あらましはIF集から……。
どう足掻いてもやっぱり負け犬
最初は一人だった。
それが一人の女の子と偶然出会い、 その子の中に自分と同じものを感じ、その時は『師匠キャラ』って奴に浸りたいが為にその子に『逃げる』事を教えた。
結果……予想外にも女の子が俺から離れなくなり、無意味に嫌われ続ける俺に色々と優しくしてくれた。
実の親や兄からも追い出され、仕方なく一人で無価値に生きようと決めた時もあの子は変わらずに優しく、そのせいであの子を取り巻く様々なしらがみを否定して逃げる手伝いができた。
うん……その時点で俺はあの子に対して持っていた単なる友達という感情から外れていたんだと思う。
でもそれをあの子に向けることは俺には出来ない。
所謂マイナス人間である俺は、傍に誰かを置くだけでその人を不幸にしてしまうので、決して好きとは言わなかったしあの子からの気持ちも逃げ続けるつもりだった。
けれど、すべてはあの子と間を置かずに現れたあの子お姉さんが家に押し掛けてから変わった。
何が変わった……というのはまあ何と無く分かると思うから言わないけどさ……。
「もうちょい広い部屋にしたほうが良いかな?」
「私は結構気に入ってますよ? この部屋を」
「狭いと密着と罵倒がより刺激的だもんね!」
前よりは……開き直れる様になったかな?
参ったことに、俺が色々と教えてあげた子はたまに俺を出し抜く事がある。
例えば、指名手配されているこの子のお姉さんを強制的に匿わなくてはならない状況を作って俺をその渦の中にぶちこんだりとかね。
「ねぇ、俺って白音ちゃんに嵌められてるよね? 主に黒歌さん絡みで」
「はて? 私は特に何もしてませんが?
姉様を楽しそうに罵ったり、身を貪ったりしたのは全て先輩の身から出た錆だし、他にありましたっけ?」
「いや……」
俺の弟子的ポジション(この子はそうは思ってないっぽい)である……綺麗な白髪と金色の瞳で、可愛らしい容姿を持つ女の子……白音ちゃんはわざとらしくキョトンとした表情をテーブルを囲ってお茶を啜ってる最中向けてくる。
こんな可愛らしいのに実は人じゃなくて猫の妖怪だとか、ちょっと前まではそれに加えて悪魔でしたとか、変な設定を持ってる白音ちゃんだが、今は純粋に猫妖怪だ。
その理由は単なる欠陥人間である俺が持つ能力でそうなった訳だが、今更そこら辺をゴチャゴチャと語るつもりは無い。
とにかく、俺の知る限りでは一番に俺と似た気質であるこの白音ちゃんは、いつの間にか強かな性格になっちゃっており、ついこの前俺はこの子に嵌められてしまったのだ。
今俺が白音ちゃんに対してチラッと口にした人……つまり。
「~♪」
人のベッドの上でご機嫌な様子でゴロゴロしてる白音ちゃんのお姉さん……黒歌さんの事に関してな。
どうやら白音ちゃんは俺が悪いと言いたいらしいのだが……。
あー……クソ、反論が出来ないのが実に悔しいけど、仕方無いのかもしれんから諦める方向に落ち着いてあげるとしてもだ……。
「それはもう言わないとしても、そろそろ俺としては楯○さん本を返して欲しいんだけどな?」
指名手配されてる白音ちゃんのお姉さんを匿うのはぶっちゃけ良いとして、それよりも何よりも、白音ちゃんがこの狭苦しい部屋に住み着き始めてから直ぐ俺から没収した『お宝本』の方が余程重要なのだ。
白音ちゃんはこの話をすると、必ずといって良い程小馬鹿にする顔になるんだけど……。
「またその話ですか……? 何時まで二次元に性欲をぶちまけようとするんですか?」
ほら来た。
何だよ、塵を見るような顔をしおってからに……。
大体、前にも言ったけど俺は○無さんをそんな目で見たことは無いぞ――白音ちゃんの言う通り二次元だけどさ。
「あのね……直ぐそっち側に結びつけようとする白音ちゃんの方がスケベっていうか……」
「じゃあ本当に見てないんですか?」
「うん見てないよ。○無さんの造形美を純粋に――」
「へぇ?」
「……。信じてないって顔だね」
如何に俺が純粋なファンなのかを語ろうにも、白音ちゃんは
「あのさぁ、その二次元の人に体型で負けてるからって、わざわざ嫉妬することないじゃん。
