「おい、大丈夫か?」
「大丈夫な訳ねぇだろ」
「まあ、それもそうだ。だが、こうすると決めたのは――」
「うるせぇな! 分かってるよ!」
「――愚問だったな」
生徒達が眠り続ける部屋のちょうど真上。
一階が事務員の仮眠室であったとするなら、二階には研究員が使用していたと思われる仮眠室があった。
埃塗れだった部屋はワイトによって清掃されており、シーツも新品のものへと取り替えられている。
数年も放置されていたとは思えない清潔感であったが、東の気分は沈み込んでいた。
吸血鬼や暗示で操られた生徒達に犯されていたと知った挙句に、今度は殆ど知らぬ男に抱かれねばならないのだ。気落ちしない方がおかしいだろう。
不満と不安を怒りとして吐き出さねば、立っている事すら叶わないのだ。
それでもなお引くつもりのないのは、生徒への思い故に。
自分とは比較にならないほど、真っ当な教師としての在り方に敬意を払い、虎太郎はそれ以上何も言う事なく、赤いジャケットを脱ぎ出した東に背を向ける。
「旦那様。今回は優しくですよ、優しく」
「そりゃ極力は優しくするがな。あっちにしてみりゃ、さっさと終わった方がいいだろう?」
「もぅ、何も分かってない。駄目ですよ、彼女は傷ついているんですから」
「この後にも傷つくのは確定事項だろうに。どうやったところで変わりゃしねぇよ」
「でも、旦那様なら傷を浅くできるでしょう? それに、やりようによっては傷つけない方法もある……凜花のように、自分の女にしてしまう、とか」
「お前なぁ…………それでいいのか、お前等は」
「旦那様の性格上、真っ当な男女の関係を築けないのを私達は分かっています。全て納得した上で旦那様と一緒になることを選びましたから。これでも幸せなんですよ、私達」
「唆すなぁ、お前等は……」
どうせ傷つけるくらいなら、いっそのこと自分の女にしてしまえ、とワイトは虎太郎を唆す。
どの道、東に行うのはグラムの陵辱と大差はない。女性にとって当人の望まぬ形の性行為なぞ、悉くそんなものである。
男の性と女の性では決定的に差がある。どれだけの快楽を得られても意味がない。
男とは異なり、女は性と心が直結している。彼女達が相手やシチュエーションによって興奮の度合いに多大な変化が見られるのはその為であり、真に求めているのは性欲の解消ではなく心の充足なのだ。
難行と言っても差し支えないが、虎太郎の得意分野ではある。
相手を理解することに長けており、相手の求める快楽や行為を見抜くなど容易い。彼の性技と合わせれば、ワイトの言うように東の負う傷を最小限に抑えることも不可能ではないだろう。
正直に言えば、気が重い。
下手をすれば、東との今後の関係に影を落としかねず、引いては作戦まで台無しになりかねないのだから。
虎太郎の重い溜息を尻目に、ワイトは丁寧に虎太郎の服を脱がしていく。その手際の良さに、虎太郎の気分はまた一つ重くなった。
「…………」
下着姿になった虎太郎が、背後を振り返れば赤いジャケットを脱いだ状態で固まっている東の姿があった。
彼女は自分の身体を抱きしめながら、勝手に震えだす肩を必死で抑えようとしているようだ。
恐らくは、先程見た己が犯されている映像がフラッシュバックしているのだろう。
肉体と精神、記憶の関係性は摩訶不思議だ。まだまだ人間には分からない部分が多く存在している。
本来、寄生蟲によって東の記憶には鍵が掛かり、陵辱の記憶が蘇ることはない。
それでも肉体も精神も、凄惨な陵辱を覚えているのだろう。これからの性行為に、身も心も恐怖を感じているのだ。
(くそっ……クソっ! 何の事はねぇ、こんなもん犬に噛まれるようなもんだろうが、それがこんな――――あっ)
自分の不甲斐なさに、東は歯噛みしていた。
生徒達のため。その一心での選択であった筈が、情けないほどに怖気づいている己への怒り故に。
絶えず、記憶に無いはずの陵辱の映像が、頭の中を駆け巡り、膣を抉られる衝撃と口の中で広がる精液の味に吐き気と震えが治まらない。
もう、心が挫けてしまいそうだ。そのまま膝を折って、泣き出してしまいたくなる衝動を抑えきれなかった。
偏に彼女を支えていたのは教師としての矜持のみ。
その矜持すらも、今まさに折れようとしていた瞬間、柔らかい感触と温かみに思考が白く染まってしまった。
「こ、のぉっ……離し、やがれ……!」
感触と温かみの正体は、虎太郎であった。
身長に差のある彼は、東の身体を後ろからそっと抱き竦めている。
強引ではあったが、男にしては意外なほどに柔らかな抱擁に、東は怒りから腕の中で暴れだした。
振り回される腕や肘が、虎太郎の脇腹や顔を打ったが、腰に回された右腕が離れることはない。
東の抵抗も虚しく、虎太郎の開いていた左腕で同じく左腕を抑えられてしまう。恐怖と嫌悪から、それ以上に暴れることはできなかった。
「落ち着け。暴れるな。ほら、手を握って、深呼吸しろ」
「……そ、そんなこと、言ったってよぉ」
虎太郎の声は、何度となく聞いた絶対零度の響きではなく、目を丸くするほどの温かみに満ちていた。
恐怖と嫌悪を解きほぐすように、左手の指と指とを絡めて握り合い、鉄棒のように熱い右腕の熱が腰から全身へと溶けていくかのようだった。
もう抵抗は無駄だと悟った東は、借りてきた猫のように大人しくなっていた。
言われるがまま、恐怖を和らげるように深呼吸を繰り返し、掌から伝わってくる熱を握り締めるように絡まった指に力を込める。
不思議な事に、たったそれだけのことで東の心は平静を取り戻していった。
不安に陥った人物に対して、抱き締めるという行為は実に効果的だ。
これは医学的にも証明されている事実。抱擁時に脳下垂体から特定のホルモンが分泌され、ストレスや不安を和らげ、心地よい幸福感を与えるように人体は出来ている。
但し、それは親しい人間にされるからこそ。嫌いな人間、知らない人間に抱擁されてもストレスが貯まるだけ。
それでもなお東が落ち着いたのは、虎太郎が東を気遣っていたからだろう。
いや、厳密に言えば、意図的に彼女にのみ思考を絞ることでそれ以外の思考――――劣情や下心、打算の全てを消し去っていたからだ。
東に対して特段の感情を抱いていなかったとしても、相手が其処までの気遣いを感じさせれば、絆されても仕方がない。
(ぐっ、くっそぉ……アタシって奴は、本当に……!)
