凌牙と花が愛し合っているのと同じ頃、観月小鳥は闇の中でフェラチオをしていた。
「ん……ちゅ……んんぅ……ちゅぷっ……ちゅぱっ」
しゃぶられていたのは、以前アンナの肉体をもてあそんだ、闇を操る男。男は恍惚とした顔で、自らの先端からの快感を享受する。
「おっ……おぉぅ……!」
「んっ……んぐぅ……」
「いいぞぉ……おぉぅっ!」
何度目かの射精による精液が、小鳥の顔面に放たれた。小鳥は今、風呂上がりで全裸だった。なので、その漆黒の精は美しく幼い肉体に直接当たり、その純潔を穢していく。
「ん……ごくっ……!」
「……ひひっ! スライム共も、君を味わえて悦んでいるぞぉ」
「……あ……」
硬く、触手のような形体になったスライムが、小鳥の脇をトントンと突つく。それは嬉しそうに自らを脇に擦り付け、高め。
──……びゅっびゅっ!!──
先端から、黒い液体が放出される。それが脇を穢し、胸を穢す。まだ満足できないのか、スライムは彼女の膨らみかけの果実をトントンと突つき。
「……」
小鳥は無表情のまま、それを握る。それは握られるとビクッと震え、小鳥に自らの願望を伝える。彼女はそれに従い、上下にしごく。するとそれはあっという間に。
──……どびゅっ!──
小鳥の胸、首、顔に、己を解き放った。彼女は虚ろな目で、頬にぶちまけられたそれを指ですくい、舐める。もはや彼女は、なぜ自分がこんなことをしているのかも忘れかけてしまうほど、闇に心を支配されかけていた。
「いや……いやぁ!」
「ひひ……!」
始まりは、入浴中、どこからか現れたスライムに手足を拘束されてしまったことだった。それは彼女のカラダを、じっくりと、隅から隅まで舐め回した。スライムは体温のような、たしかなぬくもりを持っていて、それは胸や脇の上で動く度、どんどん熱くなっていった。小鳥にはそれが不快だった。
──ビクッ……ビクンビクンッ!──
しかしスライムは彼女が嫌がれば嫌がるほど、そのカラダに触れる悦びを強く感じるかのように、動きを強めていった。そして、何かをその内に秘めたそれは、大きく脈打つ。それが何のサインであるか、小鳥は瞬時に悟った。
「いやぁ! 遊馬……助けて遊馬ぁぁっ!!」
「彼は来ないよ」
「いえ、来るわ! いつだって遊馬は私を……」
「来ないさ。だって」
男はタブレットのような道具を取り出し、小鳥にある映像を見せる。顔面蒼白。小鳥はそういった表現が適切とされるような顔になった。
「……え……!?」
そこには、リアルタイムの映像が流れていた。そこにいたのは遊馬、そしてもうひとり。
『あ……あっあっ!!』
『アンナぁ……おっぱい……ちゅっ』
『あっ! もう……遊馬ぁ……』
神月アンナ。遊馬に恋慕する、小鳥のライバル。彼女がそこにいた。遊馬はアンナに明らかにあまえていた。乳を吸い、優しく撫でられている彼は今、小鳥に見せたことの無い顔をしていた。
嫉妬。小鳥はいまだかつて感じたことのないほどの強い感情に、心を黒く染められていった。
『遊馬ぁ……』
『アンナ……』
遊馬は明らかにアンナに夢中だった。見ている方がうっとりしてしまうような濃厚なキスをした後、自分から、モノをアンナの豊かな果実の谷間に突っ込む。小鳥は自分の胸を一瞥し、その歴然たる差を、噛み締める。
遊馬がピストン運動すると、それは高鳴り、脱皮した先端が胸の隙間から顔を出す。アンナはそれを見ると、嬉しそうに目を細めて。
「……あむ」
それを、口に含んだ。モノが嬉しそうに脈打ったのが、映像越しでも伝わる。アンナによってしゃぶられている遊馬は、本当に幸せそうだった。胸の内で嫉妬の炎を燃やしながらも、映像に思わず見入ってしまう小鳥。そんな彼女を見て、男はニタニタと笑う。
「たしか、彼は今日は具合が悪くて学校を休んだったんだよねぇ?しかし……ひひっ、私にはとっても元気そうに見えるけどねぇ」
「あ……あ……!」
男の言う通りだった。今朝、小鳥が遊馬を迎えにいった時も、インターホン越しに、今日は具合が悪いと言われた。だから心配して学校帰りにまた遊馬の家を訪れ、見舞いのお菓子を渡していた。そして映像の中の部屋には、そのお菓子がある。これが今日の、今現在の映像であることは確かだった。
遊馬に嘘をつかれた。そのショックにうたれている彼女に、スライムの先端が差し出される。
「ひひっ! 君も寂しくなってきただろう?愛する男に裏切られて。……代わりといってはなんだが」
「い、いや……」
