※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D(改)リライト版   作:もっち~!

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ジュニアハイスクール編
新たなる門出


 

---イッセー---

 

ドアを開けると、一人の少女が立っていた。黒髪でスリムである。で、眼鏡っ子である。大きく丸い眼鏡は伊達眼鏡に見えないことも無い。

 

「イッセー君だよね?」

 

「はい」

 

「私はセーラ。セーラ・シトリー・鬼門です」

 

鬼門…シュウさんの娘さんである…はぁい?

 

「お父様から、一緒に住むように言われています。一応、私が姉ってことですので、今後、イッセー・ヒョウドー・鬼門、若しくはイッセー・鬼門を名乗るように」

 

って、部屋に上がり込むセーラさん。ベッドが一つしか無いのだけど…

 

「うん、思ったより広いわね」

 

ここに二人で?間違いが起こりそうだ。

 

「間違い?お父様を父親にしたいなら、どうぞ♪オススメはしないわよ」

 

ですよね…

 

「ここを拠点にして学校へ通います」

 

「ここって、どこの世界ですか?」

 

「あなたの世界よ。何を言っているの?」

 

僕の世界…そう言えば…銀行のカードには『Makoto Hyoudou』と記名されていた。父さんの口座のカードなんだ…

 

「私の役割は…兵藤一誠を魔属性に染めないこと。私…私の世界で兵藤一誠に殺されたの。首を折られてね」

 

衝撃的な告白。彼女の世界の僕は、彼女を殺した…

 

「どうして?」

 

「兵藤一誠の恋路をジャマしたからかな…私の世界では、イッセと呼ばれていた」

 

イッセ…その愛称は、聞いた事がある。ドラゴンと悪魔のハーフで、最悪最凶の悪魔と呼ばれていた人物だとか。

 

「なんで恋路を?」

 

「イッセの彼女が、私のお母様の心を、踏みにじったから。イッセと愛し会うために、身籠もった子供を私のお母様のお腹へ託し、自分はメスになりイッセと愛し続けた。借り腹をしてもらっているのに、出産にも立ち会わなかったそうよ。その時、お母様には私も入っていたの。私達は双子として、産まれた。お母様は双子として私達を育てた、だけど…あの女は、育児にも協力せず、愛する男と愛し会っていた。そして、私の片割れである弟の怒りが爆発した時、あの女はいなかったことにしたのよ。恋路をジャマしたくならない?ねぇ…」

 

ドロドロ系…僕の周囲にはなかった関係だな。

 

「ジャマしたい気持ちは分かる。だけど、殺されるほどジャマしたらダメだよ」

 

「私だって、あの程度で殺されるって思わなかったわよ!」

 

なんか、理不尽に殺されたんですね。怒り心頭なセーラであった。

 

--------

 

学校…普通の中学校のようだ。人間だけが通う学校…って、セーラって、何?

 

「私は…鬼と悪魔のハーフだよ」

 

あぁ、鬼の血を引いているんですね。

 

「ハーフで通えるの?人間だけの学校って…」

 

「大丈夫だよ。転生人間になっているから♪」

 

転生人間…そうするとシュウさんの駒入りってことか。シュウさんの駒は、ベース種族はドラゴンであるが、種族変更機能付きなので、敵の属性によって、種族チェンジが出来るそうだ。

 

セーラが何かの術を発動すると、荷物が転移してきた。

 

「これが制服で、これが通学カバン。あと、これが教科書よ」

 

既に入学手続きは終わっていた。

 

------

 

僕達の住む場所は駒王町である。僕が両親と共に住んでいた町でもある。なんか懐かしい。で、通う学校は、何故か隣接する八王子市の学校であった。越境入学?