東が落ち着きを取り戻した後に抱いた感情は、直ぐに流されてしまう自身への怒りであった。
昔からそうだった。
東が自己に下す女としての評価は、女らしくないという卑屈なものだった。
事実として口調は男勝り、私生活などそれ以外の喜びを知らぬと言わんばかりの酒浸りにして二日酔いが当たり前の毎日。
女を磨いた記憶など皆無だ。下着はセットの安物、衣服もデザインは似たり寄ったりで買うのは年に一度か二度。化粧などしたこともなければ、仕方すらも分からない。髪も肌も気を使ったことなど一度もない始末。
女らしさを学ぶタイミングを見失ってしまっていたのは事実だ。
学生時代から神村家の厳しい修行と狩人として人外を狩る日々。自然、人間関係も希薄になり、同年代の友人など一人もいない。繋がりがあるのは狩人仲間くらいのもの。
そのような境遇の中で女を磨いていくのは困難であったし、東としても気恥ずかしさを忙しいという理由で覆い隠して目を逸らし続けていた。
気がつけば、女らしくない自分は、彼女の中で大きな
だからだろうか。誰の目から見ても軽薄で馬鹿な見た目だけしか取り柄のないような男の、欲望に塗れた“可愛い”という自身の女を
取り柄である筈の勘もこの時ばかりは役に立たない。いや、東自身が意図的に勘を無視していたと言うべきだ。
東という人間を見ていない、身体だけが目的の恋人関係。酷い時など、一度抱かれたくらいで彼女面をするなと吐き捨てられたこともある。無論、気の強い彼女のこと、キッチリとお礼参りを済ませているのだが。
教師となってからは、これまでの経験と教師として恥ずべき行いは出来ないという自立心から、碌でもない男には近づかず、相手にもしてこなかった。
なのに、またこうして流されてしまっている自分が全く成長していないように思え、情けなくも腹立たしくて仕方がない。
「落ち着いたな。アンタにとっちゃ、犬に噛まれたじゃ済まんことだとは理解しているつもりだ。極力、優しくするし、嫌がることもしない。それでも不満なら、後で気が済むまで殴ってくれ。但し、まだ仕事の途中だ、殺すのだけは勘弁しろ」
「
(あー、クソ! 生娘相手にするみてぇに優しくしやがって。自分を悪者に、ってか? …………クソ、クッソォっ! アタシは馬鹿か!)
不本意な性交を求められる女を慮った虎太郎の言葉に、東は歯を剥いて宣言する。
彼なりの優しさに、嫌悪感はない。寧ろ、自分が女扱いされている事態に優越感と満足感を抱いているほどだ。
だからこそ、心の中で自分を罵る。またお前は騙されたいのか、と。
そうして、一瞬でも喜びを覚えている時点で、虎太郎の性技に嵌っているも同然だ。
既に前戯は始まっているのだ。女の嗜好を探り、何に喜びを覚えるのかを知る。身体や性欲ばかりでなく、心までも満たすことによって、彼の性技は魔界の業を上回るのだから。
「…………うっ」
頬を染めた東であったが、あるものを目にした瞬間、冷水を頭からぶち撒けられた気分になった。
目にしたのは下着姿のワイトであった。
新雪のように染み一つない白い肌。突き出た胸と尻の脂肪に反して女性らしさの残る引き締まった胴回り。
男好きする女体のお手本のような身体を飾り立てるのは、白い肌を映えさせる黒い総レースの下着とストッキング。
ブラは花柄の薄いレースの向こうには桜色の乳首が見え隠れしており、下のGストリングは逆三角形の布地以外は全てが紐だ。
大胆で恥知らずな、男を挑発するためだけのランジェリー。
初対面で受ける清楚な印象を裏切るものではあるが、その大胆さがワイトの欲望と虎太郎への思いの強さを物語っているかのよう。
余りの女らしさに、同性である筈の東ですらが生唾を飲み込むほどであり、強烈にコンプレックスを刺激する。
「あれ? そんな下着、持ってたっけ?」
「ふふ、新調したんです。ゆきかぜや凛子に話を聞いて、その、旦那様に興奮して頂ければ、と。旦那様のお金で、申し訳ないですが……お金は、きちんとお返ししますから……」
「別に、金のことは気にしなくてもいいんだがな」
「気にします。だ、だって、旦那様のお金では、旦那様に恩を返しているだけのようで…………私は恩なんて関係なしに旦那様が好きだから、こうしているんです」
「…………お前のそういういじらしさはいいな。グっと来た。オレも好きだよ、ワイト」
「う、嬉しいっ、私も大好きですっ…………――――んっ♡」
虎太郎は腰に腕を回すと、そっと抱き寄せる。
ワイトも逆らうような真似をせずに、抱き寄せられるがままに胸の中に治まった。
二人は視線を閉じることなく見つめ合うと、口唇を重ね合う。
ちゅ、ちゅっ、と音を立てながら何度も何度も互いの口唇に吸い付いている。
