※この作品はR-18です。

麻雀天使堕天計画   作:クラリス

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弘世菫-02(完全敗北結婚宣言)

「んっ、んっ、んっ……じゅる、じゅるるるっ、じゅるっ♡」

「おお……そうだ、その調子だ。舌を使ってカリを舐め上げろ」

 

 再びシュウヤの前に跪き、菫は彼のペニスを握り、しゃぶりついていた。もう、半日以上彼と同じ部屋で過ごしていた。その大半は、シュウヤに責められ喘がされた。ようやく体に力が戻ってきてからは、彼を満足させるために菫は口をすぼめ続ける。

 プライドは全てかなぐり捨てて、菫はシュウヤの指示通りにペニスを刺激する。血が沸騰するほどの屈辱を耐え、一心不乱に口奉仕に耽っていた。その甲斐あってか、短時間で菫の舌技は上達を果たす。彼女はこれっぽっちも望んでいなかったが、少なくとも今は、シュウヤのペニスが膨らみを見せるので喜ぶしかなかった。

 

「じゅるっ♡ じゅるるっ♡ んっ、むっ♡ じゅるうっ♡」

「いいぞ、もっとだ……もっと吸い付け……!」

「ほ、ほうっ♡ ほうかっ♡ ちゅるううっ♡ ちゅるううううううっ♡」

「お、お、お……っ」

「んじゅううっ♡ ろうらっ♡ ちゅるうううううっ♡ ちゅるるるるうううううっ♡」

 

 一際強く、バキュームフェラを菫は敢行する。自分の顔が酷い有様になっているのは分かっていたが、今更止める事などできない。

 

「イクぞ、菫……!」

「んむっ、んむっ、んむっ♡ ちゅうううっ♡ んっむう――っ?」

 

 がっしりと頭を掴まれ、口内に熱い精液が解き放たれる。生まれて初めて味わう男の白濁に、菫は目を白黒させた。だが、鈴口から大量の精液が全て吐き出されるまでシュウヤは菫の頭を離さなかった。

 

「ごほっ、ごほっ、ごほっ!」

 

 ようやく解放されると、菫はすぐに嘔吐いた。飲みきれるものではない。優しくシュウヤは彼女の背中をさするが、その瞳に宿るのは征服欲を満たした妖しい光。本来ならはね除けたい彼の手も、今の菫は受け入れるしかなかった。

 しばらくしてようやく呼吸が落ち着くと、菫はぎろりとシュウヤを睨み付けた。

 

「これで、条件は果たしたぞ……!」

「おお、怖い怖い」

「……少し休ませて貰う」

 

 短く言い残し、菫は立ち上がってその場を後にしようとする。有無を言わさないつもりだった。すぐにでも口をすすぎ、シャワーで身を清めたかった。しかし、がっしりとシュウヤは菫の腕を掴み取る。

 

「……離せ。まさか、このまま打つとは言わないだろうな」

「いやいや、流石に俺も休まないとまともに打てないからな」

「なら、何の用だ。一つ目の条件は果たしたはずだ」

「お前、あの彼に、『私は君を裏切らない』とか言ってただろう」

 

 何故その事を、と菫が問うよりも早く、シュウヤはにやりと口角を釣り上げた。

 

「さっきまで、この部屋でお前が何をしていたか……彼が知ったらどう思うだろうな」

「き……さまっ!」

「怒るなよ。この事はお前と俺しか知らない。俺達が黙っていればそれで良いんだ。まぁ、仕事はともかくプライベートでは俺の口は滑りやすいんだがな」

「ふざ……んんうっ♡ んっ♡」

 

 鋭い剣幕も、胸に手を回されると一瞬で崩れてしまう。未だ薬は抜けきらず、

 

「折角なんだし、一緒にシャワー浴びようぜ。……な?」

 

 菫に拒否権はなかった。

 制服を乱暴に剥かれ、狭いシャワー室に押し込まれる。シュウヤも丸裸になって、菫の体を抱きすくめた。

 

「あんっ♡」

「良い具合に育ったじゃないか。初めて会ったのはお前が十歳の頃か? あの頃からお前は生意気だったよなぁ」

「んぅふっ♡ また、お尻っ♡ んっ、んっ、んっ♡ やめ、やめろっ♡ んううっ?」

 

 浴室の戸に、菫は体を押し付けられる。シャワーの熱い湯が二人の体を打ち、絶えず洗い流すが同時に汗は止まらない。半透明の戸で乳房がぐにゃりと潰れ、淫猥な形となる。すぐにシャワー室は湯煙に包まれ、外からは何も見えなくなった。

 

「んっ、んっ、んっ♡ やめ、やめろっ♡ こんな事、こんな事っ♡」

「こんな事が良いんだろうがよ。いやはや、収穫にはまだ早いかと思ったが、中々どうして。このケツも実に肉付きが良い」

「うる、うるさいっ♡ なにが、肉付き、だっ♡ ん、ん、んっ♡」

「こんなに可愛らしく喘いでよ。いやらしく育ったもんだ」

「誰が、誰が、いやらしくだっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡ ――っ? や、な、なにをっ?」

