※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

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それぞれの弱点

---シュウ---

 

クリス達と同時に戦闘フィールドに転送された。転送された位置は、僕が中心地で、クリス達はランダムだ。

 

まず、慌てずに状況を確認する。イッセー、イッセは龍化してのカウント開始、トスカは女性陣を集めての結界での防御か。

 

「クリス、戦法は定石通りか?」

 

クリスの顔は強張っている。ビンゴかな?

 

「考えましたよ。団長に勝つ為にね」

 

「じゃ、まず、火力を潰す」

 

イッセ対策済みの『ダイヤモンドダスト』を、ドラゴンとイッセーとイッセに撃ち出す。装甲の厚い二人には傷を付ける程度であるが、アジとクロウは即死。

 

「この程度の傷なんか、問題無い」

 

と、余裕のイッセだったが、徐々に苦しみ出す。

 

「団長、何をしたんだ…」

 

「イッセ、お前は大きな誤解をしている。『ダイヤモンドダスト』は相手を爆ぜさせる魔法では無い。元々、相手の分厚い装甲に傷を入れる魔法だ。今まで爆ぜて見えていたのは、装甲が薄いヤツにしか使っていなかったからだよ」

 

イッセーとイッセが驚いているようだ。

 

「で、イッセ。お前はもう1つ勘違いしている。僕がお前を倒すのに、いつも手こずっているのは、お前が強いからでは無く、殺さずに倒そうと思うからだ。お前なんか殺すのであれば、簡単なんだよ」

 

「え…」

 

言葉に詰まるイッセ。

 

「イッセーもそうだけど、サマエルの毒を体内に入れれば、お前らは死ぬ。毒は再生能力では無毒化できないから」

 

目の前の2体のドラゴンは息絶えて、その場で倒れた。それを見たクリスが、狼狽えている。チーム最大の戦力を失ったのだからな。

 

「何も…そこまで…」

 

まぁ、ゲーム感覚だとそう思うよな。

 

「おい、クリス!このゲームは殺し合いルールだ。甘い考えは捨てろ。次は誰だ?」

 

白音が飛び出して来た。うん?囮かな?それとも…エロっている隙に何かをするのか?そうなると…迷わず、白音の顔面に『ギャラクシー・マグナム』を叩き込む。これは、星霊を纏った拳でのストレートパンチだ。威力は星を破壊するレベルである。白音の頭部は粉々に飛び散った。頭部を無くし即死した白音が倒れた。

 

クリスは固まっている。まさか、僕が白音を殺すとは、思ってもみなかったようだ。

 

「じゃ、次は、そこの女性陣♪」

 

結界無効属性付きの15分モードの『催淫』を発動させる。悶え始める女性陣。

 

「トスカさんの結界…」

 

クリスが呟いている。

 

「はぁ?結界無効属性を術式に組み込めば問題無い。で次は…つがい相手だな。木場、ギャスパー!僕を倒さないと術は解けないぞ!放っておけば、アイツらは狂い死ぬ。ふふふ」

 

木場は聖魔剣を手にして襲いかかってきた。僕はザンバットソードを手にして、迎え撃つ。

 

ガチッ!バキッ!

 

木場の聖魔剣が折れた。狼狽える木場。その隙にギャスパーを屠りに行く。バロールモードになっているギャスパーを抱き寄せ、天使の翼で包む。

 

「ギャスパーよ、僕のような魔属性の闇属性持ちには、お前は恐く無い。寧ろお前の方が僕を怖がれ!僕は聖属性も持っているんだからな」

 

聖なる温もりにより、ギャスパーは灰になっていく。

 

「団長…卒業試験?…」

 

最期の力を振り絞り、目に涙を浮かべているギャスパーが、呟いた。僕が頷くと、嬉しそうに灰化して消えた。

 

「お前…ギャスパーに何しやがる!」

 

木場が新たな聖魔剣を手にして、再び襲い掛かってきた。剣同士がぶつかると、再び聖魔剣が折れた。

 

「何故…」

 

「木場、聖魔は融合しただけでは、ダメだ。混合しろ」

 

はぁっとした木場。

 

「ドレッシングと一緒だ。混ぜ合わせろよ」

 

「そういうことか…シュウ…また会おうぜ」

 

首を差し出してきた木場。

 

「機会があればな。クリスを頼むぞ!」

 

頷いた木場の首を、迷わず刎ねた。

 

「後はクリスだけか?」

 

僕の身体を雷撃が避雷した。朱乃か…『ハーフディメンジョン』という掛け声が聞こえた。ヴァーリもいるのか。二人に気を取られた僕に、ロセから北欧魔法のフルバーストが撃ち込まれてきた。空気と同化する僕。

 

「やったか?消えたが…」

 

「ロスヴァイセさん、まだゲームが終わらない。空気と同化したんだと思います」

 