ごくりと東の喉が鳴る。胸に浮かんでいたのは明確な羨望であった。
互いの欲望と感情を隠すこともなければ、余すこともない絵に描いたような恋人同士のキス。
ついぞ経験できなかった情熱の交換を前にして、情けなさばかりが湧いてくる。
客観的に見れば、東には縁がなかっただけだ。
決して女として不出来だったからではなく、彼女に合った男に巡り会えなかった不幸があっただけ。
情けなさを覚える必要など何処にもないが、どうしても卑屈になってしまっていた。
「ちゅっ、ん、ちゅちゅ、ぅむ――――――ふふっ♪」
「――――っ」
その時、ワイトと目が合った。うっとりと目を細めたまま――
『どう? 羨ましいでしょう?』
――とでも言いたげな表情で、確かに東を見ていた。
全霊をかけて愛する相手を見つけた優越に浸りながらの視線と表情に、言い様のない敗北感を東は抱いた。
だが、ワイトの優越も、東の敗北感も一瞬のことに過ぎなかった。
ワイトは爪先立ちのままキスを続けていると、虎太郎の手が彼女の身体を這い始めた。
背中の肩甲骨や背骨の窪みを這ったかと思えば、脇腹の肋骨をフェザータッチで指を滑らせる。
かと思えば、大胆に乳房を鷲掴みにし、尻の谷間へと指を滑り込ませ、次の瞬間には尻肉を握り締める。
ワイトの理性を炙る劣情の炎を容赦なく燃え上がらせる残酷とも言える愛撫。
その度に、ワイトは腰を震わせ、すっかり濡れそぼった秘裂からは愛液が溢れさせていた。
「んむ、れる……ちゅ、む……れろ、ぉ……ちゅるる……だ、だんなひゃまぁ……も、もっとぉ……よられ……べれひゅぅ……♡」
先に音を上げたのは、やはりワイトだった。
もう我慢出来ないです、もっともっと深いキスをしたいです、とせがむように虎太郎の口唇に吸い付くだけでは飽き足らず、舌を這わせて隙間に捩じ込もうとする。
しかし、虎太郎はガンとして口唇を緩めずに、情けなくすらあるおねだりを口の端を釣り上げながら眺めていた。
「よし、舌を突き出してみな?」
「んぁぇ……んえぇええぇぇぇえぇぇっ……♡」
一通り淫らなおねだりを堪能した虎太郎が命じると、ワイトは躊躇を見せずに口を大きく開き、舌を突き出す。
はっ、はっ、と犬のような短い呼吸を繰り返し、唾液で濡れた舌をくねらせて虎太郎を誘っている姿は、立派な牝犬そのものだ。
「んむっ♡ んじゅぅっ、んちゅ、れるるっ、ちゅる、じゅりゅりゅぅ、あむっ、はむっ、れろっ、ずろるっ……♡」
虎太郎もまた舌を差し出すと、ワイトは目にハートを浮かべて嬉しげに舌を絡ませる。
唾液の飛沫が顔にかかるのも気にせず、蛇の交尾のように舌と舌が複雑に蠢いて、絡み合う。
舌を擦り合わせているだけにも拘らず、ワイトの表情は蕩けていく一方で、激しさは増すばかり。
もう我慢出来ないと言わんばかりにブラを押し上げる勃起した乳首を厚い胸板に擦り付け、じくじくと疼く性器を少しでも落ち着かせようと太腿を擦り、腰を左右へと揺する。
「じゅるるっ、ずろろろっ♡ んあっ、んへぁあっ、ちゅむっ、ちゅちゅっ♡ んれぇぇっ、んんっ……♡」
どれだけ自分が気持ちいいか。どれだけ自分が愛しているか。
どれだけ自分で気持ち良くなってくれているか。どれだけ自分を愛してくれているか。
熱の篭った口腔性交は、互いがどれだけ相手を思っているかを伝える手段であり、どれだけ相手が思ってくれているかを測る手段でもあった。
「んぇ、んくっ、んぐっ、こくっ……こくこくっ………んぐぐっ、ごくん…………あはぁっ、旦那様の涎、おいしっ……♡」
何も言わずに舌を離した虎太郎は、ワイトの尖った舌先に向けて唾液の塊を落とした。
するとワイトは器用に受け止めると、舌をくねらせて口内へと運び、飲み下す。
うっとりと細めた目は、それが何よりの甘露であることを示すかのようであり、ぶるりと肩を震わせた姿は、間違いなく溢れる官能を享受している証であった。
たっぷりと虎太郎の生唾の味を堪能したワイトは、まだ足りないとばかりに舌を伸ばした。
だが、虎太郎が与えたのは唾液ではなく、噛みつきであった。凶暴な獣のような勢いでワイトの舌に歯を立てる。
瞬間、ワイトの目は見開かれ、腰から下がガクガクと震え出す。
痛みなどない。舌を甘噛される快楽の放流を叩き込まれる。その上、逃れられぬ舌をたっぷりと舌でなで上げられては堪えようもなかった。
「んひっ……ら、らめぇ……イク……いくっいく……あひっ、んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんっ♡」
歯を立てられたまま口外へと舌を引き摺り出され、ワイトは爪先立ちになりながら絶頂した。
