---イッセー---
アイズさんに勝ち、彼女と一緒に剣を鍛錬していく。そんな俺達をティオナさんは、暖かい目で見ているだけだ。
「おい、イッセー!俺が稽古つけてやる」
ベートさんが挑んできた。
「はぁ?お前が稽古付けて貰うんだろ?」
ティオナさんが茶化す。
「ふざけるな!この前は手加減をしただけだ!」
剣をしまい、ナックルを装備して、対戦を始めた。新しいナックルが届いたので、ちょうどいいや。僕がいた世界の姉である翼さんからのプレゼント…オーラを込めると、クローを発現できるナックルらしい。
ベートさんのケリをクローでガードする。
「何?ナックルがクローになっただと…」
発現したクローは頑丈で、ベートさんのケリを確実にガードし、隙あらば、即座に攻撃に切り替えられる。格闘戦では便利だ。
そして、もう1つの利点…念を込めてオーラも込めると、ナックル状態でインパクト時に属性攻撃を撃ち出せる。これは、シュウさんが改造してくれたそうだ。
「勝負ありだ!勝者はイッセー♪」
ティオナさんの声が高らかに響き渡った。ベートさんが蹴り出した瞬間、彼の軸足の膝裏へ水面蹴りを放ったことで、戦意を喪失したようだ。アレは激痛だからね…
「スゴい…」
え?背中に柔らかな膨らみ…頬に吸い付く素肌…なんとも言え無い香りがする。
「剣だけでなくて、格闘術もなんて…」
耳元でアイズさんの声がした。うっ…マズい…アレが反応し始めた。
「アイズさん…ケダモノになりそうだから、離れて下さい」
「ケダモノ?」
意味が判らないみたいのアイズさん。そうだ、この人は天然の部類だったっけ…
「おい!お前、女性への免疫が無いのか?」
って、ティオナさん。いや、無い訳では無い。ただ、気持ちが良すぎるのだ…
「アイズ…イッセーは、お前が気持ちいいみたいだぞ」
ティオナさんの手が、アイズさんの手を僕のアレへ誘導した。
「こんなにも反応させちゃって…おい、アイズ、責任を取ってあげな♪」
「えっ…」
僕のアレの変化を確認したアイズさんの乳首が固くなっていく。背中に更に刺激を得た僕のアレは更に…
「そ、そ、そうなんだ…嬉しい…」
何が嬉しいんだ?更に、頬を強く押し当て、スリスリしてきた。天然系の人は苦手かもしれない。気持ちが良い良すぎるぞぉぉぉぉぉぉ~!
「ふふふ♪イッセー、アイズに惚れたかな?」
「ねぇ、惚れてくれたの?」
アイズさんの手に力が籠もる。ダメだって、ソレをそんな風に握ったら…あぁぁぁぁ~!
「えっ!大丈夫?」
みんなの見ている前で昇天した俺は、全身に力が入らず、アイズさんに身を預けた。
「はい…」
俺を見るティオナさんの表情は、唖然としていた。
「あぁ…アイズ、責任を取ってヤレよ。お前は何しているんだよ?」
「はい?」
わかっていないアイズさん。そんな彼女の耳元でゴニョゴニョ説明するティオナさん。
「えっ!そんな…」
アイズさんの心拍が力強く速くなっていく。
「アイズ…取り敢えず手をゆっくり離せよ」
「そんな…」
ティオナさんの言葉が耳に届かないのか、アイズさんの手はソフトタッチで震えている。それはそれで天国へ向かう気持ち良さであり…
「うっ!」
みんなの前で2発目を発射…パンツが…気持ち悪い…
「おい…アイズ…」
見かねたティオナさんが、アイズさんの手をゆっくりと、僕のアレから退避させてくれた。
「イッセー…ダメだな、これは…」
俺はどんな表情なんだろうか?ティオナさんの顔が左右に振られている。終わったのか…アイズさんの胸に身体を預け、意識が遠のいて行く。
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ボンヤリと意識が覚醒していく。お風呂場にいるようだ。アイズさんとティオナさん、リヴェリアさんの声が聞こえる。
「こうなっているんだ?」
アイズさんの声、何を見ているんだ?
「おい、アイズ、見比べるな!」
リヴェリアさんの声。
「コレを入れればいいのかな?」
ティオナさんの声…コレって…イヤ予感しかしないんですが…
「ダメ!ティオナ!あっ!」
アイズさんの声…その直後に、物凄く良い刺激が俺を襲った。
「大丈夫か、アイズ…おい…」
リヴェリアさんの声。絶句している。まさか…
「えっ…気持ちいい…」
アイズさんの声…それに伴って、新たな刺激が俺を襲う。ダメだって…中で出ちゃう…両腕にも気持ち良い刺激が…想像するに、ティオナさん、リヴェリアさんが俺の腕を座布団代わりにしているような…柔らかい肉感が俺を襲う。両腕と下腹部を拘束された状態の俺は身動きが取れない。どうすればいいんだ?って…
「あっ!」
本日何発目か知らないが、恐れていたことが実現した瞬間だ。
「あれ?スゴい気持ちいい。なんだろう?」
アイズさんから漏れ出た粘液が、俺の下腹部を襲う…どんだけ出たんだ?女性に犯された感じで敗北感が半端ない…
「あっ!アイズ…マズいって…」
ティオナさんが事態に気づいてくれた。でも、腕から退く気配はなく、俺の腕で刺激しているようだ。生き地獄…有るとするとコレだな…
「なんで?」
事態を把握出来ていないアイズさん。ここはリヴェリアさん、がつんと言ってくださいよ~。
「…」
リヴェリアさん…プチ昇天中か?…おいおい…
ガラッ!
