※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

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決断

---アジュカ---

 

「2戦目も総力戦か?」

 

アザゼルに、訊かれた。

 

「そのつもりだが…う~ん」

 

「サイコロとかは?」

 

「シュウ様が不戦敗を選ぶ」

 

「なんで?」

 

「価値が13」

 

「まじか…」

 

頷く俺。

 

「それはトラウマだな…アイツの世界の悪魔は腐っているな」

 

同感だ。2個のサイコロで13という合計値は出ない。

 

「じゃ、アイツ一人で、クリスの方だけサイコロは?」

 

「うん?」

 

「いや、アザゼル。そこはクリスの方は13固定での方が良いな」

 

と、ファルビウム。

 

「あぁ、それなら…受けてくれるかな?」

 

早速、シュウ様へ連絡をして承諾を受けた。

 

「それなら出られるそうだ」

 

「一人でも強ぇ~んだろうな。アイツは…」

 

強いと思う。彼らの団長なんだし。

 

 

 

---シュウ---

 

「どうしたの?」

 

ヴァイラに訊かれた。

 

「クリス戦をサイコロのハンデマッチだって」

 

「えっ?サイコロ?シュウ、ダメでしょ?」

 

心配そうなヴァイラ。

 

「う~ん…僕は一人固定で、クリスサイドは13固定だって」

 

「クリス君達、不利じゃない?」

 

「たぶん…でも、見たいんだろうな。この世界の魔王達とアザゼルが」

 

「あぁ、そういうことなのね。それは見たいでしょうね。クリス君の方は、まだ戦っていない未知のチームで、あなたの方は、ば、じゃなくて…トンでもないチームだから」

 

ヴァイラはうっかり「化け物チーム」と言いそうになり、言葉を選んだようだ。気を遣わないでいいのに。僕は化け物だから。

 

「で、どうするの?」

 

「何が?」

 

「彼女達…」

 

「達?」

 

リアスの件以外にもあったっけ?

 

「はぁ?この世界の私は?」

 

あぁ…

 

「ヴァイラに丸投げ…」

 

「あなたの問題よ!」

 

怒ったようにいい放つヴァイラ。

 

「シーグヴァイラに関しては、自信が無い…」

 

「まだ、気にしているの?」

 

哀しそうな目で見るヴァイラ。気にならない訳が無い。

 

「そう…いつまで、うじうじしているの?シュウらしく無いぞ!」

 

そうだな。僕らしく…そうだ!車椅子からヴァイラを抱え上げた。

 

「えっ、え?どうしたのよ~、ねぇ、シュウ!」

 

ベッドに横たえて、全裸にして、見るだけプレイ。最近の僕らしいプレイだ♪寝たきり生活、車椅子生活が長かったので、彼女の身体には筋肉が、申し訳ない程度にしかついていない。隣にいてくれていた当時の面影は少ない。

 

「こんな貧弱な身体を見ても、何も感じないでしょ?」

 

いや、そんなことは無い。僕は僕に出来ることをヴァイラにする。昔のヴァイラを思い出す。あの頃の…記憶の奥底の引き出しをたぐり寄せ、開けて…

 

『願望達成』

 

僕は脳裏に浮かんだ術を発動した。ヴァイラの身体は、淡いピンク色の光に飲み込まれて行く。しばらく経つと光は霧散していった。

 

「えっ…シュウ…何をしたの…」

 

ヴァイラは、自分の身体を手で確認していく。張りがあるけど、しなやかな乳房。舐めていて愉しい乳首…そこには僕の好きなパーツが一杯あった。

 

「まさか…」

 

ヴァイラはベッドの上で上半身を起こした。

 

「起きられる…」

 

ベッドから脚を下ろし、自力で立ち上がる。

 

「立てた…」

 

喜んでいるヴァイラ。僕は静かにその場から転移をした。

 

 

-------

 

 

「どうしたのよ~。ヴァイラの傍にいなくていいの?」

 

目の前の紅髪が言った。

 

「なぁ、僕はリアスを護れたのかな?」

 

「へ?」

 

驚いたような声をあげる紅髪。

 

「どこの世界の私を?」

 

「目の前のだ!他に誰がいるんだ?」

 

「私?」

 

考え込む紅髪。

 

「う~ん…後悔が後を絶たない人生だけど、シュウのおかげで生きているよ。そういう意味では護られたのかな?」

 

「そっか…」

 

