---イッセー---
シーグヴァイラからの情報。アーシアは、匙とソーナとの間に出来た子供と結婚の約束がなされていて、匙の傍にいるらしい。さらに、匙の周囲の女性は全員全裸で、たとえ人妻であろうと匙に奉仕をしないといけないらしい。
匙のやつはハーレム王になっていた…俺がなるはずだったのに…
サーゼクスお兄さん達、前魔王はセラフォルーお姉さんを除いて、全員失脚して、僻地に幽閉されているらしい。
味方になってくれるかな?
「難しいな。イッセーの事を覚えていないだろうし。僕の事を恨んでいるしな」
シュウさんが難しい顔をして悩んでいた。
シュウさんのチームで全滅させることは簡単らしいのだけど、その後を考えると、この世界の者が中心になって、世界を変えていかないと、世界のシステムが維持できないみたいだ。
破壊神による世界のリセットであれば、始めからのやり直しになるので、問題は少ないらしいけど、この場合だと、他の世界で再生した僕は、この世界の者として産まれないらしい。
前者の方法であれば、僕は記憶の残っている者と暮らせるらしいので、シュウさんは難しい顔をされているのだ。
「デュリオのシャボン玉を、術式プログラムで再現するしかないかな。ヤマトの能力でつくれないか?」
シュウさんが、ヤマトさんに尋ねた。
「う~、神滅具は無理かな。神器ならつくれるけど」
ヤマトさんには『神器創造』という能力があるらしい。
「ヤマト、『夢喰い』で匙をどうにかできないか?」
「できるけど、匙の周囲はどうします?看護状態でつきっきりになるし。次に権力を握るのが、最悪なヤツだと堂々巡りです」
「う~む、シーグヴァイラ、匙の次の権力者って?」
「決まっていないわ。匙とソーナの間の子はまだいないし」
「子供がいないのに、アーシアの結婚だけは決まっているのか?」
「えぇ、アーシアを手元に置きたい方策よ」
アーシア…助けたい…
「兵藤君、焦るな!」
そうだけど…
「リアスの記憶を戻すか…ライザーがジャマだけどな」
「ライザーは俺に任してもらえませんか?」
シュウさんに直訴した。シュウさんは少しの間、考えこみ
「任せよう。黒歌、ギャスパーはアシストを頼む」
二人は頷いた。
「シーグヴァイラは無理しない程度に、情報を収集してくれ」
---バイパー---
一人で部屋に籠もり、作戦を練っていると、部屋に入ってくる者がいた。
「ねぇ、抱いて」
「はぁ?なんで?」
「あの時、私だけ蚊帳の外だった気がしていたの」
「それは…理由を話しただろう?」
「お願い…私に愛をください。私に愛を教えてください」
「シーグヴァイラ、愛はそういう物ではない。与えたり、教えたりする物ではないんだよ。たぶん、僕より君の方が一杯持っているんんじゃないのか?親の愛をねぇ」
「親の愛じゃなくて」
「親の愛に飢えている者の前で、そういう発言は止めてくれるかな。僕は欲しくても、もう貰えないんだから…それに僕はバイパーだ。愛を配る役目ではなくて、悪夢を届ける役目なんだからね」
シーグヴァイラは、全裸になり僕に抱きついて来た。僕の愛しい人とは違うシーグヴァイラ。肉付きが違う。スタイルも違う。別人と思えば抱けそうだけど…
「ごめん。今は無理だ。この世界が戻ったらにしよう」
この世界のシーグヴァイラは女装の男の娘なんだよ。本人も周囲の者すら女性だと思い込んでいるようだけど…はっきり言うと傷つけてしまいそうだから、口にしなかったんだけどね。
この世界から匙王がいなくなったら、抱けるようにTSさせてあげようっと…
---イッセー---
シュウさんが術式プログラミングを始めた。少し時間がかかるらしいので、シュウさん抜きで出来ることを考える。お兄さん達と逢えないかな?
