麻雀天使堕天計画 作:クラリス
「おはようさん、美穂子」
「……ッ!」
翌日、案内された対局室で美穂子を待ち構えていたのは、浅黒い肌の男だった。そのやや日本人離れした顔を見た瞬間、昨日の記憶が蘇り美穂子は頬を赤らめ顔を背ける。その一挙一動を楽しむように、男は笑った。
「今日もルールは昨日と同じ、ネット麻雀だ。耳寄りな情報を教えてやるぜ、昨日よりも強い相手を取りそろえたそうだ」
男は、馴れ馴れしく美穂子の肩に腕を回す。彼女の耳元で、囁くように言った。
「今日も一緒に頑張ろうぜ」
「……その必要は、ありません」
毅然と、美穂子は言い放つ。男は眉を潜めた。
「昨日、貴方が操作しているのを見て使い方を覚えましたから。一人で、打てます」
「ほー、大した自信だな。それじゃあ、やってみろよ」
促され、ノートパソコンの前に美穂子は立つ。覚えたとは言ったものの、正直自信はない。昨日は、全て別の記憶で上書きされてしまった。だが、やらねばならない。見様見真似で、起動ボタンを押す。しかしながら、
「あ、あれ……?」
パソコンはうんともすんとも答えなかった。これだけは自信があったのに、出鼻から挫かれてしまった。
「おいおい、どうしたんだよ美穂子。早くしないと開始時間になっちまうぞ」
「で、でもこれ、動かなくて――」
「使い方、教えて欲しいのか?」
ぐ、と美穂子は答えに詰まる。ここでこの男にお願いすることは即ち、昨日の再現に他ならない。
美穂子は何度も何度もスイッチを押した。押せそうなところは全て押した。だが、どうにもならなかった。
「もう開始まで五分もないぜ」
「……ッ!」
無条件敗北は、所有クレジットの八割を没収。絶対に避けなければならない事態だ。
「どうするよ? 俺に任せれば、一発だぜ」
「……、昨日と、同じ条件、なんですか」
「慎重なところ、嫌いじゃ無いぜ。ああ、胸を触るだけだから安心しろ」
白々しいにも程がある。エスカレートするのは目に見えていた。しかし男は、重ねて言った。
「ほんとだって。もうキスしろなんて言わねぇよ」
「…………その言葉、信じます」
信じられるわけが無い。だが、もう美穂子に残された選択は受諾しかなかった。
「よぅし、契約成立だな」
男はポケットをまさぐり、黒い塊を取り出した。美穂子は眉を潜めてそれを注視する。――電源ケーブルのようだった。男はそれを、ノートパソコンに繋ぐ。
単純に、パソコンのバッテリーが切れていただけだった。
かぁ、と美穂子の顔が羞恥の色で染まった。
(こんな単純なことにも気付かないなんて……!)
まんまと男の術中に嵌まってしまった。麻雀と家事以外のこととなると、ここまでダメになってしまうとは思わなかった。
が。
――本当にそうなの?
美穂子の内側から、謎の声が響いた。
――本当は、期待していたんじゃないかしら?
その言葉に気付いた時、美穂子はぶるぶると頭を振った。
(違う、そんなわけないわっ!)
準備を終えた男が、どかりと椅子に座る。美穂子の肢体を、舐め回すように見つめてから「来いよ」と促した。
(お願い須賀君、私に力を貸して……!)
