※この作品はR-18です。

幕愛の物語 【Fate/Grand order】   作:TDA

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エウリュアレ、新スキル開放イベント(嘘) 【エウリュアレ×アステリオス】

 カルデア施設内、照明の落とされた廊下。

 窓の類は無い。本来なら非常灯の薄い緑光が灯るはずだが、今は電力節約のためにそれもない。

 すなわち真の暗黒。

 そんな闇の中で蠢く気配があった場合、それはゴースト……ではなく、サーヴァント、フランケンシュタインである。

 それを知っているので、エウリュアレは臆することなく声をかけた。

 

「フラン、いるんでしょう。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

 

「……ゥ……」

 

 すぐさま、闇の向こうから低い女の唸り声が帰ってくる。

 

「ああもう、相手の姿が見えないと話しにくいじゃない。明かりつけてよ」

 

「……ゥ」

 

 数秒後、パチっという小さなスイッチ音と共に照明が点いた。エウリュアレは不意の白光に思わず目を細め、顔をしかめる。そんな表情すら、この小さな女神は愛らしいと思わせるものがある。

 しかめっ面のまま、エウリュアレは目の前の相手、モップを両手で抱えたフランに言う。

 

「ねえフラン、節電も掃除もどうこう言うつもりはないけど、二つ同時にやるのは無理なんじゃないの? 真っ暗闇の中でどこが汚れててどこが掃除済みかわかるの?」

 

「……ゥゥ、ゥ……」

 

 フランは悲しげに身を屈め、小さく首を左右に振った。

 彼女は普段、自主的にカルデア内の清掃と使われていない照明の消灯を行っている。なんでも花嫁修業の一環として家事に習熟したいのだとか。

 他の人がいる場所では、明かりを消すことはできないので、掃除だけすればよい。

 一方自分しかいない場所の照明はなるべく節電したい、だが真っ暗闇の中、手探りで掃除をするのは難しい。

 清掃欲と節電欲の板挟み……ということを以前、マスターから説明されたエウリュアレだが、正直意味がよくわからないので深く突っ込まないことにした。バーサーカーの奇行をいちいちかまっていたらきりがない。

 

「まあそれはいいわ。ところでフラン、今日、アステリオスを見なかった?」

 

 腕を組んで尋ねるエウリュアレの態度は、小柄な体格に反して堂々としている。背丈はフランの方がずっと高いのに上から目線である。

 

「ゥゥ……? ゥ……」

 

 首を左右に振るフラン。

 

「あ、そう……どこに行っちゃったのかしら」

 

 目を閉じ、細い指先を形の良いあごに当てて首をかしげる少女。そんな何気ない仕草ですら絵になるのが、この小さな女神であった。

 

「まあいいわ。じゃあねフラン」

 

 くるりと踵を返して、すたすたとその場を去っていくエウリュアレ。

 フランはしばしその姿を見送ったあと、再び照明を消した。

 今日のフランは、節電欲の方がだいぶ強いらしい。

 

 

 カルデアのサーヴァントには各々個室があてがわれている。しかしアステリオスに割り当てられた部屋は無人だった。

 

 次にマスターの個室を訪ねてみた。扉から中の声が漏れているので聞き耳を立ててみると、狂ったように笑う少女の声、マスターの悲鳴、何かが激しく燃える音などが聞き取れたので、エウリュアレは扉を開くことなくその場を去った。アステリオスはいないようだったし、狂化EXのバーサーカーとはなるべく接触しないのがトラブルを避ける鉄則だからだ。

 

 さて、ここまでカルデア内を探しても居ないということは、残る心当たりは管制室である。

 エウリュアレが管制室に入ると、そこには当直の男性職員が一人、うつらうつらしながら座っているだけだった。

 現在カルデアは、次の特異点攻略に向けて機材の調整やら支援物資の準備やらをしている段階、すなわちレイシフト管制室は未稼働の状態だ。

 当直が一人配置されることになっているが、実質休憩時間のようなものである。

 エウリュアレはトコトコと当直の男性職員の元に歩みよると、「飛翔」の名の通りふわりとジャンプして机に腰掛けた。

 

「うわっ!? え、ステ……いやエウリュアレ?」

 

 目の前に飛び出してきた少女の姿に驚き、職員は椅子から転げ落ちそうになる。

 体勢を立て直そうとしたところに、エウリュアレのデコピンが決まった。

 

「ちょっと! 人の名前を間違えそうになったあげく気安く呼ぶなんてどういうこと」

 

「いやあ、双子だし……えへへ」

 

 小突かれた額をさすりながら、職員はだらしない笑みを浮かべる。

 

「なぁに笑ってるのよ、こら、変なとこ見ないで」

 

 職員の目は知らず知らずのうちに、エウリュアレの脚に吸い寄せられていたのだ。

 机に腰掛けた際にスカートがめくれ上がって、膝の少し上まで生足が見えている。

 肉付きは薄いが白くきめ細やかな肌。ふくらはぎのふくらみから締まった足首までのラインが芸術品そのもので、許されるならば撫で回し、頬ずりしたくなる魅力に溢れている。

 

「も、申し訳ない」

 

 慌てて目をそらす男性職員だが、引っ張られるようについエウリュアレの方を見てしまう。

 女神・エウリュアレにとって、職員を魅了した仕草は全て無意識の行動だ。存在自体が男を魅了するようにできている。何の気なしに行う一挙手一投足が男心をかき乱すのだから、この異性経験の薄い男性職員などひとたまりもないのである。

