これはまだ、各々が結婚する前の話。
レイゼルはサラマンディーネ達の研究所で手伝いを行い、丁寧に掃除をしている最中だった。
戦いを終えて何気ない平穏な日常を暮らしてはいるが、何やらアンジュ達がタスクが何故股間に顔を埋めているのか調べている最中だった。
「片付けはこれでおしまいか…後は、サラマンディーネ達に報告するか」
タスクが何かしらの事故でアンジュの
本人ですらも分からないその現象は奇病なのか、ウィルスなのか、寄生虫だのと色々と考察している中でサラマンディーネがダダ漏れサーバーという機材を取り出していく。
それをタスクにつけ、原因を解明しようとのことで彼女達は集まっていた。
対策を用意しておけば、もうアンジュは股間ダイブに悩まされることはないだろうと。
「ん?やけに遅いな。
手こずっているのか」
そのはずなのだが、部屋からはアラーム音が鳴り響いていき、数分待っても鳴り止まない。レイゼルは窓から実験部屋を覗くと、変な煙を出していた。
「…ちょっと様子見てくるか」
不審に思っていたレイゼルがドアを開けに部屋へ向かうと、アラーム音は既に止まっている。
「おーい、誰かいないか?」
部屋を綺麗にして随分と時間が経っていたが、煙も物音も全くしない。念のために部屋のドアをノックし、声がするか確認する。
ドアを開けると、実験室にいたはずのアンジュ、ヒルダ、モモカ、サラマンディーネの四人がどこかへ居なくなっていた。
「…みんなバラバラに散ったのか。
レヴェンはサリアに手を貸しているだろうし…仕方ない、他を探すとするか」
ドアを閉じ、レイゼルは建物中を探し回っていく。四人が向かいそうな場所にも立ち寄ったが、関係者以外しか見当たらない。
「アンジュリーゼ様ぁ〜どちらにいるのですか?アンジュリーゼ様ぁ〜」
そのまま探し続けているとヒルダを見つけることはできたが、声色から様子がおかしかった。妙に声のトーンが高く、気性の荒いような感じがしない。
「ヒルダか、見つかって良かったよ…だが、他の3人はどうしたんだ?」
「あっ、レイゼルさん。
アンジュリーゼ様はおられますか?」
「ん?レイゼルさん?
アンジュリーゼ、さま?」
様呼ばわりしたりと言い方に首をかしげたりはしてるものの、前に趣向を変えて荒々しくなったのを一時的に
その影響でヒルダの様子が変わったものの側に誰もいないのが気にはなっていたが、こうして放っても問題ないということになったのだろうと思い込む。
タスクの件をやったのではなく、ヒルダに実験したのかと勘違いしていた。
「まさか……俺の為に実験に付き合って、キャラを変えようとしてるのか?アンジュリーゼ様ってことは…モモカの真似か?」
「え、ええっと…」
「俺も驚いたよ。呼び方まで、アンジュ筆頭侍女のモモカに似せようとしているなんて。
まさかサラマンディーネがタスクの件と併せて、別の実験をしてたとは思わなかったが…俺の為にやってくれるのならその期待に応えなきゃいけないとな」
ヒルダ(モモカ)は壁ドンで迫られ、かなり恥ずかしい様子を見せる。
モモカが反応しそうなことを再現してくれていることで、レイゼルは更に褒めていく。
「え、えぇぇっ…⁉︎」
「…ここまで再現しようとしてくれるなんて、すごく嬉しい。
俺もヒルダも疲れたろ?
ちょうど、ここには俺とヒルダしかいないし…仕事も終わったから今日は強引にしてもいいよな?」
「あ、あの、そのっ…私」
ヒルダ(モモカ)の顔が耳まで赤くなり、目を丸くする。レイゼルはヒルダのおどおどした反応から幼少期に少し荒々しくも大人しかった頃を思い出しつつ、そのまま顔を近づけようとする。
「本当に、すごく唆るっ…「ま、まままっ待って下さいっ!」あだっ⁉︎」
ヒルダ(モモカ)は首に手を当てて唇にキスしようとするレイゼルを、両手で突き放していた。
勢い余って壁に頭を強く打ち、彼女は慌ててレイゼルを心配する。
「ごめんなさいっ!あああっ、あの…私、姿はヒルダさんでも中身はモモカなんです‼︎」
「いっつ…俺は大丈夫だが。
でも…え?モモカの真似とかじゃなくて?