絶頂を貪る全身を懸命に支えながら、踵を限界まで持ち上げ、瞳をくるんと持ち上げる。
布に覆われた秘裂からドロドロの本気汁が漏れており、足を包むストッキングは足首にまで染みが広がるどころか、床に水溜まりを作っているほど。
「ふっ、ふーっ、はっ、はぁっ……は、はひぃ……んん……ふぇ……んっはぁぁ…………キ、キスアクメ、しひゃいましひゃぁ……♡」
ベチャと広がった愛液溜まりに踵を落とすと、ワイトは口唇をぺろりと舐めながら、絶頂を報告する。
もう、キスだけで頂点に達してしまうのも慣れてきたが、頬を染めて嬉しげに口の端を持ち上げる表情は、マンネリとは無縁だった。寧ろ、もっともっと教えて欲しいと懇願しているかのようだ。
素直なワイトを本気で可愛いと感じながら、頬や頭を撫でると。
得意げと歓喜が入り混じった表情で虎太郎の胸板にピッタリと張り付いて頬ずりをした。
「―――――じゃあ、次はいよいよ、ふふっ」
「……うぅっ」
ワイトは女の表情を浮かべながら、流し目を東に向け、続いて虎太郎も視線を送る。
東は固まったまま魅入ったように二人のキスをぼうっとと眺めていたが、はっとしてバツが悪そうに視線を逸した。
ワイトはその様子に笑みを深めながら、虎太郎は気持ちは分かると頭を掻きながら近づいていく。
「つ、つーか、お前ら恋人同士だろ? い、いいのかよ?」
「あら、今更ね? まあ、私は嫉妬もあるけど、構わないわよ。だって旦那様、逞しすぎるんですもの。一晩で何度も何度もアクメさせられて、私でも身体も頭も壊れてしまうから」
僅かばかりの悔しさを浮かべながらも、これまでの夜を思い出しているのだろう。ワイトは重く熱い溜め息を漏らす。それだけで、どれほどの絶頂と幸福を重ねてきたか分かろうと言うもの。
女としての幸せを満たされきった表情に、東はまたしても生唾を飲み込んでしまった。
その隙をワイトは見逃さない。音もなく東の背後に回り込むと手首を掴み、後ろ手に拘束する。
突然の行為に東は抵抗してみせたが、万力のような力が相手では振り払えなかった。
「おい、余りらん――――――ん? これは……」
「ひぁあっ! い、いきなり、剥くんじゃ……ねぇ……よ……」
虎太郎は東の胸元に視線を落とすと眉根を寄せ、一息にブラを剥ぎ取ってしまう。
準備もムードもない行為に東は悲鳴もそこそこに怒鳴り声を上げようとしたが、瞳に写ったものに愕然とした。
胸の頂点にあった乳首は、己の知るものとは余りにも変わり果てていたからだ。
東の記憶にある形は肉芽が埋まった陥没乳首だったにも拘らず、今や子供の陰茎のようにそそり勃っているではないか。
明らかな変形と肥大化はグラムの調教が如何に東の身体を変えてしまっていたかを物語っている。
今の今までなかった己の身体が汚されてしまった実感が、事実として目の前に突きつけられている。
知らず、東の視界はボヤけ、今にも涙が溢れてしまいそうになる。
「うっ……ぐっ…………――――ひぁあっ♡」
それを遮ったのは、虎太郎の手であった。
両の乳房を両手で掴んだと思えば、大きく長く勃起した乳首を指で挟む。
根本から出るはずのない乳を絞るような揉み方、痛みを覚えるほどに勃起した乳首を慰めるような指使いに、東は甘い牝声を上げてしまった。
乱暴な仕草であったにも拘らず、愛撫自体は蕩けてしまうほどに優しい。
値踏みするような手付きであったが、不快感はない。寧ろ、胸から断続的に発生する快感は、頭と子宮を突き抜け腰砕けになってしまいそうだった。
「ふん、面白くもない。安心しろ、このくらいだったら、すぐに治るよ」
「んんっ、ふっ、ほ、ひうぅっ……本当、くぅぅっ、だろうなぁ……?」
「まあ、どっちにしろ。オレに抱かれにゃならんのは残念なんだろうが」
乳房から伝わる感触に、東の身体に何が起こったのか虎太郎は察していた。
アムリタなどの媚薬ではこうはならない。この変化、変形は寄生蟲によるものだ。
目に見えた変化というものが人の精神に与える影響は非常に大きい。
身体に取り返しのつかない変化を起こさせることで、最早どうにもならないと思い込ませて対象の心を折る。グラムが寄生蟲に組み込んだ悪趣味な機能、生態の一部に違いあるまい。
虎太郎には何が面白いのか、理解できない。
自分自身の手で、作物でも育てるようにゆっくりと変形していくのを楽しむならまだしも、手間も暇もかけずに変化させるのは面白みに欠けていた。
過程と結果はワンセットではない。ワンセットではないが、結果ばかりを求めるのはナンセンスだ。
過程には過程なりの楽しみ方と意味があり、結果には結果なりの楽しみ方と意味がある。