 

「申し訳ない? 本当にそう思ってるなら、私の言うこと聞いてもらうわ」

 

 ひょいと机を降り、男性職員の膝の上に座るエウリュアレ。

 男性職員は苦笑しつつ、布越しに感じる小さなお尻の感触を楽しんだ。

 

「何がお望みですか? 女神様」

 

 ――こうやって「うはwwwwなんかイベント発生したwwww」と舞い上がった男をモンスターとトラップまみれのダンジョンに送り込んでケラケラ笑うのがゴルゴン三姉妹の生業である。

 

 

 

   ※   ※   ※

 

 

 

 30分後、エウリュアレは焼けた大地に降り立っていた。

 空気が焦げ臭く、一息吸い込むだけで煤が喉に張り付くようで、エウリュアレは顔をしかめる。

 目に入るものといえば剥き出しの大地と廃墟。動物も植物も死に絶え、遠方には未だ炎が上がっている場所があちこちに見える。

 特異点・冬木市。ここにアステリオスがいるとわかるのには少々手間取った。

 男性職員に調べさせたところ、一番可能性が高いと思われた環境シミュレータ中にはいないことがわかり、ならば第2候補として二人が出会った場所、特異点・オケアノスを調査させたがそれも空振り。

 その後、特異点を次々と確認したがどこにもおらず、まさかと最後まで後回しにしておいた冬木を調べてようやく、そこにアステリオスの存在が判明したのだ。

 さて、エウリュアレの目の前には、地の底へと続く巨大な洞窟がぽっかりと口を開いている。

 仮にこの地に生存者がいたとして、この洞窟の中に逃げ込むことは無いだろう。

 出入り口から身の毛もよだつような怪しい気配が、地を這うようにして周囲にこぼれ出ている。

 この洞窟に入ったが最後、生きて出ることはない、それどころか、死んで出てくることすらない。そんな予感を覚えさせるほどの不吉さがあった。

 万古不易の迷宮(ケイオス・ラビュリントス)。

 

「はぁ……困った引きこもりね」

 

 しかしエウリュアレはなんら躊躇することなく、洞窟に足を踏み入れた。

 迷宮内は完全な暗闇である。

 コウモリやイルカほどではなくとも、人間は音の反響で目の前に壁があるかないかぐらいはなんとなくわかるものだが、彼女もまた感覚と手探りで迷宮を進んでいった。

 とてつもない幸運か特殊なスキルが無ければ脱出不能な大迷宮を、エウリュアレは躊躇うことなくずんずん進んでいく。

 というか、彼女に迷宮を脱出する気は無い。むしろ脱出してしまったら意味がない。

 当てはあるのだ。闇雲にでもなんでも、こうやって歩いていけば――

 

「えうりゅあれ!」

 

 不意に前方が明るくなり、松明を持った巨大な影がぬうと現れた。

 普通の人間であれば明らかに怪物的なシルエットに肝を潰して悲鳴をあげるところだが、エウリュアレは逆にその影に向かって走り出した。

 

「えうりゅあれ! どうしてこんなところに?」

 

 怪物――アステリオスは驚きと困惑が入り混じった表情でそう言った。

 一方エウリュアレは細い眉をぐっと逆立てて叫び返す。

 

「それはこっちの台詞よこのバカ牛!」

 

 見事な飛び蹴りが、アステリオスの鳩尾辺りに命中した。

 実は頭を蹴り飛ばすつもりだったが、体格差のせいでそこまで届かなかったのだ。

 ストーンゴーレムの拳撃をものともしないアステリオスの分厚い筋肉は、エウリュアレの身体をゴム鞠のように弾き返す。

 石造りの床にもろに尻を打ち付けて、エウリュアレは悶絶した。

 

「んんん~~~~~~~~!」

 

「だいじょうぶ?」

 

 心配そうに屈み込んで、手を差し伸ばすアステリオス。

 エウリュアレはふくれっ面でその手をパチンと平手打ちしたが、腰全体に重く残る鈍痛でまともに立てないので、仕方なく手をとろうとした。

 その瞬間。

 

「あっ……!」

 

 アステリオスが電気でも流されたかのように硬直し、さっと手を引っ込めた。

 

「え?」

 

 予想外の反応にぽかんと口をあけるエウリュアレ。

 アステリオスは慌てた様子でもう一度手を差し伸ばし、エウリュアレを助け起こした。

 

「あなたの方こそ大丈夫? なにかおかしいわよ。こんな無人の廃墟に来たあげく、 迷宮(ラビュリントス)まで出して閉じこもるなんて」

 

「なんでもないよ、さあ、かえろう」

 

 しかしエウリュアレは、口を尖らして反対した。

 

「帰ってどうするのよ、あなたの居場所を突き止めるために、馬鹿な男に媚を売るような真似までしたのよ。せっかくだから、迷宮(ラビュリントス)のあなたの部屋まで連れてきなさいよ。そしてもてなしなさいよ」

 

「ええ……」

 

 しぶるアステリオスだが、エウリュアレは一度言い出したら譲る気は無い。

 

「ほら、早く、早く! あ、歩くの嫌だから担いでってよ」

 

 すると、アステリオスは再び、普段と違う反応を示した。

 

「かつぐのは……」

 

 剛力無双のアステリオスにとって、エウリュアレを抱えるなど空っぽの籠を担ぐも同然だ。これまでエウリュアレが頼んで断わるどころか、嫌な顔をしたことも躊躇したこともない。

