対魔忍アサギZERO発売!
いやぁ、相変わらずエロい! エロいねぇ!
個人的に嬉しかったのは、まともな方の朧と紫のエロがあった事。でも、あのぅ、紫の方はもうちょっとノーマルな感じにならなかったんですかねぇ……。
紫の公式イチャラブは対魔忍RPGXに期待やな。
というわけで、カーラ編も残すところ今回を含めて2話を予定しております。長かったなぁ……。
では、どぅぞぉ――!!
「――――あ」
「お。おはようさ――――いきなりシヴァを取り出すの止めてくれませんかねぇ」
マリカの発情を抑えてから一週間。
朝一番、寮の中で顔を合わせたマリカと虎太郎。
虎太郎は、普段と変わらない調子で朝の挨拶を口にしようとしたものの、マリカの取り出したシヴァの回転音に遮られる。
マリカはマリカで野生の獣のように歯を剥き出しにして威嚇していた。
此処一週間、顔を顔を合わせる度にこのやり取りであった。
火花を散らして刃を回転させるシヴァに本能的な恐怖を覚えるものの、彼は決して表には出さず両手を上げて道を譲る。
その情けなさすら覚える姿に舌打ちをすると、彼女はようやくシヴァを霧へと戻す。
マリカは不機嫌そうに鼻を鳴らして無言のまま通り過ぎ、虎太郎はくわばらくわばらと言わんばかりに肩を竦めた。
「おはよう」
「…………はい、おはようさん」
すれ違いざまに聞こえた不機嫌そのものの朝の挨拶に、虎太郎は呆気に取られながらも辛うじて返事をする。
この一週間、マリカとは会話らしい会話はなかった。顔を合わせる度にあの調子では会話もまともに成立しまい。
心境の変化か、或いは自らの境遇や感情と折り合いを付けたのか。
ともあれ、好ましい変化ではある。こういった積み重ねが人間関係となっていくものである。
とは言え、虎太郎はその変化に安堵や安心を思うこともなく、マリカの背中を見送ることもなく歩き出した。
暫く寮の廊下を進むと一室の扉が開き、朝から見るには目も眩む美女が現れる。
「どうやら、随分と上手くやったようね」
「……アレでか? 冗談だろ?」
「あら。あの娘の性格を考えれば、これで済んでいるのは奇跡的よ。感謝も十分にしているわ」
「アレで感謝ねぇ……」
「それとも、シヴァで頭から股下まで真っ二つにされてしまった方がお好み?」
「ご冗談を」
現れたのはカーラだった。
吸血鬼だと言うのに、朝から眠気といったものは一切感じられず、身だしなみも完璧に整っている。
気配と音で二人のやり取りを察知したのだろうか、彼女の顔には笑みが刻まれていた。
気持ちは分からないでもない、自身の恩人と自身の従者の仲が険悪であっては、彼女としても気が休まらないだろう。
「それで、北絵の方は……?」
「経過も順調、洗脳の影響も見受けられない。ほぼ完治したと判断していい。今日中に、隼人学園に戻ってくる」
「…………そう、よかった」
「これでオレはお役御免だ。クリシュナとお前は入れ替わりで五車学園に向かってもらう。無論、此方の護衛付きでな」
「あら、まだ信用がないのかしら?」
「馬鹿を言うな、オレは誰も信用していない。護衛を付けるのは、たんなるポーズだよ」
北絵復帰の情報は、アサギから直々に連絡があった。
桐生の診察、東雲による読心術によって、完全にグラムの呪縛から開放されていた。
問題があるとするのなら、洗脳下にあったとはいえ自ら行った愚行と生徒の不幸に胸を痛めていたようではあるが、そこは一組織の長、もうすでに項垂れてはいないようだ。
彼女にやることは山積みである。
学園の立て直し、生徒のケア、政府への釈明、今回の失敗を活かした防御結界の構築。
アサギも北絵と同じ立場であった故に、無条件で隼人学園への協力を申し出ていた。
元よりそのつもりであったのだろうが、随分と人の良い判断である。
搾り取ろうと思えば、いくらでも搾り取れる立場と恩があったにもこれだ。
