麻雀天使堕天計画 作:クラリス
神代小蒔は、昼間は麻雀でクレジットを稼ぎ、夜はケンジと共に過ごす日々を送っていた。単純な雀力なら小蒔に及ぶ者はそうそうおらず、クレジットは順調に稼いでいた。しかしながらそのほとんどを、小蒔はケンジのために使っていた。ケンジのための食事。ケンジのための服。ケンジの恋人を助けるための資金としての貯金。それから、ケンジを悦ばせるために自分への投資。残ったほんの僅かなクレジットを、京太郎救出のために使っていた。
京太郎への想いが消えたわけでは無い。しかし彼のための投資は、自分への言い訳ということに小蒔は薄々ながら気付いていた。気付いていたが、行動には出なかった。今のこの生活が壊れてしまうことを、彼女は恐れていたのだ。
「ケンジさん、あーん」
「あーん」
ケンジのために小蒔自ら作った手料理を、彼の口へと甲斐甲斐しく運ぶ小蒔。彼のために尽くすことが、とても幸福だった。今まで誰かに尽くされてくるばかりであった小蒔にとっては、新鮮な想いだった。
「美味しいよ、小蒔」
「ありがとうございます」
主人に傅く貞淑な人妻のような態度を小蒔は取る。もっともまだ十七にも満たない少女だ、元々の初々しさも手伝って、さほど大人びては見えない。
食事を終え、食器を片付け終えるとケンジの部屋でテレビを見る。ただし、外界の情報は許されないため、通常の放送は入ってこない。
二人で見るのは、少々アダルティックな番組だった。特殊なプレイ内容に始まり、男への奉仕の仕方などを説明されていく。本番もなしで局部も隠されているが、実演らしきものもあった。さらには様々なシチュエーションが組み込まれたドラマ。霧島神境では決して許されなかった情報が、小蒔の中に入り込んでくる。
「小蒔……」
「ケンジさん……」
テレビ番組を棚上げして、ケンジが唇を寄せてくる。小蒔は当然のように、それに答えていた。ちゅ、と優しく唇が重なる。
今日は、永水女子のセーラー服を着せられていた。白と赤の、巫女服を思わせるカラーリング。小蒔の豊満なバストがぴっちりと、強調されていた。優しくケンジの手がそこに添えられる。小蒔の手が彼の手首を掴もうとするが、形だけの抵抗だった。
「んちゅ……♡ ちゅ♡」
「小蒔の唇、柔らかいね。いつも俺のために綺麗にしてくれてありがとう」
「……は、はい、ん、ちゅ♡ んっ♡ んっ♡ そ、こっ♡」
ケンジのためという言葉に、一瞬京太郎の顔が過ぎったが、乳首を抓まれて小蒔は悶える。それだけでじゅん、と秘所が濡れた。ここのところペッティングばかりで挿入されていない。知らず知らずの内に、彼女は欲求不満になっていた。もっとも今は、
「んっ♡ んっ♡ んっ♡ け、ケンジさん……♡ き、きすを……♡」
「分かってるよ小蒔」
「ん――♡」
彼にキスをされるだけで幸せになれる。肉欲ではなく、愛情で繋がっていると小蒔は感じていた。もっともケンジは、目を瞑ってキスに耽る小蒔を嘲笑うかのような目で見つめていた。もちろん彼にとって小蒔は大事な嫁巫女である。だが、全ては彼の欲望を満たすために他ならない。その分、小蒔への執着は非常に強いのだが。
ロングスカートの中に手を突っ込まれ、さらに下着をずらし中指で秘所を刺激される。小蒔はトロ顔を晒しながら喘ぐ。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ いけません♡ そこ♡ そこ♡」
「もうぐっしょり濡れてたね」
「はっ♡ ふ、うっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ やっ♡ いけません♡ もう♡ もう♡ もう小蒔♡ イっちゃいます♡」