 それがなぜか今回に限って渋る様子を見ている。

 もともと容量の少ないエウリュアレの我慢はすぐに限界に達した。

 

「乗せなさいっての! 牛は人や荷物を乗せて運ぶのよ!」

 

 小山のようなアステリオスの巨躯にしがみつき、強引にその肩によじ登ろうとするエウリュアレ。

 そのままだと勝手に滑落してまた尻を床に打ち付けそうなので、アステリオスは仕方なくエウリュアレを肩に担いだ。

 ここが私の指定席とばかりに腰掛けたエウリュアレはたちまちご満悦になると、アステリオスの髪の毛を引っ張ってキャラホーと声をあげる。

 アステリオスは大きくため息をついて、迷宮(ラビュリントス)の最深部にある自室へと向かった。

 

 

 

   ※   ※   ※

 

 

 

「へええ、結構いい部屋じゃない」

 

 目の前に広がる空間の威容に、エウリュアレは素直に感心した。

 アステリオスの部屋は、その巨躯に相応しく広々とした空間だった。

 床面積はマスターのマイルームのざっと二十倍はあろうか。天井は高さ十メートルを越えており、地下の密閉空間だというのに閉塞感は無い。

 部屋のあちこちに石を削り出して作ったテーブルや椅子、棚、燭台などがあり、多少寒々しいが優美なデザインである。

 ギリシャ最大の名工ダイダロスは、牛頭の怪物とはいえミノス王の王子が住むに相応しい居室を作ったようである。

 

 ――実際のところ、それらの設備のうちのいくつかは、"ミノタウロス"が生贄の子どもを食す際に血抜きをしたりバラバラに解体するのに使っていたもので、アステリオスとしては己の罪の記憶が染み付いた場所でもある。

 

 そんな事情を知ってか知らずか、エウリュアレははずかずかと部屋を探索していく。

 すると、部屋の他の部分とは微妙に意匠が違う、後から付け足したという様子の扉が目に入った。

 開けてみて、彼女は思わず声をあげた。

 

「えっ、なにこれお風呂?」

 

 扉の向こうにあったのは、浴場。それもちょっとしたプール並のサイズの浴槽と、それに見合うサイズの洗い場があり、さらにはシャワーや椅子まで配置された風呂場だった。

 

「えっと、なにこれ、古代ギリシャにこんなのなかったわよね?」

 

 ぽかんとするエウリュアレに、アステリオスは説明しようとする。

 

「えーと、これは……」

 

 アステリオスが語る内容はたどたどしく、多少時間軸が前後していたが、要約するとこうだ。

 

 ある時カルデアの廊下をうろついていたところ、エジソンに出くわした。彼は他のサーヴァントの宝具に興味があるらしく、アステリオスも請われて自分の万古不易の迷宮(ケイオス・ラビュリントス)について話した。

 エジソン曰く、建築物を召喚するタイプの宝具は、英霊の意思によってある程度増改築ができるものがあるという。

 アステリオスには部屋を模様替えするという発想そのものがなかったので試したことがなかったが、ならばやってみようというエジソンの号令のもと、協力者(物好き)が招集された。

 建築にかけては右に出るもの無しと自称するネロと、手先が器用かつ投影魔術で必要な部材・大工道具を瞬時に入手できるエミヤ(料理がうまい方)の協議の結果、カルデアでは用意し得ない、アステリオスの巨体でも浸かることのできる大浴場を作るのがよかろうということになった。

 

(「古代ローマ人と日本人が話し合ったらそうなるわね」とエウリュアレがつぶやいた)

 

 部屋の中に水場はすでにある。熱源は迷宮内のマグマトラップから引いてくる。排水と湿気の対策も講じ、さらにシャワーや風呂椅子などの小物も用意。

 なお、ネロは凝った彫刻を置きたがったし、エミヤは調子に乗ってミストサウナをつけようなどと言い出したが、あまり複雑な構造や機械が必要なものはアステリオスがうまくイメージできないということで廃案になったという。

 

「ふーん、古代ギリシャ的には趣違うけど、まあちょうどいいかしら」

 

 ニヤリと笑うエウリュアレ。男の誰をも蕩けさせるようでいて、どこか邪悪なものがある微笑みだった。

 実は彼女、今日のアステリオスの様子がおかしいその理由に、だいたい察しがついている。

 エウリュアレは身体を半分、浴室に入れてアステリオスに大きな声で呼びかけた。

 

「アステリオス! 私汗かいちゃったから、お風呂もらうわ!」

 

「ああ、うん、いいよ」

 

「なにボサッとしてるのよ、あなたも一緒に入るの!」

 

「ええ!?」

 

「女神さまの湯浴みはね、従者が手伝うものなのよ! ほら早く来なさい!」

 

 動揺するアステリオスの手をぐいぐい引っ張る。

 むろん、エウリュアレの腕力でアステリオスを無理矢理動かせるはずはないが、乱暴に手を振り払えば彼女を怪我させるかもしれないと思うと、アステリオスも渋々従うしかなかった。

 エウリュアレの方も、アステリオスのそういう優しい気性をわかった上でやっていることなのでタチが悪い。

 

 まんまと浴室に二人で入ったエウリュアレは、アステリオスに向き直ると、ぱっと両手を広げてみせた。

 首を傾げるアステリオスに、エウリュアレは言う。

 

「ほらほら、早く服を脱がせて。それもあなたの役目よアステリオス」

 

