※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

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遠征Part2

---シュウ---

 

ベッドの上で調べ物をしている。ヴァーリの状況があまり良くないのだ。原因は魂の疲弊なのだが、その解決方法を調べていた。司書のベアトリスが選別してくれた書物を読み漁っているのだが、唸るような解決方法しか出ていなかった。

 

「なぁ、雪姫はどう思う?」

 

僕の上にいる雪姫の意見を訊こうとしたが、彼女の口には僕のアレが…一生懸命に奉仕をしていてくれた。暫くすると体勢を入れ替えた雪姫。僕のアレの準備が出来たようで、彼女の身体の中に吸い込まれて行った。

 

「それしか無いのだろ?じゃ、何も言うことは無い」

 

そうなんだよ。これしか無いようだ。疲弊した魂に、元気の良い魂を与えるという、共食い療法しか無いようだった。喰わせる魂は誰でも良い訳では無いのが、唸っている理由である。疲弊した魂と想いが一緒でなければならない。この場合、該当する者は1名である。どうするかな…

 

「鬼畜野郎って言われている割りに、お前は優しすぎるのだよ。まぁ、そんなお前だから、私はお前に付いて来ているんだけど」

 

達したのか、雪姫が僕に重なるように倒れて来た。ソレを優しくキャッチした。

 

「鬼畜…そう言われるだろうな…」

 

「だとしてもだ、私はどこまでも付いて行く。例え、煉獄であろうと…」

 

僕の唇に自分の唇を重ねて来た雪姫。もう、しゃべるなってことか…

 

 

翌朝、ヴァーリとガイラを部屋に呼び出した。

 

 

 

---イッセー---

 

迷宮へ潜る日…いつもと変わらない朝を迎えた。いや、1つだけ違うか。ガイラの姿が見えないのだ。

 

「ガイラは部署替えで、代わりの者を今選別している。今日は1名少ないが、頼むぞ♪」

 

団長からお言葉が発せられた。それから、いつものように迷宮の入り口を目指した僕達。今日はやけに人が多い。入り口の前に集団が集まっていた。

 

「悪いが、今日は潜るのは、止めにしてくれ。ロキ・ファミリアの遠征なんだよ」

 

集団のケツにいた者に言われた。

 

「迷宮は、ロキ・ファミリアの物では無い。行くぞ♪」

 

ファルコンさんを先頭に、迷宮の入り口に近づく。

 

「おい!てめ~ら!どこのファミリアだ?はぁ?ロキ・ファミリアにケンカを売るのか?」

 

長身の獣人の男性に行く手を阻まれた。

 

「ベート、どけ!」

 

その男性を払い除けて進むファルコンさん。

 

「おい!貴様!」

 

ベートと呼ばれた男性が、ファルコンさんに掴み掛かろうとするが、ジムさんにより投げ飛ばされた。

 

「ジャマだ、犬ころ!」

 

「待て!混乱を避ける意味で、今日は止めてくれない?ベートの言い方は無礼だった。すまない」

 

小さきけど威厳を感じさせる男性が、ファルコンさんの前に立ちはだかった。

 

「ロキ・ファミリアは、そこまでエライのか?」

 

「エライとかの問題では無い。混乱するからだ」

 

「お前達のジャマだと言うのかな?ふざけるな!迷宮は皆に開放されているんだよ。おい!イッセー達は行け!私達が、ケツは護るから」

 

「でも…」

 

ヴァーリが不安そうに言った。

 

「大丈夫だ、今、鬼を呼び出した♪」

 

「そうですか…わかりました。みんな、行くよ」

 

ヴァーリを先頭に迷宮へ踏み込む僕達。

 

 

 

---シュウ---

 

殺伐とした気分な朝、ファルコンからスクランブル依頼たよ。問題発生か?ファルコンの隣に転移した。

 

「どうした?」

 

「こいつらが、迷宮に入るなと…」

 

ロキ・ファミリアかよ~。まったく、コイツらは…

 

「イッセー達は?」

 

「入りました」

 

「じゃ、お前達も行け!ここは僕が死守する」

 

「お願いします」

 

ファルコン達が、迷宮に入っていった。

 

「おい!話を聞いていないのか?」

 

この世界のフィンは高圧的なのかな?