ここにはいない囚われの彼を想い、美穂子は勇気を振り絞る。椅子の近くまで歩み寄り、男に背を向けゆっくりその膝の上に腰を降ろした。
次の瞬間には、両手で挟むように胸を掴まれていた。
「あっ♡」
しなを作って、美穂子は甘ったるい声を上げた。昨日直接胸をまさぐられた時と同じ声だった。感じやすくなっている、と彼女が自身の変化に気付くよりも早く、男の手は忙しなく愛撫を始める。
「んっ、やんっ♡ た、対局が始まります、からぁっ♡」
「おお、悪い悪い。ちゃんと配牌を見ないとなぁ」
言葉とは裏腹に、全く悪びれる様子は無い。目尻に涙を溜めながら、美穂子はパソコン画面を食い入るように見つめる。この上麻雀まで負けてしまったら、どうしようもなかった。
しかし男の責め手は止まらない。するりとセーラー服の裾に腕が入り込んだかと思うと、あっという間にブラを抜き取りだした。
「や、やだっ」
「おいおい、なんだよこりゃ」
出てきたのは、レースの入った黒のブラだった。扇情的なデザインのそれは、およそ若者がつけるにはそぐわない。
「実はやる気満々だったんだろ、お前」
「ち、違います、それしかなかっただけで――あんっ♡」
「恥ずかしがるなよ、俺とお前の仲だ。分かってるって」
何が仲よ、あなたは何も分かってない、須賀君ならともかく――あらゆる罵倒が美穂子の脳内を過ぎり、
「あっ♡ あっ♡ そこっ♡ だめっ♡」
出てくる声は全て喘ぎ声に変換される。初めから、男のペースだった。
「か、返して下さい……っ、あっ♡ ……ちょ、直接なんて、許してません……! やんっ♡」
「ばーか、今日はそんな約束はしてないだろ。胸を触るとしか言ってねぇよ。大体そんなに気持ちよさそうに鳴きながら生意気言ってんじゃねぇよ」
「……っ!」
反論できなかった。男の指が乳房に沈む度に、乳房が形を変える度に、乳頭を弄られる度に、漏れ出る喘ぎ声を止められない。唇をいくら引き結んでも、男の優しい愛撫はそれをこじ開けてくる。いっそ、無理矢理力づくにされるほうがまだマシに思えた。このごつごつとした手に、どうしてこんな器用さが宿るのか。美穂子は不思議でならなかった。
しかし一方で、麻雀の対局は悪くない立ち上がりだった。三連続和了し、二位との差を確固たるものにする。男も今のところは素直に言うことを聞いてくれる。この調子で行けば、今日も黒字収支で終わらせられそうだった。
「美穂子」
すぐ後ろで、男が囁くように訊ねてくる。ぴたりと、その手の動きが止まった。戸惑うように美穂子は訊ねる。
「なん、ですか……?」
「一個提案があるんだが、俺とお前で賭けをしないか」
「か、賭け……?」
「そうだ。今日、お前が黒字で終わらせられるかどうかが賭けの対象だ。もしお前が黒字で終わらせられたなら、何でも一つお前の願いを叶えてやる」
「私の、願いを……?」
「そうだ。この城の情報を知りたければ教えてやる。これから何が起こるかも。――あるいは、愛しの少年に会わせてやることもできるぜ」
「ほ、本当ですか!」
滅多に声を荒げない美穂子が、叫ぶように言った。男は余裕たっぷりに頷く。
「ああ。俺はこのイベントのスポンサーの一人なんだよ。だからこういう役得も味わえてるんだ。大抵のことは叶えてやれるさ」
嘘を言っているようには、思えなかった。確かにただの対局の監視員には見えない。
「もちろん真面目に打つぜ。もしもお前の指示に従わなかったら、その時点で俺の負けで良い。胸以外を触ってもだ。どうだ?」
ここではい乗りましょう、と言う程美穂子は甘くない。
「私が負けたら、どうなるんですか」
「そこは大事だよなぁ。ま、今夜一晩俺に全てを捧げて貰うってとこだな」
「……!」
軽く言う内容ではない。美穂子が口を挟もうとするが、それよりも早く男が続けて言った。
「さらにもう一つルール追加だ。なんだかんだ言って、雀力はお前のほうがこいつらより上だろうよ。だから、対局中にもしもお前がイッたら、その局の残りは俺が代わりに打つ」
「そ、そんなことっ」