「えっ、でも……えうりゅあれはじぶんでぬげるとおもう」

 

 またも躊躇するアステリオスに、エウリュアレはふふんと笑う。

 

「脱がしてくれないの? なら私があなたを脱がすわ!」

 

 言うがはやいがアステリオスの腰布をぐいと引っ張ろうとする。

 臍の下まで引き下ろされたところで、危うくアステリオスの阻止の手が間に合った。

 

「や、やめて」

 

「やめて欲しかったら私の服を脱がしなさい。あなたが私を脱がすか、私があなたを脱がすか、どっちかよ!」

 

 わけのわからない二択を突きつけられて、アステリオスはその巨躯に似合わぬ子どもみたいな仕草で頭を抱えた。

 しかし最後には、おずおずと両手を目の前の女神に向かって伸ばす。

 純朴なこの怪物は、『どちらも選ばない』などというスレた行動はできないのだ。

 

「あん、そこじゃなくて、ここよ。この結び目。乱暴にしちゃダメだからね、そっとね」

 

「う、うん……」

 

 アステリオスの太い指先が、細心の注意と共にエウリュアレの服を這い回る。

 実際、力加減を間違えれば、簡単に布地を引き裂いてしまうのだろうが、それにしても彼の指先は細かく震え、極度の緊張下にあるようだった。

 そんな様子を見守るエウリュアレは実に楽しそうだ。

 とうとう、はらりと繊細で可愛らしい衣服が床に落ち、エウリュアレは肌着姿となった。

 それでも彼女は許さず、さらに脱がせるよう要求する。

 

「ここ、外して。ねえ、なんであっちの方向こうとするの? ちゃんと見てやってよ」

 

「う……」

 

 アステリオスの手が指示に従って留め具を外すと、とうとうエウリュアレは生まれたままの姿になった。

 自分の身体を隠すものが無くなったというのに、彼女は恥ずかしそうにはしなかった。

 芸術作品と言うべき己の裸体に、恥ずかしい場所などないと言うかのように、むしろ誇らしげに、相手に見せつけるかのように腰に手を当てて仁王立ちする。

 雪の様に白い肌。ほっそりとした首。美しい鎖骨のライン。胸はわずかに膨らんでいて、その頂点は透き通るようなピンク色をしている。脚の付け根の太ももですら、アステリオスの腕よりも細く、恥毛は生えていなかった。

 太もも、膝、ふくらはぎ、足首とメリハリのある起伏。そして足の先端にはミニチュアのような指が綺麗に整えられた爪を張り付かせて行儀よく並ぶ。

 たとえ少女趣味が無くとも見入ってしまう完璧な肢体だったが、アステリオスは目を逸していた。

 

「だ・か・ら! 目を逸らすなって言ってるでしょ!」

 

 相手の耳をぎゅうぎゅう引っ張って無理矢理自分の方を向かせる。

 アステリオスは顔を真っ赤にして、目をきょろきょろとあちこち動かしている。

 

 すると突然、エウリュアレは明後日の方を指差して叫んだ。

 

「あんなところに痩せ細ったカエサルと目を見開いたトリスタンと優しげに微笑むアンデルセンが!」

 

「ええ!?」

 

「あははごめん見間違えだったわ!」

 

 まんまと隙をついて、エウリュアレはアステリオスの腰布を引きずり下ろす。筋力では及ぶべくもないが、二人の敏捷は共にC、不意を打てばこれぐらいは彼女にも可能だ。

 

「きゃっ!」

 

 そうなっているだろうと予測していたはずなのに、エウリュアレはつい声をあげてしまった。

 眼前にそそり立つアステリオスの怒張。そのサイズは、彼の巨体に釣り合うものだった。

 太さも長さも、エウリュアレの二の腕ほどもあろうか。

 二人ともそれぞれの衝撃で数秒間の間、棒立ちになっていたが、ほぼ同時に我に返った。

 慌てて股間を手で隠そうとするアステリオス。一方エウリュアレは浴室中に響くような声で言う。

 

「隠しちゃダメ! 私だって隠してないでしょ!」

 

 そう言って両手を広げて胸を張り、自身の裸体を誇示した。

 小さな女神の気迫に押され、アステリオスはおずおずと手を戻すが、腰が引けて猫背になってしまっている。薄い胸を精一杯張って背を反らすエウリュアレと対称的な姿だった。

 

「でも、はずかしいし……」

 

「ふうん、これが恥ずかしいっていう感覚はあるんだ」

 

 やや思案顔をした後で、エウリュアレは尋ねる。

 

「あなたがさっきから私を避けていたのは、コレがこうなっちゃったからかしら?」

 

「うん……」

 

 筋骨隆々とした体格と反比例するようなたどたどしく弱い声音で、アステリオスは答えた。

 

「ただおちんちんがおおきくなるだけじゃなくて……なんだかとてもあらあらしい、けものみたいなきもちになるんだ。たたかいのときみたいにどきどきするし、からだのうちがわから、むずむずむくむくきもちがわきあがってくる」

 

 そしてぽつりと付け加える。

 

「ばーさーかーの……かいぶつのちがさわいでいるんだとおもう。えうりゅあれをきずつけてしまいそうでこわかったんだ」

 

「そうなの……まあ、あながち間違ってるとは言い切れないわね……それで、今までこうなったことは?」

 

 エウリュアレの口調は、やや優しいものになった。

 