そら確かに白音ちゃんの……特に胸とかは残念かもしれないけどさぁ? それはそれで良いって人が居るんだし、そんな悲観する事もないじゃん」
年齢の割りに発育がちょいと足りないのが白音ちゃんだが、そんなもの等取るに足らないレベルで可愛いのだし、一々俺がグラマスな楯○さんの本を好き好んで読む事に目くじらを立てない欲しいぜ……という本音を交えた交渉をした結果、何がいけなかったのか白音ちゃんから空の湯飲みを投げ付けられてしまった。
「季節外れの焚き火がしたいと急に思いました……。
あぁ、偶然にも此処には先輩には必要のないエッチな本が大量にある様ですし……ふっ、この際だし全部焼却してしまおうか……」
「ごめんなさい。それだけはやめて……」
額から鈍い痛みを感じながら、ニコニコ笑顔でゲスイ事を言っている白音ちゃんに俺は即座に白旗を上げて降服する。
くそぅ……この子やっぱり強いや……。
「ホントに強かな小娘になったもんだ……」
「先輩がそうさせたんですよ」
「師を崇めろとでも教えくべきだったぜ……」
しれーっとした顔の白音ちゃんに、俺はちょこっとだけそう思いつつ、ちょっと冷めてしまっていた緑茶を飲み……これからの事をふと考える。
この子と黒歌さんがどうにも俺に寄生するつもりでいるのは理解したり……まあ、半分くらいは納得してやった訳だが、それでハイ終わりでは無いのだ。
「ふーん……悪魔さん達から指名手配されているってのが一番のネックなんだよなぁ……あ"?」
「にゃ?」
この世には人間以上にヤバイ知的生命体が実は人知らず存在してましたと知ったのは、白音ちゃんと出会ったあの時に初めて知ったわけだ。
当時の俺は知ったところで、関わることなんて無いでしょうと思ってたので、そこまで深く考えることなんて無かったんだが、今は色々とそういう訳にはいかない。
現在通ってる学園を影から支配してるのが悪魔さんだったり。
その悪魔の下僕になったせいで、人間から悪魔にジョブチェンジしおったお兄ちゃん然り。
色んな事情が重なりまくって、その悪魔さん達から完全に避けて通るなんて事がちょいと難しくなっている。
で、その一番の理由とも言えるのが、只今悪魔社会で指名手配犯となっていて、人のベッドでゴロゴロと暢気にしてくれやがってる白音ちゃんのお姉さん……黒歌さんなのだが、俺はその黒歌さんをチラ見して思わず変な声が出てしまった。
「ねぇ……キミなにしてるの?」
「? イッセーのベッドでゴロゴロしてるにゃ」
「それは見て分かるよ。俺が言いたいのは、キミが今持ってるソレなんだけど」
勝手に人のベッドの上で寛ぐのはもう良い。
残念でビッチで泣きめそ猫なのもこの前思い知らされたし、そこまで追い込んだのも俺の自業自得だから、これからはそれなりに親切にしてやるつもりでもある。
が……が! が!! その黒歌さんが相変わらず無駄に着物っぽい服を着崩しながら、今やってることだけはちょっとありえない訳で……。
「?? これはイッセーの枕にゃ」
「見ればわかるよ。ホームセンターで安売りしていた水色の低反発枕はまさしく俺のだね。
うん……で、キミはさその俺のなけなしの金で買った低反発枕に何をしてくれちゃってるの? ねぇ?」
「え……いや……その……」
何でもかんでもヘラヘラ笑って許す俺だけど、此処に来てマジで怒る手前の顔で睨んでいると感じ取ったのか、黒歌さんの身が少し縮こまりつつ……素直なのか知らんけど、今さっきまで己がやっていた事を、恥ずかしそうに白状する。
「こ、この枕にイッセーの匂いがしたから……その……」
「おう」
「さ、最初はちょっと抱いてみたりとかしてて……」
「で?」
「そ、その内変な気分になって来て……その……」
「なに?」
「お、お腹がキュンってして来て……で、でもイッセーに言えなくて……」
「はーん?」
マッチョな親父に拳骨を食らう前の悪戯小僧の様に小さくなりながら、それでも俺の大事な低反発枕を後生大事そうに抱きながら、自分がさっきやってた事を白状していく黒歌さん。
「そ、そのぅ……お股に擦ってました……にゃん」
「……………………………」
にゃん……だってさ……………。
何なんこの人……?