「実際麻雀じゃお前のほうが上なんだ。そのくらいハンデがあっても良いだろ。それにイかなきゃ済む話だ。どうする、やるか、やらないか? 次の局が始まるまでに決めろよ」
美穂子は一瞬の間に考える。リスクとリターン。保身を考えるなら、退くべきだ。だが、自分の目的は何だ? そう、彼を救うこと。ならばここは、一つしか無い。
「……やります。受けます」
「良い答えだ」
男はにっこりと笑う。それだけ見れば、純粋な少年のような笑みだった。美穂子は不快感しか覚えなかったが。
「昨日教えたとおり、イクときはちゃんとイクって言えよ」
「お、教わってなんかいませんっ」
「とぼけるなよ。昨日結局五回は叫んでただろ」
乱れに乱れた前日を思い出し、美穂子は顔を赤らめる。早まりそうになる鼓動を落ち着けようと、何度も深呼吸した。
(大丈夫。昨日は、どうかしていただけなんだから)
今日はキスもない。麻雀に集中していれば、勝ちの目はいくらでもあった。
パソコンの画面が変わり、いよいよ新しい局が迎えられる。
「それじゃ、今から今日の最終局までが制限時間だ。精々頑張ろうぜ」
「言われなくても、そうします。本気で、打ちます」
閉じていた片目を、美穂子は開く。リアル麻雀とネト麻の差はあれど、彼女が本気を出す証拠だった。こうなってしまえば、並大抵の相手では止められない。
「それじゃ、俺も本気でいこうか」
「えっ――ああんっ♡」
はずであった。
柔らかなタッチが中心だった愛撫に、力が籠もる。それも無理矢理というものではなく、ほどよく胸の奥の性感を刺激する塩梅であった。
「あ――っ♡ やだ、なに、やだこれっ、やんっ♡」
美穂子自身が気付いていなかった、知らなかった性感帯が呼び覚まされる。開いた片目が、すぐに閉じてしまう。
「ほらほら、どうした。お前のツモ番だぜ、美穂子。早く何を切るか教えてくれよ」
「んっ♡ は、はいぃっ♡ やっ♡ やっ♡ い、いーぴんをっ♡」
「分かった分かった、一筒ね」
「あぁんっ♡」
こりこりと、乳首を二本の指先の間で転がされる。美穂子は一層高い喘ぎ声を上げた。
「っとぉ、形が似てるから間違えちまったぜ」
「じょ、冗談は止め、てぇっ」
「悪いって、ほら、ちゃんと切ったぜ」
完全に弄ばれている。しかし、美穂子はそれ以上文句を言う暇もなかった。
「あっ♡ んっ♡ やんっ♡ これっ♡ いいっ♡」
最早自分が何を口走っているのかも分からない。視界がぼんやりとなっていき、パソコンの画面が遠くなっていく。
そして。
「イッ、くぅ――!」
頭が真っ白になったと同時、仕込まれた言葉を口にしていた。最終的にどれだけ感じても、その言葉さえ口にしなければ誤魔化せると美穂子は思っていた。しかし、昨夜の調教の結果は確かに彼女の体に仕込まれていたのだ。
「あ――はぁ――」
一旦、男の愛撫が止まる。美穂子の体から力が抜け落ち、美穂子は男に支えられた。胸だけで、イカされてしまった。その事実が、美穂子の心を苛む。
「それじゃ、この局の残りの担当は俺だな。美穂子はゆっくり休んでろ」
「……」
ぼうっと男が勝手にマウスを操作するのを美穂子は眺めていた。こんな時でも、美穂子の頭はゲームの動きを把握しようとする。
(それは、ダメ……)
男の切ろうとする牌に、心の中で制止をかける。だが、声にならない。美穂子の予測通り、対面が和了宣言する。
「おおっと、振り込んじまったよ。すまねぇな。お前の稼ぎの半分持ってかれちまった」
「ぁう……」
「それじゃ、続きと行こうぜ」
「え――あっ♡ あんっ♡」
総計三分にも満たないインターバルの後、美穂子への責めは再開された。これ以上無く昂ぶらされていたはずの体は、しかし最初の状態にリセットされたかのように――否、さらに敏感になっていて、男の愛撫に反応する。
「これだめっ♡ だめなのっ♡ やだっ♡ いやなのにっ♡ あっ、あっ、あっ♡」
対局が始まって二分も経たず、
「イク、イクっ♡ イっちゃうっ♡」
美穂子は絶頂に達してしまう。
「おいおい、この局も俺が打つのか。お前に奉仕して麻雀やって、大変だぜ」
へらへらと、男が美穂子のすぐ背後で笑う。美穂子の指示は飛ばず、良配牌は意味をなさず、他家がツモ上がりしてしまった。
