MONSTER HUNTER〜現実と幻想の狭間へ〜 作:野良猫@翔
現実と幻想
20XX年…とでも言っておこうか。
この惨劇と絶望と世界の死が起きたのは…
誰が想像しただろう。
いや、想像するはずもない。
それはゲームだから。
画面の中だけの出来事で痛みや疲労や悲しみも、所詮はゲームの中だけの事、と。
皆、いつも通りに目覚めそして眠りまた目覚める。
何事もなく平和に流れていく日常が当たり前に続くものだと…
これから起こり得る事に誰も気づくはずもなく、また一人また一人画面へ向かって操作を始める。
現実になることも…知らずに…
「今日も一日疲れた〜
やっと息抜きできるわぁ
そんじゃぁやりますかね」
ここにも一日の仕事を終え、ゲームをやり始めようとしていた
「ん?なんだこれ?もし、ゲームの世界が現実に起きるとしたらそれをあなたは望みますか?
なんだこれ。
バグか?でもまぁきっと運営側がどんだけゲームにのめり込んでるのかっつぅアンケートみたいなもんなんだろうな。
現実かぁ、おっかねぇけどいちいち上司に頭下げて謝ったり、取引先に謝りに行かなくてもいいし
自分の腕っ節一つで金も稼げて毎日モンスター狩りまくってストレス発散にもなるんだろうし
もちろんこれは「Yes」だな」
最初はただのバグかアンケートだと思っていた
ゲーム画面に表示された文章と二択の選択肢
深く考えもせず、日頃の仕事に嫌気をさしていた事もあって「Yes」を選択した。
これから起こるであろう事に深く関わっているとはつゆ知らず
それも、この二択の選択肢によって左右されるという事も知らずに
「今日は何すっかなぁ。ん〜一通り作るもんも作ったし〜
適当にhelp出てるところにでも入って遊ぶかぁ」
現在の時刻は夜中の03:00
世間一般的には寝静まり、表を出歩く者もほぼいない時間帯であった。
その時刻から少しずつ、そして確実に世界は変わっていった。
音も立てずに
あたかも元々そこにあったように
そして
人間以外の生き物は変化し、新たな姿形となった
または新たに世界に作られ産まれる存在もいた
「おし、余裕余裕〜。あ〜マジこんな世界ならどんだけいい事なんだろうなぁ。
こんなモンスター狩っただけで金は入るし、特別ペコペコしなくてもいいし
あ〜ほんとこんな世界になったらいいのになぁ〜
あ、もぉこんな時間かぁ
明日も仕事だしなぁ
そろそろ寝るかぁ
目が覚めたらモンハンの世界になってましたぁなんてなったら嬉しいんだけどなぁ
やべ、どんだけ俺ハマってんだよ
馬鹿だなぁ、そんな事あり得ないのに」
そして明かりを消し
床につく
いつもと変わらずに
何も変わらずに
そう
この瞬間まで
目を覚ますまでは
起こりえない、あり得ない
そう思っていた
いや、それが当たり前だと疑わなかった