誰かが入って来た。
「皆さん、彼はどうですか?」
レフィーヤさんだ。助かったかな?腕が痺れているんですが…
「…」
俺にとっての地獄絵図を見て、レフィーヤさんが固まった。その顔は、見る見る赤く染まっていく。そうだ…エルフって、こういう状況では不向きでは無いのか?
「ごくっ…」
レフィーヤさんの生唾を飲み込む音が聞こえた。事態は深刻なのだろうか?
「アイズさん…かわいい…何をされたんですか…」
はぁい?まさか、アイズさん、恍惚な表情なんですか?
「うん?レフィーヤもやるのか?」
ティオナさんが我に返ってようだ。
「ヤルって?」
ティオナさんがレフィーヤさんの耳元でゴニョゴニョしている。イヤな予感がリターンする。
「…」
レフィーヤさんの顔がみるみる茹だって行く。
「そんな…」
「あれ?終わりかな…そうだよね。イッセー君、疲れたんだよね」
って、アイズさんが俺の上に、身体を重ねて来た。そして、俺と唇が重なって…もう一発…あぁ…
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俺はアイズさんの部屋のベッドの上に横たわっている。腕が痺れていて、まだ動かない。あの後、アイズさんは俺の上で寝てしまった…そして、今も俺の上で寝ている。
動けない俺の看病っていうけど…何故か全裸で寝ている…
お風呂場での一件は、女性陣が隠蔽をしたようだ。俺がお風呂場でのぼせたって、設定のようだ。
「大丈夫か?」
ティオナさんがやって来て、俺の顔を覗き込んだ。アイズさんが上に乗っており、起き上がれないのだ…
「まさか、アイズが…大胆だよな…」
「えぇ…まさかの展開で、混乱しています」
今もアイズさんの胸の感触で、気持ち良さが継続中である。アレも刺さっている感覚であるが、恐くて確認はしていない。
「アイズは悪い奴では無いけど…天然成分満載なんだよ。すまないけど、頼むよ♪」
頼むって?
「何を?」
「おいおい、イッセーも天然か?アイズのことをだよ。コイツ、一途だから。剣術も恋愛も…」
恋愛対象では無く、玩具相当な気がするんですが…
「まさか、リヴェリアとレフィーヤも…エルフ系は危険だな」
「えっ?お二人も何か有ったんですか?」
「知らない方が幸せだよ♪」
ティオナさんの満面の笑顔…何かされたのか…
「しかし、お前、タフだな。4人も相手するなんて」
え?4人を相手?記憶に無いんだけど…
「あぁ、私は愛人でもオーケーだから♪」
まさか、意識を飛ばした俺に、ティオナさん達は…目の前が真っ暗になりそうだ。団長が仕掛けた試練なのか?俺の精神力の向上って…精力向上と勘違いしていないか?