 

「交通機関を使うことも鍛錬のうちよ」

 

って…電車とバスを乗り継いでの通学…遠い…

 

しかし、この二人暮らしには落とし穴があった。

 

「どうしよう…イッセー…食事…」

 

セーラは食事が作れないそうだ。シトリー家のお嬢様として育った為、料理、洗濯、掃除なんかをしたことが無いと言う。

 

「イッセー…お父様には内緒だよ…」

 

普段、強気に見えるセーラだったけど、シュウさん絡みになると可愛らしい程に弱弱しくなる。よほど、恐いんだろう。自分の子供には厳しいとシュウさんも言っていたし。って、どうするんだ?食事は僕が作るとして、掃除、洗濯が問題だ。

 

「セーラ、メイドさんを手配して…」

 

「えっ…バレちゃうよ~」

 

「食事は僕が作れるけど、掃除、洗濯が危険だよ」

 

「着たきりすずめってやつ?」

 

涙目のセーラに頷く僕。

 

「う~ん…わかった。お母様に相談してみる…」

 

--------

 

だけど、バレた。並行世界間の通話である。本拠の管制ルームに傍受されていたようで…

 

「セーラ…料理は作れる様になったって言っていたよな?」

 

「ごめんなさい…」

 

大粒の涙を溢し、鬼に土下座しているセーラ。

 

「作れるっていうから、セーラに任せたのに…」

 

「だから…だから…任せてもらいたいから…」

 

「嘘を吐いたのか?」

 

「うぇぇぇぇぇぇ~ん」

 

泣いてしまったセーラ。唸る鬼。叱ることはしないようだ。セーラの気持ちが分かるのだろう。

 

「そうなると、この家では狭いなぁ」

 

「ごめんなさい」

 

「どうするかな。転居届も出さないといけないし」

 

どこかへ連絡をし始めた鬼。スマホだったから、この世界であると思う。

 

「すみません。娘が…いえ、本当に申し訳ありません」

 

通話相手に謝罪しまくる鬼。「ごめんなさいごめんさい」と鬼に縋って泣いているセーラ。

 

「じゃ、引っ越しだ。学校も変更だ。遠く成りすぎるから。で、セーラはどうするんだ?お前は必要無くなったよ。住み込みで、学校へ通わせてもらうことになったから」

 

「そんなぁ…」

 

涙目で鬼を見つめるセーラ。

 

「私はジャマですか…」

 

「こういう事態になるとジャマだ。こういう基本設定をぶち壊す嘘はダメだ」

 

鬼の言葉が鋭く刺さったのか、号泣し始めたセーラ。

 

「イッセーには悪いが、コイツも人間界で鍛錬させる。お目付役と思ったが、同等同格の扱いで良い。面倒見て貰えるか?」

 

はっとして泣き止んだセーラ。僕を見つめる。涙を堪えた目で…そんな目で見ないでぇぇぇえぇ~!断ると悪人になりそうだよ。断れない気がする。こんなかわいい女子の言葉無き願いを…

 

「わかりました、セーラと暮らします」

 

「ありがとう…イッセーくぅ~ん♪」

 

僕に抱きつき、僕の肩で泣いているセーラ。

 

「で、どこに住み込むんですか?」

 

三人で転移した。転移した先は大きめのマンションのような部屋であった。

 

「まぁ、自分の家の様に寛いで良いぞ」

 

作務衣を着たオッサンがソファーに座っていた。

 

「イッセーとセーラに紹介する。堕天使組織『神の子を見張る者』通称グリゴリの総督であるアザゼルだ。虐めたら、『ブレイザー・シャイニング・オア・ダークネス・ブレード』と唱えろ♪」

 

「おい…てめぇ~…なんでソレを…」

 

オッサンが仰け反った。なんか、スゴい呪文のようだ。

 

「これも有るけど…」

 

鬼の手には『ぼくの考えた最強の神器設定集(イラスト付き)』と書かれた小冊子があった。

 

「どうやって、入手したんだ…」

 

顔が青ざめていく堕天使の総督。

 

「並行世界を何度も行き来しているとね、掘り出し物を発掘出来るんだよ~♪」

 

鬼が堕天使の総督を虐めているように見える。

 

「くそぉ~!鬼がぁぁぁ~!」

 

「そうだよ。鬼の子だもの♪」

 

堕天使の総督は灰に成った気がする。大丈夫か?

 

「でも、アザゼルって、食事が作れるって意外だな…って、お前…まさか、レンジでチン派か?!」

 

鬼が怒りを纏った。

 

「おい!待て!冷静に話し合おう…なぁ」

 

目の前に瀕死状態の堕天使の総督が転がっている。鬼を怒らしたらダメだよ。オーラに振れましたね…チーン!

