暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫、または、13歳未満の女子を姦淫することを内容とする犯罪である。
留美の誕生日は明らかではありませんので、13歳以上ということで。
それでもそうとうヤバイ年齢だよなー。
あー、焦った。目が覚めたらいきなり美少女中学生が俺に跨っているんだもんな。誰が予想つくというんだ。予想ついたらそれはどこのハーレム主人公だっていう話だ。
うーむ。
見間違いだろうと、勘違いだろうと思う。もし口に出したら引っ叩かれるどころか殴られ蹴られ罵られ、挙句の果てに通報されるまでありそうなことだが。
留美のやつアレしてたんじゃないだろうか。俺のアレに留美のアレをアレする感じで。
焦りすぎて思考がアレばっかりになっている。シャワーを浴びて湯船につかって落ち着いたほうがいいな。
汗を流す程度に水でシャワーを浴び、朝に小町が入ったためか、温くて入浴剤の入ったお湯につかる。気持ちを落ち着けるのにちょうどいい。そういや、小町は俺や親父が入った後のお湯は変えるのに、逆はいいのな。
別に俺は小町が入った後のお湯だからと言って喜んだりはしないが。大事なことだから二回言うが、しない。
あまり留美を長く待たせるのもよくないが、まだ寝ていたときの元気が残っている。もう少し浸かっていれば萎れてくるだろうと、思って湯船に浸かっていたのだが。
ガチャ
何の音だ? 答え、聞きなれた浴場の扉が開いた音だ。
この家にいるのは誰だ? 答え、俺以外には留美だけ。
入ってきたのは誰だ? 答え、つまりは、留美、だな。
入口に目を見やると、そこには留美がいた。全裸で。
黒くてつややかな髪と、ちょっとジト目気味な目はいつも通り。その下には何も着ていない上に隠そうともしていなかった。
留美は俺に目をくれることなくイスに座り、シャワーを全開にした。水で。
呆気にとられた俺は、留美が入ってきたことだけはわかったが、詳細を把握できなかった。できなくてよかった、ホントに。
少しして、キュッと蛇口を占めた留美は、ボタボタと水を滴らせながら俯いていた。
俺は、天井を見ながら留美に声をかけた。
「何してんの?」
「……あたま、ひやしてる」
留美はポツリとつぶやいた。体全体冷えそうだが、確かに頭は冷やしたほうがいいな。俺の場合は、血の気が引いて、ある意味頭は冷えているが。
「俺が中にいるのに入ってきてるあたり、まだ頭煮えてんじゃねえか?」
「……そうかも」
俺混乱中、留美混乱中。比企谷家にはメダパニが横行しているようです。
わけわからん。留美はいったいどうしたんだ? 何がしたいんだ?
「クチュッ」
留美が小さくくしゃみをした。やはり頭だけでなく体全体が冷えたのだろう。そりゃあそうなるというものだ。
「あー、とりあえず湯船につかれ。俺出るから」
「うん」
何はともあれ優先すべきは留美の体だ。俺の頭の脇にある給湯器の追い炊きを押す。たったそれだけの行動が、俺の浴室からの逃走を不可能にした。
浴槽の縁に手をかけ体を起こそうとするそれよりも早く、留美が湯船に入ってきたからだ。
俺は扉の方に背を向ける形で湯船に入っていた。そして留美は、同じく扉に背を向けるように湯船に入ってきた。つまり、俺に背中から寄りかかるように湯船に入ってきたのだ。
「……」
「……」
互いに無言。なんなんだよ、ホントに。どうしたってんだ留美は。
留美は俺の腿に腰掛けて、体育座りをしている。さっき朝の元気は抜けたのでよかったが、元気だったら危なかった。
「さっきね」
「お、おう……」
シャワーのしずくが垂れたとき、留美が話し出した。
「八幡に跨ってた時なんだけど」
「ああ。いきなりすぎて訳がわからんかった」
「八幡を起こそうと思ったの」
「聞いてもわけわからんな」
なんであの体勢になったのか、さっぱりわからん。普通に起こせばよくないか?
「小町さんに相談したの。八幡に私を女の子として見てもらう方法」
「ホントに意味わからん。俺は留美を可愛い女の子として見ているぞ?」
何なら戸塚を女の子として見ているまである。いや、戸塚の性別は戸塚だったか。っていうか、小町何やってんの?
「妹みたいに、でしょ?」
「……」
「八幡が口に出して可愛いって言うの、私か小町さんくらいなの、気づいてた?」
全く否定はできないな。その通りだから。何なら年下の女の子全員を妹として見ているかもしれん。もちろん、身近な、だが。
「それで、俺に跨ってきたのは?」
「あれは、ただの方法のつもりだった。妹なら腕を組むのも抱き着くのもスキンシップだから、そこから女の子として意識してもらおうって」
「小町の入れ知恵ってわけか」
純真な留美が小町に汚されていっているのではないだろうか。止めるべきなんかな、俺は。
「それで、その……さっき、ね」
「ん?」
留美が言いよどむ。できるだけ見ないようにしていたが、後ろからでも留美の耳が赤いことがよく分かった。
「さっき、八幡に跨ってた時、私の……八幡のが、その……」
何か言っているようだがうまく聞き取れない。何を言いたいのやら。
「えっと、つまりね……私、濡れちゃってた」
「……」
聞かなきゃよかった。えーっと、濡れちゃってたって、あれか? ってことは、やっぱり留美はアレしてたってことか?
