるなよ。
しかし、ゲームが始まって、舐めていたのは俺達だった。開始早々、強烈な砲撃が本陣に撃ち込まれてきた。咄嗟に逃げるが、俺のガード要員達が次々と消えていく。攻撃要員達も消えていっているようだ。なんだ?この戦力は…有り得ないだろ?
フィールドの所々に穴が空いている。フィールドの強度よりも大きな攻撃力だ。プロのゲームでも、このような事態は見た事が無い。
そして、俺は…黄金の鎧を纏った俺は、アイツらの女王の前に出ることが出来た。無防備で怯えている別世界のリアス。
「悪く思うなよ。ここで、消えろ!」
「はぁ?消えるのはお前だよ。こんなに簡単に罠に嵌まるって、どうなの?」
アイツの声がした。罠?あっ…別世界のリアスの前に大量の龍門が現れた。えっ?アイツって召還師なのか?驚いたのも束の間のことで、門は一気に開き、俺の意識は途絶えた。
---シュウ---
ゲームは終わった。会場に戻る僕達。戻ると直ぐに、お客さんのオーラを感じた。
「ファルコン、上だ!メイビス、観客達を護れ、全軍に出撃命令を出せ!ヴァイラ~!」
僕とファルコンは翼を展開して、上空へと舞い上がる。オーラを感じる空間へ、それぞれの得物での飛ぶ斬撃を放った。
「痛ぇなぁ~、何だ?てめ~らは?」
取り敢えず、スルー。コイツを逃がさないように、神殺し属性の金網で囲んでおく。ファルコンとの共同作業で、短時間で設営できた。それから名乗る。
「僕達、チーム『神殺し』です♪」
僕達から放たれる神族にしか分からないオーラを、感じ取った悪神。逃げようとするが、転移は出来ないし、金網に触れると、触れた箇所から煙が上がり、逃げられない。
「何をしたんだ?」
「退路を断った。どこを斬られたい?」
最後のあがきか、巨大な魔法陣を展開してきた。内容を書き換える僕。ロキ関連の勉強でで、術式はすべて頭に入っている。もはや容易い。そして、発動してリバース攻撃を受ける悪神ロキ。ボロボロになったロキを捕縛して、オーディンに引き渡し、任務は終了♪
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それぞれのチームが希望を出し、二回戦目のゲームが発表された。が、ディオドラは資格剥奪の上、投獄処分。ちゃら男とサイラオーグは、怪我を理由に棄権。シーグヴァイラは回避を選択し、ソーナとクリスは「誰でも良い」に、そして僕は「クリス」を名指し。
かくして、二回戦はクリスと僕だけが行われるらしい。