シリアス書いてると、厨二病とコメディが邪魔してきます。
投稿してからミスを見つけるという。すんませんm(_ _)m
「ふぅ…」
「おりょ?どしたん」
「お姉ちゃん…」
「だいじょぶ?なんかあった?」
「ちょっと、昔を思い出しただけ」
「……ああ。今日は、大雨か~、……辛い?」
「ううん」
「……」
「彼に、また会えたから」
辛くなんてないよ、だって雨は、彼と私の出会いの日なのだから――
<<<<<過去!(本人実況・第一部)
彼を最初に見かけたのは、十に満たない歳の頃。
当時私は、あまり友達とおしゃべりをしたり、積極的に遊びに加わることはしなかった。少し大人し目な子供だったと思う…いや、その頃は夢があったから、眼中になかっただけかもしれない。一応スポーツは得意だったけど、それがきっかけになる事はなかった。なので、隅っこのほうで仲の良い娘と鉄棒で遊んだり、公園を走り回ったりして両親の迎えを待っていた。そんな私を彼は、ジロジロ見てきて声はかけてこない。なんなの気持ち悪い…。と、稀に見かけたけど、嫌な気にしかならず近寄ることはなかった。
けど後に私達の関係に大きな変化が起きる。
きっかけはたしか…、そう。うちの両親が陸上を進めてきてから、一年後くらいだったかな?
元々は、うちのお父さんが、陸上の顧問を務める中学の教員だったこともあって、休日に皆でジョギングしたり、家族全員が運動に付き合ってあげてる~みたいな雰囲気ができていたこと。
私と姉も走ったり、運動するのが好きだった。すると、娘二人共が走るのを好きなら陸上選手目指さないか?って感じで誘われた、私は二人でなら頑張れるかな?と思い始めることにした。
そして一緒に始めたお姉ちゃんは、数カ月で小学生陸上の大会に出場、優秀な成績を収めていた。
けど…、私に才能なんてなかった。
『彩ちゃん。もう遅いし、雨強くなってきたよ?帰ろう?』
『先、帰ってて』
『もう…』
彼女はずっと友達な娘だ。今でも親交が続いているから、もうそろそろ親友なんて呼んじゃっていいんじゃないかな?女の友情なんて続かないって言うけどさ、人それぞれって思いたいな!
でもそんな大切な友達の声に耳をかさなかった。この日の私は一生に一度の…、いや、一度目かな?二回目盛大にやっちゃったし、アハハ…。私はその日、親の言いつけも守らず、反抗期よろしく、雨の中でランニングしていた。
いつも練習に付き合ってくれる友達も、頑張る私に苦笑しかみせない父親も、姉ばかりに構う母親も、記録更新を笑顔で自慢してくる姉も!!周り全てが敵に見えた…。
この時降っていた鬱陶しい雨も、私を惨めにさせる要素にしか感じなかった。
ザッ――ドシャッ!!
『いっつぁ!…うぐぅ……』
今思えばバカだったと思う。けど私は姉に負けたくなかった。本当に、心底嫌いだった。たいした練習もせずに私を容易く置いていく、憎たらしい笑顔を向けて、記録を抜いてみろと言い放つ姉を…。
まぁ、全然勘違いだったけどね!(笑)今は仲良く二人暮らしだよ~!vv
『あぐぅ…痛い』
いつも練習で走ってるコースじゃなかった。前を見ていたようで、何も見ていなかったんだと、そう気づいた時にはもう遅かった。膝を大きく擦りむいていて、運悪くなにかに引っかかったのか、ふくらはぎがパックリと裂けていた。
パックリというが、後から聞いたところ子供心にそう思っただけで、実際は切り傷がついただけだったんじゃないか?だそうだ。あの流れる血も…ただのショックで、そう見えたものだったのだろうか?