 

「で。どうする?もう、入ったけど♪」

 

ロキ・ファミリアの面々から殺意の乗った視線を感じる。

 

「お前は何者だ?」

 

フィンに訊かれた。

 

「あいつらの親玉って感じだよ。で、どうするんだ?娘を亡くしたばかりで、喪に服していたんだけど…」

 

「そんなことは、どうでもいい」

 

僕にとっても大切なことだよ、フィン…

 

「どういう了見だ!」

 

ロキ・ファミリアのメンバーだけへ『ブレイン・ビブレーション』を発動した。脳みそが揺れていき、ふらふらになっていく、僕の心を踏みにじった配下の者達。症状は、船酔いの酷いヤツだしなぁ。

 

「貴様…何をしたんだ?」

 

往来で嘔吐をし始めた2軍のみなさん。

 

「貴様!」

 

ベートが僕に駆け寄って来た。そして、得意技のケリを放った。『透過』をさせて、バックを取り、投げっぱなしの垂直落下型のスープレックスを放った僕。この世界の者達はプロレス技への対処は出来無い。首の付け根から地面に激突したベートは、動けない。

 

「お前!」

 

今度は重装備のガレスが突進してきた。『ダイヤモンドダスト』で、自慢の鎧を木っ端微塵にして、瞬動術で目の前まで移動してからの、腹部へ掌底を撃ち込んだ。べろべろ状態の仲間達を弾きながら、遠くへ吹き飛んでいくガレス。

 

後方で空気の揺らめきを感じ、そこへ『エアスタンプ』を叩き込む。

 

ズドッ!

 

何かが地面に叩き落ちる音がした。どうせ、アイツだろう。

 

「アイズぅぅぅぅ~!貴様!」

 

アマゾネス姉妹が左右から斬り込んできた。ここもスルーしながら後方へ後ずさり。

 

「うっ!ティオネぇぇぇ~!」

 

ティオナの獲物がティオネの肩口を斬り裂き、ティオネの剣がティオナの腹部を貫通した。所謂同士討ちだ。

 

「精霊よ!力を貸し給え!」

 

レフィーヤの詠唱が終わり、僕に寒波が襲い掛かってきた。

 

『我、精霊王ファントムの主。我に攻撃するって、わかっておるな』

 

と、詠唱を返した。精霊達はレフィーヤとファントムを天秤に掛けて、レフィーヤへ向けて寒波が襲い掛かった。

 

「なに…たった一人を相手に…全滅だと…」

 

フィンが呟いた。リヴェリアはアマゾネス姉妹に駆け寄り、回復魔法を掛けている。

 

「往来で、丸腰の者相手に、酷いんじゃないかな?」

 

「丸腰?ふざけるな!」

 

フィンが手にした槍が、僕の腹部を貫いた。

 

「しまった…」

 

フィンは事態を把握した。公衆の面前で、話掛けた丸腰の者に対して、槍で貫いたことを…

 

「ひでぇなぁ~」

 

「それは無いだろ?」

 

見物人から、フィンへ罵声が飛んでいく。槍から手を放したフィン。自分槍を引き抜いた僕。痛そうな演技もしておく。

 

「おい!ギルドに問題提起をさせてもらうぞ!ロキ・ファミリアの団長さんよ!」

 

僕は、リヴェリアの元へ近づく。ティオネは虫の息である。

 

「ちょっと、ゴメンよ」

 

聖なる布を取りだして、ティオネを包んでいく。

 

「それは?」

 

不思議そうな目で見るリヴェリア。

 

「聖なる布だ。現状維持にすることができる。お前は、ソイツを抱き抱えてくれ」

 

頷いたリヴェリア。ティオナを抱き抱えた。僕の転移術で、ホームへ連れて行った。

 