 

---------

 

再度転移した。今度はどこだ?

 

「ここはオススメ出来ないんだけどなぁ…」

 

「そう言うなよ…大歓迎しているんだから」

 

紅髪のお兄さんと銀髪のフィアさん似のお姉さんがいた。

 

「サーゼクスよ!約束は護れるよな?」

 

「護るに決まっているだろ?アザゼルのようにはなりたくない」

 

紅髪のお兄さんの顔からは血の気が失せていた。

 

「グレイフィアは料理出来るんだろうな?」

 

「できます…これでもメイド長として、グレモリー家に仕えておりますから」

 

「後、判っているよな、サーゼクス!お前の妹と両親の事だ」

 

「判っている。無茶と無理はさせない」

 

「破ったら、お前の妹、妻、母親は下僕にするいいな!」

 

「わかった…」

 

「じゃ、そういうことだ、イッセー。生活する上で必要な金や物は総て、こいつが出す。コイツは冥界の4大魔王の一人でサーゼクス・ルシファーだ」

 

「セーラ、判っているな。世界が変われば、人物も変わるんだ。イッセーがそうだろ?」

 

頷いたセーラ。

 

「じゃ、頼むぞ」

 

鬼が帰って行った。

 

「この家を自分の家だと思って住んで欲しい。イッセー君、セーラ君」

 

この魔王様は腰が低そうだ。いや、鬼が恐いのか?

 

「学校はどうなるんですか?」

 

「ここは人間界にある俺の家だ。だから、人間界の学校へは通わせる。だけど、異種族共存な学校だよ」

 

そう言えば、セーラの種族が元の種族に戻されている。鬼が設定を変えていったのか。

 

「あなた達の部屋は、2階よ」

 

階段から紅髪の少年が降りて来た。

 

「この子は、息子のミリキャスだ」

 

「初めまして、イッセー・鬼門です」

 

「初めまして、セーラ・鬼門です」

 

「お兄さん、お姉さん、初めまして、ミリキャス・グレモリーです。よろしく、お願いします」

 

素直そうな良い少年に思える。

 

-------

 

僕とセーラは自室を頂けた。そして、食事…美味しい…

 

「セーラ君のことは、シュウに訊いた。並行世界とは言え、妹が済まないことをした」

 

「いえ、おきにしないでください。この世界でもクズだったら、迷わず消しますから」

 

おいおい、態度はナヨナヨなのに、言っていることは過激である。

 

「消す?君がか?」

 

「えぇ、その為の鍛錬はしてきました。私はリアス夫妻に、一度殺されていますからね」

 

「うっ…」

 

セーラから闇が漏れている。息苦しさがサーゼクスさんに伝搬しているようだ。

 

「セーラ、ダメだ!」

 

セーラに抱きつくと、セーラの闇が霧散していった。

 

「あっ…イッセー君、お父様には内緒にして…」

 

涙目でのお願いポーズ。このポーズは負けた気分になる。ズルい…

 

「判ったから、サーゼクスさん一家に、オーラを漏らしたらダメだよ」

 

「うん♪」

 

僕には素直そうなセーラであった。

 

-----

 

学校…駒王学園中等部である。サーゼクスさんが理事長を務める、幼稚舎から大学まである多種族共存な一貫校らしい。

 

クラスはセーラと同じクラスだ。別々だとセーラが危ないと判断されたらしい。セーラの闇暴走は僕にしか止められないだろうって。

 

授業は人間の学校と同じカリキュラムで、そこに多種族言語、種族関連、レーティングゲーム関連などカリキュラムが付加されるそうだ。

 

レーティングゲームの模擬戦は高等部になるとあるらしい。

 

普通の人間も通うので、彼らに関係ない教科は、夕方以降に置かれている。夜学生になった気分である。

 

僕もセーラもアウロス学園で基礎的な事は習っているので、寧ろ、人間の教科が敵であった。特に道徳は難問である。

 

悪魔と人間では道徳観が違う。更に言うと鬼と悪魔でも道徳観が違うのである。僕は人間あるけど、シュウさんの駒の影響で、ドラゴン的な道徳観に近いらしい。

 

救いは道徳には試験が無いことかな。

 

 

 

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