「ときどきあった……そういうときは、めいきゅうをぐるぐるあるきまわったり、おのをふりまわしたりしてるうちに、おさまった。でもきょうのはとくにひどくて、ぜんぜんおさまりそうにない。いまもすごくどきどきむずむずしてる」

 

「どうしてこんな風になっちゃったのか、教えてほしい?」

 

「うん……」

 

「男のコが女のコのことを好きになると、こうなるのよ」

 

 その言葉に、アステリオスは目を丸くした。

 

「じゃあ……ぼくがえうりゅあれのことをすきだから……?」

 

「そうよ。でもねアステリオス」

 

 ピンと人差し指を立てて、エウリュアレは強い口調で言う。

 

「男のコはね、少しでも『あっ、あの子きれいだな、可愛いな』って思っただけで、こうなっちゃうものなのよ。それは自分でもどうにもできないことらしいから、許してあげるわ。でも、それを人に見せるのはダメよ。絶対にダメ。見せていいのは私だけ。わかった?」

 

「う、うん。わかった。ほかのひとにはみせないよ」

 

「特にマタ・ハリとかブーディカとか頼光とかメイヴとかはなるべく近づかないようにしなさい。あと、たぶん姉のものに手を出すほど身の程知らずじゃないだろうけど、私の妹、メデューサにもね。あいつら隙あらば童貞食おうとしてるんだから」

 

 偏見丸出しの言葉だったが、アステリオスは意味がわからないなりに素直に頷いた。

 

「う? わ、わかった……みんなおっぱいおおきいおんなのひとだね」

 

「黙んなさい! っていうか、アステリオスはその……どうなの? 胸は大きい方がいいの?」

 

 急に不安げな顔になるエウリュアレ。

 アステリオスは少し考えたが、小首を傾げて言った。

 

「ぼくはえうりゅあれがすきだよ」

 

「あっそう……えーと、じゃあ酒呑童子にも近づかないように」

 

 カルデアのサーヴァントは豊満から幼女までよりどりみどり。アステリオスがたとえ貧乳・ロリ体型趣味だったとして、あまり油断はできないエウリュアレであった。

 

 

 

   ※   ※   ※

 

 

 

 ちょっとしたプールほどの大きさがある浴槽の横に椅子を二脚置き、二人はそこに座った。

 アステリオスの体格に合わせたサイズなので、エウリュアレが座ると床に足が届かないほどだ。

 椅子は黄色いプラスチック製で、赤い文字でケ□リンと書かれていることから、これを作ったのが日本人の無銘の英霊であることが知れる。最初から頑丈な素材で投影すればいいものを、わざわざプラスチックで作ってから、アステリオスの体重で壊れないよう、強化の魔術をかけるという凝りようだ。

 

「じゃ、まずは洗いっこね」

 

 エウリュアレは小さな手で石鹸を泡立てながら言った。

 

「あらいっこって?」

 

 オウム返しに尋ねるアステリオス。エウリュアレの命令通り隠してはいないが、まだ恥じらいが残っている。

 その股間でそそり立つ巨根はさっきからずっと張り詰めっぱなしだ。本来リラックスするはずの風呂場なのに、アステリオスは一向に落ち着かなかった。

 

「まずは私がここを洗ってあげる」

 

「えっ、でもそこはきたないから……」

 

 エウリュアレはぶらぶらさせていた足を伸ばして、アステリオスの脛を軽く蹴った。

 

「バカね、汚いならなおさら洗わなきゃダメでしょ」

 

 泡で覆われた小さな手で、そっと剛直の根本を掴む女神。

 

「うあっ……!」

 

 たったそれだけで、アステリオスは切なげな声をあげて、巨体を震わせた。

 

「それともう一つ。私はね、誰にだってこんなことしてあげるわけじゃないのよ。たとえば黒ひげの奴がコレを大きくして迫ってきたら、全力で矢を打ち込んで蹴飛ばして踏みつけて熱湯かけてゴミ箱に叩き込むわ。アステリオス、あなただからこうしてあげてるのよ」

 

「うん……」

 

「わかればよろしい……それにしても、あらためて大きいわね、あなたのコレ」

 

 片手で握ろうとしても、中指と親指がくっつかないほどの太さ。

 エウリュアレは両手で肉棒を掴み、ぬるぬるとした石鹸を刷り込むようにして上下に動かす。

 

「あっ、あっ、なにこれ……! なんか、へんだよえうりゅあれ!」

 

「なあに? 痛いの?」

 

「いっ、いたくは、ない……」

 

「じゃあ気持ちいい?」

 

「うんっ、きもちいい……きもちいいよえうりゅあれ……こんなの、しらないよ……!」

 

 初めて味わう性の快楽に戸惑いながら、アステリオスは喘いだ。

 その様子をニマニマ笑って見ながら、エウリュアレは男根をしごく動きを、徐々に大きくしていく。

 アステリオスの男性器は、カリ首のエラもまた立派に張り出している。

 柔らかい彼女の手が、その場所に触れた。

 

「あああっ、あっ!!」

 

 アステリオスの身体が感電したように大きく震えて、ほとんど椅子から転げ落ちるように腰を大きく引いた。

 

「ちょっと、逃げちゃダメじゃない。そこが一番汚れが溜まりやすいんだから」

 

「で、でも、なんか、すごくて……」

 

「言い訳無用よ! ほら座り直して!」

 

 口調は怒っているように聞こえるが、エウリュアレの目は悪戯っぽく笑っている。

 雄渾な肉体を持つアステリオスが、自分の小さな手指でいいように翻弄されているということが面白くて仕方がない。

 