 

 熱くて硬いモノが、股間に触れる。――先ほどまで、散々しゃぶり尽くしたそれだと理解するのにさほど時間はかからなかった。

 

「やめ……やめ、やめろっ! そ、それは、それはあっ」

「安心しろ、挿入れはしない。ぶち込む時は、お前が俺との結婚を決める時だ。今日のところは、こういう楽しみ方もあるって事を教えといてやる」

「は、あ……っ? ――んうっ♡ んうううっ♡ んっ、んっ、んっ♡ な、何をぉっ♡ 何をしているぅっ♡」

「スマタだよ」

 

 秘所の割れ目をなぞるように、シュウヤのペニスが往復する。醜悪な形状の一物から与えられる刺激はこれまで以上に、どこまでも甘美だった。

 

「んっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡」

 

 ペニスが割れ目をなぞられる度、リズミカルに菫は喘ぎを漏らす。箱入り娘として生まれ育った染み一つない白い裸身が、シュウヤの意思一つで揺れ動く。

 

「んっふっ♡ んっふっ♡ んっふっ♡ 熱くて♡ これ♡ 熱くて♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡」

「今のうちにしっかり予習しておけよ。これがお前の初めてを奪うんだ」

「だ……誰がっ♡ 誰が、お前なんかにっ♡ お前、なんかにぃっ♡ んっ♡ んっ♡」

「気持ち良い、んだろう?」

「良くなんかっ♡ なんかっ♡ お前、なんか――んんうううっ♡ いや、いや、いやだっ♡ んっ、んっ、んっ♡ ~~~っ♡ んっふぅううううっ♡」

 

 びくん、びくん、と菫は体を痙攣させ、絶頂を迎える。同時にシュウヤも果て、精液が中空に向かって放たれる。力が抜けた菫はその場に膝をつき、彼女の頭にシュウヤはシャワーを浴びせかける。長い髪を、水滴が滴り落ちる。乱暴な洗浄に、しかし菫は文句を言わなかった。言える体力など、残っていなかった。

 体から水分を拭き取り、呆然としながら菫は着替えようとする。だが、ぐしょぐしょに濡れてしまった下着の替えはなかった。仕方なく制服だけを手に取ろうとするが、その前にシュウヤから黒い輪のようなものを手渡される。

 

「これをつけろ」

「……? なんだ、これは」

「貞操帯だ」

「な、なに?」

 

 聞き慣れない、しかし知識としては知っている単語に菫は狼狽える。その間にシュウヤは菫にそれを取り付けようとする。

 

「や、やめろっ! そんなもの着けるな!」

「そんな態度だと、口が滑っちまうかもな。俺とお前が裸の付き合いをしたって事。ショックだろうなあ。仲の良い女を犯されまくった挙げ句、自分を裏切らないとまで言った女まで他の男に体を弄ばれてんだぜ」

「こ……このぉ……!」

 

 ふるふると菫は握り拳を揺らすが、シュウヤの手を止める事はしなかった。がちん、と鍵が閉じられる。もう菫の手では、取り外す事はできない。

 

「どうして、こんなものを……!」

「すぐに分かるさ。それよりも、次の勝負は明日だ。それまでしっかり休んでおけよ」

「……ふん」

「じゃあな」

 

 そう言い残すと、シュウヤはあっさりと去って行った。菫は眉を潜めるが、ともかく今は休息が必要だった。もう一度シャワーも浴びたかった。彼女はすぐに自分の部屋に戻る。

 シャワーを浴び直し、寝間着に着替えベッドに飛び込む。与えられた屈辱の極みに、枕を歯噛みして菫は耐え抜く。無理にでも寝なければいけない、と思っても中々眠りにつけなかった。

 だが、眠りを妨げる最大の要因は怒りではなかった。

 

「あっ……♡ んっ……♡」

 

 体が、火照る。一度はシュウヤによってイカされて落ち着いたと思ったが、薬の効果は全く切れていなかった。

 

「んっ……♡ んっ……♡」

 

 自分で自分の胸に触れ、昂ぶりを鎮めようとする。だが、足りない。どんどんどんどん、止めどなく熱が溢れ出てくる。今よりももっと強烈な快感を求めて、菫は指先を股間に伸ばした。

 

「……あ」

 

 だが、貞操帯がそれを阻む。どんなに強く指で押しても、びくともしない。外せない。一方で、体の熱はどうしようもなく高まってしまう。

 仕方なく、菫は胸を愛撫する。

 

「ん……♡ ん……♡ ん……♡」

 

 焼け石に水だが、しないよりはマシだった。どうすれば気持ち良くなれるか、彼女は知っていた。

 

「こ……う……♡ ん……♡」

 

 正確には、教え込まされていた。あの手は、確かこういう風に動いていた。奴は、こうして乳首を責めてきた。――そこまで考えて、菫はぞっとした。いつも想い人の手を夢想して行っていた筈の自慰行為。それが、いつの間にかシュウヤの手にすり替わっていた。