「この世界の私の事で悩んでいるの?」

 

「護れなかった…痛い思いを3度も味合わせてしまった…」

 

紅髪リアスが、僕を優しく抱きしめてくれた。

 

「でも、彼女に夢と希望を与えているよ。でねぇ…私にも与えて欲しいんだけど」

 

リアスの唇が僕の唇と重なった。僕を抱きしめたまま、ベッドに誘導して、この僕を押し倒してきた。

 

「今日は、たっぷりと私に、夢とか希望とかを教えてくださいね、あ、な、た♪」

 

僕は相談相手を間違えたようだ…

 

 

 

---大公アガレス---

 

突然、シュウ様が転移してきた。雰囲気がいつもと違う。どうしたんだ?

 

「まだ、悩んでいるんです。どうしたら良いですか?シーグヴァイラを」

 

あぁ、私の娘の為に思い悩んでいるのか。と、言われても…

 

「私も…どうして良いのかわかりません」

 

「一人娘だし、連れ出すことは出来ないですよね?」

 

「できれば…」

 

「リアスは、魔王として育てる為に、留学扱いで連れ出します」

 

なんと…う~ん…

 

「グレモリー卿は納得されているんですか?」

 

「納得も何も…依頼をされました。僕の配下のクリスが次期当主として、夫婦養子入りした関係でね」

 

あぁ、そういう事情なのか…だが、うちでは…

 

「僕は僕の世界のヴァイラを殺しました。だから、自信が無いんです」

 

いや、あれは殺したのでは無い。でもシュウ様は…それは、シーグヴァイラと言う悪魔を、気にかけてくれているのであろう。ならば、私も決意せねば…

 

「では、我が娘シーグヴァイラを育ててくれませんか?」

 

驚いた表情のシュウ様。

 

「今度こそ、シーグヴァイラという悪魔を、大成させてください。次期当主として育ててもらう為に留学扱いでお願いします。必要なら、シュウ様の養子でもかまいません。あの子を鍛えてください。お願いします」

 

彼に頭をさげて頼む私。

 

「わかりました。自信が持てなく、マズイと思ったら、帰宅させます。それで良いですか?」

 

「勿論です。代わりにって言うのも変ですが、時たま、孫達に会いたいのですが…」

 

「了解です。子供達もアガレス様に懐いております。節目節目に向かわせます」

 

これで、娘も喜んでくれるだろう。

 

 

 

---シュウ---

 

グレモリー卿にもお受けする旨を伝えてきた。ソーナの部屋に向かうと…何故か、ヴァイラがいた。

 

「来ると思ったわ。リアスに相談して、後悔したようだから」

 

その考えは正しい。後悔した。リアスの問題は解決したようだけど、僕の抱えていた問題は何1つ解決しなかった。

 

「で、次はソーナかなって」

 

久しぶりに見るヴァイラの勝ち誇った表情。

 

「ソーナに相談♪」

 

「ちょっと…私をスルーするの?」

 

ヴァイラが割り込む。う~ん、ヴァイラじゃ荷が重い気が…

 

「養子…いや、養女を取ろうと思うんだけど」

 

「まさか…この世界の?」

 

ソーナ、ビンゴだ♪

 

「なんで、養女?」

 

「僕のいる世界に連れて行くのに…シルキーと同じ扱いにしたいから」

 

「躾けるのね…で、相談って?留学なら受け入れるわ」

 

「シトリー姓でもいい?」

 

「ダメ!それはダメだよ、シュウ君。ヨハネ姓でいいでしょ?」

 

「狙われる危険性がある」

 

「護ってあげなさいよ」

 

「二人だとキツいかな?僕は、あの世界でまだ小学生だし」

 

「「二人?」」

 

ヴァイラとソーナが驚いている。何か、驚く要素があったかな?

 

「リアスと誰?」

 

「シーグヴァイラだよ。ヴァイラじゃ荷が重いだろ?」

 

「あぁ…そうね…その二人だと私かぁ…あっ、鬼門姓は?」

 

「いや、ミドルネームの問題だよ。名前は被らないようにして、イレギュラー扱いにする。そうだな、シーグと莉愛にするかな?」

 

「塔城はどうなの?」

 

白音のか…

 

「それはダメだ。躾できなくなりそう」

 

白音を思い出してしまうし。

 

「う~ん、考えさせて」

 

即答で無いソーナは、僕の意見通りにしてしまう。それは避けたい。ソーナの気持ちを大事にしたいから。

 

「いいや…ソーナ、ごめん。忘れていいよ」

 

「え!どうして…」

 

動揺するソーナ。何か動揺する事を言ったかな?