「まぁ、君の意思なんて関係ないんだがねぇ」
それは、小鳥の口の中に突っ込まれた。それは口内で動き回り、そのやわらかさ、あたたかさを味わう。アンナが遊馬のモノをしゃぶっているのを見せられながら、触手と化したスライムをしゃぶる。小鳥にとって、たまらない屈辱だった。
『んっ……ちゅ……れろ……んぐぅ』
『あ、アンナ……おれ……出るぅ……!』
『いいぜ……出してぇ……ちゅっ』
アンナが口をすぼめ、仕上げの快感を遊馬に与えると、小鳥がしゃぶっているそれも、同じことを求めるかのように、彼女の喉の奥を突く。
「んっ……んっんっ!?」
追い打ちをかけるように、手足を拘束していた触手が、硬さと面積をまし、足のそれはふとももで、手のそれは脇で、自らをしごく。いずれの触手も、自分のカラダを求め、快感に震えていることが、小鳥には分かった。
そして。
『アンナ……あっ……うぅっ!!』
「ん……んっ……んっんっんんぅっ!?」
遊馬がアンナの口に果てたのと同時に、触手も小鳥の喉の奥で果てた。
──どびゅっ!──
ふとももの上のモノもイき。
──びゅっびゅっ!!──
脇のそれもイった。ツーンと鼻にくるいやらしい匂いが、部屋中に染み渡る。
「あ……あ……あ……」
遊馬ではない者の精に汚れたことのショックで、正気を失いかけている小鳥。そんな彼女を、男は非常に美しいと思った。たまらず、自らのズボンを下げ、それを取り出す。
「……あ……」
「ここまでする予定ではなかったのだが……ひひっ!」
男は小鳥の秘所を見つめ、舌なめずりする。
『遊馬……来てくれ』
『あぁ……行くぜ……つっ!』
遊馬は、アンナの秘所へ己をあてがう。小鳥の目には、それがたしかに、アンナのナカへ入っていく様が見えた。そして同じように、男のモノが、小鳥に当たる。
「あ……いやっ……それだけはやめてぇっ!!」
「君がいけないんだよ。こんなにも魅力的なのがね。あ、でも、九十九遊馬は君とするよりアンナを選んだのか……」
「……っ!」
映像の中の遊馬とアンナが、ひとつになる。互いに腰を動かし、相手を気持ち良くさせる。ふたりはどこか慣れたように腰を振っていて、小鳥は、ふたりは何度も愛し合っているのだと知った。きっと朝から、もしかしたらもっと早くから、ずっと交わっていたのだと、直感で確信した。
「あ……おぉぅっ」
対して自分は、最も大事な部分をいやらしい男のペニスと触れ合わせている。屈辱だった。その屈辱は、憎しみへと変わっていく。それを察し、男は笑う。
「……ひひっ、私とするのがそんなに嫌かね?」
「そ、そんなの……!」
「だが私とすれば、君は特殊な力を得ることができるのだがねぇ」
「……え……あっ、ひゃんっ」
男は小鳥のカラダを撫でる。彼女のカラダのやわらかさ、幼いからこその魅力を再確認しつつ、男は告げる。
「素晴らしい肉体だぁ。君には何の不足もないよ。しかし、神月アンナは彼を満たす特殊な力がある」
「……胸のこと?」
「そうだね」
「胸なんて、成長すれば私だって……」
「九十九遊馬にとって重要なのは今さ。なんせ彼は、親がいない寂しさを常に抱えているのだからね」
「……!」
そう。遊馬の親は旅に出ていてずっといない。かけがえのない相棒も、闘いが終わった今は離ればなれ。遊馬は、孤独を抱えていたのだ。
「……で、でも、だからって、遊馬はそれを抱え込んで欲に溺れたりしない!」
「普段ならそうだろうねぇ。しかし、もし神月アンナに私の力を譲渡していたとしたら?」
「っ!?」
「彼は瞬く間に、その魅力に魅了されてしまうさ。彼が君を放り出してまでアンナとの交わりに溺れていること。これが、私が与える力の素晴らしさの何よりの証拠だよ!」
小鳥は、一瞬迷った。その力を受け入れてしまうか否か。そしてその一瞬の迷いを、闇は見逃さなかった。
それが、小鳥のナカに入る。
「あ……あっ!?」
「お望み通り力をあげるよ。その料金代わりとして……」
「い、いや……私はそんな力……」
抵抗虚しく、それは小鳥に深く入り込み、もう離れなくなっていた。
「……いい締め付けだぁ」
小鳥は男の言葉で、自分のカラダが男を受け入れてしまったことを実感した。夢でも幻想でもない痛み。そしてその痛みが最初だけで、途中からは別の感覚に変わっていく。まるでオトコとの交わりに快感を感じているようで、小鳥は自分のカラダにすら嫌悪感を抱いていた。
「さて……動くか」
「っ!?」