「速いね。えっちだな、小蒔は」
「う、ううううっ♡ い、言わないで下さいぃ……♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」
「褒めてるんだよ」
「んううううっ♡」
秘所と乳首の二点責めにより、小蒔は軽く絶頂に達した。多幸感に包まれながら、ぐったりとケンジの腕の中に身を任せる。しかし体の疼きは、収まらない。むしろより強くなっていた。
しかしケンジは優しく小蒔の額にキスをしたり、ゆっくりと胸を揉むばかりで、小蒔の疼きは高まるばかり。発散させてもらえない状況が続く。
「シたいのかな?」
「っ」
内心を言い当てられ、小蒔はびくりと震える。それから顔を真っ赤にして――悩みながらも、こっくりと頷いた。
「それじゃあさ、小蒔。この間見た番組でおねだりしてるシーンがあっただろう。あれみたいに、おねだりしてみせて」
「え、あ、あれですか……っ?」
「そう、あれ」
思い出すだけで、頭がくらくらする。なんてはしたない、そして自分の立場と大切な彼を貶めるような言動。本来なら絶対にしない、してはならない。
けれども、ケンジのためなら。ケンジがそう望むなら。
「け、ケンジさん……♡」
「どうしたんだい、小蒔」
白々しく嘯く彼に向かって、小蒔は淫らな笑みを浮かべる。
「こ、小蒔は、ケンジさんのおち、おちんぽに、めろめろなんです……♡ ケンジさんにエッチにされた、淫乱巫女なんですぅ……♡ ケンジさんのお、おちんぽで私のあそこを、一杯突いて下さいぃ……♡ そ、そして……」
一瞬、小蒔は躊躇いを見せた。しかし結局、その言葉を口にしていた。
「あの人を、忘れさせて下さい……♡」
「良いよ、小蒔」
「あっ♡」
ソファの上に押し倒される小蒔。ケンジは赤のロングスカートをまくり上げ、純白のパンツを下ろす。
入口に宛がわれるのは、ケンジの長大なペニス。見なくても、伝わってくる熱だけで小蒔はうっとりとなった。
「け、ケンジさん……♡」
「どうしたんだい?」
「私で……慰めになるのなら、いくらでもお相手します……♡」
「……嬉しいよ、小蒔」
「――んっ♡」
ずぶり、とペニスが挿入されていく。霧島神境の姫巫女による献身は、どんな男でも激しく興奮させる。それは、様々な女性を食ってきたケンジでも――それこそ他の六女仙を犯したケンジでも、例外ではなかった。
「また一つになれたね……」
「は、はい……♡ やっぱりケンジさんの、素敵です……♡」
「おちんぽ、だろう?」
「あんっ♡」
強く突かれながら注意され、小蒔はか細く鳴く。ふー、ふー、と息を荒げながらも、小蒔は、
「おちんぽ♡ ケンジさんのおちんぽ、素敵ですっ♡」
「よくできました」
清楚な巫女に淫語を叫ばせる悦びに浸りつつ、ケンジはストロークを開始する。じわじわと調教の成果は出ていた。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ ケンジさん♡ ケンジさん♡」
「小蒔、小蒔ィ……、良いよ、小蒔……!」
「ケンジさん♡ ケンジさん♡ んちゅう♡」
制服姿の清純女子高生は膣を突かれながら、ディープキスをされる。ちゅぱちゅぱと唾液を鳴らしながら、小蒔は積極的に舌を絡ませる。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ 好き♡ 好き♡ ケンジさん♡ 好き♡」
「俺も小蒔が好きだよ……」
「っ♡ ほんとっ♡ ほんとですかっ♡」
初めて囁かれた愛の言葉に、小蒔は飛びつく。ケンジはキスを浴びせながら頷いて、
