「み、命・・・・・さん?」
あまりにも突然のことに・・・・黒ウサギはひどく動揺していた。
想いを寄せる命に呼ばれ、心を弾ませながら部屋に赴いた黒ウサギ・・・・・ただ、部屋に入った直後に起きたことは彼女にとってはあまりにも予想外と言わざるを得ない。
なんの前触れもなく、命に抱きかかえられた黒ウサギはそのままベッドに寝かされ・・・・・・現在、命に押し倒されている状態だ。
「ど、どうしたのですか命さん?急にこんな・・・・・」
「・・・・・・」
黒ウサギが問うが、命は答えようとはしない。ただ真っ直ぐにその淡い黄金の瞳で・・・・・どこか憂いを秘めたその瞳で黒ウサギを見つめている。
どうしようかと黒ウサギが思考を巡らせていると・・・・・命はようやく口を開いた。
「黒ウサギ・・・・・お前が欲しい」
「え?」
「・・・・・・嫌だったら言ってくれ。すぐに辞めるから」
そう言うや否や・・・・・命は黒ウサギの唇に自身のそれを重ねた。
「ッ!?」
突然の事で頭の中が真っ白になってしまう黒ウサギ。だが、そんな黒ウサギに追い討ちをかけるように口付けは激しさを増す。
「ん・・・・んあっ!」
時に啄むように何度も触れたり離れたりを繰り返し、時に侵略するかの如く黒ウサギの口内で命の舌が動き回る。
激しいがどこか優しさも感じさせるその口づけに黒ウサギは興奮を覚えてしまい。髪と顔が緋色に染まっていく。
「はあ・・・はあ・・・・」
どれだけ口づけを交わしていたであろうか?ようやく顔が離れた時には既に黒ウサギの体は火照りきってしまっており、さらには長い時間の口付けによって不足してしまった酸素を体に取り入れようと呼吸が荒くなっている。
なぜこんなことになってしまったのかと考えようと冷静になろうとする黒ウサギだが・・・・命はそれを許さない。命は黒ウサギの胸元が大きく開かれた服に手をかけ、ひと思いに引き下ろした。
「きゃあっ!!」
反動で大きく揺れる胸を咄嗟に手で隠そうとする黒ウサギであったがそれは適わなかった。気がつけば、黒ウサギの両手は頭の上に置かれ、命の左手によって掴まれてしまい動かすことができずにいる。
「・・・・・やっぱり大きいな」
そう呟いた後、命は黒ウサギの胸に右手を置く。初めはその柔らかさを確認するかのようにさわさわと触れ・・・・・次第に揉みしだくかのような動きに変化していく。
「あ・・・・あんっ・・・・!」
初めはくすぐったさから身をよじらせていた黒ウサギであったが、手の動きが激しさを増すにつれその反応も変わっていく。
口からは艶めかしい嬌声が漏れ始め、くすぐったさは快感へと塗り替えられていく。
(な、なんですかこれ?命さんに触られたところが熱い・・・・それに痺れるような感覚が・・・・)
これまで感じたことのない感覚に、戸惑いを覚えて表情に表れる。だが・・・・・・すぐにそんな余裕はなくなった。胸への愛撫によって性感が極限まで高まれ、固く尖った胸の頂にある突起を強く握られたその瞬間に。
「ああっ・・・・!!」
握られたのは胸であるにもかかわらず、まるで稲妻を浴びたかのように全身に甘美な痺れが翔け巡る。
(い、今・・・・・・すごいのが体中に。私の身体どうなってしまったのですか?)
自分の目に起きた謎の衝撃に、恐怖にもにた感情を抱く黒ウサギ。しかし、そんな黒ウサギのことなどお構いなしといったように命は次の行動に移っていた。
右手は胸を揉みしだきながら・・・・・反対側の突起を口にふくみ始めたのだ。
「や・・・・だ、だめぇ・・・・・」
「嫌か?ならやめるぞ?」
胸の突起を舌で舐め上げられるという慣れないその感覚に、思わず声を声を上げてしまった黒ウサギに命が問いかける。
あくまでも黒ウサギが拒否するというのなら、それ以上は行為に及ばないつもりでいる命。命を止めるのならば今がチャンスであった。チャンスであったのだが・・・・・
「・・・・・・・」
黒ウサギの口から『やめてほしい』の一言が発せられることはなかった。
初めての男性との性的な交わり・・・・それは彼女が200年間守ってきた操を奪われることに発展しかねないものだ。それでも黒ウサギは・・・・・拒否することはなかった。
それは決して黒ウサギ自身が意識しているわけではない。だが黒ウサギは・・・・・黒ウサギの本能が求めているのだ。目の前にいる愛おしい男に・・・・・・支配されてしまいたいと。
「・・・・・何も言わないということは続けてもいいんだな?」
再度確認するために黒ウサギに問う命。だが、今度は黒ウサギの答えを待つつもりはないようで、すぐに胸を弄るのを再開。そして抵抗しないことを確信し、拘束を解いた左手を・・・・・黒ウサギのスカートの中に差し入れた。