小鳥が言葉を発する前に、それは行われてしまっていた。上下に、小鳥のナカをかき混ぜるような腰の運動。小鳥のもっとも深いところまで到達したそれは。
「あ……あっあっあぁぁっ!!」
幼いその肉体に、己の熱さ、硬さ、雄々しさを、徹底的に刻み込む。全方位から圧迫され、高鳴ったモノは、もはや男自身にも止めることはできなくなっていた。
「最高だぁ……最高だよ観月小鳥ぃぃっ!!」
「いや……あっ……あぁぁんっ!」
遊馬とアンナも同じ状況にあった。
『アンナ……愛してるぜ』
『俺もだ……遊馬ぁ』
『……ちゅっ』
熱く、深いくちづけ。男はそれを真似し。
「小鳥……ちゅっ」
「んんっ!?」
小鳥の口に入り込んでくる、長い舌。口の中を舐め回される不快な感覚。嫌がる彼女の様が、男にさらなる快感を与え、舌の動きを強くする。
「ぷはぁっ。ひひ……あ……うぅっ!!」
「は……おぇ……あ……あぁっ!?」
モノは、最高潮の高鳴りの中にあった。
『遊馬の……ドクンドクンしてる……!』
『アンナ……お前のおかげで……俺ぇ……最高にぃ……っ!』
『小鳥よりも……?』
『え?』
男に激しく突かれ、自分を見失いそうになりながらも、なぜかふたりの会話の内容は、はっきりと小鳥の耳に入ってきていた。そして。
『小鳥の時より……気持ちいい……?』
遊馬は答える。
『……あぁ。気持ちいいぜ』
小鳥は、世界が終わったかのような絶望感を感じた。わかっている。小鳥が遊馬の立場でも、シている途中にあんなことを聞かれたら、遊馬と同じことを言うだろう。あれは目の前のアンナを傷つけないようにするためのもので、本当にアンナの方が自分より良いと思っているかどうかは分からない。
しかし、それでも。
「悔しいかぁ?観月小鳥ぃっ!」
「あ……あ……!」
「その悔しさを憎しみに変えろ……。そうした時、お前は最強の力を手に入れるんだぁ!」
「……力……」
「ひひ……うっ!」
もう、限界だった。
『アンナ……うぁぁっ!』
『ゆ……う……ま……あぁぁんっ!!』
「ひひっ……おっおっおぉぉっ!!」
「あ……あっあっ!」
カラダをくねらせるふたつの女体。高ぶるふたつのモノ。そして、その時を迎える。
『あ……あぁぁぁっっ!!!』
「は……あっあっあぁぁぁっ!!!」
ハートランドの夜、同時刻に、ふたつの花火が上がった。
『遊馬ぁ……へへ……』
「遊馬……ぁ……あぁ……」
同じ男の名を呟くふたりのオンナ。しかし、その内で渦巻いていた感情は、全く正反対のものだった。
「……」
小鳥は、うすれゆく意識の中で、これまでのこと、そして、これからすべきことを思い出した。
「……ぷはぁっ」
男のモノを吐き出す。さらに力強く、触手を引きちぎる。その力の強さに、男は少し驚いた様子だった。
「……ほう?」
「……ウフフ」
小鳥は微笑みながら、男のモノを握る。何度もイった後だというのに、綺麗な白い指にさすられてしまうと、それは何度でも高鳴ってしまう。それに、今の彼女には、さきほどまでは無かった、どこか妖艶な色気があった。
「ひひ……良いぞぉ……さぁ、私が与えた力で、私をもう一度気持ち良くしてくれぇっ!!」
「イヤ」
冷たく、力強く、男は、自分が支配していたはずのオンナから歯向かわれた。男は屈辱を感じる。
「……今なんと言った?」
「私に力を与えてくれたのは感謝してるわ。でも、あなたの相手をしてあげるのはこれが最後」
彼女は手で、モノを最高潮まで高める。
「な、なんだ……口ではそう言いながらも結局……」
しかし次の瞬間、彼女は、手を離し、その代わりに、触手がモノをつまんだ。
「……え?」
触手は自分の所有物。なのに、今はまるで、小鳥の意に従っているかのように、男と小鳥の間に割り込み、その接触を妨害する。
「な、なんだ……どうしたというんだ!?」
「私はあなたみたいな男にかまってる暇はないから。その子たちに可愛がってもらいなさい」
「ふ、ふざけるな……」
男は、刺すような痛みを感じた。触手に、腹を殴られたのだ。そして、首を絞められる。
「寂しい人ね。自力でオンナを惚れさせられないから、こんなやり方しかできない」
「ぐ……ぐが……」
「寂しがり屋らしく、自分のペットにイかせてもらうといいわ。ま、その前に逝っちゃうかもだけど」
「き……貴様ぁぁっ!!」
男は、闇に呑まれ、消えた。小鳥は風呂場から出て、服を着。
「……ふふっ」
その背から、黒い翼が生える。空を飛び、ある場所を目指す。
「……遊馬ぁ!」
今ここに、憎しみの炎から、女帝が誕生した。