 

「う、うう……」

 

 悔しさに、菫は枕を殴りつける。だが、結局自慰行為は止められなかった。疲れ果てて眠りに落ちるまで、行為は続いた。

 

 

 

 

 

 

△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

 

 

 

 

 

 

 再戦の場に、菫はおろし立ての白糸台の制服で現れた。対戦相手達は、昨日と同じ。対面に座るのも、シュウヤだった。相変わらず高そうなスーツに身を包み、彼はにやりと笑って宣言する。

 

「ルールは昨日と同じ。和了はロンのみの麻雀だ。『当たり』と『外れ』の割合も同じだ。取引も、応じてやってもいいぞ」

「……誰が、貴様なんかに」

「昨日はあれだけ悶えておいてつれないなぁ」

「ふざけろ。さっさと卓に着け」

 

 視線だけで相手を射殺しかねない勢いだった。シュウヤはわざとらしい口笛を吹き、椅子を引く。

 

「分かってるな。この再戦でお前が負けたら、俺と結婚して貰う。そういう条件だ」

「絶対にお断りだ」

 

 吐き捨てるように言って、菫は牌を握った。後のない勝負。この男は、本気で自分を花嫁にするつもりなのだ。

 

(私は絶対に……お前を裏切らない)

 

 真に想う少年の笑顔を思い浮かべ、菫は彼に誓いを立てる。

 

「ロン!」

 

 絶対に、彼を救い出して見せるのだ。

 

「ロンッ!」

 

 こんな卑劣な男に、これ以上好き勝手されてたまるものか。

 

「ロン……ッ!」

 

 菫は連続和了を決めつつ、「外れ」は全て回避する。驚異的な集中力と、人並み外れた強運。罠を仕掛けたシュウヤでさえ舌を巻く強さだった。

 しかしながら、いつまでもそれが続くとは限らない。半荘四回は、果てしなく長い。

 

「今回は……『外れ』だな」

「くっ」

 

 突き出される、コップ一杯の水。この液体には、どこまでも悪辣な効能が眠っている。ある程度抜けたとは言え、今も菫の体は薬の効果で苛まれている。危険だが、耐え抜ける事を信じるしかない。ぐい、と菫は一気に飲み干す。喉で音を立て、彼女の体内に薬は飲み込まれていった。コップを机に置き、さあ次局だと菫は身を乗り出そうとするが、

 

「――っ? っ、んっ、んんんっ♡」

 

 ぶわりと汗が噴き出し、全身の毛穴が開く。肌の感覚がどこまでも研ぎ澄まされ、僅かな衣擦れでとんでもない快感が襲ってくる。

 

「んっ、んっ、んっ♡ んっ♡ 嘘っ♡ 嘘っ♡ これっ♡ 嘘っ♡ んっ♡ んっ♡ あっ、あっ、あっ♡ あ~~~っ♡」

 

 誰も、何も触れていないのに、菫はその場で絶頂を迎えた。貞操帯の下で、潮を吹く。

 

「はぁーっ♡ はぁーっ♡ はぁーっ♡ こ、これっ♡ はぁーっ♡ な、何をっ♡ 飲ませたぁ……っ♡ これっ♡ 昨日とは、ち、違う……っ♡」

「昨日とは違って即効性の媚薬だが、昨日のものとはタイプが違ってな。連続で服用すると、ヤバいらしいぞ」

「や、ヤバいって……っ♡ あっ、あっ、あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ また♡ また♡ くるっ♡ くるうっ♡ ~~~っ♡」

 

 二度続けて、男達の前ではしたなくイキ狂う。にやにやと笑われても、憤る余裕さえ菫にはなかった。

 

「ほら、早く配牌ツモれよ。時間稼ぎか?」

「う、るさ……んっ♡ んっ♡ うる、さいぃっ♡」

「そんな状態でまともに打てるのか?」

 

 問いかけられるも、菫はまともに答えられない。牌が残酷なまでに重たかった。二分以内に牌を切らねば罰符払いだが、動作だけでそれ以上かかってしまいそうになる。そもそも頭も上手く働いていない。

 

「く、っそぉ……♡」

「辛そうだね、菫」

「うる、さい……♡ んうっ♡ んうっ♡ うるさいぃい……っ♡」

「おいおい、そんな言い方はないだろ。良いモノがあるんだぜ」

「良い、もの……?」

 

 菫の問いかけに、シュウヤは液体の入った新たなコップを持ってきた。

 

「これを飲めば、今まで飲んだ薬の効能を中和できる」

「……どうせ、また取引なんだろう……?」

「いや、ただであげるよ。未来の妻が苦しんでいる姿を見るのも辛いしね」

 

 そう嘯くシュウヤだったが、これっぽっちも菫は信用できなかった。しかし今は、彼に縋るしかない。

 

「それを、飲ませて、くれ……♡」

「ああ。好きなだけ、飲みに来い」

 