「うふふ、絶対、逃げちゃだめだからね」

 

 恐る恐る椅子に座りなおすアステリオス。

 サディスティックな微笑みと共に、エウリュアレは攻撃を再開した。

 

「あっ、あっ、そこっ、そこは……! つよくかんじちゃうよ!」

 

 小さな指先が、エラの裏側を這い回る。

 指先に少し力を入れて擦っただけで、アステリオスが声をあげる。

 

「アステリオスったら、こんな立派な身体してるのに、女の子みたいに声出しちゃって、情けないんだから」

 

 歌うように楽しそうに言うエウリュアレ。

 彼女は今や、アステリオスの亀頭を重点的に責め立てていた。

 カリ首や裏筋、尿道口など、アステリオスが敏感に感じてしまう場所を見つけては、そこを撫で回し、つつき、時には軽く爪を立てさえした。

 一見、まるで熟練の娼婦のような手さばきだが、エウリュアレにそんな経験は無い。

 ただ彼女には、良くも悪くも才能があった。男を欲望を引き出し、翻弄し、追い込んでいくことへの才能が。

 

「ああっ、えうりゅあれ、だ、だめ……! でちゃう……! なにかでちゃうよ」

 

「ダメよアステリオス、腰を引いちゃダメ! そのまま出しちゃっていいから!」

 

 アステリオスが、一際切羽詰った声をあげる。

 小さな女神の手の中で、一杯に怒張した肉棒が脈動する。

 顔を紅潮させたエウリュアレは、獲物は逃さないとでもいうかのように、手にぎゅっと力を込める。

 

「あっ、でるっ、でるっ! よけてえうりゅあれ! かかっちゃう!!」

 

 次の瞬間、ペニスの先端から勢い良く白濁液が噴出した。

 まるでホースで水をぶちまけるような激しさで、熱い精液がエウリュアレに降りかかる。

 

「あっ……! 熱い……っ」

 

 エウリュアレは避けなかった。

 美しい髪の毛で、あどけなさと気の強さが同居する顔で、わずかに膨らんだ胸で、アステリオスの精液を受け止めた。

 

「んん~~っ! すごい量……!」

 

 噴出は一度では収まらず、二度、三度と吹き出しては、エウリュアレの身体を汚していく。

 やっと射精が終わった時には、エウリュアレの顔と胸はビールジョッキでヨーグルトを頭から浴びせられたみたいにドロドロになっている。巨根に相応しい量が放出されたのだった。

 

「もう、量も多いけど、ベットリして……頭が重いぐらいかけてくれちゃって……」

 

 自分の顔や髪についた白濁を手で拭いながら、エウリュアレは呆れた口調で言う。

 一方、アステリオスは消えてなくなってしまいたいというように、巨体を丸く縮めていた。

 

「ごめんなさい……ぼく、おしっこかけちゃった……ごめんなさい……」

 

「バカねアステリオス。これはおしっこじゃないの。これは精液」

 

 激しい叱責を覚悟していたアステリオスの予想に反して、エウリュアレの声は優しかった。

 母親が子どもに諭すように柔らかい口調だった。

 

「せーえきって、なに?」

 

「精液っていうのはね、赤ちゃんの素よ」

 

「あかちゃんのもと……このどろどろが?」

 

 排水口に流れていく精液に目をやり、不思議そうに首を傾げる。

 

「そうよ、アステリオス。あなたはね、この私に赤ちゃん産んでほしいなって思ったからこのドロドロを出したのよ」

 

「えうりゅあれにあかちゃん……うわ、わ……ぼく……ぼくはそんなことを……」

 

 どこが呆然とした口調のアステリオス。

 自分が子供を作る、ということの意味がよくわかっていない、という様子。

 一方エウリュアレは、顔や身体に付着した精液を拭うのに悪戦苦闘していた。

 

「うわー、すごい臭い。それにゼリーみたいにドロドロして、確かにこんなの中で出されたら妊娠しちゃうのも当然って感じ……っていうか、あなた、全然萎えないじゃない。一回出したら一旦は小さくなるんじゃないの?

 

 不思議そうに首を傾げるエウリュアレ。

 彼女の指摘した通り、アステリオスの怒張は精を放ってなお雄々しく屹立していた。

 当然といえば当然かもしれない。今まで彼は、自慰すらしたことが無かったのだ。一回放出したぐらいで在庫が尽きるはずもない。

 

「なんだかぜんぜんきもちがおさまらないよ……せーえき? だしたときはすこしぼうっとしちゃったけど、まだどきどきむずむずする……えうりゅあれに、さっきのをもっとしてもらいたくてたまらなくなってるんだ」

 

「ふうん、素直で結構だこと。じゃあ本格的に、私に赤ちゃん孕ませたいってことからしら?」

 

 すっくと立ち上がったエウリュアレは、挑発的な視線を投げかける。

 普通の男が相手なら、矢も盾もたまらず彼女を押し倒していただろう。

 しかしアステリオスは、小首を傾げて言った。

 

「ぼくとめがみさまのえうりゅあれとで、あかちゃんできるのかなあ」

 

「さあね。やってみないとわからないかもね」

 

「じゃあ……あかちゃんつくりたい……こどもたくさんころしてたべてきたぼくが、じぶんのこどもをつくっていいのかわからないけど……」

 

 ふっとアステリオスの表情に陰が差す。

 小さな女神は、その頭をそっと抱きしめて囁いた。

 