でも、アザゼルですら俺の事を、いまだに思い出せないみたいだし…どうしよう。
---アーシア---
以前から夢に現れる人がいる。私の事をとても大切に思ってくれて、大事にしてくれる。私はその人とその人の両親と生活して、色々なことを学んでいるのだ。匙王に話したら、それは高校の時の匙王との思い出だと言う。
でも匙王は、私との出会いを覚えていないのだ。匙王は私の記憶を操作したのかもしれない。私の王子様は他にいるんだと思う。私を堕天使から救ってくれた王子様…
私の部屋に、珍しくゼノヴィアが来てくれた。
「なぁ、イッセーって言う名前に覚えはないか?バイパーと再会して以来、その名前が頭の中に出てくるんだけど、記憶にないんだ」
イッセー…懐かしい気がする。どんな人だったかが思い出せないけど。
そうそう、彼女に私が夢で見た事を話した。
「なぁ、アーシア。私は君と暮らしたことがあるかな?なんか、そんな気がするんだよ」
「暮らしたことはないはず。このお城で初めて会ったはずだから…ねぇ、ゼノヴィアは学校はどこだったの?」
「生徒会の会長だった。たしか、副会長が匙王だった。ただ、学校名が思い出せないんだ」
「私も、学校に通っていた気がするんだけど、学校名が思い出せないの」
「私の義姉がグリセルダだったんだが、なぜ天使が姉だったのかが思い出せない」
「なんで義姉って知ったの?」
「バイパーに言われたんだ。それで、グリセルダについて調べたら、私と同じ姓だったんだ…」
「バイパーかぁ。あれ?誰かに抱きついて話しを聞いていた気がする…誰だったんだろう?」
「アーシア、私は少し調べてみようと思う。過去を調べる行為は違法で、危険な行為だけど。けど、もし記憶になにかされて、大事な人を忘れていたとしたら…いや、知り合いだった人を傷つけてしまったとしたら、私は…」
「ゼノヴィア、何を悩んでいるの?」
「もう1つ、バイパーに言われたんだ。あの天使イリナは、私の昔の仲間だったみたいなんだ。アーシアもね。もしそうだとしたら…私は仲間の乳首を切り落としてしまった…」
ゼノヴィアはその場に蹲り、すすり泣いていた。そんな彼女の肩を抱き、口を合わせていく。彼女を押し倒せて、身を預けていく。
ペチャッペチャッ
濡れている花弁同士が合わさり音がする。私にできる事は、彼女を安心させることくらいだ。お互い、相手の胸を弄り、愛を確かめ合う。
ジュル…ゴクゴクン
私の唾液が彼女の口に移動し、彼女のノドを通っていく。今夜は朝まで一緒にいよう。
---イッセー---
イリナは精神ダメージが大きく、寝たきりだった。そして、男性恐怖症で、デュリオ兄ちゃん以外の男性は近寄れないでいた。
グリセルダさんも精神ダメージがひどいようだ。義妹のゼノヴィアがイリナの乳首を斬り捨てた現場にいて、そのシーンがたまにフラッシュバックして苦しんでいた。
匙の望んだことって、地獄じゃないか。昔の仲間同士で、そんな事をさせているなんて。小猫ちゃんもギャスパーも、匙に対して怒りMAX状態であった。
「旧魔王派の悪魔に願いを頼むって、転生悪魔として最低な行為だよね」
ギャスパーが怒りを露わにしていた。匙が今の立場でいる、始めの一歩は、悪魔と契約したことだった。願いは「兵藤一誠の暗殺」旧魔王派の悪魔も望むことだったので、匙は旧魔王派入りして、シュウさんに恨みを抱く破壊神シヴァの事を知り、「シュウさんの教え子の兵藤一誠の抹殺」を行ったようだ。
その後、そのグループは、その当時の魔王を陥れ、いなくなった俺の記憶の補填を匙がして、リアス達を取り込み、現在の体制にしたようだ。その後、「悪魔至上主義」を掲げ、悪魔上層部を味方につけて、人間界、天界を征服し、三種の王へと上り詰めたそうだ。
最高神の存在を知った匙は、今度はリアス達を使って、創造神、維持神、破壊神の抹殺を実行し、維持神以外は滅びの力で抹殺したようだ。
リアス…