「ああ。小蒔みたいな子にここまで尽くされて好きにならないわけがないだろう? もう俺は……小蒔に夢中さ」
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ 嬉しいです♡ ケンジさん♡ ケンジさん♡ 大好き♡」
「だから小蒔も――俺だけを見ろよ? 他の男はどうでも良いだろう?」
「はい♡ はい♡ ケンジさん♡ ケンジさんだけ♡ 私はケンジさんに夢中なんです♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ あーっ♡ あーっ♡ あーっ♡ イく♡ ケンジさんに♡ 小蒔はケンジさんにイかされます♡」
激しく突き込まれ、ケンジのペニスがさらに肥大化するのを感じながら、小蒔は最大級の絶頂を迎える。巫女とは思えないほどはしたなく唾液を撒き散らし、蕩けきった顔を晒す。
「はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」
「良かったよ、小蒔……」
「ありがとう、ございます……♡ ケンジさん……♡」
疲労から小蒔を眠気が襲う。元々すぐに眠る娘だ。致し方あるまい。
そこにケンジはにやりと笑い、つけ込む。
「さて」
「ん、う……? け、ケンジさん……?」
額にかざされるケンジの片手。何をするのか、小蒔には分からなかった。既に眠気で、判断能力が落ちていた。
「俺も小蒔と同じでね、少し神様の力が使えるんだ」
「え……?」
「その力で麻雀プロとしても活躍できたんだけどね。まあそこはどうでも良くてさ。俺の力を完全に発揮するためには、俺に心を許して貰わないといけないわけ。それからこうして体力を失って貰わないと効果が薄い。で、俺の力の一つが今から行うものなんだ」
「ケンジさんの、力……ですか」
「そう。君の記憶に干渉できる力だ。任意の記憶だけ封じ込めたりできるんだよ。本当は使うつもりはなかったけど、小蒔とは色んな遊び方をしたいからね」
「え……?」
遊び方、という言葉が引っかかった。しかしケンジは、
「もう今日は眠るんだ」
「は……い……」
その指示を最後に、小蒔は眠りにつく。抵抗など、できるわけがなかった。
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目覚めた小蒔は、夢現ながら、朝の準備を始める。
今日も、京太郎を救うためにこの城で戦うのだ。ここまで順調にクレジットは稼いでいる。このまま京太郎との再会の日も近いだろう。
「――あれ」
涙が一滴、零れる。ごしごしと目を吹く小蒔だったが、違和感はすぐに消えていた。
「ようしっ」
勝負服でもある巫女服に着替え、小蒔は外に出る。
案内人に案内され、対局室へ歩いて行く。案内人の見慣れぬ姿に、違和感を覚えた。しかしそれよりも強い驚きが小蒔を襲う。
「え……? こ、ここは……?」
城外に出て、連れられたのは神社だった。赤い鳥居。見慣れた社。まるで霧島神境そのものだった。既に陽は暮れそうになっており、夕闇に境内は包まれている。
(あ……れ……?)
そのものではない。ここは霧島神境だ。今日も巫女として最後の仕事――清掃をするところだ。これが終わったら京太郎に電話しよう。そう考えて、小蒔はわくわくする。
小蒔の記憶は、完全に混濁していた。それでいて、その事実に気付いていない。これがケンジの能力だということに、気付く余地さえなかった。今の小蒔は、城のことなど完全に忘れて霧島神境で暮らす姫巫女として生きていた。
がさり、と草むらが揺れる。獣が迷い込んだのだろうか、と小蒔が振り向くと、
「え……?」
「お、いたいた」