この人の良さが虎太郎の頭を抱える要因の一つなのであるが、五車町に張られた結界の強化というそもそもの目的だけは果たさせたので、今回ばかりは口を噤んだ。
世界最高峰の結界師におる強化によって五車町と学園の防衛機能は飛躍的に高まったと言える。
不用意に魔族が侵入してこようものならば問答無用で消滅、高位魔族であっても弱体化は免れまい。
その上、米連などの人間が侵攻したとしてもダメージを与えられないまでも、その存在を察知して先手を打つことも可能だ。此処まで苦労した甲斐があったというもの。
後はカーラとマリカの治療を速やかに終わらせる。
護衛を付けるのは、気さくな対応故に忘れてしまいそうになるが、カーラは曲りなりにも一国の主。
本来であれば、ヴラド側の護衛を伴い、対魔忍側の護衛が入念な打ち合わせの後に、五車町に足を踏み入れるのが筋である。
緊急事態とはいえ対魔忍側も最上位の護衛でも付けなければ、カーラは兎も角、ヴラドに残っている家臣団、引いては日本政府の組織にも示しが付かない。
そして、可能性は限りなく低いがカーラもマリカもグラムの呪縛から完全に開放されたわけではない。
五車学園への護送中に寄生蟲が覚醒、洗脳が再発、逃走のコンボなどを決められてはこれまでの努力が全てパーになる。それを虎太郎が許す筈もなく。
「じゃあ、もう少しだけお世話になるわ」
「頼むから、マリカを抑えてくれよ。お前の護衛は自分ひとりで十分とか内心思ってるだろうしな」
「ふふ。私なんかは衝突するのも悪いことばかりではないと思うのだけれどね。その方が自分にない部分を学ぶ機会にもなるし、東とマリカのように仲良くもなれるもの」
「そんなもん、時と場合に寄るだろうよ」
勘弁してくれ、と中指を立てて応える虎太郎に、カーラは眉を顰めもせずにクスクスと笑う。
鷹揚に構えた姿は王としては必要な態度なのであろうが、常に疑心暗鬼、意図して小心足らんとする彼は辟易するしかない。
其処でカーラとの会話を切り上げ、本来の目的へと戻る。
今日は朝から寮やら校舎やらを練り歩いていたのにはその目的故だ。
隼人学園に自身の居たという痕跡を消していたのである。
己の指紋一つ、毛髪一つも残すつもりはない。協力関係にある学園でも関係はなかった。
僅かでも己へと繋がる可能性を残していると落ち着かない。長年培ってきた病的な習性は、今や彼自身でもどうにもならぬほどに肥大化している。
隼人学園が終われば、次は仮設本部として使用したマンションである。此方は己のみならず味方の痕跡も消さねばならぬ故に、より神経質にならねばならない。
「ふぅ――――何だ、来てたのか」
「おぅ、おはよ……」
「おはようさん。元気ねーなぁ」
「……うっせ」
校舎内を一通り回ってきた虎太郎は寮の自室へと戻ってきたが、其処で待ち構えていたのは不貞腐れた様子の東だった。
彼女はベッドの端に腰掛けて脚を組み、部屋の主の帰還を仏頂面で出迎える。
今日は虎太郎が五車学園へと戻る日なのだ。東としては、成るべく長い時間を共に過ごしたいと思うのも無理はない。
次に会えるのは何時になるか。いや、互いの職業を考えれば、次に生きて会える保障など何処にもないのだから。
そうしたいじらしさを鬱陶しいと拒絶され、一度関係を持った程度で彼女面をするなと手酷く罵られた経験もあったが、抑えられるものでもない。それが彼女らしさなのだ。
しかし、虎太郎はそんな彼女を気にかける様子すら見せず、自らの仕事を片付けていく。
そんな素っ気のない態度が気に障ったらしく、東はベッドから立ち上がると無言のまま虎太郎の片腕に抱きついた。
「おい、邪魔なんだけど……」
「………………」
「何か言って欲しいんですけどねぇ」
むすっと頬を膨らませ、批難の視線を送る東。
年不相応の愛らしさではあったが、仕事の邪魔をされては堪ったものではない。