 

「いや、ヨハネで行く。そうだよな。ソーナにはこれ以上迷惑を掛けられない」

 

「いや…迷惑だと思ったことなんか無いよ~。ねぇ、少し考えさせて。ねぇ、シュウ君」

 

「ソーナ、シュウがいいって言うのよ。彼に任せればいいって」

 

強気のヴァイラはいいなぁ。小動物のようなソーナも捨てがたいが。

 

「シュウ、私が付いていくわ。これでも、あなたの子供を4人とも育て上げたのよ♪」

 

僕の相棒が復活した。

 

 

 

---アジュカ---

 

シュウ様に言われて、アザゼルとミカエルを俺の城に呼び出した。今日の彼は雰囲気がどこかしら違う。尊敬する存在というよりも畏怖すべき存在に思えた。

 

「次のゲームなんだけど、僕一人と、クリス眷属全員の総力戦に変更したい」

 

俺達は言葉を飲んだ。それって、最終決戦では無いのか?

 

「で、ゲームフィールドは僕が用意する。僕の専用フィールドで行う。これなら、絶対に壊れないし♪で、本陣は無し。僕の部隊のトレーニングルールで行く。どちらかが死ぬまで戦い続けるんだ」

 

言葉が出ない俺達。見たかった戦闘が見られるのだが、それは死闘である。死ぬまでやる必要はあるのか?

 

「なので、死にそうになってのリタイヤは無い。死んだら、死体はその場に放置だ。放映できるか?」

 

「う~ん…難しいかな…生放送でなく、録画して編集にしないとダメかもしれません」

 

俺が答えた。

 

「まぁ、まかせる。あと、アザゼルとミカエルをハンデとして、クリス眷属にプラスアルファして欲しい」

 

「待てぇぇぇぇ~!俺は死にたく無い!拒否だ!」

 

速効で拒否したアザゼル。

 

「そうか…じゃ、クリス達だけを殲滅する」

 

「どうして、心変わりをされたんですか?」

 

お祭り気分で楽しもうという感じだったはずなのだが、彼からは、そのような浮いた感じが感じられない。

 

「そうだな…僕の骨を拾ってくれる相棒が、復活したからかな。彼女に、僕らしく行けって言われてね。後は、養女にする者達に、僕の戦いを見せたいからだ」

 

相棒?養女にする者達?誰のことだろうか。尋ねようとする前に、転移されていった。

 

 

 

---イッセー---

 

ゲームの前日に、アジュカさんより、今回のルールが届いた。それは僕達のトレーニングを、無駄にする物だった。言葉を失う僕達。

 

『シュウ様一人VSクリス眷属で執り行う。対戦形式は殲滅戦。シュウ様所有の専用フィールドにて、本陣無しの平原戦となる。作戦タイムは無し。同時転移後にゲーム開始で、戦闘不能によるリタイヤは無しとし、王が生き残った方の勝利となる』

 

「殲滅戦…生き残りを賭けてか…」

 

何か奇策で来るのか?それとも正攻法か?それによって、対処は変わる。

 

「開幕フルバーストは使えないな。透過されたら、同士討ちだし」

 

そう…吸収しないで透過って選択肢が有る団長。やっかいである。

 

「一番マズイのは、開始直後に空気に同化されたら、見つけられないですよ」

 

と、イッセさん。そうだよな。普通の場合、心拍音、呼吸音、オーラによる気配が、微量なりともあるのだが、団長は総て消せる。戦闘特化生物故に出来ることである。ちなみに、血が流れていない為、心臓すら動かないでも問題は無い。血液が無い為、酸素を取り入れる必要が無いので肺も機能しなくても大丈夫。これは問題である。

 

「いや、手は有る。何かの目印を吹きかけるんだ」

 

と、ロスヴァイセ先生。

 

「女性が一人犠牲になるけどね…」

 

交わっているもしくは襲っている時に、獲物である女性ごと、目印になる液体をぶっかけると、居場所がわかるらしい。

 

「では、囮以外の女性陣は、トスカさんの防御結界内で待機していてください」

 

「囮は、私がなります」

 

と、白音さんが名乗りをあげた。

 

「たぶん、真っ先に、私を潰しに来るはずです。だから…」

 

「白音さん、ありがとうございます。では、目印を付けたら、そこにフルバーストする。エロ行為中は透過していないはずだからな」

 

鬼畜には鬼畜な作戦って感じな気がする。

 

「イッセーとイッセは転移後龍化して、フルバーストの準備をしてくれ」

 

「「了解!」」

 

これで、団長に初勝利できるのかな?