結局の所、グラムが望んでいるのは自身にとって都合の良い肉人形でしかないのだ。
そして、虎太郎はただ女と一緒に楽しみたいだけ。どうせなら一緒に気持ち良くなった方がいいと考えているに過ぎない。
だが、それがより女を虜に出来るのか、より快楽を与えられるのかに差を出すのは言うまでもないことだ。
(とは言え、これ以上はオレが弄ると洒落にならんか。寄生蟲は快楽と共に神経への癒着が進む。なら身体改造も同じと見るべき。上は、ワイトに任せるか)
「――――うふっ♪」
乳首を優しくこね回されて身悶える東越しに、ワイトへと視線を飛ばす。
この状況すら楽しんでいるのか、ワイトは笑みを浮かべながら虎太郎の意図を察すると、すぐに行動に出た。
片手で東の両腕を拘束しながら、ジーンズのボタンを外すと器用にショーツごと下げていく。
膝の半ばまで降りた布に、今度は自らの足をかけて足首までずり降ろした。
甘い嬌声を上げるばかりの東は、下半身が完全に露出してしまったことに気づいていない。
「ひぁっ、ひっ、ぃいっ、ふっ、ふーっ♡ ふっー♡ ふぅぅううぅぅうぅ……――――うわぁっ?!」
乳房から手が離れると東は荒い呼吸を繰り返しながらも虎太郎を睨みつけた。
しかし、快楽で蕩けてしまった瞳では意味がない。寧ろ、どうして止めた。もっと欲しかったのに、とねだっているかのようだ。
虎太郎にだけ意識を向けていた東の虚を突くように、ワイトは彼女の手を掴んだまま、背後へと身体を傾かせる。
突然崩れたバランスに、法悦でボンヤリとしていた東に対応できる筈もなく、二人は同時にベッドへと腰を下ろす形となった。
「……や、やめぇっ!」
「駄ぁ目っ♪ 旦那様のは大きいからキチンと解して貰いなさい♪」
ワイトは容赦なく自らの脚を東の脚に絡め、閉じようとした両脚を固定させてしまう。両脚の付け根に位置する女の最大の弱点は丸見えだ。
薄めの陰毛は手入れなどされていないだろうに、綺麗な逆三角形で象られている。
男勝りな東の秘所は全く型崩れしておらずに新品同様の形を保ちながら愛液で濡れ光り、覆われた肉芽は包皮を押し上げて自己を主張していた。
「や、やめろよぉ……風呂、入ってないから、絶対、臭ぇよぉ……」
「何? そんなこと気にしていたの? 大丈夫よ。旦那様、メスの匂いだったら、何でも大好きだもの♡」
「ふんふん。何だ、臭くなんかないじゃないか。発情した女の甘い匂いしかしないぞ?」
「だ、だからって、顔近づけて嗅ぐ―――――んっひいぃぃいぃぃぃぃいいぃっ♡」
一頻り股座から立ち上るメスの芳香を楽しむと、虎太郎は内腿を撫でつけながらいきなり愛蜜の溢れ始めた秘裂に舌を這わせた。
ベロリと縦の亀裂を端から端まで舐め上げると、東は堪らずに喉の奥から歓喜の声を上げる。
一瞬で思考は真っ白に染まり、腰を持ち上げて与えられた快楽を逃がそうとしていた。
「なっ、なんっ……い、今の、何だよぅっ……!」
「ただのクンニだが? 何だ、今までされたことなかったのか?」
「さ、されたことは、ねぇ、けど……」
「だったら、楽しませてやるよ」
「ま――――いひぃっ、ひひぃいぃぃいぃっ♡」
先の一舐めで包皮を剥かれて剥き出しになったクリトリスに舌を這わされ、東は甲高い悲鳴を上げた。
既に勃起しているクリトリスの根本から先端まで。決して長くない距離を丁寧に丁寧に舐め上げる。
それだけで、女陰はくぱりと糸を引きながら自ら口を開け、ごぽりと愛液を垂れ流す。
ただそれだけで牡を受け入れる準備が万端に整ってしまっていたが、虎太郎は舌の動きを緩めなかった。
「あぐっ♡ うひィィイっ♡ うぅあっ、うンンンンっ♡ ひぃんっ、ク、クリぃっ、それ以上すんなぁっ♡」
「声から何からそうは言っていないぞ。こんな序の口で音を上げられても、そのなんだ、困る」
「ですって♪」
「いいいィっ♡ ち、乳首までぇっ♡」
そそり勃った股間の肉芽を虎太郎の舌で押し潰されたかと思えば、そそり勃った胸の肉芽をワイトの指で扱かれる。
余裕などハナからない東は、鼻の穴を膨らませて歯を食い縛るも、口の端からはだらしなく涎が溢れ、目を見開いて身体をヒクつかせていた。まるで蜘蛛の糸に絡め取られた蝶を連想させる。
「ひぐぅっ……や、やめっ♡ ダメっダメぇぇぇっ……♡ ぃくぅっ…………イっひぃぃいぃいいぃぃぃぃいぃっ♡」
(う、嘘だろぉっ、こ、今度はマンコまでぇ……♡)
陰核、乳頭の責めだけで達してしまいそうになった東だったが、虎太郎は更に新たな女の弱点を探り当てようと割れ目へと二本の指を差し込んでいた。
性急さは皆無だ。クリトリスへの責めはいきなりであったが、牝穴への責めは寧ろ、緩やかですらあった。
しかし、快楽の度合いは増すばかり。