「ねぇ、キミのお姉ちゃんは何なの?」
「さぁ? 先輩の罵倒調教のお陰で、先輩専用の愛玩人形になったとしか」
人の枕を使った自慰行為とか最早救いようも無く、彼女の実の妹に実態を聞いてみるも、その実の妹は暢気に緑茶を飲んでいるだけで、真面目に答えるつもりが無さそうだった。
誤解がないように言うが、俺は別に彼女を調教したつもはない。
単に彼女が元から変態ビッチな気があって、俺より強くて何かムカつくから馬鹿にしてやろうとつついてだだけだ。
その結果、黒歌さんはめでたく勝手にマゾッてしまった訳だが、俺はそんなつもりは無かったので俺は悪くないのだ。
「良いじゃないですか。
駄目人間コンテストがあるなら、ブッチギリNo.1の先輩に、私達みたいな姉妹を傍に置いておけるんですよ? そこは寧ろ喜んでしまえば良いんですよ」
「えぇ……?」
実の姉の痴態を目の前にしても、それすら利用する白音ちゃんに、俺はちょっと引いてしまう。
いやまあ、確かにイザとなったら誰かを盾にして逃げちまえって教えたけどさぁ……あ!?
「あ!?枕もそうだけど、ベッドの布団にシミが!?」
「え、えへへ……イッセーに苛められてるのを想像しながらしてたら2・3回イッちゃったにゃ……」
「なっ……こ、これじゃあ寝られないじゃないか! 何でキミのお漏らしした後のベッドで寝なきゃならないんだよ! てかノーパンかよ!?」
イッちゃったにゃ……じゃねーよ、この変態雌猫!! そのベッドも決して安くないのにぃ……!!
「く、くそ……やっぱ俺この人好きになれねぇよ。白音ちゃんに対しての時みたいにスキルが使える気がしない」
「自業自得じゃないですか、姉様がそうなったのは。
ま、私にとっては好都合ですけど」
「はぁ……はぁ……イッセー……いっせぇ……!」
また勝手に盛り始めてる姉と、恐ろしい程に冷静な妹。
ちょっと前までは互いに仲違いしてたのに、曰く『あぁ、先輩に一生養って貰う事を考えたらどうでも良くなりました』……なんてシレッとこの前言ってたのを思い出す。
そんなつもりは別に無いけど、家から叩き出そうにもこの二人は人間より遥かに強く、人間の中でも最底辺の俺なんかは簡単に捩じ伏せられるのさ……。
「ぐほ!?」
ほら……こんな風に簡単に組伏せられちゃうのさ――あ?
「欲しいにゃ……イッセーのおちんちんが欲しいにゃぁ……!」
「なんだと!? またこれかよ……!
嫌だ! ソッチのペースに合わせてたら俺のタンパク質が枯れるじゃないか!!」
正に猫を思わせる俊敏性で俺を押し倒して来た黒歌さんが、頬を上気させ、息を荒くしながら頼みもせんのに人の……ぬふん!?
「ぁ……っ!? ちょっと……どこ触って……!」
「ちょーだい……ちょーだい!」
頼みもせんのに、人のおちんぽをコネコネと刺激しながら、寄越せ寄越せと連呼する黒歌さんに止めろと言っても聞いてくれないし、全力で抵抗しても一切抜け出せない。
そしてこうなると更に困るのが……。
「よいしょ……明日は学校ですけど……」
止めるところがわざわざ一緒になって入ろうとする白音ちゃんの存在により、詰みとなる。
「止めてくれるってのは……?」
「嫌ですねー
先輩だってアソコをカチカチにしてるじゃあないですか? こんな狭い空間で姉様と先輩の喘ぎ声を聞きながら寝られるとでも?」
するすると服を脱いで下着姿になりながら、白音ちゃんは押し倒されて動けずに仰向けになっている俺を上から見下ろしてニコリと笑って指摘する。
「んむ……はる……ちゅ……ん……❤」
全ての現実から逃げるスキル……
「あっ……あっ❤
イッセーのおちんちん……❤ きもちいいにゃ……ん❤」
「ひ、ひどい……キミ達二人が住み着き始めてから……こんな……」
一人は勝手に入れて腰振ってるし……。
「先輩が言った……じゃ、ないですか……ぁ♪ 『白音ちゃんに何かされても許すかなぁ……』って……。
だ、だから……その先輩の無意味な優しさに漬け込んでるんです……あは♪」
「い、いやそれってキミのみであって……んんっ!?」
「見てたらココがこんな風になってしまいました……。
舐めて気持ちよくしてください……はぁ……♪」
一人は愛液だらけで奥がひくひくと痙攣している秘部を顔面に押し付けて舐めさせようとするし……。
結局俺はやっぱり勝てない人間だった。
「あっ……そこ……が……いいです……せんぱい……❤」
「はぁ……んっ……コツコツって奥に当たってキモチイにゃ……❤」
(……………。今日も勝てなかった)
こんな……悪魔の領土で、お兄ちゃん絡みで最近俺がまた怪しまれてるってのに、何でこんな乱交なんてしてるんだろ……。
いや、それでも嫌わずに優しくしてくれるこの子達が嫌いになれない自分が悔しいな……はは。
補足
まあ、……うん。