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ロキとアクアの間で取引が成立し、俺はアクアの眷属のまま、実質ロキ・ファミリアの一員になったらしい。そこに、副団長であるリヴェリアさんの意向が大きく関与したとか、しないとか…
「イッセー君、潜りに行こうよ♪」
アイズさんに誘われた。18階で1泊コースらしい。ティオナとリヴェリア、レフィーヤや同行するって言う。それって、18階の宿屋でアレの続きですか?そんな疑念が浮かぶが、潜りたい俺は了承し、5人で迷宮へ向かった。
「おや、剣姫じゃないか。彼は新人さんかな?見かけない顔だね」
って、ヘルメス・ファミリアのアスフィさんに声を掛けられた。
「あぁ、彼はアクア・ファミリアの新人君だ。ロキ・ファミリア預かりなんだ」
と、リヴェリアさんが代わりに答えた。アイズさんは無口であるから。いや、俺の腕に抱きついて、耳は日曜日なんだと思うけど。
「ふ~ん、剣姫が惚れた男を預かったのかな?」
「どうにでも思え。思うは自由だ」
「そう…あぁ、私は18階へ行くんだけど、ロキの皆さんは?」
「ふっ…同じだ。18階まで行って戻る感じだよ」
リヴェリアさんとアスフィさんの視線はバチバチいっていそうだ。結局、6名で18階を目指すことになった。前衛は俺、ティオナさん、アイズさんである。
「倒した数でも競うか?」
って、ティオナさん。
「負けない…」
って、アイズさん。彼女の顔から笑顔は消え、戦闘モードになっている。
「まぁ、鍛錬しに来ている訳ですから…」
って、3人で倒した数競争に。そうなるとエクスカリバーよりナックルの方が良いかな?速度勝負だと重いエクスカリバーは不利であるから。
順調に倒していく俺達。
「彼は剣をぶら下げているのに、格闘戦なの?」
「不思議だろ?」
って、後衛陣は、雑談モードのようだ。10階を過ぎた辺りから、ナックルでの攻撃が不利になっていく。一撃で倒せなく成ってきた。得物を剣にする。競争よりも、確実に屠ることにした。
「何?」
ミノタウロスを一撃で屠ると、アイズさんから驚きの声が上がった。
「おい、イッセー…今のイレギュラーだぞ」
って、ティオナさん。そうなのか。経験値が高そうだな♪
「ねぇ、イッセー君。その剣を貸して」
って、アイズさん。手渡したのだが、両手で構えられないようだった。
「重い…こんな剣を、片手で使っていたんだ…」
「どれどれ…えっ…」
ティオナさんだと構えることは出来た。でも素振りが出来ないようだ。このクラスの剣だと、剣が持ち手を選ぶらしい。剣が認めた者では無いと、使える権利が無いと、団長が言っていた。そして、この聖剣エクスカリバーは、本物のコピー品であり、俺専用に団長がカスタマイズした剣であった。なので、俺以外では使えないのであった。
「こんな剣をあんなに軽々と?」
「軽くないですよ。だから、アイズさんのように素早くは動けないです」
まぁ、その分威力は遥かに上だけど。
「ちょっと、待って…それって、エクスカリバー?」
アスフィさんに訊かれた。
「そうですけど…」
本物のコピー品であるけど…
「これって…鞘も正式な物?」
「ですけど…」
鞘も本物をコピーしたと聞いている。なので本物と遜色は無い上、付加価値が上乗せされていて、本物以上のコピー品である。
「君…選ばれた戦士?」
これはわからない。
「なんですか、ソレ?」
「知らないの…そうか、なまじ知識が無い方が、これを扱えるのか…」
僕の剣を見てブツブツ言っているアスフィさん。
「先に進んでくれ」
リヴェリアさんの一声で、更に迷宮の深くへと足を進めた。
「ねぇ、その剣はどうしたの?」
アスフィさんに訊かれた。
「師匠に頂きました」
「師匠って、誰だ?」
リヴェリアさんに訊かれた。
「誰って…有名じゃないと思います」
「名前を言ってみな。有名かどうかは、私達が判断する」
え?言っていいのかな?だめがみが知っていたってことは、有名なのかな?
「シュウ・ヨハネ・鬼門ですけど…」
その名前を訊いて、リヴェリアさんとアスフィさんの表情が強張っている。アイズさんとティオナさんはきょとんとしているけど。
「お前…あの鬼畜の弟子か…」
あぁ、有名だったようだ…
「じゃ、エクスカリバーって、あの鬼畜の作品なのか…」
「鬼畜って?お二人は師匠を知っているんですか?」
頷く二人…
「伝説級の戦士だ。この街には来た事が無いが…こことは違う大陸で暴れ回っていたって、話だ」
「勇者とか英雄ではなくて、鬼畜って言葉がよく合う男よ。そう…あの鬼畜の弟子なのか…ある意味納得よ」
どんな鬼畜なマネをしたんだ?訊くのが恐い。
「なら、イッセー、お前は魔法も使えるってことか?」
魔法…使えるけど…戦闘では使っていない。剣術の鍛錬に必要が無いってことで。
「簡単な物であれば」
「えっ!イッセー君…魔法も使えるの?」
アイズさんに確認された。頷く俺。
「あの…リヴェリアさん達に、師匠は酷いことをされたんですか?」
一応、訊いてみた。これからの俺の扱いに影響することだから。
「そうか、お前はあいつの戦う様を見ていないのか」
え?よく見ていますが…
「敵であれば、顔色を変えずに屠る。敵であれば、女、子供でも容赦はしない」
え?それって、普通では無いのか?
「鬼畜の為せる業だわ」
「私達は直接影響は受けていない。ただ、そういう話を耳にしているだけだ」
そうなのか…
「確か、騎士団の団長だったな。名前は幽玄龍騎士団だったかな」
ファントムドラグーンとして、この世界に来ていたのか…
「そうなると、君もあの騎士団の団員ってこと?」
「いえ…まだ見習いです」
「まぁ、なんにしても、アイズは良い彼氏を得たな。あの騎士団の関係者を襲うヤツはいないだろうからな」
「え?剣姫の彼氏なの?」
アスフィさんの問いかけに、頬を赤らめたアイスさん…え?いつの間に…
「って、ことだ。アスフィよ、ちょっかいは出すなよ」
「わかったわよ。あの鬼畜を呼び込むマネはしないわよ」
なんか、俺の人物像が…歪んでいく気がする。