「いいわよ。女神の私がいいって言ってるんだから。いいのよ」

 

 

 

   ※   ※   ※

 

 

 

 いったん石鹸を洗い流した後、エウリュアレはアステリオスを洗い場に仰向けに寝かせた。

 さっきから勃起しっぱなしの肉棒に手を添えて、真上を向かせる。

 エウリュアレは足をガニ股気味に開いたやや不格好な状態で、徐々に腰を降ろしていく。

 相手が童貞以前の状態なので彼女が主導権をとっているが、エウリュアレだって初体験である。

 

「んっ……」

 

 亀頭と陰唇と、粘膜同士が触れ合って、二人は同時に吐息を漏らす。

 

「ねえ、ほんとうにそんなばしょに、はいるのかな」

 

 頭を持ち上げて、接触部を見ながらアステリオスは言った。

 無理もない疑問だ。

 これほどの巨根、普通の女性であっても躊躇するだろう。

 ましてや小柄で細身、儚げですらあるエウリュアレの膣口が受け入れられるとは、にわかには信じがたいほどである。

 

「いいから私に任せておきなさいっ」

 

 エウリュアレも半分意地になっている。

 子作りの話は、ほんの軽い気持ち、からかうつもりで言い出したが、思いの外深刻な部分に触れてしまった。あんな表情を見せられては、女神として救わずにはいられない。

 

「ぜ~ったい、あなたの赤ちゃん、産んでやるんだから。今更さっきのは無しなんて通らないわよ」

 

 少しずつ足を外側にずらして、腰を降ろしていく。

 エウリュアレの割れ目は、無毛だ。

 幼い一本すじが広がっていく。

 

「んっ……んんっ、くっ……ううう……お、大きいっ……! んっ、くっ、ううううう……」

 

 歯を食いしばるエウリュアレ。

 額に薄っすらと汗が浮かび、体重を支える手足が震えている。

 少しずつ、少しずつ、大ぶりの亀頭がエウリュアレの体内に飲み込まれていく。

 顎を外した蛇が、自分より大きな獲物を飲み込む様に似て、膣穴が驚くべき柔軟性で広がっていく。

 

「はぁっ、はぁっ、んんっ、はいっ……たっ……! はぁっ、はぁっ、んあっ……!」

 

 とうとう、一番太いカリ首の部分を飲み込んで、小さな女神は喘いだ。

 しかし、怒張の全長からすればまだほんの先端が入ったに過ぎない。

 エウリュアレは何度も深呼吸してから、さらに腰を降ろしていく。

 

「えうりゅあれ、ちがでて……だいじょうぶ?」

 

 破瓜の血か、それともサイズ差に耐えられず裂けてしまったのか。接合部から赤い筋が流れ出ていた。

 

「バカっ、童貞のくせにそんなこと気づかなくていいの! 記念すべき初体験なんだから、気持ちよくなってればいいのよ」

 

 彼女は中途半端にするつもりは無かった。

 アステリオスの男根の先端から根本まで、余さず女を体験させると決めているのだ。

 

「はぁ……はぁ……くっ……んっ、つぅっ……それにしても、ほんとに……ううう……大きすぎよコレ……!」

 

 うめき声をあげながらも、少しずつ少しずつ、怒張が飲み込まれていく。

 全長の三分の二まで入ったところで、エウリュアレはひときわ大きな声をあげてのけぞった。

 

「んああっ……! うそっ、もう入らな……い……んんっ、まだ残ってるのに……」

 

 アステリオスの巨根は、とうとうエウリュアレの一番深い場所に到達してしまった。

 膣の一番奥に先端が衝突し、今まで感じたことのない感覚にエウリュアレは歯を食いしばって耐える。

 

「すご……い……身体の真ん中まで、串刺しにされてるみたい……んんっ、ああっ、やっぱりこれ以上は入らない……」

 

 額に汗を浮かべて、エウリュアレは悔しげに呟く。

 一方アステリオスの方も、うめき声をあげていた。

 

「うっ……ううう……え、えうりゅあれ、ぼく、また、で……でちゃうっ! あかちゃんのもとでちゃうよ」

 

 狭い蜜壺に無理矢理ねじこんでいるのだから、少女の締め付けはまるで強く握りしめられているかのようだった。

 エウリュアレは貫かれているだけで精一杯、動いてはいないのだが、じっとしているだけでも肉棒に与えられる刺激は強烈だ。

 

「んっ……我慢しなくて、いいから……」

 

「あっ、あっ、出るっ!!」

 

 次の瞬間、エウリュアレは身体の一番奥で熱い奔流がぶちまけられるの感じた。

 

「ひあっ! あっ、熱っ……!」

 

 膣奥に尿道を押し付けるような状態で出された大量の精液が、小さな子宮口を通じて赤ん坊のための小部屋へと流れ込む。

 予想外の感覚がエウリュアレの身体をかけあがり、頭の中で炸裂する。

 その衝撃で、彼女の身体を支えていた手足からつい、力が抜けた。

 

「あっ! ああああああああああああっ!!」

 

 広い風呂場中に反響するほどの声を、エウリュアレはあげた。

 軽いとはいえ、彼女の全体重が、怒張が突き当たっている膣の最奥にかかったのだ。

 ガクンと身体が一段下がった。

 もう入らないと思ったはずの肉棒が根本まで飲み込まれ、肉同士がぶつかりあった。

 綺麗な形のへそのあたりが、内側からぐっともちあげられた。

 

「あがっ……! あっ、あっ、おなか……が……おなかがやぶれちゃ……!」

 