------

 

「ラム、レム、処置台2つを消毒してくれ」

 

「「了解です!」」

 

「雪姫、忍、結界を張ってくれ。死神が来たら、喰っていいから」

 

「「了解」」

 

「チェイン、容体を探査してくれ」

 

「わかりました」

 

仲間達に指示を出す。聖水で浄化消毒した台に、ティオネとティオナを置いた。

 

「ここは医療系ファミリアなのか?」

 

リヴェリアに訊かれた。

 

「いや、冒険系だけど、仲間の怪我は自前で治しているんだよ」

 

「こっちは内臓だけだけど、こっちは骨まで粉砕しているぞ」

 

ウルガで叩き斬られたからな…

 

「ティオナはラム頼めるか!」

 

「はい、このくらいなら大丈夫です」

 

問題はティオネだな。今朝、能力を使っているので、大出力系は無理であった。

 

「オーフィス、リリス、手伝ってくれ」

 

「「はぁ~い♪」」

 

僕の中から龍神姉妹が現れた。

 

「魔法陣は僕が描くから、交互に発動してくれ」

 

頷く二人。机で、羊皮紙に魔法陣を描いていく。書き上がると、チェインが二人に手渡してくれた。

 

「これは何系の魔法陣だ?」

 

リヴェリアに訊かれた。

 

「神格系だよ」

 

一杯一杯だった僕は、変化球を投げずに、正直に答えた。

 

「神格系だと…お前らは…一体…」

 

「訳有りなんだよ。口外はしないでくれよ。君を殺す事はしたくない」

 

一応、脅し言葉は伝えておく。

 

「チェイン、どうだ?」

 

ティオネの容体を探査してくれたチェイン。

 

「骨が粉砕骨折だな。充分に修復されていない」

 

骨格修復系の魔法陣を描いて手渡した。

 

「先程よりは良いが…」

 

まだ、ダメか…言葉を選びなから、魔法陣を描き上げていく。

 

「うん、だいぶ良いかな」

 

「じゃ、次は神経と血管と筋肉だな」

 

魔法陣を書き続ける僕。

 

 

 

---リヴェリア---

 

待合室で待つことにした。と、言っても中庭に面したリビングルームのようだ。

 

「お茶でもいかがですか?」

 

メイド服姿の者が、お茶を持って来てくれた。それを一口飲む…え?なんで…懐かしい香りと味…

 

「これは?」

 

「ハイエルフの里のお茶でございます」

 

「いや、だから、何故、ここに?」

 

「自家栽培しております」

 

自家栽培?里から持ち出し禁止の筈だが…もっと、訊こうと思ったのだが、メイドは奥へ下がってしまった。なんで…ここはおかしい…神格文字の魔法陣が描けて、発動出来る。ハイエルフの里の植物を自家栽培って…ここは、何なんだ?

 

中庭の奥に見える建物…見覚えがある。あれって、『豊饒の女主人』か。後、ギルドで調べて見るか。

 

「お待たせ♪」

 

助けてくれた彼が現れた。

 

「二人の容体は?」

 

「ティオナは1週間の入院、ティオネは2~3週間だな。容体次第では、再度施術をする」

 

私に請求書を手渡して来た。まぁ、当然である。施術をしてくれたのだから…

 

「ティオナは100万で、ティオネが500万…」

 

「安く見積もったよ」

 

これで…でも、確かにディアンケヒト様なら、もっと高いと思う。

 

「わかりました。お支払いします。で、ここの主神様に挨拶をしたいのですが…」

 

「その必要は無い」

 

断られた。やはり、何かあるのか?