クリスが良い読みをしている。う~ん、あの3名には『催淫』が効かないのか。普段、もっと激しいプレイでもしているのかな?まぁ、トスカとヴァレリーは、あれでお終いだろうけど。

 

『お前らの敗因は、アーシアを入れていないことだ。さすがの僕でも、アーシアは手に掛ける気がしないからな』

 

居場所を特定されないように、念話で話しかけた。まずは、ヴァーリかな。アルビオンの鎧にタッチすると、神滅具は解除され、地面に落ちていく。ヴァーリの落下速度を上回る速度で『エアースタンプ』で踏みつけた。悲鳴を上げる暇を与えずに、彼女は圧搾され、肉や骨はつぶれ皮だけがかろうじて、原型を留めている。

 

朱乃は苦しませたくない上、綺麗な死体にしたいので、心臓を掴み鼓動を止めさせた。

 

そして、ロセだ。

 

「ロセ、クリスを頼むぞ」

 

「もう逢えないんですか?」

 

「次回はラスボスとしてかな♪」

 

「私も指輪が欲しいんだけどなぁ~」

 

ロセと口づけをする。

 

『このまま、退場させてください』

 

ロセの願いを叶える為、彼女との濃厚な口づけをしながら、ロセの首筋を斬り裂いた。これで、クリスだけだな。僕はクリスの前に姿を現した。

 

「あとは、お前だけだ、クリス♪」

 

「賢者様…どうして…あんな惨い殺し方をしなくてもいいでしょ?」

 

クリスは怒りのオーラを纏っている。

 

「死の感覚を覚えないと、死ぬのに慣れてしまう。それでは前線では戦えない。いかに生き延びて、護るべき者を護るか、それを考えようとしない。それにこのゲームで死んでも魂は、このフィールド内にある。自分の死に様を見て反省するんだな」

 

クリスは『ホリーアロー(聖なる矢)』をフルバーストしてきた。僕はソレを吸収する。

 

「おい、聖属性吸収持ちに、その攻撃はどうなんだよ?」

 

『ホーリーニードル(聖なる鍼)』をクリスに撃ち込む。それにより、苦しそうな表情になるクリス。

 

「おい、最強の純血悪魔よ。なんで、苦しいのかわかるか?」

 

「なんで…聖属性攻撃…それも、こんな弱い攻撃に…何をしたんですか?」

 

わかっていないのか?自分の身体について…

 

「何もしていないよ。お前は聖属性を纏った純血悪魔だ。聖属性が少しくらい触れた程度では問題無いし、貫通する攻撃では効果無いんだけど、それの様に長時間体内に留まるタイプは、お前の身体の芯、悪魔としての内臓を焼き尽くす。おい、最強の純血悪魔よ、自分の特性を知らずに、他人を教育できると思うな!だから、お前は1軍になれないんだ、わかったかよ、クリス!」

 

クリスは返事を返す前に、死に絶えたようだ。

 

「アジュカ、試合終了だ。コイツらを生き返らせてから、帰還する」

 

 

 

---莉愛---

 

壮絶な殺し合いは終わった。クリス兄様が…あんなにも簡単に殺されるなんて、想像をしていなかった。

 

「本気出さずに、終わっちゃったわね」

 

え?ヴァイラさんは今なんて…

 

「シュウが本気で戦ったと思っているの?」

 

「違うんですか?」

 

「本気だったら、あんなに時間は掛けないわよ。フィールド内の空気を、無価値にすれば、終わるしねぇ」

 

空気を無価値…そんなことが出来るんだ…

 

「惨く殺すには、無駄な動作が起きるの。まぁ、隙をわざと作って、クリス達の様子を見ていた感じ」

 

わざと隙を?

 

「莉愛、シーグ、いい?こう言う公開の場の戦いは、記憶に残る戦いをしなさい。で、誰も見ていない戦いでは記録にも残せない戦いをしなさい」

 

記録にも残せない…

 

「シュウの死闘はほとんど記録に残っていない。シュウは護るための戦いしかしない。だから、必死に戦う場合がほとんど。こんな風な戦いは、シュウのスタイルだと思わないでね」

 

相棒だったから言えるのかな…

 

「ヴァイラ様、キャッスルドランに戻りましょう」

 

メイビスさんが声を掛けてきた。

 

 

 

---アジュカ---

 

こんなに惨い殺し方は見たことがない。愛する者達をここまで、惨く殺せるものなのか…

 

「最強悪魔が一瞬で…」

 

アザゼルの言葉は最後まで続かない。この世界で、こんな戦いは目にしたことが無かったから。

 

「パンチで顔面を粉砕って…」

 

「皮だけ残して圧搾って…」

 

「挙げ句の果てに狂い死に追い込む…」

 

「畏怖しか無い…尊敬に値しない…」

 