 ビクビクと痙攣するエウリュアレ。

 腹が破れるどころか、口からペニスの先端が出てくるのではないかと錯覚するほどのショックに、舌を突き出し、目を見開く。

 

「え、えうりゅあれ……?」

 

 射精直後の忘我状態から脱したアステリオスが、彼女の異常に気づく。

 しかしエウリュアレは、飛んでいきそうな意識を必死で繋ぎ止めようとしながら、切れ切れに言った。

 

「だ……大丈夫、だか、ら……」

 

 言ってから、彼女はばたんと前に倒れた。

 体格差のせいで、アステリオスの首のあたりに頭がくる。

 未だにペニスは根本まで刺さったままだが、こうして重なるように寝ていればなんとか圧力を逃がせる。

 そして、二回目の射精ということで、ペニスの硬さと大きさも和らいできていた。

 

「それより……私の中、気持ちよかった……?」

 

「すごく、きもちよかった。きをうしなっちゃうかとおもった」

 

 アステリオスの素直な返答に、エウリュアレは大きく息を吐いて微笑む。

 

「そうでしょうね。いっぱい出してくれちゃって」

 

 額の汗を拭って、エウリュアレは得意げな表情。

 なにはともあれ、自分がアステリオスに芽生えた『男』を充分に満足させてやった、ということが誇らしいようだった。

 

「あー、そういえば、順番が滅茶苦茶だけど……こっちはまだやってなかったわ」

 

 エウリュアレはアステリオスの頭に腕を回してうつむかせ、自分は精一杯首を伸ばし、その唇にキスした。

 

「んむむ……」

 

 戸惑うアステリオスの口の中に、舌を滑りこませる。

 大人のキスのやり方を教えるように、エウリュアレは目を閉じてアステリオスの舌や歯を舐め回した。

 

「んっ、ちゅっ……んんん……」

 

 アステリオスもそれに応えて、おずおずと舌を絡め始める。

 同時に、エウリュアレの中に入りっぱなしだった肉棒が、再び膨張し始めた。

 

「あんっ……まだ出し足りないの?」

 

「うん……えうりゅあれとだったら、いくらでもでそうなきがする……もうあかちゃんつくるのにはださないくていいの?」

 

「さあ。でもまあ、出来るまでは続けてみましょ」

 

 ゆっくりと、エウリュアレは腰を上下させてみる。

 さっき大量に出された精液の一部が逆流して、潤滑液代わりになり、くちゅくちゅと水音をたてる。

 サーヴァントとして多少は負荷に強くなっているということか、すでに痛みはだいぶ引いていた。

 

「はぁ……んっ、んあっ、あっ……まだ苦しいけど……んんっ、あんっ……さっきに比べれば……」

 

 知らず知らず、口から甘い声が漏れる。

 腰を動かすその動きが、徐々に大きくなっていく。

 指が入るかどうかも怪しかった小さな蜜壺は、今は柔らかく広がって巨根を飲み込み、しごきあげている。

 

 

  ス キ ル 開 放

 SKILL DELIVERANCE

 

 騎乗 E

 

 自身のクイックカードの性能を少しアップ

 

 

「なによこれ、邪魔!」

 

 エウリュアレはスキル獲得演出をパタパタと手を振ってかき消すと、アステリオスの上で腰を上下させるのに専念した。

 

 

 

 

 

    おわり

 

 

 

 

 

オマケのガールズトーク

 

 

 

エウ「そういうわけで、アステリオスは私が唾つけたから。手出し厳禁よ、カルデアロリビッチ5人衆」

 

酒呑「でも味見くらいならええんやろ?」

 

エウ「ダメに決まってるでしょこの山賊女!」

 

メア「ロリビッチて。そんなこと言うためにボクらを集めたの? 人のものとったりなんかしないよ」

 

エウ「職業:海賊のくせにどの口が言うか」

 

クロ「待って、酒呑とメアリーはともかく私やアナまでビッチ扱いはおかしい」

 

エウ「はぁ? あなた真名サッキュバスよね? 魔力補給と称して夜な夜な男を襲ってるんでしょう?」

 

クロ「違いますー! 魔法少女ですー! あとまだ処女ですー!!」

 

メア「まあクロはともかくアナがこの面子にいるのはちょっと不思議かな」

 

エウ「大人しそうな顔してるけど、そいつ、成長すると酷いから。男女見境いなく、逆レイプ・密通・寝取りまであるから」

 

アナ「ああああやめてお姉さま、成長した後のことはほんとやめて」

 

エウ「ていうかジャックはどこ行ったの、いつの間にかいなくなってるけど」

 

メア「あの痴女っ子なら見えない何かを追いかけてフラフラ部屋を出ていったよ」

 

エウ「あーもーこれだからバーサーカーは!」

 

クロ「あの子のクラスはアサシンだけどね」





「幕"愛"の物語」としてシリーズ化することにいたしました。
とりあえず今あるネタは
生前のアンメアが海賊相手に種を搾り取る話
生前の頼光が渡辺綱と母子相姦プレイをする話
生前のブーディカが娘ともども陵辱される話
ジャンヌオルタと闇のゲームをする話
ぐだ子がぐだ夫を女装調教する話
ぐだ子と新宿のアヴェンジャーが獣姦する話
ぐだ子と信長が信勝を逆レする話

まあ遅筆ですのでどこまで書けるか保証はできませんが、できれば早く次回作をお届けしたいと思っております。

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