あと、今更ですがあけましておめでとうございます。
少年は白黒の世界で神と出会った。しかし何故死んだのか、どうして死んだのかあまり記憶にない。
彼が唯一記憶に残っていたのは生まれた頃から高校の頃の思い出だった。それ以降の事は何も思い出せない。自分が何歳であるのかと、名前もまた覚えている。
神は特典で何が欲しいのかと尋ねると、少年は困った表情をする。彼は転生されるということについては解せないと思っていたが仕方ないかと運命を受け入れた。
記憶にあったのは高校の頃にGジェネやガンダムエクストリームVSをやっており、ガンダムOOの機体を特に使っていたからそのシリーズの機体を選択した。選択したのはアレハンドロ・コーナーが載っていたアルヴァアロンとアリー・アル・サーシェスが使っていたアルケーガンダムを手にする。
さらに、レヴェンというデバイスと、自衛の為にスタンドを二つ手に入れた。
そのスタンドの名は
【ザ・ワールド】
【ゴールド・エクスペリエンス】
ザ・ワールドは時を止める力を持ち、ゴールド・エクスペリエンスは生命を自分の手で作り出す事ができるスタンド。
スタンドはあくまで自分の身を守る事にしか使えない。ザ・ワールドの場合は時を止めて複数の敵を葬るか、止まっている時間の間逃げるか。
少年は神から能力を貰い、この差別世界に転生された。ノーマとマナの差別世界に落ちてゆく。りんごの木の下で這いつくばっている少年をシュリーフォークト家に拾われた。
その時の彼は背が小さくなっていた。
*****
傷が癒え、身体の調子が良くなったレイゼルはベットから起き上がる。
「あれっ?ここは」
「ママ!起きたよー!」
ここがどこなのか、どうして眠っているのかを説明してもらい、少女は彼に自分の名前を教えた。
レイゼルはヒルダに案内してもらいながらリビングに向かう。眠気が残ってはいるものの、だらしない格好で彼はヒルダの母親と会った。
「あら、起きたかしら。椅子に座ってもらっていいかしら」
食器を洗いながらレイゼルの方を向いて話している。レイゼルは頷いて椅子に腰掛けて待つ事にした。
「ねぇ、親はどうしたのかしら?」
「親は…その」
質問はあまり答えられなかった。彼はそもそも転生という形でいるから、この世界に産まれたというわけではない。
「ごめんなさい、何も覚えてなくて」
「あら…」
「ねぇママ!家族に入れようよ」
記憶喪失だとごまかしたものの、母親の方は納得してくれていた。ヒルダは彼を家族に入れたいと母親に頼み、その母親は娘のわがままを許して少年を受け入れた。
*****
こうして彼は家族の一員となり、シュリーフォークト家の義理兄、レイゼル・シュリーフォークトとして生活することとなった。いつも暮らしを支えてくれる母親の肩を軽くするために家事のお手伝いや妹の世話。
妹との何気ない会話、何不自由のない平和に暮らしていけるはずだった。
ノーマ管理法を見つけるまでは。
その法はマナの使えない者はノーマと差別し、迫害され、どこか別の場所に連れて行かれるという話をレヴェンから聞かされるまでは全く以って関係ないと思っていた。
自分はマナが使えないからノーマとみなされて連れて行かれるんじゃないのかと。
最悪自衛の為のスタンドを使えばいいが、酷使するのは危険。捕まえられて人体実験させられる目にもなってしまう。デバイスであるレヴェンからの知らせによると、その法を作ったのはこの世界の住民であり、そのルールでノーマは犠牲にされ、マナが幸せに生きれるようになった。自分はこの家を出て、数年後にあの両親に会えばそれでいい。
出て行くまでの間はこの家にいられると思いながらなるべく不安にならないようにしていた。