白夜叉によって決して中を覗かれることのないスカートであるが、直接の侵入に対しては無力。命の手はいとも容易く下着に触れた。
「少し濡れているな・・・・・・感じているんだな」
「そ、そんな・・・こと・・・・」
口では否定しようとする黒ウサギであったが、説得力は全くないといっていい。命を見つめる目はトロンとしており、表情は快感によってふやけてしまっている。
「そういえばウサギは年中発情しているって聞いたことがあるな・・・・・・黒ウサギはとんだ万年発情の淫乱ウサギだったようだな」
「やぁ・・・・言わ・・・・ないで」
命の言葉責めに、顔が燃えるように熱くなる。それを悟られたくないとばかりに顔を手でおおって首を振るがそれは逆効果。黒ウサギの反応は、命の興奮を高めるのを助長させてしまっていた。
「わかるか?俺の指をくわえ込んでクチュクチュと音を立ててる」
「そ、それは・・・・んんっ!命さんのせい・・・・」
「俺のせい?本当にそれだけか?こうなってるのは・・・・・黒ウサギが悦んでるからじゃないのか?」
「あ・・・・ああ・・・・」
命の言葉・・・・・それは否定することのできないものであった。ここまで昂ぶってしまっているのは間違いなく・・・・・・命の言うとおり自分が喜んでしまっているからだ。
もう・・・・・否定することなどできなかった。黒ウサギは命を求めている。命に狂わされ、虐められ、辱められ・・・・・・・犯される事を望んでしまっているのだ。
「黒ウサギ、俺はお前が欲しい。お前の全て・・・・・毛の先から足の先まで全部喰らい尽くし、俺だけのモノにしたいんだ。これは俺の偽ざる願い・・・・・・お前はどうだ?」
「私・・・・・は?」
「ああ。お前は・・・・・・俺にどうされたい?内容によっては・・・・・その通りにしてやるよ」
自分が命にどうされたいのか・・・・・・それはこの期に及んで考えるまでもないことであった。
「私・・・・は。命さんのモノに・・・・・なりたいです。だから・・・・・・私を・・・・私を・・・・・」
言葉にしたら最後、もう後には退けないだろう。これまでと同じ関係ではいられなくなるのはわかりきったこと。
だが・・・・・・それでも黒ウサギはその言葉を口にする。
「私を・・・・・犯して!」
「・・・・・・ああ。たっぷり犯し尽くしてやるよ」
命は自身のいきり立った剛直を・・・・・黒ウサギの秘所に躊躇なく突き刺した。
「ッ~!?」
黒ウサギの口から、声にならない悲鳴が上がる。自らの秘所に今、愛おしい男の分身が奥まで埋められている。
初めて故に痛みはあった。だが、悲鳴は痛みによるものではなく、圧倒的なまでの幸福と充実感によってもたらされたものだった。
痛みでさえも、そのスパイスになったかのように・・・・・・黒ウサギはただただ堕ちていった。
「黒ウサギ・・・・・黒ウサギ!」
激しく攻め立てる命。一見すると黒ウサギを一切気遣わない自分勝手な行為に思われるがそれは違う。
黒ウサギは自ら犯して欲しいと言った・・・・・・故に命はそれに従事しているのだ。そしてなにより命は知っているのだ・・・・・黒ウサギがこうして攻め立てらることでも快感を得ることが被虐体質の持ち主であることを。
「あっ・・・・あひっ!ひゃあぁぁぁぁっ!!」
突かれる度に淫らな鳴き声を上げる黒ウサギ。既に何度も何度も昇りつめてしまっており、身体は痙攣によりガクガクと震わされている。
淫らに乱れ、満たされ狂わされる・・・・・・それは黒ウサギにとって至福の一時だった。
「くっ・・・・俺も・・・・もうっ!」
そしてその時が今訪れようとしていた。目の前でよがり狂う黒ウサギを見て、そして黒ウサギと一つになる行為によてもたらされる快感により、命の絶頂が近づいている。
「黒ウサギ!全部・・・・・全部受け止めろ!」
「はひっ!受け止めます!命さんの・・・・・命さんの全部っ!」
「黒・・・・・ウサギ!!」
「んああああぁぁぁっ!!」
黒ウサギの中に溢れる命の欲望。その熱い濁流により黒ウサギは先程までとは比べ物にならないほどの快楽を感じ、絶叫しながら意識を手放してしまった。
「はあはあ・・・・・黒ウサギっ!」
意識を失ってぐったりしている黒ウサギの身体を、命は強く抱きしめる。黒ウサギからの反応はないが・・・・・それでも抱きしめ続ける。
「誰にも・・・・渡さない。黒ウサギは・・・・・俺のものだ」
狂気をも感じさせるほどの黒ウサギへの独占欲・・・・・・だが誰も知る由はないであろう。その独占欲の奥底に命の苦しみと嘆き、そして・・・・恐れが巣食ってしまっていることに。
「黒ウサギ・・・・・・」
命はそっと、黒ウサギに優しい口付けを落として眠りについた。
『求』めるは愛しき者・・・・・・・抑えられぬ独占欲
黒きウサギもまた・・・・・・彼を『求』める