大学生くらいだろうか、軽薄そうな金髪の男がそこに立っていた。極めてラフな格好で、腕に刺青が入っておりピアスをいくつもつけている。不揃いの顎髭。本能的に小蒔が拒絶するタイプだった。本来なら霧島神境にこのような男が入り込むわけがないのだが、そのような違和感はない。
「なあ、小蒔。そろそろ良いだろ。俺と付き合えよ」
「そ、その話はお断りしたはずです……」
そう、この男――カズヤは、何度も小蒔に言い寄ってきている男だった。いつもは霞たちが守ってくれているが、今彼女たちはいない。かつてテレビ番組で見た「設定」が、小蒔の頭に流れ込み、彼女にとっての事実となる。
「好きな男がいるって話か? 会いにも来ない奴に操を立てても仕方ねーだろ」
「り、理由があるんです、京太郎君にはっ」
「ふぅん。でもこの間は俺の手で感じてたよな」
「なっ」
取り出された一枚の写真は、巫女服でカズヤに胸を揉まれる自分の姿。そう、彼にセクハラされたのだ。いつのまに写真を撮られたのだろう。
「これを愛しの京太郎君が見たらどうなるかな」
「か、返して下さいっ」
「これは俺のもんだ。――そうだな、欲しければ」
いつの間にか、じりじりと距離を詰められていた。小蒔の背中がとん、と鳥居にぶつかる。がくがくと肩が震えた。
「俺と良いこと、しようぜ」
「か、霞ちゃん――!」
「叫んでも良いが、助けは来ねぇよ。あいつらは今動けない」
「ど、どういうことですか……んうう!」
ぐい、と両手首を掴みあげられる。膂力で敵うはずがなかった。カズヤの言葉も気になったが、それよりも今まさに迫る危険に小蒔は恐怖する。
「ん――っ!」
カズヤは不躾に小蒔に口づけする。ざらざらとした感触が小蒔の唇に触れ、ぞくぞくと肌が粟立つ。初めてのキス。彼に捧げようと思っていた大切な思い出。それが、あっさりと奪われた瞬間だった。
さらにはカズヤの舌が、無理矢理小蒔の唇を割って校内に侵入する。
「んーっ! んーっ!」
小蒔は目を白黒させじたばたと暴れようとするが、緋袴の股の間にカズヤの膝が入り、ぐりぐりと秘所を押し込まれる。それだけで抵抗する力が弱まった。
「はむっ、んむっ、ふ、う……くくく、甘い唇だな小蒔。遠距離恋愛のガキとはもうキスをしていたのか?」
「そ、それは……」
「初めてか。お前のファーストキスの相手はこの俺ってわけだ。可哀想なガキだ」
心がずきりと痛む。だが、感傷に浸ってはいられなかった。
「セカンドキスもサードキスも、全部俺が貰うがな」
「ん~~~っ!」
再びカズヤからキスをされる。舌を入れられ、口内を所狭しと這いずり回り――
「んちゅうっ♡」
小蒔も舌を絡ませていた。自分でも何故そうしていたのか分からない。だが、彼女の肉体に刻まれていた記憶は勝手に動いていた。
「ちゅう♡ れろ、れろおっ♡」
「くく、なんだかんだでノリノリじゃねぇか」
「っ? ち、違、違いますっ」
「何が違うだよ」
「んん~~~っ♡」
カズヤのキス責めは続く。いつのまにか、小蒔は目尻をとろんと下げていた。さらにカズヤは、巫女服の白衣をはだけさせる。
「あ、あ、あっ……♡」
「下着は着けてないんだな、流石本格的な巫女様だ」
薄ピンクの乳首を隠そうとするが、手首を掴み取られたままではどうしようもない。かああ、と小蒔は顔を真っ赤にさせた。好きな人にも見せたことのない乙女の柔肌。それを、この軽薄そうな男に晒してしまっている。巫女として、恋する乙女として許されざる厚意だった。
つつつ、と左の乳輪をカズヤの指がなぞる。びくびくびく、と小蒔は体を震わせた。
「う、ふ、ふぅ♡ そ、それはぁ♡」
「お、ここが弱いのか? 大分感じてるみたいだな」
「そ、それはぁ……♡ んんうっ♡」