しかし、不安な出来事は日に日に増してゆく。ヒルダと風呂に一緒に入るほどに娘と仲良くなってしまいレイゼルは狼狽えていた。
そんな兄にヒルダが突然秘密を明かした。おどおどしながらもレイゼルはちゃんと聞くために面向かって話す。
秘密と言っても良いことなのかもしれないと思いながら。
だが、ヒルダが言った秘密は
「私ね、実はノーマなの!」
その言葉に驚きを隠せず、背筋が凍り、思考が停止した。
楽しい会話がそこで止まってしまう。
「?あのっ…」
「⁉︎あっ悪い、無視してごめんな」
ヒルダは頑なに口を閉じてしまったレイゼルに呼びかけるが、気づくのは呼びかけてから数分たってからだった。
「なぁ、ヒルダ。俺はお前がノーマであろうともヒルダはヒルダだ」
「お兄ちゃん」
「だから、何があっても俺が助けてやる!絶対にだ‼︎」
彼は次々と来る悪い知らせに眠れない日を過ごしている。その法によって彼の心を蝕む。妹だけではなくマナが使えない自分も捕まるかもしれないと。
「俺は、スタンド能力で助け出す…」
『承知致しました』
そんな時になる前にまずスタンドに慣れるように必死に頑張った。能力を強くするために。
スタンドを酷使しすぎて一度倒れたこともある。スタンドは精神によって強くなる、幼い脳でどこまで頑張れるかと。泣きながら連れ去られて行く妹のことを思い出し、立ち上がる。保安官の連中がヒルダの秘密を知り、連れ去ろうとするのならスタンドを使って絶対に阻止すると。
そして、ある日の雨のこと
とうとうヒルダの秘密が保安官の耳にばれてしまった。乗り物に投げ入れて、連行しようする。
「ママァ!ママァッ‼︎」
「ヒルダ、ヒルダァ!お願いですこの子だけは!」
レイゼルは助けに出てくるのをまだ堪えた。ヒルダを助けたいと思って出ても結局捕まるだけ。レイゼルはスタンドを地面に手を置き、目を瞑る。そのスタンドは
「ゴールド・エクスペリエンス…」
地面に生命力を与え、乗り物の下から突然木を生やす。木は乗り物と侵食されてゆく。
「な、なんだ⁉︎」
「うわぁぁぁぁぁっ⁉︎」
突然背後から木が襲いかかる。マナの光で防ごうとするがはたき落されてしまい、1人が木を失う。
「マナの光よっ!障壁‼︎」
「な、なんなんだこれはぁ⁉︎」
障壁で防ごうとするも木は攻撃するのをやめない。それどころか木は根元から二本三本と増えてゆき襲う。
それを見たヒルダと母親は気絶し、レイゼルはザ・ワールドで時を止める。ザ・ワールドで連れ去ろうとする保安局の連中を骨折させ、ヒルダを背負ってどこか遠くに走って逃げる。
「時は動き出す…レヴェン、アルヴァアロンの用意を頼む」
レイゼルはスタンドで木の急激な成長を止めさせる。その後レヴェンにアルヴァアロンを出させ、2人で一緒に乗って逃げて行く。
「…今までお世話になりました」
眠っているヒルダを膝に乗せ、アルヴァアロンを操作して上空に移動する。
ようやく落ち着いたところで、レイゼルはデバイスのレヴェンを呼ぶ。
「レヴェン」
『なんでしょう』
「俺、決めたよ。ヒルダを守りながら…仲間を集めて、この腐った世界を壊すよ」
『私は、あなたの意思を尊重します』
レヴェンはすぐに情報収集に取り掛かり、住みやすい場所を提供する。レイゼルはレヴェンに案内したところに向かって着地させ、リィアンを用意する。
なぜリィアンを持っているのかというのはレヴェンが緊急用として用意して作ったもの。そのリィアンをレヴェンがこれから改造し、船内でも暮らせるように調節している。
「ここが住処になるのか…これから先一体どうなるんだろうな」
こうして兄と妹による2人の旅が始まった。
エロ描写はまだ先になるで。
気長に待ってくれると嬉しいです。