 シュウヤはそう言うと、そのコップに入っていた水を口に含む。何を、と菫は声を上げそうになるが、一瞬遅れて彼の意図を理解した。シュウヤは、水を口に含んだものの飲み込んでいない。口の中に、残ったままだ。

 

「う、あ、あぁ……♡」

 

 菫は呻くが、シュウヤは答えない。その場を動かない。今にも飲み込んでしまいそうだ。

 

「――っ!」

 

 意を決して、菫は立ち上がる。そのままシュウヤの傍まで駆け寄ると、自分の唇を彼の唇に押し立てた。

 

「んむっ♡」

 

 大切な、大切な乙女のファーストキス。恥ずかしくて、想い人にはできなかった。やっておけば良かったと、深く後悔した。

 

「んむっ♡ んむっ♡ んむっ♡ んむっ♡」

 

 シュウヤの口内から、必死で解毒薬を吸い出す。少し苦いそれを、シュウヤはできる限り自分の口内に留めようとしていた。閉じられた口を開くため、彼の首に腕を回し、舌で入口をこじ開けようとする。傍目には、恋人同士の熱いキスシーンに見えることだろう。

 

「んむっ♡ んむっ♡ んむっ♡ んっむうっ♡」

 

 ようやくシュウヤの口内から液体を飲み干す菫だったが、今度はシュウヤが菫を離さなかった。シュウヤも菫の首に腕を回し、がっちりと固定する。

 

「んちゅっ♡ ちゅうっ♡ んちゅううっ♡ んちゅっ♡」

 

 絡み合う舌と舌。何故自分が舌を動かしているのかも、菫には理解出来なかった。ただただ、気持ち良かった。伝わる熱が、どこまでも心地よい。薬ではなく、唾液の交換が始まっていた。

 

「ちゅうっ♡ んむっ♡ じゅるっ♡ んんむうっ♡ んっむっ♡ ちゅううっ♡」

 

 びくびく体を震わせながら、菫はディープキスに耽る。体の昂ぶりが収まったかどうかの判断も、できる状態ではなかった。いや――はっきりと、彼女は興奮していた。シュウヤのねっとりとしたキスに、夢中になっていた。

 

「んっむっ♡ んっむっ♡ ちゅうっ♡ んううっ♡ んっ♡ んっ♡ ん~~~っ♡」

 

 一際強く吸い付かれ、菫は流されるままに舌を突き出す。じゅぷじゅぷと、唾液が泡を立てて溢れ出した。頭の後ろ側でぴりぴりとした電流が走る。

 

「んっ、んぅ、んううっ♡ んっむっ♡ んんうううううぅううぅうっ♡」

 

 長いキスの最後、菫はこれまでで一番の絶頂を迎えた。シュウヤに頭を抱きかかえられたまま、幸せそうに彼女は眉をハの字にする。

 そのまま菫はぐったりとシュウヤに体を預け――意識を失った。

 

 

 

 

 

 

△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

 

 

 

 

 

 

「……ん」

 

 次に菫が目覚めたのは、見覚えのあるベッドの上だった。昨日、シュウヤに散々嬲られた場所。白糸台の夏服のまま、眠りこけていたらしい。

 

「おはよう、菫」

「お、お前……っ!」

 

 背後からシュウヤに声をかけられ、菫はがばりと起き上がる。余裕たっぷりのシュウヤの笑顔に、どうしようもない嫌悪感を覚えた。彼はスーツから着替え、既にシャワーを浴びたのだろう、バスローブ姿になっていた。

 

「勝負は俺の勝ちだ」

「な、なにを言って……!」

「また途中で続行不可能になっただろう。今回も三時間ほど寝込んでいたぞ」

「う、嘘だっ」

「残念ながら、嘘じゃない」

 

 ぎしり、と音を立ててシュウヤはベッドに腰掛ける。

 

「覚えているな。今回の勝負でお前が負けたら――結婚して貰うという約束を」

「だ、誰が、お前なんかと……!」

「約束は、約束だ。今回ばかりは、守って貰うぞ」

「いや、嫌だ……っ! あんな結果、私は認めないっ! もう一度、もう一度私と勝負しろ!」

 

 シュウヤは大袈裟に肩を竦めて言い返す。

 

「雀士らしくない……いや、お前らしくないな。結果を受け入れろ。お前は俺結婚するんだよ」

 

 そして、彼は一枚の紙を菫に差し出す。それは、結婚届だった。必要事項は既に記入されている。――妻の名前欄以外は。

 

「書け」

「ふざけるなっ!」

「書かなければ、彼に全部バラすぞ」

「お、前っ……!」

「良いから、書け。これでも譲歩してやってるんだぞ」

 

 シュウヤの鋭い眼光で睨まれ、菫はぞくりと背筋を凍らせた。このまま手を出されるのは、自分だけでは済まない。そう理解し、菫は諦めた。

 失踪扱いされているだろう自分がこの結婚届けに名前を記入したところで、届け出されるわけがない。大体未成年の菫では親の承諾が必要だ。しかしながら、これに名前を書かされるという行為が菫の心をへし折っていく。本来なら、幸福を感じながら書くものなのだから。