「正直は美徳だっていうが、別に言わなくてもいいだろ」
「……やっぱ、そうだよね。何言ってるんだろ、私」
留美は顔を真っ赤にしているんだろう。顔を俯かせて、お湯をブクブクと泡立てさせている。
「留美、恥ずかしくないか?」
「恥ずかしいに決まってるじゃない。素に戻ったら、頭抱えてゴロゴロ悶える自信あるよ」
だったらしなければいいものを。
……今までの話を聞いて、俺にある考えが生まれる。少し前の俺なら何を馬鹿なと鼻で笑うところだが、最近はそういうこともあるのかな、と思うようになっている。
聞くのもまったくもって恥ずかしいのだが。
「なあ、留美。留美って俺のことが好き、なのか?」
「……この状況で、そういうこと聞く? 普通」
「この状況自体が普通じゃないんだが」
美少女中学生と混浴。しかも俺の太ももに座っている。普通なわけはない。
「そりゃ、そうだけど」
また留美が口を湯面につけ、プクプクしている。可愛らしいのだが、今は俺を困らせる。
「なあ留美。留美の気持ちはうれしいが、こういうことは早いだろ?」
「……うん」
「俺は留美の気持ちを知った。それを蔑ろにはしない。とりあえず、それで勘弁してくれないか?」
正直なところ、この状況から早く抜け出したいという気持ちが強い。留美の気持ちは嬉しく思うが、今のこの状況で話を続けていくのはよろしくない。
もっと落ち着いたところで話すのがいいと思うのだ。
「……うん」
「部屋に先に戻っててくれ。麦茶でも入れて持ってくから」
「わかった……」
留美が湯船を出ようとするので、再度目線を上に向ける。
よし、よくやった、俺。よく乗り切った。
目の端に、留美の髪が上に移動するのが見え、水音が聞こえた。目がそちらに行きそうになるのを必死でこらえる。肌色なんて見えていない。
だが、留美は中腰になった状態から動こうとしない。どうしたのか確認しようにも、そちらに目をやれば肌色どころか、すぼまりとかが見える位置だ。決して見てはいけない。
声をかけようとしたところ、クルリと留美が振り向いて、俺に抱き着いてきたぁぁぁっ!?
なに、何してくれてんだこの美少女中学生!? 人がせっかくがんばって我慢してたってのに。
留美は俺の首に手をまわして、体全体を密着させてくる。
「八幡……」
「何してんだ、離れろって」
お願いしますから離れて下さい。もうホント限界なんです。ああ、留美の体が柔らかい。俺に密着している。ボリュームは足りていないが、色んなところがぷにぷにしている。
いや、待て。れれれ、冷静になれ。小町と思えばいいんだ。小町に抱き着かれていると思えば、って小町とだって小学校低学年以来入ってねえし、裸見たのだってその頃が最後だったわ。
「八幡、我慢してた」
「は、はあ? なんだよ、いったい」
「八幡の手、ギュッてしてた。掌に爪立てて」
げ。見られてたのか。
俺は留美が湯船に入ってきてからずっと、勃たないように目線を天井に向け、留美の柔らかさを意識しないように掌に爪を立てていた。そうしなくては、あっという間に陥落しそうだったからだ。
まだ中学生になったばかりの留美に、そういうものを見せるのはまだ早いって。
だというのに、留美はそれを望んでいないようだ。
「恥ずかしいの我慢して、濡れたこととか話したのに。反応なかったからダメだと思ってたのに」
「あれって、そういうことだったのか」
留美は意外と策士だったようだ。っていうか、反応させようとしてたのかよ。おっそろしいな。
留美の声が潤んでいるように聞こえる。ひょっとして泣きそうになっているんじゃないだろうか。留美の顔は俺の横にあって、まったく表情はうかがえないんだが。
っていうか、そろそろ……
「あっ……」
「ああ……」
反応、してしまった。首に回された腕や、なだらかながら膨らみを感じる胸が柔らかい。さらには、俺の一物は、留美のお腹に挟まれていたので、ドンドン硬くなっていっている。
お前さん、そこまで頑張らなくてもええんやで?