俺の考えは変わった。神を尊敬してはいけない。畏怖する存在である。ラスボスがいるとするならば、彼で間違い無いと思う。

 

「う~む、あそこまで強え~と、倒す気すら起きないな」

 

ファルビウムが唸っている。

 

「倒そうと思ってはいけないんだと思う。触れてはいけない存在なんだろう」

 

俺の言葉に頷くみんな。

 

「リアスは大丈夫か?」

 

彼の元に留学させた妹を心配するサーゼクス。

 

 

 

---イッセー---

 

完敗だった。何もできなかった。イッセさんとクリスさんの受けたショックは、壮絶な感じだし。

 

1軍メンバーのギャスパーさん、ロスヴァイセ先生、木場さんはサバサバしている。

 

「まぁ、あんな感じだったよ。僕達がシュウと鍛錬していた頃はね」

 

「もっと酷い現場もありましたよね。あの悪魔至上主義の世界とか。あれに比べれば、惨さは少ないかな」

 

体験している場数が違うのか、今回のゲームを普通と言い切れるみたいだ。

 

「シュウ…もう、来ないのかな」

 

ロスヴァイセ先生は、目に涙を溜めている。

 

「来ないだろうな。問題点を提示していったから、その辺りを解決しないと、来ないだろうな」

 

木場さんが言うには、今回のゲームは、チームクリスメンバーの弱点を、示する場だったらしい。

 

「聖魔をミックスしないとダメなのか…う~ん…」

 

木場さんは指摘された問題に悩んでいる。

 

「う~ん…戦闘要員と見なされていないんだ…はぁ~」

 

朱乃さんは落ち込んでいる。きれいな死体だったのが、許せないみたいだ。

 

「だって、きれいな死体って、戦っていないってことでしょ?ねぇ、イッセー君」

 

「そう…ですね…」

 

戦っていれば、それなりの傷はあるものだ。

 

「顔面粉砕…読めなかった…」

 

白音さんは、シュウさんの唯一の弱点と言われている、笑顔封じに凹んでいた。

 

「痛みは無かった。でも…あぁ、悔しい…抱きつくことも出来無いなんて…久しぶりだったのに…」

 

イッセさんは項垂れている。クリスさんは放心状態に近い。

 

「あの二人は、当分ダメだな」

 

いや、あの二人以外にもう一人ダメな者がいる。ヴァーリだ。

 

「イッセー…悔しさすらも無い。根幹な部分を変えないと…」

 

神滅具無効って、ヴァーリのように、神滅具へ絶対の信頼を置いている者にとっては、戦ってはいけない相手だと思う。

 

「『ハーフディメンジョン』が効かないなんて…」

 

団長は周囲の次元を初めから歪めていたようで、矩形で範囲指定するアレの場合、矩形での範囲指定が出来無いのが敗因だったらしい。

 

「その挙げ句に『エアースタンプ』で圧搾だよ…最悪だ~」

 

僕に泣いて縋るヴァーリ。

 

「結界無効を術式に組み込むっていうのは、想定外でした。ごめんなさい」

 

って、トスカさん。まぁ、あれは想定していないよな。無効系を術式化できる技術も凄いけど。

 

「シルキーに1回、屠られているのを忘れていたよ」

 

イッセさんが反省会に加わってきた。少し立ち直ったのかな?

 

「あの毒は危険だ。ドラゴンである以上、あれは喰らってはいけない」

 

イッセさんの一番ショックだったのは、殺さずに倒すのは難しいが、殺していいなら簡単って言われたことのようだ。

 

「団長が手こずるから、俺は強いんだと錯覚していた。そうだよな。殺さずって条件が大きかったんだぁ」

 

それは僕も同じだ。僕も殺さずに倒すのは難しいらしい。殺すなら、今日のような攻撃でイチコロだそうだ。神滅具を纏っても、無効化されゃうだろうし。はぁ~

 

「まぁ、一番のショックはクリスだろうな」

 

木場さんはクリスさんを見つめていた。

 

「愛弟子だったし、いつか気づくだろうと放置していたから。それなのに、まったく想定外だったって…シュウも嘆くよな、まったく」

 

聖属性を纏った純血悪魔…最強な悪魔の正体だった。聖属性部分以外に聖属性攻撃をすれば、それは悪魔な部分な訳で…焼き尽くされたようだ。

 

「聖属性の防御力を上げるしかないだろう。う~ん、それこそ聖魔をミックスさせるようなことをしないとダメだぞ、クリス!」

 

木場さんは叱咤激励をしていく。団長に、クリスさん、イッセさん、僕のことを託されたようだ。それはギャスパーさん、ロスヴァイセ先生にも頼んだらしい。

 

「まぁ、当面の鍛錬課題はわかったから、良しにしよう。今後はそれぞれの弱点を埋めるような鍛錬をしていって欲しい」

 

 

 

 

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