 

「う、うぅっ」

 

 涙だけは流すまいと、必死で菫は耐える。書き慣れたはずの自分の名前を書くのに、一分以上かかった。

 

「書いた、ぞ……っ!」

「ようし、よし」

 

 満足そうに結婚届けを受け取ると、シュウヤは机上にそれを置く。既に菫のプライドはずたぼろだったが、シュウヤがこれで終わるわけがなかった。

 

「さて、今度はお前の口から宣言して貰おうか」

「な……なんだと……?」

「俺が満足するように、しっかりと考えて言えよ」

「は……? ――なっ!」

 

 急に肩を掴まれ、菫はベッドに押し倒される。見上げた先には、すぐにシュウヤの端正な顔があった。

 

「菫。俺との永遠の愛を、誓うか?」

「~~~っ、お前、は……! どこまでも……!」

「誓うか?」

 

 菫の悪態は無視し、シュウヤは繰り返し問いかけてくる。菫はぎゅっと目を瞑り、掠れる息と共に、か細い声で言った。

 

「……誓う」

「もっと大きな声で」

「…………誓うッ!」

「何を誓うか、お前の口からはっきりと言え」

「お、お前とのけ、結婚を――」

「名前で呼べ」

「……っ! わ、私、弘世菫はっ! 武藤シュウヤさんと、結婚する事をっ! 永遠の愛を!ここに、誓いますっ!」

 

 最後は半ば自棄になりながら、菫は叫ぶように言い切った。ようやくシュウヤは満足したのか、ゆっくりと頷く。

 

(すまない……すまない……! 須賀君……!)

 

 もう、溢れる涙を止められなかった。悔しさと怒りの感情が、ぐるぐると菫の中で渦巻く。他の少女達と同じ道は辿らないと決めたはずなのに。決して裏切らないと誓ったはずなのに。実際に誓わされたのは、あれだけ嫌悪していた男との愛だった。

 

「俺も愛してるぞ、菫。お前は俺の第一夫人にしてやるから、喜べ」

「なにを、勝手な事ばかり言ってるんだお前はっ!」

「夫に対する言動とは思えないな。まあ、これから追々教え込んでいくとして……ひとまずは、新婚初夜だな」

「なっ、おま、そんな、ことっ!」

「お前は俺の妻なんだから、当たり前だろ?」

「ふざけ――んむっ♡」

 

 怒りの声は、甘い口づけで封じられた。ちゅうちゅうと吸い付かれ、先ほどの接吻を思い出させる。薄らいでいた筈の体の疼きが、一気に湧き上がる。

 

「んむっ♡ んっむっ♡ んちゅうっ♡ んっむうっ♡」

 

 菫の口内を、所狭しとシュウヤの舌が這いずり回る。押し返そうとする菫の舌も絡み取られ、抵抗などまるで無意味だった。

 

「んっむっ♡ んっむっ♡ ――ぷはっ♡ 貴様……ッ!」

「相変わらず甘い口だな、菫」

「薬はっ、薬は中和されたんじゃ、ないのか……っ♡」

「んー、結構な量飲んでたからな。そう簡単には全部中和できないと思うが……なんだ、気持ち良かったのか?」

「っ!」

 

 顔を真っ赤にして、菫は顔を背ける。言葉よりも、雄弁に答えていた。

 

「そう言えば……こっちを開いてやらないとな」

「えっ、あ、あ……っ♡」

 

 スカートをまくり上げられ、淫靡な貞操帯が露わになる。漏れ出た愛液で、太股までぐっしょり濡れていた。にやりとシュウヤは笑うと、貞操帯に鍵を差し込んだ。菫は腕で視界を隠すが、股間に冷たい空気が流れ込んできて貞操帯が開かれた事を理解する。

 

「うっわ、濡れ濡れだな。この調子じゃ昨日から随分溜まってたんじゃないのか。薬も飲んでたしな。オナニーしたんだろ?」

「お、オナニーなんてしていな――んっ♡ んんっ♡」

 

 秘所の入口を擦られ、菫は顎を上げる。

 

「夫の質問には、正直に答えるんだぞ」

「んっ、んっ♡ んっ、んっ、んっ♡」

「オナニー、したんだろ?」

「したっ♡ したからっ♡ やめ、やめろっ♡」

「やめられないな」

「んっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡」

 

 シュウヤの指先が菫の膣を掘り、ぐちゅぐちゅと水音が響き渡る。次から次へと愛液が溢れ出し、いつまで経ってもシュウヤの指を濡らし続けた。

 

「こっちも」

「んっ♡ んっ♡ え、あ、あっ♡」

 

 セーラーワンピースのリボンを抜き取られ、胸部をはだけさせられる。秘所への愛撫は続けられながら、ブラのフロントホックまで外される。桃色の乳首がぴんと勃つ乳房に、シュウヤの手が伸ばされた。ぐにゃり、と形の良い胸が潰される。