「八幡、これで私を女の子として見てくれる?」
「いや、あのな……こんなことしなくてもそう思ってたって」
「本当に? 嬉しい」
ああ、もう。耳元で囁かないでほしい。潤んだ留美の声は、何と言うか、中学生になったばかりの子に使う表現でもないが、実に艶っぽい。脳に響く感じがする。
「八幡の、固くて……熱い」
「る、留美?」
「これがさっき、私のに当たってたんだよね」
なんだ、このエロ中学生。っていうか、俺の知っている留美と違う。留美の知られざる一面を知ってしまった。
留美はさらにぎゅっと抱きしめてくる。
何とか、傷口を最小限に食い止めねば。留美に納得して出て行ってもらうためにはどうすればいいのか。考えても思いつかない。
諦めて、俺は留美の頭に手を伸ばした。
「留美」
「ん……」
頭をなでると、気持ちよさそうな声がした。その声は先ほどまでのエロさが抜けているように思えた。少しでも素に戻ってもらいたいものだが。
「まだ中学生なんだし、そんなに慌てなくてもいいんじゃないか」
「でも、八幡の周りには、素敵な人がいっぱいいるじゃない」
「あー、まあ、みんな魅力的なことは認めるが」
最近、俺の周りの女性たちとの距離が近づいてきている気はしている。色々とあったので、彼女らの俺への好意を勘違いすることはしないようにしてはいる。
とはいえ、最近までぼっちだった俺が複数人の魅力的な女性から好意を寄せられているなどと、到底信じられるものではない。童貞乙と、妄想野郎を鼻で笑っていただろうが、それが自分だとなると、いまだに信じがたい。
「私、年下だから。私が八幡の年齢になるころには、みんなもっと大人になっているから」
「……」
「でも、生まれてくるのが遅かったって理由で、八幡が誰かのものになっちゃうのはやだ。八幡を好きな気持ちを伝えられないなんて、いやだ」
留美は留美で、不安の中考えていたんだろうな。その割には、今日の行動は若干短絡的ではあったが。
知らなかったとはいえ、不安にさせてしまったんだな。
「だから、頑張ろうと思って」
「そりゃ結構だが、方向性は間違わないでくれよ」
「妹なら一緒にお風呂に入っても、おかしくないでしょ?」
「この年になってまで入ったりはしない」
留美が吹っ切れると怖いことが分かった。普段怒らない人が起こると怖い、的に。
「わかった。俺の負けだよ留美。まいった。だから、これ以上は勘弁してくれ」
「どうして?」
「刑法に強姦罪ってのがあってな。無理やりじゃなくても子供とやることやったら罪なんだ。今だってヤバいけど」
「また子ども扱いする」
顔は見えないが膨れているようだ。俺の頬に留美の頬が当たる。
「とはいえ実際に子供なんだから仕方ないだろ」
「むー」
留美が身を起こす。俺の目の前に膨らみが現れる。抱きつかれたときにも思ったが、ちゃんと膨らみがあるんだな。もちろんどこぞのメロン持ちとは比べるべくもないが、ピンク色の乳首が自己主張している。
知らず、生唾を飲み込む。
「八幡、目がエッチ」
留美が手で胸を隠す。ちょっと笑いながらやっているから本気で嫌がっているわけではないだろうが。くそ、子供といった直後にこれか。
前から思っていたが、留美は天然で男たらしなのかもしれん。仕草の一つ一つがエロいというか、目を惹く。将来が不安だ。
「まあ、体が大人になってきてはいるのも、留美の気持ちもわかった。ただ、留美が大人になるまで待ってるとは言い切れないところだけど」
「うん。今はそれでいい、かな」
留美が笑う。やっぱり可愛いんだよな。ホントにこんな子が俺に好意を寄せているなんてな、去年だったらまず信じていないところだが。
「八幡……私、八幡が好き。大好き。林間学校の時気にしてくれた。クリスマスイベントの時一緒にいてくれた。それにバレンタインの時も助けてくれた。私は、捻くれてて面倒くさくて不器用で、でも優しい八幡が大好き」
「……告白にしちゃ貶す言葉が多かった気がするが。ありがとう、留美。とっても嬉しい」
留美が俺の目を見ながら、告白をしてくる。実に情熱的で、俺のことが本当に好きなんだと、伝わってくる。
この状況でなければ、いうことなかったんだがな。
「答えは、まだくれないのはわかってる。だけど、八幡、私のお願い、聞いてくれる?」
「……内容によるが」
「キス、したい」
まただ。また留美のエロモードが発動した。
留美は上目遣いでこちらを見やる。蠱惑的と言っていい。今のおねだりなんかは耳から入って脳天直撃だ。
自然と目が引き付けられる。以前は拒否できたお願いだが、今はもう無理かもしれない。
留美の唇は小さくて柔らかそうで。今は首から下よりもそちらに集中してしまっている。
「八幡……いい?」
「……ああ」
覚悟を決めよう。俺は留美の肩に手を回し、顔を近づける。留美も上目遣いから見上げる顔に、キス待ち顔になる。
もともと距離はすごい近かった。示し合わせたわけではないがお互いに目を瞑り、俺と留美は真昼間から、比企谷家の浴場で、キスを交わした。
イエスロリータノータッチ。
この作品はフィクションです。マネしちゃいけません。