今度は右の乳輪もなぞられる。すっかり小蒔の体は力が抜けていた。両手首の拘束が解かれても、胸を隠すことができない。
すっかりぴん、と固くなった左の乳首を、カズヤは口に含む。
「ん、うっ? や、な、何をするんです――ふぅうううっ♡」
ちゅうちゅうと、赤子のようにカズヤは乳首を吸う。小蒔は腰砕けになって、鳥居の傍に腰を降ろしていた。それに合わせてカズヤも腰を落とし、執拗に乳首を責め立てる。空いた右の乳首も、指の腹で押される。
「んっ♡ ん、ん、んっ♡ こ、これ、これっ♡」
「良いのか? 小蒔――はむっ」
「よ、良くなんて、良くなんてありま――ん、ん、んっ♡ ん~~~っ♡」
唇を噛み締め、顎を突き上げ、しかし小蒔はイった。乳首だけで、この卑劣で醜悪な男にイかされてしまった。温厚な小蒔でも、激しい屈辱と怒りを覚える。――けれども、心の底では、悦びに打ち震えていた。その事実に、小蒔は気付いていた。
「は……っ♡ は……っ♡ は……っ♡」
「なぁ、良かっただろ、小蒔」
「よ、良くなんてぇ……」
そっぽを向こうとする小蒔だったが、
「んっ♡」
首筋にキスをされ、悶えてしまう。
「嘘は良くねぇぞ、小蒔。もろばれだ。嘘つけるタイプでもないだろうに」
「う、うぅ……」
「なあ、俺と付き合えよ。いくらでも気持ち良くしてやるぜ? なあ?」
ぐいぐいとカズヤは押してくる。こんな男性は初めてだった。愛を誓い合った想い人も、ここまで積極的ではなかった――むしろ小蒔が惚れて押したのだが。カズヤのようなタイプは速攻小蒔の周囲から排除されるのだが、彼は別だった。
(どう、して……?)
覚えた微かな違和感。納得できない想い。しかし、
「んうっ♡ ま、また乳首……♡」
乳首責めで、一瞬で疑問は霧散する。カズヤには勝てなかった。勝てるはずがなかった。小蒔は既に、心の底では敗北を認めていた。
「ちなみに今の一部始終、撮ってるからな」
「え、え……?」
差し出されるのはスマホ。そこには自分の艶姿が映っていた。さらに脅迫材料が増えた事実に、小蒔は顔面蒼白になる。
「これ、どうしようかなあ。清純巫女様の浮気シーンだもんなあ」
「や、やめて、返して、ください……」
「じゃあ付き合えよ、俺と」
「そ、それは……」
「今日一日で良いからさ。一日だけ恋人になってくれたら許してやるよ」
小蒔はうう、と呻く。
「一日だけ、ですか……?」
「そう、一日だけだ。そのくらいなら良いだろ? 浮気にも入らないさ」
「わ、分かりましたら……なら、一日だけ」
「ようし。じゃあお前の部屋に行こうぜ」
「ええっ」
小蒔は戸惑った。そんなことが許されるわけがない。自分の部屋に、男性を連れ込むなんて。しかも、この男を。しかし、
「なんだ? 俺は恋人だろ?」
カズヤに凄まれると、どうしようもなかった。
巫女服を着直し、カズヤを自室まで案内する。神境の人間に見つからないようびくびく怯えながらだったが、幸い誰もいなかった。――いや、見つかったほうが良かったのか。しかし、その望みは叶わなかった。
「思ったより普通の部屋だな」
「……ぅ」
小蒔の部屋は、カズヤの言うとおり一般的な女子高生と変わらない部屋だった。勉強机にベッド、それから本棚。和の要素は畳と障子くらいだった。
「さて」
「ん、やっ」
カズヤに腕を引っ張られ、巫女服姿のままベッドに引きずり込まれる。
「巫女様に恋人としての振るまいを色々教えてやるとするか」
「や、やめて、やめてくださいっ」
「あんまり暴れるとどうなるか――分かってんだろ?」
「ひっ」
「それに自室に男連れ込んだのをバレると困るのは、お前だぜ」