 

 

 

---シュウ---

 

ゲーム当日。控え室には、僕らしさを見せる為に、ゲストを4名招待した。ヴァイラ、リーラことメイビスの相棒二人と、莉愛とシーグの養女二人だ。

 

「シュウ…どうするんだ?」

 

ヴァイラが心配そうに見つめている。

 

「僕らしい戦いをする。そうだな…ファントムドラグーン隊長の悪夢の道化師で行こうかな」

 

「そのチーム名は…ダメです」

 

リーラが泣きそうな顔をした。

 

「アイツらが使う前に使う。アイツらを護る為に必要なことだ。僕がラスボスになれば良い」

 

心配そうにみつめる莉愛とシーグ。

 

「大丈夫だよ。いつも通りだから」

 

二人を抱き寄せて、頭を撫でる。

 

「オーフィス、忍、彼女達のガードを頼む♪」

 

「「は~い♪」」

 

とびきりの笑顔で返事をしてきた二人。彼女達の頭も撫でておく。後悔しない為にも。

 

「じゃ、行くか♪」

 

 

フィールドに出ると、クリス率いるグレモリー眷属が勢揃いしていた。リアスの穴はロセでカバーか。

 

で、マイクパフォーマンスな時間。マイクを握る僕。

 

「ど~も~♪ファントムドラグーンこと幽玄龍騎士団の団長の【悪夢の道化師】シュウ・ヨハネ・鬼門です」

 

クリス達が響めいている。こういうのは早い者勝ちだよ、クリス♪

 

「今日は、僕の戦いを間近で見てもらう為に、4名のゲストを招待しました。ご紹介します。僕の相棒のシーグヴァイラ・アガレス・鬼門です」

 

威風堂々な態度で入場してきたヴァイラ。その姿…車椅子では無く、自分の脚で歩いている彼女に驚くクリス達。掴みはオーケーだな♪

 

「次に、イッセー・兵藤の世界の神のメイビス・ヨハネ・鬼門です。彼女も相棒の一人です♪」

 

リーラというメイド姿で登場したメイビス。

 

「さて、次に紹介するのは、この世界の未来を託され、僕の養女となり、修行を積む決心をした勇気ある若者です。莉愛・ヨハネ・鬼門とシーグ・ヨハネ・鬼門です♪」

 

リアスとシーグヴァイラが、堂々とした姿で登場し、クリス達に動揺をもたらしている。まぁ、これも作戦のうちだよ、クリス♪

 

 

 

---イッセー---

 

団長は、入場に於いて、精神ダメージ攻撃で揺さぶってきた。『ファントムドラグーン』は僕達が名乗るはずだった物だ…それを…

 

「みんな、団長はラスボスを演じてくる。気を付けろよ!」

 

クリスさんから注意喚起の指示が飛ぶ。そうだ…あの二つ名は悪役を演じる場合に、使っていたはず。

 

そして、ゲストが登場しだすと…あのヴァイラさんが、昔のヴァイラさんと変わらぬ姿で登場した。回復、癒やしの術がまるで効かなかったはずなのに…

 

「まずいですね。団長は新たな魔法体系を、手に入れたのかもしれません」

 

と、ロスヴァイセ先生が呟く。新たな魔法体系…僕達の知らない場合、誰も書き換えられず、まともに喰らう事になる。

 

そして、僕の世界のメイビス…団長の家族となっていた。やっと、一緒になれたんですね。おめでとうございます、メイビスさん。

 

次の人物で、クリスさんが固まった。リアスが団長の養女として登場したのだ。

 

「なんで…僕が養子になったからか?僕が護れなかったからか…」

 

クリスさんの怒りのオーラが増幅していく。まさか、これをさせる為に、団長は…

 

「なんで…賢者様…なんで…」

 

拳を握り絞め、下を俯き、怒りを溜め込んでいく。

 

「イッセー、クリスさんは闇墜ちするぞ。気を付けろよ」

 

と、イッセさんが、僕だけに聞こえるように、囁いた。

 

そして、それぞれの想いが交差し、ゲームはスタートする。

 

 

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