ゆるゆるとした指の動きは東の急所を一つ残らず詳らかにしてやろうという気に満ち満ちていた。
「此処、だな」
「う、うそっ、ウソっ♡ こ、こんなのウソだぁ♡ あおっ♡ おぉおおぉぉおぉおぉっ♡」
(は、早い! Gスポット、見つけんの早過ぎんだよぉ……♡)
膣の一点。ぷっくりと膨らんで、指からの刺激を悦んで迎えたのは女の前立腺と呼ばれるGスポットだ。
天井側に位置する性急所を、二本の指が容赦なく撫で上げる。
固められた両脚は閉じることは叶わず、代わりに足の指を丸めあげながらもピンと伸ばされていた。
指は性感の密集したポイントを外れることはなく、指紋の形状すらも利用して擦り上げる。
「ふっ♡ ふっ♡ ふっ♡ ふーっ♡ ふーっ♡ ふーっ♡」
「もう限界だろ? 無理をするな。一回、イっておけ」
「ほらほら、イっちゃいなさい♪ 男に為す術もなくイカされちゃう女の悦びを貪るのよっ♪」
「あヒっっっ♡ へあっ♡ こ、こんなっ、おっ♡ イクっ♡ イクに決まってるっ♡ ひんンっ、こんなのイクだろっ♡ んっへぁあぁぁあぁあぁっ♡」
激しくなどない、優しくすらある愛撫であったが、その効果は残酷ですらあった。
不様な姿を見せまいとして歯を食いしばって絶頂を堪らえていた東は、容易く初心を忘れて決壊してしまう。
ぐぱりと開いた尿道口からは高々と絶頂の深さを物語る熱い牝潮が吹き上がり、差し込まれた指に感謝するように膣は締め上げていた。
絶頂の余韻を噛み締めて、爪先までがピンと伸びた両脚がぶるぶると震えるが、やがてガクリと踵から降ろされる。
ようやく、絶頂が終わったようだ。
「ひゅっ、はぁっ、はぁっ、はっ、はっ……はーっ……はーっ……す、すげっ……♡」
今にも呼吸を止めてしまいそうな身体に無理やり空気を取り込む。
東自身の意志と言うよりも、かつてない快楽の放流に驚いた身体が正常な状態を取り戻そうと藻掻いているかのようだ。
涙と鼻水、涎で汚れた表情で出てきた感想は、凄いというものしかなかった。
ただ一度味わっただけで虜になってしまいそうなアクメ。僅か数秒前の絶頂の味を思い出し、東の膣口からは白濁した本気汁が零れ落ちた。
「良かったわね、東。こんなアクメ、旦那様以外はくれないわよ? それに、ほら……」
「ひぅっ、ち、乳首、弄るんじゃねぇ――――――ひぅっ!」
「こんなに逞しいのもくれるなんて、女冥利に尽きるわよね♪」
絶頂の余韻から呆けていた東は、露わになった虎太郎の一物に短い悲鳴を溢した。
それなりに男性経験のある東からしても、異形としか思えない男性器。
今にも張り裂けてしまいそうな亀頭も、開いた傘の段差も、絡みつく血管の太さも、陰茎自体の太さも長さも、何から何までも違う。
彼女が悲鳴を上げるのも無理はない。誰が何と言おうと、これは女を蹂躙し尽くすだけの器官。本能的に恐れも抱こう。
「ほら、あんなにも張り詰めて。悦びなさい、女として自信がないみたいだけど、他でもない貴女があんなに逞しく勃起させたのよ」
「…………あ、アタシが」
「ええ。あんなにも可愛く喘ぐのだもの。女の私でもぐっと来たわ」
「…………~~~~~~~~~~~っっ!!」
声にならない悲鳴を上げる。恥じらいと喜びが同居した悲鳴だ。
こんな望んでいない状況ではあったが、東は途端に女が満たされてしまい、萎んでいた自信を取り戻していく。
仕方がないだろう。
見たこともないような逞しい牡の塊が、自分の痴態で熱く硬くなっていると分かれば、本能として喜びを覚える。
況して、東はこれまでに上辺だけの言葉でしか女を持て囃されたことはない。言葉よりも明確で分かり易い、男の本能が自分を求めていると分かれば、無意識に女が悦んでも無理はなかった。
「じゃあ、気をしっかり持てよ。自分が何の為に抱かれているかを考えろ」
「……あっ、はっ……はあっ!? …………い、言われなくたって、分かってんだよ。だ、誰が、テメェの粗チンなんかで……!」
「……ほんと、貴女ってチョロいって言うか、とことん誘い受けと言うか……」
「な、何がだよぉ……」
「貴女の減らず口、男には威嚇にすらならないわ。寧ろ、その気にさせるくらいの効果しかないわよ」
「だ、だから、何が――――ひぐぐぅっっ♡」
ワイトの呆れ顔に、東は困惑から答えを求めたが、膣口にゆっくりと侵入してきた亀頭に遮られてしまう。
悲しいかな、真っ当な男性経験の少なさ故に、東の言動から仕草まで男の興奮を煽るだけだった。
つい先程まで、猛り狂う剛直に怯えの表情を見せていたと言うのに、その表情のまま出てきた言葉は男のプライドを刺激するワードに過ぎなかった。