最早小蒔に逃れる手段はなかった。ベッドに仰向けに転がされ、再び白衣をはだけさせられる。反射的に隠そうとするが、やはり腕を押さえつけられた。
「やっぱりでっけぇ胸だな、小蒔。お前以上は霞くらいじゃねぇのか? あいつに奉仕させるのも楽しそうだな」
「か、霞ちゃんには手を出さないでっ」
「それはお前の心がけ次第だ。恋人を満足させたら良いんだよ。――さてさて」
がちゃがちゃとカズヤはベルトを外す。まろび出たのは、凶悪な形をした巨根だった。知識としては男性の性器を知っている小蒔だったが、実物を見るのは初めてだった。ひっと、短い悲鳴を上げる。
「まずはその巨乳を使わせて貰うぜ」
「え、ひ、ひぃ……っ」
胸の谷間に、カズヤのペニスが挟まれる。熱が伝わってくる。谷間から口にめがけて突き進んでくるのは、赤い亀頭。臭いも酷かった。
「こうするんだぞ」
「や、やっ」
カズヤは両手を使って小蒔の胸を締め付ける。そして腰を動かし始め、小蒔のバストを使ってペニスを扱き始める。
「や、や、やっ、こ、これぇっ」
「パイズリって言うんだ、覚えておけ」
大切な場所を使うおぞましい行為に、小蒔は震える。だが、伝わってくる熱と、雄の臭いにくらくらとなる。カズヤは胸で自分のペニスを締め付けながらも、巧みに揉みあげる。小蒔の性感を刺激するには充分だった。
「ふっ、ふっ、うっ、ふっ♡ や、や、こ、これぇっ♡」
「気持ち良いだろ、小蒔。なあ?」
「ふっ♡ う、ふっ♡ そ、そんなっ♡ そんなあっ♡」
プライベートルームを侵され、胸を犯され、小蒔は昂ぶっていた。――気持ち良い。とても気持ち良い。認めたくなかったが、決して口にはしなかったが、胸をいじられるのはとても気持ちが良かった。
「さあ、やり方は分かっただろ。両手を使ってお前が胸を挟み込め」
「は、はいぃ……♡」
命じられるまま、両肘で小蒔は胸を、その谷間に挟まれるペニスを締め付ける。カズヤは腰をさらに激しく動かしながら、小蒔の両の乳輪に指を這わせた。ぞぞぞぞぞ、と小蒔に脳髄に快楽が走る。
「ふうっ♡ ふっ、ううぅっ♡ ん、ん、んっ♡」
「いいぞ、小蒔……! もっと力を込めろ……!」
「熱、いです……♡ ん、ん、ふ、うっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡」
「おっほぉ……イクぞぉ、小蒔ィ!」
「え、え、え、え……? ――やああっ♡」
カズヤの亀頭が大きく膨らんだかと思うと、びゅるるると、白濁液が飛び出した。思い切り口と顔にかかり、さらに精臭が鼻孔をつく。
「く、くさぁ……♡」
「の割りには、うっとりしてるじゃねぇか」
「そ、そんなことっ……ありません……♡」
言葉は尻すぼみになる。にやりとカズヤは笑い、ついに緋袴に手をかける。
「や、や、そ、そこはあっ」
「恋人同士に隠し事はなしだぜ。――っとぉ。もうぐしょぐしょじゃねぇか。布団にまで染みがついてるぞ」
「う、うううう……♡」
カズヤの言うとおりだった。濡れてしまっていることを、小蒔は自覚していた。彼を想っての自慰行為でも、ここまで乱れたことはない。まさかこの卑劣な男にここまで淫らな目に合わされるとは、思っても見なかった。
「さあて、メインディッシュだ」
「え、や、や、やあっ、それだけは、それだけはいけませんっ」
「ここまで来て何言ってんだよ。お前だって期待してるんだろ?」
「う、うぅううっ♡ そ、そんなこと――あっ♡」
一度発射してなお衰えないカズヤのペニスが、小蒔の秘所に宛がわれる。その熱に、小蒔はびくりと体を震わせた。――怖い。恐怖が小蒔を支配する。
「や、や、や……♡」
「――小蒔」
「ふ、え……? んちゅ♡」