(これ以上は、ダメ……)
何とかしなくてはならない。でも、どうやって? どうすれば耐えられる? 分からない。美穂子には分からなかった。そうこうしている内に、
「あぁんっ♡」
三度豊満な胸を揉みしだかれ、美穂子は表情を蕩けさせる。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡」
もうすぐにイカされてしまう。口を閉じようにも、両腕から力が抜けきり上がらない。絶頂までの間隔が、短くなっている。
「ほら、またイクのか美穂子っ? なぁっ?」
「んっ♡ んっ♡ そうなの、イッちゃいそうなの、あんっ♡」
知らず、美穂子は男に甘えるような声を上げてしまう。これでイッてしまえば、赤字になるのは間違いない。
もう、他に選択肢は無かった。
美穂子は咄嗟に、自分の唇を男の唇に重ねていた。
「ん――っ♡」
同時に、絶頂に達してしまう。だが、「イク」という言葉は封じられた。そこへ、待っていたかのように、男の舌が入り込む。じゅるじゅると、いやらしい唾液な音が部屋に響き渡った。
「んちゅ、む、んっ♡」
「良いぜ、ん、美穂子ぉ!」
胸の愛撫とは異なる性感が、美穂子をさらに昂ぶらせる。唇を重ねたまま、美穂子はさらにエクスタシーを感じた。
ゆっくりと、唾液の糸を引きながら二人の口が離れる。ぼーっと美穂子が男を見上げる表情は、完全に牝のそれだった。
この局は、乗り切ったはずだった。だが、美穂子の頭はうまく働かない。
「おい、どの牌を切るんだ?」
「あ、じゃ、じゃあ白を……」
普段の美穂子なら安易に切るはずの無い生牌を、切ってしまう。
「あっ」
「っと、おいおい和了られちまったぜ、美穂子。しっかりしろよ」
得意の麻雀でも、このザマ。
この局を最後に、美穂子の集中力はぷっつりと切れてしまい――これ以後、男の愛撫はほとんど形だけになったものの、赤字収支で美穂子はこの日を終えたのだった。
ベッドの上に、美穂子は優しく横たえられた。あまりに紳士な男の態度に、美穂子は戸惑いを覚えると共に、胸の奥に暖かいものが広がるのを感じた。絶対に、こんな男に感じてはいけないもののはずなのに――美穂子は体をよじって男の視線から逃れようとするが、全く力が入らない。
「一応聞いておくぜ。処女だよな、美穂子」
「……」
「答えろよ」
「あっ」
セーラー服をまくりあげられ、その巨乳が露わになる。美穂子は抗議の声を上げようとするが、
「そう、です……」
頷く他なかった。
「なんだ。愛しの彼はこんなエロい女が傍にいて手を出さないヘタレ野郎かよ」
「須賀君を、悪く言わないで……」
「そうだよな。悪いのはそいつを差し置いて他の男とベッドを共にしているお前だよな」
「…………」
顔を、背ける。それが精一杯の美穂子の抵抗だった。
すっと、下半身に違和感を覚える。下を向けば、スカートがまくり上げられ、下着を下ろされようとしていた。
「や、やだ……」
嫌がる声は弱々しく、形ばかりの反抗だった。男は黙って、美穂子の恥部に指を這わせた。
「あっ――♡ あっ、あっ、あっ、あっ、あっ♡ イクっ♡ なにこれ知らないっ♡ 私知らないっ♡ イクっ♡ イっちゃう♡」
僅かな愛撫の時間で、一瞬で美穂子は昇りつめてしまった。既に胸とキスだけで濡れていた秘所は、泡立ちをみせるほど愛液を零していく。
「もうすっかりできあがってるな」
「はーっ♡ はーっ♡ はーっ♡」
荒く、かつ甘い息を吐く美穂子を見下ろしながら男はズボンを脱ぎ去る。屹立したペニスが露わになり、ひっと美穂子に悲鳴を上げさせた。
「それじゃ、挿れるぜ」
「ま、待って……ゴム、を……」
「ああ? そんなもん持ってねぇよ。それともお前が持ってんのか?」
「も、持ってません……でも……」
この男は膣内射精を躊躇わないだろう。麻痺しかけた頭でも、それだけは許してはならないと美穂子は必死だった。
「それじゃ、買えよ。確か、そのサービスもあったはずだぜ、この城には」
男がどこかに電話する。
「ああ。それだよ。ああ。――おい、美穂子」
「は、い……」