その上、とろとろに蕩けた牝穴は丸見えで、誰が見ても挑発して誘っているだけにしか見えない。
「うあっ♡ き、きたっ♡ すぶってぇっ♡ ずぶずぶってぇ♡ かはっ、ひぃぃっ、ち、チンポにマンコ、掻き分けられてっ♡ 広げ、られてるぅぅっ♡」
「くっ。流石に、鍛えてるだけある。まるで生娘だな」
まだ亀頭の先だけしか入っていないというのに、もう腹の奥の奥まで押し込まれてしまったかのような圧迫感を覚えて、東は牝の悲鳴を迸らせる。
値踏みするような、品定めするような挿入に、尿道口からはぴゅっぴゅと透明な液を吹き出していた。
既に溢れきっている本気汁を襞が侵入してくる牡の象徴に塗りたくり、抽送を助け、射精を促す。
鍛え上げた筋肉は絶え間なく肉棒を締め上げ、悦びと感謝を示していた。
「あ、あっ、あっ、あがっ、熱いぃっ♡ ひひぃぃっ♡ ま、マンコの中、全部、掻き毟られぇっ♡」
「ふふ。もう、東ったら、完全に牝の顔しちゃってるわ。まあ、仕方がないわ、もういっそのこと、思いっきり愉しんじゃいなさい♪」
「おひっ、い、いま乳首、いひっ♡ イじられたらっ♡ イクっ、乳首でイクぅっ♡」
「ほらほら……きゅっきゅっ……♡ しこしこっ……♡」
ワイトが乳首をつねりあげ、扱き上げる。
その度に東の腰は跳ね上がって、新たな本気汁を吐き出したが、二人の手は緩まない。
乳首を絶え間なく虐め抜かれ、秘裂は優しく奥へ奥へと掻き分け広げられる。
身体の芯から作り変えられているようだ。
どれだけ耐えようとしても、喉の奥から溢れてくる嬌声を止められない。
身体の痙攣を止めようと全身に力を込めても、より快楽を強くするばかりで子宮は熱く疼いていくばかりだ。
「ほら、一番奥まで来たぞ、コツンと」
「いひひっぃぃぃいいぃいいぃいいぃぃっっっ♡」
子宮口と亀頭が出会うと、東の腰が高く持ち上がった。
未体験の感覚に無意識から心が屈服するのを避けようとしたのだろう。
だが、虎太郎は情け容赦がなかった。
自分が気持ち良くなるためには、女をとことんまで気持ち良くしてやることが肝要であると理解していたからだ。
持ち上がる腰を下腹の辺り――ちょうど腹の上から子宮を押さえる形で手を沈めていく。
中から外からボルチオを責め上げる動きに、東の口からは獣のような声が迸った。
「おぉっ♡ ほぁぉぉっ♡ おっほぉぉぉ♡」
「ほら、分かるか、東。ぐりぐりボルチオを責められて、子宮口が開いてきたぞ」
「ひぐぐっ♡ はっ、こ、これぇっ♡ し、子宮口、開いて、吸い付いてるぅっ♡」
「あはっ♪ それが本当のセックスよ。それでアクメしたら、もう止まらないわよ。覚悟してイキなさい?」
限界まで敏感にさせられた女性器から伝わってくる熱と衝撃と快感に、東は目を白黒とさせる。
もう言うことなど効かなくなった身体は、男だけでは飽き足らず、虎太郎そのものを求めていた。
(こ、これへぇっ、本当のセックス♡ い、今までのなんか、全部全部、ままごとじゃんかぁ……♡)
自分の女の芯が作り変えられていく快感に、東は腰を跳ね上げ、背中を逸らして受け入れていた。
びんびんに勃起した乳首を震わせる度にワイトによって優しく押し潰されて、牝潮を噴く。
完全に降りきった子宮にゴツゴツと優しくも力強いピストンで子宮口に先走りを塗り込まれながら突かれて、更に熱い潮を噴く。
「――――あっへぇっ♡」
こりゅ、と僅かな強引さを子宮口に感じた瞬間、東は掛け値なしに決壊した。
「おおぉぉおおぉおおぉおぉっ♡ こ、これ、これこれっ、し、子宮にチンポ、入ってぇっ!?」
「うわぁ、もう完全にオマンコ陥落。お漏らししちゃってるわよ♪」
「う、うひぃいいぃいぃっ♡ も、漏れるぅ♡ 漏れてるっ♡ あ、アタシ、しょんべん漏らひて、アクメしてるぅううぅうぅぅっ♡」
ワイトに開かれた両脚の中心から、湯気を立てる黄金の液体が弧を描いて放たれる。
恥も外聞もない敗北宣言も同然の失禁姿を披露してしまい、反射的に東は虎太郎の顔を見ていた。
(う、うぅ、そ、そんな気持ちよさそうな顔すんなよぉ♡ が、我慢させてるみたいで、いっぱい、
「
口元の笑みをそのままに、目を爛々と獣の輝きで満たしながらも、眉根を寄せて東の与える快感に耐えているかのような表情。
今までの男は、翻弄するばかりで自分の弱みを見せなかった。自分が優位に立っている事実自体に悦びを覚えていたのだろう。
そんなものとは無縁の、女が喜んでくれている事実と共に快楽を享受している喜びに満ちた表情に、東は心までも開け放った。
「――――ぐっ」
「あひっ♡ きたっ、精液きたっ♡ 子宮にひひぃぃんっ♡」
子を授かるための器官に、限界だった亀頭が爆発した。
