MONSTER HUNTER〜現実と幻想の狭間へ〜 作:野良猫@翔
俺と親父は身支度を済ませ
気休め程度ではあるが蔵から出してきた鎧を見に纏い
己の刀の手入れをして
精神統一を始めた
「なぁ…親父、これからこの世界は
どうなるんだろうな。
元に戻ることってあんのかな」
「そんなこと俺に聞く事ではないだろ。
だが一つ言えることは今まで暮らしてきた世界と今の世界は同じもの。
ただそれが変化したということだ。
これからは生きるため働くのではなく
闘うのだ」
「闘う、か…」
まさか本当にモンハンの世界になって
ハンターになるなるてなぁ
俺が望んだことでもある。
だけど
このあまりにも平和ボケしすぎたこの世界が
いきなりなんの前触れもなく
いや、前触れはあったのかもしれない
あったのかもしれないけれど
誰も気づくことができなかった
起こりえないことだったから
でもこうして現実になって
今は悲鳴が飛び交い
逃げ惑う足音がそこら中に響き渡っている
きっと安全な所なんてないんだろう
平和なんてものもないんだろう
ただそこにあるのは
「絶望」
それだけなのだろう
「…そろそろ行くか、準備は良いな?宗次郎よ」
「あぁ…行こう。
なるようになるだろ、きっと」
この先に待ち受ける光景は想像出来てる
血だまりと逃げ惑う人々。
それを追い殺戮と捕食を繰り返すモンスター達
だけどもぉ逃げない、そう決めた
そして俺と親父は閉ざしていた門を開けた
そこにあった光景は
想像を遥かに超えていた
「う…
うおぇぇぇ…」
耐えられなかった
広がった光景
血の匂いに
朝食も食べていないのにもかかわらずその場で嘔吐してしまった
誰もがその光景を見ればそうなる
血だまりと肉片
食い荒らされた人達
大人から子供まで…
だけど親父は違った
見上げて見ればその光景を自身に刻み込むように
そして刀を抜き放ち息を吐いた
「そこで伏したまま死を待つのもいいだろ。
だが俺はここで終わるつもりもない。
この光景はこれからもっと酷くなる、その度嘔吐していてはそこに待つのは死だ。
奴らは待ってくれそうもない」
俺は親父の声に改めて自分に問い掛けた
ここで終わっていいのか?まだ始まってすらいないのに
惨劇が酷くなるのはわかっている
モンスター達も数も増えてくるはず
まだ甘かったな、覚悟が
自分に対して笑ってしまった
「親父。行こうか、こんなところで俺は終われない。
だって始まってすらいないからな。
俺の覚悟
親父に見せてやる!」
腰に差した刀を抜き放ち
目の前の人肉を貪り食べている
青いモンスターに俺は飛びかかった
「呑気に食ってんじゃねぇぇぇ!!!!!!!」
青いモンスターは迫る危機に気づき顔を上げる、が
見たものは既に振り下ろされ
吹き出した血潮だった
こう思っただろう
あれ?身体が動かない
血が噴き出してる
視界が暗くなった、と
そして身体が地に伏した
首を飛ばされ身体と離れ血を吹き出し
自分が死んだ事さえも気づかぬ間に
「殺してやるよ。お前らは俺が狩り尽くしてやる。
来いよ、ランポス共。
叩き切ってやる!!!!!!!」