しかし、虎太郎は振り解くような真似はせずに片腕だけで荷物を片付けていく。
これも可愛気と受け取り、目くじらも腹も立てるつもりは毛頭ない。
ただ、そうなっては東もよりムキになろうというもの。
これでは相手にされていないと受け取ったところで無理もない。
東は何とか気を引こうと虎太郎の腕を引き、胸の谷間に挟み込む。
されど、この程度は熟れたもの。動揺するような可愛気も、鼻の下を伸ばすような甘さもあるような男ではない。
引き剥がすような真似をせず、むしろ東の胸の暖かで柔らかな感触を楽しみつつも手の動きは止まらない。
「…………むぅ」
「おい、こうしていたってオレが帰る時間が伸びる訳じゃないんだ。いい加減、機嫌直せよ」
「そう簡単に直らないっつーの…………そーだ!」
「はぁん?」
目線を合わせることすらなかった虎太郎は、彼女の顔が輝くのを見逃してしまった。
悪戯好きな子供が何か良からぬ事を思いついたかのような、少女そのものの笑みだ。
虎太郎の態勢が崩れるほどに腕を引く。
おい、と批難混じりの言葉を吐きそうになった彼の頬に、ちゅ、と柔らかな感触が伝わってくる。
「…………」
「ふふん。これでちったぁ、あたしに構う気になったか?」
彼の普段の態度からすれば十分過ぎるほどに構っていたのだが、どうやら東にはまだまだ足りなかったらしい。
少女時代、真っ当な恋愛も男女の睦み合いも経験してこなかった彼女には、当然であったのかもしれない。
不意を疲れながらも呆れてものも言えない虎太郎に、これ以上ないほどのドヤ顔で腕を組んでみせる。
五車学園に帰るのは仕方がない。隼人学園に来たのは仕事で、彼の帰る場所はあちら。
ならせめて、帰るまでの時間を私に使えということらしい。
はあ、と大きな溜め息を吐きながらも虎太郎は底意地の悪い笑みを浮かべて向き直る。
東はその動きに目を輝かせたが、彼の行動は彼女の予想だにしないものだった。
「何だ、口にはしてくれないのか?」
「ふ、ふぁ!?」
くいと東の顎を持ち上げ、己の顔には笑みを張り付かせたままであったが声は不満げだ。
彼がキスを待ち望んでいてくれたのは素直に嬉しい。嬉しいが、頬と口唇とでは意味合いが違ってくる。
彼女にとって頬へのキスは信頼と同時に悪戯としてのキスだった。だが、口唇へのキスは愛情と劣情を同時に意味していた。
「あ、あぁ、いや、そのぅ……あ、あたしもしたいはしたいぜ? だけど、そりゃ、えぇっと……」
「何だよ、ダメか? オレはしたいし、して欲しいが」
「うぅ、ほ、ほんと、そういうとこドSだよな! ひ、人の事、からかって楽しいかのかよぅ……」
「楽しいね。でも、キスして欲しいってのは本音だ」
とんとんと指先で己の口唇を指し示す虎太郎に、東は視線をあちこちに飛ばしてしどろもどろになった。
東が一歩後ろに下がれば、虎太郎は一歩前に進む。
狙った獲物は逃さない。虎の名に恥じぬに容赦の無さである。
「いやぁ、ははは……あの、マ、マジでダメだって……ほら、あたし、口にキスしたら、え、エロい気分になって歯止め、効かなくなるだろうし」
「だったら、今から我慢を覚えろ。もう、オレはそういう気分になった」
「ちょ、ちょちょ、ほ、本気かよぉ…………うわぁっ!?」
一歩、また一歩と追い詰められていく東はついにベッドに脚を取られて身体を投げ出してしまう。
元より狙っていたのだろう。虎太郎は倒れ込んだ彼女の上に伸し掛かり、両の手首を掴んで拘束する。
吐息が届くほどの距離で見つめ合うと東の瞳は見る間に潤んでいく。
抵抗する気すら起きないのか、身体からは力が抜け、内股に閉じた脚を擦り合わせていた。
「れ、連絡っすっから、ちゃんと出てくれよな」
「勿論、寧ろこっちからするよ」
「あと、休みが合った日は絶対に会えよな」
「分かった。デートでも行こうか」
「それからそれから…………あたしのこと、どう思ってるのか、言葉で言ってくれよ」