 

「あうっ♡ んっ♡ んっ♡ む、うっ♡ そ、そこっ♡」

「ここが良いのか?」

「んっ♡ んっ♡ 良くなんかっ♡ 良くなんかっ♡ んっ♡ だめっ♡ だめだっ♡ 同時はっ♡ だめだっ♡ ~~~~~っ♡ んうぅうっ♡」

 

 愛撫だけで軽い絶頂を迎え、菫は口端から唾液を漏らす。羞恥によって両手で顔を覆い隠すが、シュウヤはそれを剥ぎ取って無理矢理唇を奪う。

 

「むっうっ♡ んっむっ♡ じゅるっ♡ じゅるうっ♡」

 

 今度は一方的なキスではなかった。無意識の内に、菫からも舌を絡めていた。雌としての本能が、彼女を突き動かしていた。

 

「じゅるるっ♡ んっむっ♡ んっむっ♡ じゅるるるっ♡ ――んっぷ……♡」

「……ふぅ。もう充分過ぎるほどだな」

「はっ♡ はっ♡ はっ♡ はっ♡ ……ぅ、え?」

 

 シュウヤの愛撫が突然止まり、菫の瞳に困惑の光が点る。構わずシュウヤはバスローブを脱ぎ去り、屹立した一物をさらけ出す。目的は、語るまでもない。

 

「さぁ、いくぞ」

「や……やめろ、やめろやめろやめろっ!」

 

 自分の立場も忘れ、菫はいやいやと首を振って逃げ出そうとする。しかしシュウヤにのし掛かられた状態ではそれも叶わない。膂力は女子の中でも強い方だが、相手も体勢も悪かった。それでも必死で藻掻こうとするが、ひたりと亀頭の先端が処女の入口に触れた瞬間、菫は恐怖で動きを止めた。

 

「う……あ……♡」

「嬉しいよ、菫。この日をずっと夢見てきたんだから」

 

 優しく、菫の頭をシュウヤが撫でる。それをはね除ける元気も、菫にはなかった。甘い声で、彼は菫の耳元で

 

「お前の初めては……俺が貰う」

「すが、くん……」

「二度とその名前、口にできないようにしてやる」

「ん……っ♡ んん……っ♡」

 

 スカートの下で、ゆっくりと、確実に膣内にシュウヤのペニスが埋め込まれていく。異物感はあったが、充分に濡れそぼった膣は菫の意思に反してするすると凶悪な一物を咥え込んでいった。

 亀頭の先端が、最後のひっかかりに達する。察した菫が顔を背けようとし、

 

「んちゅっ♡」

 

 シュウヤのキスで、阻まれた。そして――貫かれた。

 

「あ、う……っ♡」

 

 処女の証が、太股を伝って落ちる。シュウヤは構わず、奥へ奥へと突き進んだ。

 

「どうだ、菫」

「ん……う……♡」

「お前はもう、俺のモノだ」

 

 処女を奪われた痛みよりも、シュウヤからかけられる言葉の方が菫にとって辛かった。ペニスから送り込まれる熱が、菫をさらに昂ぶらせる。二人はしばらく繋がったまま見詰め合っていたが、先に動いたのは勿論シュウヤだった。

 

「そろそろ良いか」

「ん、ん、うっ♡ うふぅっ? あっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 ゆっくりと、シュウヤが腰を振り始める。途端に、眠っていた菫の快楽神経が強制的に目覚めさせられる。

 

「ペースアップしていくぞ……!」

「え、えっ♡ ん~~~っ♡ あっ、あっ、あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ なにっ♡ なんだこれはっ♡ なんなんだっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あ~~~っ♡」

 

 これまでの快感が何だったのかと思えるくらいに、シュウヤのストロークは菫を翻弄する。あっという間に絶頂まで導かれてしまう。

 

「さっきまで処女だったとは思えない乱れっぷりだな」

「う、うぅ……♡ やめろ、もう、やめ――~~~っ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡ ん~~~っ♡」

 

 拒絶の言葉さえ、ままならない。長大なペニスの先端が子宮の入口を突かれる度、菫ははしたない嬌声を上げてしまう。

 

「んっ♡ んっ♡ んっ♡ これっ♡ これっ♡ んっ♡ んっ♡」

「ははは、あのクールなお前が可愛いもんだな。俺の妻としての自覚が出てきたか?」

「んっ♡ んっ♡ んっ♡ ……く、うっ♡ だ、誰が……!」

 

 悦楽地獄に落とされながらも、菫は気丈にも言い返す。ほう、とシュウヤは一度腰の動きを止めた。

 

「まだそんなことを言う元気があるのか」

「あ、当たり前、だ……! 何もかも、お前の言うとおりになると思うなよ……!」

「ほぉ」

 

 すぐ近くでにたにたと笑うシュウヤに向けて、菫は毅然とした態度を取ろうとする。

 

「私はお前なんかに屈さな――あっ♡ あっ♡ あっ♡ それっ♡ あっ♡」

 

