「ご主人様、他に何かご要望はございますか?」
「そうだな……何か飲み物を頼む」
「畏まりました♪」
嬉しさを全面に押し出した声でリサは答えた。リサと都鞠の二人は滞在しているホテルのダイニングルームに居た。今日は都鞠の三日連続デートの最終日、リサとのデートの日。しかし都鞠は二日間の性的労働に疲れきっていたので、リサに部屋でゆっくりしようと提案したのだった。
リサもデート自体が目的だったわけではなく、都鞠と二人で過ごすことが出来ればそれでよかったので、今は二人でゆったりとした時間を過ごしている。
ちなみにジャンヌと理子はそれぞれの用事で外出した。理子は昨日お仕置きセックスで見て回ることが出来なかった秋葉原に向かい、ジャンヌは「参謀として情報を集めてくる!」と言って何処かへ行った。
実のところこの四人組で行動する時の作戦の立案等は専らリサを補助役に都鞠が行っており、ジャンヌは氷結の魔女として、つまり特殊能力要員としての側面が強いのだが、それを気に留める様子もない。
ただダラダラするよりも、ということで始めた武偵校入学のための書類や偽装した住民票の準備が一段落するまで、二人の間に会話という会話は無かった。それでも、リサは幸せだった。敬愛する主と、信頼し合って過ごせる時間。イ・ウーにいた頃はほとんど得ることの出来なかった、警戒心のいらないささやか幸せをリサは噛み締めた。
「そろそろ昼だな」
「何かお作りしましょうか?」
「頼む。リサの手料理を食べたいんだ」
「ふふ、精一杯頑張らせていただきますね」
そう言ってリサはキッチンへ向かった。数ヶ月滞在するということでリサが準備していた調理用具がそこにあった。ニットのセーターの上から淡いピンクのエプロンを身につけ、髪をロールアップにして束ねると、リサは調理場の主になる。
買い置きしておいた食材を確認してレシピを決める。毎日料理をする訳ではないのでそれほど食材のレパートリーは多くはない。少し顎に手を当て考えた後、リサは調理に取り掛かった。慣れた手つきでボウルに卵を割り、そこに中力粉と牛乳、そして少量の塩とベーキングパウダーを投入。かき混ぜながらフライパンに油をひき、温める。
十分に熱したフライパンに生地を入れ薄く伸ばしながら焼き上げる。香ばしい香りが部屋の中に充満し、隣の部屋の の嗅覚をも刺激した。生地が完全に焼き上がる前に、予め刻んでおいたハムやチーズを載せる。そして裏面に焼き色がついたらひっくり返した。
あとは待つだけ、という時にリサは後ろから声をかけられた。
「いい匂いだな」
「あ、ご主人様。もう少しで完成ですから、待っててくださいね」
「ありがとう、リサ。ところで、それはピザ何かか?」
「これはリサの国の料理で、パネクッケン、と言うんです。とっても、美味しいんですよ」
「そうか、楽しみだ」
嬉しそうに故郷の料理を語るリサに、こちらまでなんだか温かくなる。そんな気持ちを胸に抱きながら都鞠はリビングルームに戻りソファに座った。
程なくしてリサもお皿を手にやってきた。綺麗に八等分されたパネクッケンを頂きます、と言って口に入れる。薄いピザのようなそれは意外にもモチモチとしていて、見た目に反し噛み応えがあった。
「どう……ですか?」
「おいしいよ。結構、餅みたいな感じなんだな」
「そうですか! 嬉しいです!」
そう言ってリサは笑顔を浮かべる。鈴蘭が咲いたようなその笑顔は、淑やかさと華やかさのハイブリットを成していた。
あっという間に食べ終わる――その前に、リサが一口も口にしていないことに は気づいた。そのことをリサに告げると、メイドとして共に食べることはできない、と言った。
「じゃあ、リサ。ご褒美……じゃなくて、命令だ。ここに座れ」
そう言いながら が指し示した場所は、膝の上だった。嬉しい命令を告げられたリサは嬉々として座ろうとする。
「失礼します……」
「こっち向きだ」
背中を預けようとするリサに対し、都鞠は向かい合わせに座らせた。見つめ合う瞳。リサはすぐに目線をそらして顔を背けてしまった。
「恥ずかしいです……」
「これよりも恥ずかしいことを、いつもしてるだろう」
「そっ、それとこれとは別問題です!」
「可愛い」
「あぅぅ……」
都鞠はテーブルの上の残り一切れを手に取り、リサの口に近づける。都鞠が何をしようとしているか理解したリサの口からはあっ、という小さな声が漏れた。