「悪かった。そういう面倒臭いところも可愛くて好きだよ。東、愛してる」
「あ、あたしも、すごい、好きだよ――――んっ♡」
身動きの取れない状況でありながらも東は首だけを動かして、目の前の男の口唇に吸い付いた。
ちゅ、ちゅっ、と何度となく男女の吐息と触れ合う音が部屋の中へ響き渡る。
甘い甘い蜜月の時は、長いようで短い。
だが、虎太郎が帰るその時間目一杯まで、互いの顔中に口唇を触れ合わせ、擦り合わせ続けた。
――――こうして、弐曲輪 虎太郎は彼の日常へと戻っていった。
なお余談であるが、彼が五車学園に戻った際、いの一番に行ったのは桐生 佐馬斗への制裁であったのは言うまでもない。
まず手始めに下忍の仕事として育てた忍熊と桐生お手製のキメラを同じ檻の中に閉じ込めた。
『クマー』
『キメー』
『うぉおおぉぉぉ!! や、やめ! 何故だ! 熊の方は兎も角、キメラはオレが造物主だぞ、貴様ぁぁぎゃあああああぁぁぁ!!』
『生みの親よりも育ての親なんだよなぁ、桐生ちゃん。ほらほら、腸がハミ出てグロいことになってる。目の前の鍵に手を伸ばして!』
(虎太兄、エゲつないなぁ……(呆れ)
檻から手を伸ばせばギリギリ届くラインに鍵を放り、にっこりと笑いながら忍熊とキメラにボロ雑巾にされていく桐生の姿を眺め。
『はぁ……はぁ……やっと手に入れた…………はっ、なんだこれは! 鍵穴に入らんぞ!』
『あっ、ごっめーん! それオレの使ってないロッカーの鍵だったわ。テヘペロ!』
『弐曲輪、貴様あぁあぁああああぁぁあぁああぁっ!!! うぎゃぁああああぁああぁぁぁ!!』
『おおっと、脳漿が半分溢れたなぁ。へいへーい、大丈夫かぁ?』
(本当に、こういう時のこの人は楽しそうと言うか何と言うか……(白目)
不様に血塗れで足掻く桐生の姿を見下ろしながらおちょくり倒し。
『ほら、本当の鍵はこっちだよ! 欲しい? 欲しい?』
『ぐわぎゃああああああ!! さ、さっさとそれを寄越せぇぇええええぇぇぇ!!』
『じゃあ、この契約書にサインしようか。なっ?』
『そ、その契約書は、あきらかに魂を縛って契約内容を強制させるヤツではないか! 内容はぁ!?』
『あ? オレへの絶対服従に決まってんだろ』
『巫山戯るな貴様ぁぁあああぁあああぁぁぁぁ!!! 貴様への絶対服従などという空恐ろしいものに誰がサインなどするかぁあああああああああああ!!!』
『ああ、そう? まあ、熊とキメラに生きたまま食われる方がいいかもね。それでもいいよ、オレは許そう――――だが、
『貴様ぁ!! アルバムに日記にバックアップデータもあるではないか、おのれおのれおのれおのれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!』
(この人の弱味を突いて自分の思うように動かせるところも、真似しちゃダメね……)
桐生の眼の前で、彼が心血を注いで集めた紫コレクションをゆっくりと砕き、引き裂き、燃やしていく。
『分かったぁ!! 契約書でも何でも書く!! だからやめてぇぇぇ!!!』
『ほら、ペンと契約書置いとくから書けよ。まあ、両腕がもがれた状態で書ければだがなぁ! 頑張れ頑張れ♫ オレはその間、容赦なくコレクションを破壊しまーす』
『いやぁあああああああああああああぁああああぁあぁぁああぁぁあぁああああぁあぁああぁあぁっぁあああ!!!!』
『お前ら、これが正しい拷問方法兼脅迫方法だぞ、キチンと覚えておくんだぞ。桐生ちゃんが身を以て教えてくれたんだからね!』
『『『アッハイ』』』
眼の前で起きている
ほい、というわけで、マリカは結局堕ちない&東とイチャコラ&桐生ちゃん無惨の回でした。
次回はカーラ編最終話。勿論、エロのご褒美回やで(ニッコリ
まあ、最後に爆弾も残ってるんですけどね! では、次回もお楽しみにぃ!!