 しかし、一度シュウヤが腰を振るだけで菫の口から漏れ出るのは、喘ぎに変わってしまった。引き締めたはずの表情も、緩んでしまっている。

 

「私はお前なんかに? なんだって?」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ ん、んっ♡ ……く、くそ、私はお前なんかに、屈さないと――あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 菫が言い返そうとする度、シュウヤは強く腰を打ち付けた。そして彼女が軽くイクのを確認してから、腰を止める。

 

「はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」

「どうした? 何か俺に言いたい事があるんだろ?」

「この程度で、私を思い通りにできると――やっ♡ んっ、んっ、んっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 完全に弄ばれていた。しかし生真面目かつプライドの高い菫は、何とか言い返してやりたいという想いで一杯だった。

 

「貴様のやってる事は無意味――あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ そこっ♡ そこっ♡ 奥っ♡ 奥ぅっ♡ すごっ♡ すごすぎるっ♡」

「ははは、面白い娘だよお前は」

 

 嘲弄も、耳に届かない。ペニスで突かれる悦びに、身を任せるしかなかった。降りかかるキス、胸への愛撫も菫の興奮を高めていった。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ だめっ♡ もうだめだっ♡ イクっ♡ イクっ♡ こんなやつにっ♡ イカされるっ♡」

「ああ、イケ、イっちまえ……!」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ いやっ♡ いやあっ♡ イクっ♡ イクゥううううっ♡」

 

 思い切り背中を仰け反らせ、菫はアクメを迎える。視界が真っ白になり、何も考えられなくなる。ただ、膣内に注ぎ込まれる熱い液体の感触だけは理解できた。

 

「……はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡ なんだ……っ♡ なんだったんだ、これは……っ♡ はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」

「それが女の悦びだよ。お前が傅く相手は俺だという事が、ようく分かっただろ?」

「はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡ ふ、ふざけるな……! はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」

「まだそんな事を言える元気があるのか」

「あっ♡」

 

 一度シュウヤは、菫からペニスを引き抜く。一瞬菫は物欲しそうな表情を浮かべるものの、体位を変えられ、すぐさま再挿入された。

 

「んっ♡ んっ♡ や、やめっ♡ こ、こんな格好っ♡ ――あっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 両肘両膝をベッドに着き、後ろから突かれる。まるで獣のような格好に菫は拒否感を示すが、シュウヤが腰を振り始めるだけでもう何も言えなくなった。ぎゅっとベッドのシーツを掴み、必死で耐え抜こうとする。だが、シュウヤはさらに非道な事を企んでいた。

 喘ぐ菫の傍に、携帯電話が投げられる。既に、電話が発信されていた。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ はっ♡ はっ♡ な、なんだ、これは……っ?」

「ほら、さっさと取れ。相手が出ちまうぞ」

 

 半ば無意識に、菫は携帯を耳に当てる。コール音。一体、どこに繋がるというのか。

 ぷつ、という音と共にコール音が途絶え、相手側が電話に出る。

 

『……もしもし』

「っ? ~~~っ!」

 

 その声を聞いた瞬間、菫は驚愕で叫びそうになった。聞き間違えるはずがない。想い人の、彼だった。すぐに通話を止めようとする菫だったが、

 

「すぐに切るなよ。ちゃんと会話をやり通せ」

 

 背後からシュウヤに脅されて、手を止めざるを得なかった。

 

(この状態で、彼と話せと言うのか……!)

 

 まだ、菫はシュウヤとしっかり繋がっている。あまりに残酷な仕打ちだった。

 

『もしもし? どなたですか?』

 

 電話の向こうでは、不審に思った彼が繰り返し問いかけてくる。彼と話さなければならない。だが、この現状を知られるわけにはいかなかった。

 

「も、もしもし……須賀君、か」

『あ、弘世さんですかっ』

 

 彼は、喜色ばんだ声を上げた。自分への信頼が籠もっているのを実感し、菫は喜びながらも苦渋を味わっていた。

 

『どうしたんですか? 急に電話なんて……』

「あ、ああ……なんとか君と通話する権利が得られてな……んっ♡ 声だけでも、聞きたいと思ったんだ」

『弘世さん……』

 

 優しい彼の声に、菫は一瞬心が暖かくなる。しかし、

 

「んうっ♡」

 

 後ろから小突かれるだけで、思わず喘ぎを漏らしてしまう。

 

『どうかしました?』

「あ、ああ、いや、ちょっと風邪っぽくてな……喉が……ん、んっ♡」

 

 菫の言い訳を嘲笑うかのように、シュウヤはペニスを動かす。思い切り声を上げたいところだが、必死で我慢した。

 

『大丈夫ですか? 俺が言うのも何ですけど、体には気をつけて下さい』

「ああ……ありがとう。君の声を聞いて、元気が出たよ――んっ、んっうっ♡」

 

 彼へのお礼も、締まらない。正直言って、電話口の向こうよりもすぐそこで繋がっているシュウヤのペニスの方が気になって仕方がなかった。

 

(早く、早く終わってくれ……!)