 

「主神はいない。だから、勘ぐるなよ♪」

 

いない?有り得ない…いや、あの施術現場に少なくても神格クラスは彼を含めて3名はいた。ここは複数の神で運営しているのかもしれない。

 

疑念を持って、ホームへ戻った。

 

 

 

---イッセー---

 

ヴァーリが息切れせずに、順調に10階層まで来た。5~7階層は主にキラーアントという大きな蟻の集団であった。で、8~9階層は、ここまで出て来た魔物の上位クラスがひしめいていた。ようやく辿り着いた10階層は、キリが立ちこめ、見通しが悪いのが難点だ。

 

「索敵を切らさないで!」

 

ヴァーリから指示が飛ぶ、フィアナさん、リトルさんが索敵をしている。

 

「ヴァーリ!今日はここまでにしよう」

 

バックアップ部隊のフレイさんが、声を掛けてきた。

 

「初日から飛ばすなよ。問題点があるかもしれないからな」

 

初日?何のだ?そんな疑問を余所に、ヴァーリは静かに頷いた。

 

「そうですね。ガイラさんの想いは大切にしたいです」

 

ガイラさん…何かあったのか?疑問が渦巻く僕であったが、地上を目指して進軍し始めた。

 

------

 

ホームに戻ると、入院患者さんが2名いた。1階に作られている病室に収容されているそうだ。

 

「エリザベス、1~2時間おきに、ヒールをしてくれ」

 

「はい♪」

 

「イッセー、部屋に来てくれ」

 

団長の部屋に呼ばれた。

 

「ガイラのことだが…もう、いないんだよ」

 

いない?転勤じゃ無くて?

 

「今朝、ガイラは逝った。そういうことだ」

 

「どうしてですか?」

 

「ヴァーリを救う為だ」

 

僕のせい…前世での僕の…

 

「違う!ヴァーリの為だ。このままでは、ヴァーリがダメなんだよ。アイツの魂は疲弊していたから」

 

前世の僕が…彼女の魂を削ったんだ。

 

「ガイラも納得して、ヴァーリの魂と融合した。イッセーとヴァーリが一緒にいる限り、ガイラはドラゴニールと一緒にいられるから」

 

前世の僕の…えっ!その時、有り得ない物を見た。団長の目には涙が溜まっていた。僕が僕のせいにするのと同じ様に、団長は団長のせいにしているのかもしれない。実の娘を犠牲にしたことを…

 

「だから、ヴァーリは通常の戦闘がこなせるはずだ。魂が馴染むまで、時間はかかるがな」

 

遠くを見るような団長…遠くにガイラさんの姿が見えるのかもしれないけど。

 

「僕は万能では無い。これまでも、これからも、大事な者を失うであろう。だから、僕に過剰な期待はするなよ」

 

鬼の目から涙が零れた。

 

 

 

---リヴェリア---

 

ホームに戻り、フィンに請求書を渡した。

 

「合わせて600万か…そこに入院費が入るんだろうな。確かに、ディアンケヒト様の処よりは安いな」

 

フィンは凹んでいた。往来で丸腰の相手を刺したことにショックを受けていた。

 

「なんで、あんなことを…」

 

頭を抱えているフィン。

 

「他の者達の容体は?」

 

「ガレス、ベートは一ヶ月は安静、アイズは2週間くらいだ。あとは船酔い程度だそうだ。相手は、医療系なのか…」

 

「それなんだけど…違うみたいんだよ。冒険系で、医療設備は自前で持っているそうだ」

 

「え?医療系を持つ冒険系なのかい?それは、初じゃないのか?」

 

今まであるファミリは特化系であった。2つ以上の目的を持つファミリアは無かった。あぁ、猫を被った隠密系はあるが。

 

「医療技術はディアンケヒト様のファミリアより上だった。神格系魔法陣で治療をしていた」

 

神格系魔法陣を扱えるのは、神だけである。

 

「なんだって…神が複数いるのか…」

 

「あぁ…少なくても3柱はいる。もしかしたら、もっといる可能性がある」

 

潜っている方へ、回復役として、随行している可能性である。

 

「それはアンレギュラーなファミリアだな。で、何て言うファミリアなんだ?」

 

「ギルドで調べてきたが、ナイトクロウ・ファミリアで、ホームは豊饒の女主人の裏手にある」

 

難しい顔をしているフィン。その神に心当たりがあるのか?

 

 

 

 

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