「はい、あーん」
「あの……」
「あーん」
「ぁ、あーん」
モグモグと口を動かすリサの輝く金髪を優しく退けて、すっかり赤くなった耳を撫でる。リサは擽ったそうにしながらも、都鞠の手を避けることは無い。食べ終わった後も細身の身体が密着していると、都鞠の下半身も素直に反応した。主の欲望を処理しようと身をよじらせたリサに都鞠は待ったをかけた。
「あ……ご主人様」
「今日は、俺がする」
「今日も、じゃないですか」
「嫌か?」
「そんなっ!んっ……」
都鞠の唇がリサのそれと重なる。リサが言ったとおり、情事の際にリサから何かするという事は少なかった。ほとんど都鞠が能動でリサが受け身だ。
「可愛く喘ぐところ、見せて」
「リサのこと、嫌いにならないですよね?」
リサの問いに は再度唇で答えた。今度は下を絡め合い、咥粘液を交換する。ぴちゃぴちゃと陰音が、二人きりの部屋に響いた。
「っぷぁ、あ……ご主人様ぁ……」
リサの目尻は下がりきって、雌の表情になっていた。都鞠は軽くリサの頬を撫でると 、顎、ついで首筋、そしてセーターを大きく持ち上げる、細みの体型に見合わぬ双丘へと手を段々と下げていき、洋服越しにも分かるほどに質量感のあるソレを掌で愉しんだ。布越しに触れても柔らかく手が沈み込む乳房を我が物のように捏ね、つまみ、揉みしだく。弄りながら突起の辺りを擦るとリサはまた鳴き声を上げた。
都鞠が何度も何度も触っている間手持ち無沙汰になったリサは、仕える主の顔を盗み見た。切れ長の目は少し冷たい印象を受けるが、整った顔立ちはまるで少女漫画のヒーローのよう。この顔と最初だけは人当たりのいい性格で、数えきれないほどの女をその毒牙にかけてきたのかと思うと恨めしく思うリサだったが、自分のメイドという立場に満足しているリサはそれも長所ととらえるのだった。そんな思考の間も性感帯をいじり続けられたおかげか、リサの身体は確かに反応していた。
都鞠は股の部分が薄くだがシミになっているのに気づいた。それは紛れも無くリサの下着に中身から染み出してきたものだった。
「濡れてる。変態だな、リサは」
「ご主人様がぁ、したんじゃっ……ないですか……」
「知ってる」
都鞠はスカートの中に手を潜りこませ、クロッチの部分をそっと撫で上げた。指で分かるほど湿ったソコを軽く押しこむと、さらにじゅくじゅくと際限なく湿り気が増す。キスをしながらリサの愛液を指にまぶし、リサに指をみせつける。
「ほら、ぐちょぐちょ」
「ゃ……ご主人様ぁ……」
ついにリミッターを超えたのか、リサはぎゅっと都鞠に抱きついてしまった。都鞠は少しイジめすぎたか、と反省しながら濡れていない方の手を手櫛にして金髪を梳く。リサが見た目落ち着いてきた所で都鞠からもう一度強く抱きしめて行った。
「もう濡れちゃったけど……脱いで」
「……はい」
リサは一度立ち上がって、まず地肌に張り付いて気持ち悪い下着とスカートを脱いだ。次いでセーターを脱ごうとするとその豊乳が引っ掛かり、引っ掛かりが取れるとともにぶるんと揺れた。ホックを外し、締め付けられていた柔肉を開放すると、一糸まとわぬ姿になった。未だに恥じらいを忘れず、恥部と胸を腕で隠そうとしている姿に都鞠は興奮を覚える。
リサの着替えの間に手早く自分も裸になっていた都鞠は、もう一度膝の上にリサを導いた。蒸れないようソファにタオルを敷き、リサが後ろに倒れないように深く座りこむ。向い合って目があった二人は、もう一度融け合うようなキスをした。二人でぐちゅぐちゅに練り合った唾液をリサに送り込んだ都鞠は、さらに命令を下す。
「飲み込まないで」
「ん……」
「手のひらに垂らして。それでここ、触って」
「ひゃい」
そう言って都鞠は自身の陰茎を目線で合図した。リサはどろどろで少し白く泡立った二人分の唾液を手に、手淫を始めた。液体のおかげで最初からスムーズに始まった手淫により、肉棒はより兇暴な姿を成していく。都鞠は目の前でふるふると揺れる乳房に、夜の街灯の蛾の如く吸い寄せられ、その薄桃色の小さな乳首を舌で愛撫した。勃起しても小さな乳首に無我夢中に吸い付くと、肉棒を握る手の動きが不安定になった。
秘裂からはとぷとぷと愛液が漏れ出し、内股を淫靡に光らせている。小陰唇を撫で上げて、都鞠は長くリサの反応を楽しむ。小さな穴がぽっかり空いて、男を迎え入れる準備がすっかり整った膣口に、指をいきなり二本差し込んで掻き回すと、ついに手の動きが止まった。