 

 聞きたかったはずの彼の声、本当ならずっと話していたい相手。それなのに今は、すぐにでも切ってしまいたい。

 

『弘世さん』

「な、なんだ? んっ♡ どうか、したか?」

『俺、弘世さんを信じてますから。だから、絶対諦めません』

 

 本来なら、喜ぶ場面だったろう。彼からの信頼は、何よりも嬉しかっただろう。だが、この現状。背後にシュウヤがいる今。却って菫の罪悪感を、煽る結果になった。

 

『……弘世さん?』

「あ……ああ。んっ、んっ♡ 大丈夫、大丈夫、だ。んっ♡ 信じていてくれ。んっ♡ んっ♡ わ、私が君を助け出す、からっ♡ んっ♡」

『はいっ』

 

 どんどん、シュウヤの腰を打ち付ける速度が上がっていく。これ以上は危険だった。我慢すればするほど、内に快感が溜まってしまう。

 

「んっ♡ んっ♡ ……す、須賀君」

『なんですか?』

「大好き、だ。待っていてくれ」

『……はいっ!』

 

 その会話を最後に。

 菫は携帯電話を切り、それを投げ捨てる。

 

「~~~~~っ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あ~~~~~~っ♡」

 

 耐えてきた快感が決壊し、菫は本物の獣のように喘ぎ叫んだ。薬でも味わえなかったような悦楽が、彼女の体と心を支配する。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ もうっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ もうっ♡ これっ♡ これぇっ♡」

「おいおい、電話切った途端これかよ。大好きな彼はどうした?」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ やめっ♡ やめっ♡ 言わないでくれっ♡ 頼むからっ♡ 言わないでくれっ♡」

「だったら認めるんだな。滅茶苦茶気持ち良いんだろ、これが」

 

 ずん、と強く突かれ、菫は想い人には絶対に聞かせられないような艶声を上げた。

 

「あーっ♡ あーっ♡ あーっ♡ 良いっ♡ 良いっ♡ 気持ち良いっ♡ 認めるっ♡ 認めるからっ♡ 気持ち良いっ♡」

「何が気持ち良いんだ?」

「突かれるの♡ 突かれるのが♡ 良いんだ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ これっ♡ これっ♡」

「ようやく素直になったな」

「すご♡ 武藤さん♡ 凄い♡」

「ああ、お前なんかとは家柄も人間としても格が違うんだよ!」

 

 恨みたっぷりに、シュウヤはペニスを突き込む。コンプレックスが顔を覗かせていたが、今は確かに彼が菫を支配していた。

 

「お前如きが俺との婚約を断るなんて良い度胸だよなぁ!」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ だって♡ だってっ♡ 私は♡ 須賀君がっ♡」

「そんな言葉を聞きたいんじゃねぇんだよ、ああ?」

「ごめん♡ ごめんなさい♡ 私が♡ 私が悪かった♡」

「何が悪かったんだっ?」

「武藤さんと♡ 一方的に婚約破棄して♡ 悪かった♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 にたりとシュウヤは笑う。ずっと彼は、この時を待っていた。

 

「彼を裏切るなんて、最低だな」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ 言わないでっ♡ 言わないでくれっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

「まぁ良いさ。それと、ちゃんと俺の事は『あなた』って呼べよ。いつまでも他人行儀じゃ締まらないからな」

「はいっ♡ はいっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ 分かったっ♡ 分かったからっ♡」

「口の利き方もその内教えてやらないとな」

 

 シュウヤは嗜虐的な笑みを浮かべて、さらにストロークを速めていく。菫は涙と涎を零しながら、自分も腰を動かし始めていた。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ くるっ♡ またくるっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ だめっ♡ だめなのにっ♡ 白いのっ♡ くるっ♡ 頭っ♡ おかしくなるっ♡」

「大丈夫だ、そのままイケ……!」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あーっ♡ あーっ♡ あーっ♡ もうっ♡ あーっ♡ ~~~~~っ♡ あぁあああっ♡」

 

 あまりの快感に、菫はうっとりしながらエクスタシーを迎えた。ぎゅっと膣がペニスを締め付け、流し込まれる夫の精液を最後の一滴まで絞り取ろうとする。

 

「あ……はぁ……♡」

 

 長い、長い絶頂から戻ってきた時、菫はだらしない笑みを浮かべていた。もう、何も考えられない。考える力はない。

 しかし、シュウヤは容赦しない。再び体位を変え、今度は対面座位で菫を犯し始める。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ もうっ♡ またっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」

「もう一回この状態であいつに電話するか? キスしながら話すというのもアリだな」

「やっ♡ やめろっ♡ それだけはっ♡ やめろっ♡」

「分かった分かった、それじゃあ次のお楽しみにとっておくとするか」

 

 シュウヤは笑う。菫は涙する。

 夫婦の性交は一晩中続いた。




次は渋谷尭深です
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