大量の熱い牡汁は子宮を白く染めていくだけでは飽き足らず、アクメで陰茎を締め上げている筈の膣の僅かな隙間から漏れていく。
「おおおぉおぉぉぉおおぉおぉっ♡ 子宮にザーメンきだぁああぁぁあぁぁっ♡ あっへぇええぇぇぇええぇぇぇっ♡」
「子宮ばっかり気にしてないで、乳首でもほらっ♪」
「おっひぃっ♡ ち、乳首も♡ キモチいひぃっ♡ でも、でもでも、やっぱ子宮のがキモチいいっ♡ ひひひぃいぃいいぃっ♡」
「あら、残念。でも、止めないわよ? シコシコっ、シコシコっ♪」
「おぉほぉおぉっ、イックぅっ♡ 乳首も子宮もイクっ、アクメっ♡ 扱かれて、子宮にべちゃべちゃザーメンぶっかけられてイクぅっ、イグイグイグッ♡」
くるんと眼球を持ち上げ、舌を突き出した顔。
虎太郎がオスの表情を見せたのなら、自分もメスの表情を見せるのは当然とばかりに、情けないアクメ顔を隠そうともしない。
一体、どれほどの量を射精するつもりなのか。
一体、どれほどの長さ射精し続けるつもりなのか。
三分は続く長い長い射精に、東は虎太郎の下でもがきながら、全身を痙攣させ、脚を限界まで伸ばしてぎゅっと足の指を丸めていた。
「あっひゃぁあぁあぁぁあぁっ♡ おぉおおぉおぉっ♡ ふへぇえぇぇええぇぇぇええぇぇっ♡」
一際大きい吐精に、東は下半身をぶるぶると震わせ、たぷたぷになった子宮を震わせながらその日一番の深い絶頂を味わった。
伸ばされていた両脚は力を失くしてガクリと落ち、絶頂の余韻を味わう痙攣は続けたままだ。
ぴゅるろ、と尿道からアクメ失禁を見ながら、虎太郎は淫裂の襞に精液を塗り込むように引き抜いていく。
その度に、最後と思われていた小便は、ぴゅっぴゅと新たに漏れていった。
「はひっ……はへっ……はーっ……はぁっ……へぁっ……ひゃ……はへっ……ひぃ……あへっ……♡」
くたくたになった全身を投げ出して、弱々しい呼吸を繰り返す。
陰唇は白濁汁を逃すまいとひくひくと蠢いていたが、絶頂が深すぎたのか、それとも虎太郎の肉棒に押し広げられてしまったからなのか、溢れる精液が止まらない。
「まだ一回なんだが…………あと、四回は出してやらにゃ、寄生蟲の束縛から逃げられねぇのに。どうしよ」
「うふっ、旦那様の逞しさも、考えものですね。じゃあ♪」
「……うん?」
萎え知らず剛直をいきり立たせながら、虎太郎は困ったように呟いた。
精液も血液同様に、多く注げば注ぐほどに東の身体に侵入するウイルスの量は多くなる。
桐生の資料によれば、あと四回分は射精しなければ、グラムとの最終決戦に投入は出来なかった。
女に関しては自分でも抑えの効かない部分があるのに呆れながら、どうしたものかと頭を掻く。
これ以上やっては、別の意味で東は使い物にならなくなる。勿論、快楽漬けの結果である。
そこで助け舟を出したのはワイトであった。
東の身体を解放し、ベッドへと寝かせると自らの下着を剥ぎ取っていく。
露わになったのは、どんな男でも興奮してやまない肢体であり、既に虎太郎のモノとなった淫らな肉体であった。
硬く凝った二つの乳首と剥き出しのクリトリスには、虎太郎の女である証としたハート型のチャームのついたピアスが揺れている。
そのアクセサリーを見せつけながら、ワイトは脱力した東の身体に覆い被さり、交尾を待つ牝犬のように真っ白な尻を向けた。
「旦那様専用の牝犬マンコを、おチンポ扱いて射精するためだけのオナホールとしてお使い下さい♡」
「くく。じゃあ、お言葉に甘えさせて貰おうかねぇ」
「ほぉっ♡ ほぉおおぉおぉぉっ♡ 旦那様のおチンポ、きたぁっ♡」
「ちゃんと、お前にも射精してやるからなっ」
「は、はひぃっ♡ だ、旦那様のご寵愛、牝犬ワイトにも頂戴下さいぃぃぃいぃっ♡」
腰を左右に降って本気汁の糸が伝うピアスを揺らす。
すっかりと堂に入った牝犬の誘惑に、虎太郎は嫉妬に濡れる淫裂へと剛直を差し込み、
アレだけ東を弄んだワイトであったが、彼女に嫉妬していたのだ。
私の方がもっともっと旦那様を気持ち良く出来ます。オチンポいっぱい射精させてみせますと意気込んでいる。
射精は東だけにしてくれればいい。それまでの面倒は私が見ますと、牝穴を蕩けさせながら、虎太郎の女として優位であると示したかったようだ。
(……うっわぁ、コイツ……すげぇ、幸せそうな顔、してんなぁ……うらやまし……)
薄れ行く意識の中、牝犬としてだけではなく、女としての幸せを一心に享受しているワイトの表情を眺めながら、東はボンヤリと羨んでいた。
そこで東の意識は完全に闇へと飲まれた。
発情した犬の遠吠えだけが部屋一杯に響き渡り、熱い粘塊を子宮へと吐き出された東が覚醒と失神を繰り返す嵌めになるのはもう少し、後の話だ。