どうであろうと、あまりの激痛に…、その時はもう走ることが出来なくなるかも知れないって思い本気で泣いた。
『うっ…ぐずぅっ。だ、だれかぁ…』
友達――もういない。通行人――ここは人通りが少ない。うちはあまり裕福じゃないから携帯なんて、買ってもらってない。もうダメなのかな?。あたしはどうなるんだろう?痛い…、それに、とても寒い……。
いつもならこんな時、親が探してくれるはずだ。でも、母は姉と食事へ。父は仕事が長引いていた。こんなことなら、意地を張らずに食事に付いて行けばよかったと思った。この時、そう考えても詮の無いことだった。
『ぁ……』
どのくらい時間が経っただろう?とても、とても長く感じた地獄の時間。もう声を出すことすら厳しい、手足なんて感覚がなかった。なんとなく、ここで終わるんだろう。そんな諦めが心を支配していた。そこに……。
彼は現れた…。
『よう。楽して死にたいか?それとも、…楽しく生きたいか?』
『……ぃっ、…ぁ…』
『今日は機嫌がいい。んで、お前は運がいい』
小さな身体には似合わない、力強く横抱きで抱えられる。なぜだか私は、絶対助かると安心できた。彼から伝わるはずのない、安らぐような体温を感じながら意識を投げ出した。
この後も彼は、何かを話していたような気がするが……。
『後はお前次第、足掻いてみせろ。……とかやべぇ、俺カッケェ!チート楽すういぃぃぃ!↑↑これは黒幕か、師匠フラグですわ(笑)』
===>>病院
『?』
『おっおい!気づいたのか!?』
彼の温もりが恋しくて、もっと感じさせて欲しくて、ずっと縋っていたくて……。
目を覚まし初めに見えたのは鶴。千羽鶴というが百個前後なのは見て分かる。これは同級生たちが頑張って作ってくれたそうだ。難病でもなかったのに…、多少の気恥ずかしさが残る。嬉しかったんだけどね。
揺すられる腕に気づき、声のする方に視線を向けると、父親と姉が砂漠でオアシスを見つけたような、自身の命が危険だったかのような、そんな反応を見せてくれた。後、母は寝ていた。
この時ようやく自分は愛されてるんだって、感じた私は大いに泣いたらしい。そして、泣き声で母親は起きた。
==>>>退院後~
それから私は、普通の生活にもどり、無理な練習も陸上へのこだわりもなくなった。これが良い事なのか、悪いことなのかは、今となっては些細なこと。でもけっこう長い間、元気はなかったかな。あのときは随分心配も迷惑もかけたなぁと思うよ。子供の空元気ほど痛々しい物はないと思うから。
彼に会いたい…
その日も公園に来ていた。周りの同年代の子に誘われるが、用事があるとずっと近くを探していた。
なんで私は仲良くなっておかなかったんだ!恩人になる人をずっと避けていたなんて!!…そんな後悔で、いつも泣きそうだった。いや泣いていたのかもしれない。
『最近は走ってないのか?』
『あっ…』
『汗か………pr…r…』
もう今日は帰ろうか?心配をまたかけるわけにはいかない。そんな考えで立ち止まった瞬間。あの時に聞いた、クラスの男子達なんかと違う、ちから強い、ずっと側にいたくなるそんな声が聞こえた。
目の前が涙で霞む、子供ながらあの時が最高潮の幸せだったと思う。テンションがあがり過ぎて、後半聞き逃してしまったのが今でも悔やまれる。
でも落ち込んでる場合じゃない、私はこの子と……。
『私とっ!友だちになってぇ!!』
そしてその日から、私の初恋が始まった。
直ぐ側に別れが迫っていると言うのに――
>>>>>回想完(第一部)!
「それで、なにか進展したの?」
「うっ」
「男なんて皆狼なの。待ってるだけじゃダメだよ!」
「お姉ちゃんだって…」
「私は良いの!」
「えー」
明日もまた一緒にお昼を楽しめるだろうか?
『女がいるだけで、飯は旨くなるんだよ』
明日も私の髪の毛に見とれてくれるだろうか?
『黒髪パッツンロングお嬢ってのは、養殖しないと出会えないのかねぇ』
明日もしっかり彼の言葉に反応できるだろうか?
『関西出身ってだけでボケを求められる。お前はツッコミの苦しみを味わえ』
明日も彼の前で私は《あたし》でいられるだろうか?
『根暗は卒業しろ。《あたし》って言え、幼馴染系活発少女目指そうぜ!』
彼の言葉、一つ一つが私になる。ふふっ重い女って思われちゃうかな?
いずれ私は、彼と結ばれると思う。契約や書類なんかじゃない、心と身体で。それまでに、私の素直な気持ちと、…あの時の気持ち《ありがとう》伝えられたらいいなぁ。
先ほどまで強かった雨は止み、隠れていた太陽がひょっこり顔をだす。まったく~、これは応援してくれてるってことなのでしょうか!
「あー、早く明日にならないかなぁ…?」
「月曜日が待ち遠しいなんて…青春してるね~」