「ご主人さま……」
荒い息遣いで呼ぶリサに都鞠は素知らぬ顔で接する。
「何だ?」
「あの……リサは……」
リサの言いたいことは分かっている、むしろその為に愛撫をした都鞠は、リサに言わせたがった。
「きちんと、言って?」
「ぁ……リサは、我慢できませんっ」
リサの言葉に満足そうに頷いた都鞠は、秘部と乳房を同時に刺激していた両手を放して、リサがやりやすいように腰を前に突き出した。主の望むことを理解したリサはガニ股になって、都鞠の剛直を自分の中に突き刺す。極太の亀頭が埋まり、細くくびれたカリ首が丁度見えなくなった辺りでリサは重力に身を任せた。いきなり深く突き刺さる剛直にリサの身体は悲鳴をあげた。
「んっ、はぁ」
「よくできたな」
そう言って都鞠はリサの脚を自分の腰に回させた。下からずんずんと突くと、リサの喉は甘い嗚咽を漏らす。目の前で跳ねる水鞠に吸い付きながら、乳首に甘噛みをした。
短い抽送から、乳房が千切れそうなほど揺れる激しい抽送を、単調にならないよう繰り返すと、リサの呼吸が上がってきた。その兆候を見逃さない都鞠は、ソファにリサを寝かせて正常位の体勢になった。片手で陰核を摘みつつ、Gスポットを集中的に亀頭で擦る性器への二点集中攻撃。リサは忽ち高みへと上り詰めた。
「ご主人様、ご主人様ぁ……リサ、リサは、い、イってしまいそうです……」
「我慢するな。身を任せろ」
「ふぁい……」
少しだけ身体の強張りが取れ、口角が微妙に上がる。都鞠はリサの身体の震えに合わせ、ぷっくりと膨らんだ陰核をつねりあげた。強すぎる刺激も開発された身体には快感でしかなく、リサは絶頂を迎えた。
「ひゃぅ……あっ、んっ、あっ、あー!」
その時リサの頭から、普通の人間には存在し得ないモノが飛び出してきた。耳。獣のようなそれは髪に似た美しい金髪で、ピコピコと動いている。都鞠はその耳にそっと触れた。
「ひゃぁああ!ご主人様、みみ、耳っ!」
「久しぶりに見たな。フワフワだ」
「こ、こそばゆいです……」
リサの言葉に耳を貸さず、都鞠はそのケモミミをさわさわと触り続けた。耳の根本を慎重に指でなぞると、さらにリサは身を捩らせる。
「イっちゃって出てきたのか」
リサはこくりと首を縦に動かした。そしていやいやと顔を都鞠の肩に擦りつけてくる。まるで猫のような仕草に都鞠も笑みを浮かべる。
「尻尾も出てきた?」
「はい……多分……」
そっか、と都鞠は言って、挿しこんだままに体位を変える。都鞠が下になって上から覆いかぶさるリサを抱きしめる。所謂“抱きつき騎乗位”。片手はリサの尻尾を握って、上下に扱いていた。
リサの膣内は一度イッて圧力が減ったと思いきや、さらにどろどろに絡みつくような感覚を肉棒に与えていた。これが勇者の血を貰い受けてきた一族の名器か、と都鞠は考えつつ、抽送を再開した。ケモミミと尻尾を強く握ると、きゅんきゅんと膣壁も反応して、飽きさせない。密着する二人の間で押しつぶされる豊乳と、抱きしめると折れそうなほどの身体のアンバランスさも、直接的な刺激ではないが興奮した。
子を成すため代々の遺伝子に刻まれた膣の動きに長く耐えることもできず、だんだんと抽送のスピードが上がる。唾液と汗と粘液で蕩けそうなほど交わった二人は、やがて終わりに向かった。
「くっ、リサの中、ヤバすぎて、出そう」
「はぃっ、ご主人っ、さまのっ、子種……くださいっ」
「任せろっ……リサを、孕ませる」
「二人のっ、赤ちゃん!あぁ!熱いのがっ!ご主人様の!出てる!」
びゅるびゅると音がしそうなほどに、遺伝子の白濁がリサの胎内を駆け巡る。アヴェ・デュ・アンク家の人間として、そして女として強者の遺伝子を受け取るという幸せを堪能したリサは、脱力しきって都鞠にもたれかかった。早くぐちょぐちょの身体をシャワーで流したかった都鞠も、リサのその姿を見て予定を後回しにすることを決めた。
「ふふ……ご主人様」
「なんだ?」
「ご主人様は、リサの唯一の、勇者様です」
「嬉しいよ。リサも俺の唯一無二のメイドだ」
「ありがとうございます……これからも、リサをメイドとして侍らせて頂けますか?」
「もちろんだ」
「嬉しいです……」
比翼の二人はそれから、愛と主従の言葉を語らい続けた。都鞠がシャワーを浴びたのは、それから三回戦を終えた数時間後となった。