カズヤの唇が小蒔の唇を塞ぐ。すぐさま舌と舌が絡み合う、ディープキスへと変貌する。小蒔は恐怖から逃れるように、カズヤとのキスに没頭する。
その隙を狙って、カズヤは小蒔の未踏の地へとペニスを押し進める。
「んちゅうっ♡ ちゅうっ♡ じゅるうっ♡ ――あ、あ、あ~~~っ♡」
そして、小蒔とカズヤは一つになる。小蒔にとっての初めての相手が、この軽薄で卑劣な男になった瞬間だった。取り返しの付かない、人生に一度の思い出が、カズヤによって刻まれたのだ。
「良いぜ……良いぜ、小蒔。お前の膣内、あったかいぜ……締め付けも良いし、まさに名器だな。巫女様はここも違うんだな」
「い、言わないで、そんなこと、言わないで下さいぃ……♡」
「褒めてるんだ、喜べよ」
「あうっ♡」
痛みはあるが、それよりも快楽が襲い来る。初めてはもっと痛いと聞いていたのに。小蒔は与えられる悦楽に、目を白黒させる。
「~~~っ♡ あっ♡ ん、ん、ん……っ♡ やっ♡ う、動かないでくださいぃ♡」
「動かないわけにはいかないだろうがよ」
「んっ♡ んっ♡ んっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ すご、すごっ♡ なにっ♡ 何ですかこれ♡」
「これがセックスだよ、小蒔。俺とお前が、セックスしてるんだ」
「そ、そんにゃあ……♡」
舌っ足らずになりながら、はしたないトロ顔を晒す小蒔。
そんな彼女に突き込みながら、ふとカズヤはベッドの傍にある学習机から、あるものを拾い上げた。それは、一通の便箋だった。
「なになに――拝啓須賀京太郎様。いかがお過ごしでしょうか――?」
「や、やっ♡ そ、それはあっ♡」
「なんだ、あいつへの手紙が。へぇ」
にやり、とカズヤは笑う。彼は手紙に目線を走らせると、あろうことか、
「私は京太郎君のことをずっとお慕いしております」
「っ♡」
朗読を始めたのだ。
「京太郎君のことばかり考えています。大好きです。京太郎君は心配していましたが、他の男性なんて目に入りません」
「あうっ♡ あ、あ、あ、そ、それはぁっ」
「くはははは、目に入らないか。ちんぽは入ってるけどなあっ」
「ううううっ♡」
嘲笑われ、悔し涙を浮かべる小蒔。しかしカズヤの朗読は止まらない。
「霞ちゃんは浮気を心配していましたが、京太郎君は絶対にそんなことしないと信じております。もちろん私も浮気なんてしません」
「うっ♡ ふっ♡ うっ♡ うっ♡」
「今度合ったときは、キスしてください。ずっと、夢だったんです。初めてのキスを、好きな人としたいんです」
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ やっ♡ あっ♡」
「その先も、きっといつか。どうかお元気で。――貴方の小蒔」
「あーっ♡ あーっ♡ あーっ♡ やああっ♡ だめっ♡ だめっ♡」
「随分と乙女ちっくだなあ。まあ、自分から言い出して置いて全部裏切ってるわけだが」
絶望を与えられ、涙を流しながら、しかし小蒔は突き込まれる度に昂ぶっていた。喘ぎ声は止まらない。止められない。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ だめ♡ だめです♡ 私もう♡ だめ♡」
「ほら――イけよ、小蒔」
「~~~っ♡ ん~~~~~~っ♡」
激しい絶頂を迎えると共に、膣内に注ぎ込まれる精液を熱として感じながら、小蒔ははしたなく舌を突き出していた。かぷりと、カズヤはそれに噛み付く。ぐちゅぐちゅと、部屋の中に水音が響き渡った。
ふっと、小蒔の視界は暗転した。
もはやなんでもありだけど許して
とりあえず復活です……