「三十万クレジットだ」
「え……?」
「コンドーム一箱、三十万クレジットだとさ」
なによそれは、と文句を言う気力もない。
法外すぎる値段だ。残りの美穂子の残金全て費やしても、買えない。
「どうしても欲しいって言うなら、ここの城主様が貸してくれるって言ってるぜ。――ただし、返済でまた酷い目に合うかも知れないがな」
しかし、美穂子に選択肢は無い。いくら穢されたとしても、彼と再会した時、お腹に別の男の命を宿しているなんて許されるわけがない。
「買い、ます……」
「健気だよ、お前」
――男がコンドームを装着し、いよいよ亀頭が美穂子の秘所に押し当てられる。
「んっ♡」
「さて、いよいよ処女喪失の瞬間だ。何か言い残すことはあるか?」
「……好きに、すれば良いわ。でも、こんなことで私を自由にできると思わないで」
強気な言葉で、美穂子は言い返す。ことここに至っても、心までは堕ちない美しさを彼女は宿していた。例えそれが、さらに男の嗜虐心をそそるとしても。
「じゃあ――いくぜ」
美穂子の体に男が覆い被さり。
ずぶずぶと、男の逸物が埋まっていく。
「ごめん、ごめんね、須賀君っ……」
黙っていようと思っていたのに、美穂子は叫んでいた。言わざるを得なかった。大好きな彼と夢見ていた行為が、こんな形で穢されるなんて一週間前は夢にもみなかった。
余程濡らされていたのが効いたのか。
「んっ!」
「奥まで届いたな」
処女膜を破る痛みでさえ最小限で、膣内が完全に男のもので支配される。
(ごめん――ね)
最後にもう一度、心の中で彼に謝り。
それに反して、
「あっ♡」
口から出てくるのは喘ぎだった。男の腰の動きに合わせて、再び美穂子の性感は高まらされる。初めてのセックスに、しかし美穂子ははっきりと感じていた。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ すごっ♡ これっ♡ すごいっ♡ もうイク、イッちゃうっ♡」
「おらイケ、イッちまえ美穂子!」
「んッ――♡」
さらに男からはキスをされ、舌を絡まされ、胸を弄ばれる。もう、美穂子は何が何やら分からなかった。ただただ、何度もイカされ続けた。
天井を眺めると、愛する彼の姿がうっすらと見えた。だが、
「まだまだこれからだぜ美穂子っ!」
「やっ♡ 助け、助けて須賀君っ♡ ダメなの、もう私ダメなのっ♡」
「助けなんて来ねぇよ、俺だけを見ろ美穂子! もっとイキたいんだろ!」
「は、はいぃっ♡ イキたいですぅ♡ だから、お願いしますっ♡」
突かれる内に、すっかりその姿は消えていた。ただただ、全身を犯される感触に身を任せていた。
その夜、美穂子はひたすらに鳴かされ続けた。初めての経験とは思えないほど、よがり続けた。
明朝。
ベッドに腰掛ける美穂子は、シーツにくるまり、呆然としていた。隣では、男が大きな寝息を立てている。実に気持ちよさそうだった。
ぎぃ、と音を立てて扉が開く。
入って来たのは、この城で初めて会った、丸々肥えた「城主」と呼ばれる男であった。あられも無い姿を晒しながら、美穂子は恥じらう元気もなかった。深い、深い後悔ばかりが彼女を苛んでいた。
「随分と『良かった』らしいな」
「……」
美穂子は何も言い返せない。
くい、と指先で顎を上げさせられた。
「だが、これは始まりに過ぎんぞ。まだまだ楽しませて貰うからな。――差し当たっては、お前への負債から返して貰おうか。ああ、この部屋の使用料もな」
「んっ」
「美味いな」
「んんっ♡」
強引に、接吻を受ける。美穂子は一切の抵抗できなかった。あるいはしなかった。舌を這わされると、反射的に自分も舌を出してしまう。すっかり浅黒肌の男に仕込まれていた。
美穂子は膣奥の熱を感じながら、男に手を引かれる。
その日は麻雀すらせず、美穂子はひたすら城主に喘がされ続けた。
美穂子はえろい(確信
一旦美穂子編終わりです。次回は松実姉妹編、まずは姉のほう。
第二回竜華編もこの先やりたいです。
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