気性の激しい人を落ち着かせる実験とかじゃ」
「その実験とは全く関係ありませんっ‼︎
その…中身が変わったのも、これには色々事情がありまして…」
ヒルダ(モモカ)はよそ見し、レイゼルの顔を合わせられなくなっていた。
もしここにアンジュがいたならキスしたところを『うちの侍女に何してんのよ!このケダモノぉ‼︎』とドロップキックをかまされていただろう。
「すまなかった。でも、ちょっ…ちょっと待て、それじゃあ本物のヒルダは」
「それが、サラマンディーネさんの身体に」
「………は、はぁ?どういうことだ?」
それから、モモカに事の事情を聞いていく。
ダダ漏れサーバーを施行したが、ヒルダが電池を間違えて入れたことが原因でこんな事態になってしまったこと。
「…つまり、事の発端は実験時に電池の入れ間違いが原因で発生したんだな。
最初はアンジュとタスクが入れ替わって、その次の実験を試したけど、まだ同じ事故でヒルダの中にモモカ、サラマンディーネの中にヒルダ、モモカの中にサラマンディーネってことになってるんだな。
そして3人はアンジュの行方を探している、と」
「は、はい」
「なんでまた、そんなややこしいことに…俺も探すのを手伝うよ」
こうして二人して研究所を探し回っていると、2階だけが激しい物音がしていた。
その音を辿って降りていくと、
「見つけたぞ!タスク‼︎よくも騙してくれたな‼︎」
そこにはモモカ(サラマンディーネ)は刀を、サラマンディーネ(ヒルダ)は銃を手に持ちながら怒っている様子でアンジュ(タスク)を追いかけていた。
「モモカ。もう一度確認するが…あれは側から見たらアンジュだけど中身はタスク…で良いんだよな?」
「はい…」
レイゼルはモモカに事情を知らせて無かったら気でも狂ったのかと思いつつも3人を全力で止めていたが、中身がタスクなのを知っているから遠い目をしている。
「アンジュのフリして…あーんな、あんなことしやがって‼︎」
「お覚悟を!」
「うわぁぁっ⁉︎
あれは誤解なんだサラマンディーネさん‼︎」
「サラマンディーネは私です!」
「…二人に何やったんだ?アイツは」
レイゼルは見たことのない組み合わせで混沌としている状況に、困惑した顔のまま加勢して良いのか分からず何もできない。
ただ見失うのもまずいから、目を離さないようにしている。
「あっ、ちょうど良い時に兄貴もいんのか‼︎
お前もお前でつっ立ってないで、タスクを取り押さえるの手伝え!
コイツ、私を騙して一緒に風呂を入ろうと」
「いや、俺も怒りたいというかな。
元がアンジュの身体だから…怒りづらいというか、いや手伝うにしても余計に手が出しづらいんだが⁉︎
それにサラマンディーネさんの声で兄貴呼ばわりされてるのはなんとも。
モモカから色々事情は聞いているから分かっているんだか、その、アンジュの身体を傷つけるのは不味いというか…」
「タスクさ〜ん。一緒に来てください。
アンジュリーゼ様と入れ替わりを」
サラマンディーネの声で兄貴呼ばわりされても、頭ではヒルダだと分かってはいるが釈然とはしてない。
「うわぁぁっヒルダ!さっきはごめん!」
「危ないタスク殿!足元に何故か空き瓶が!」
(…あっ(察し))
案の定、空き瓶で足を滑らせたアンジュ(タスク)はサラマンディーネ(ヒルダ)を押し倒し、股間に顔を埋めていく。
「タスクてめぇ!またアタシの股間に‼︎」
「わ、私の身体で何たる破廉恥な真似を!」
そこに通りかかったバルカンがアンジュ(タスク)に怒っており、吠え続けていた。
『コラぁタスク!
貴方、私の身体で何やってくれてるのよ!
入れ替わったのを良い事に、豊満で形の良い胸の感触を確かめたり、無防備な肉体を隅々まで味わったり、女体の神秘を観察してたんでしょ!
しかも、サラ子の股間にまでダイブして!
他の女の子の股間にダイブするなんて許さないわよ‼︎タスク…貴方が突っ込んで良い股間は私の股間だけよ‼︎』
「やっぱり、そうだったのですね。
アンジュリーゼ様!」
(あぁっ…まぁ、タスクならやりかねんな。
いや…でも、ええっ…本当に良いのかアンジュ)
タスクも男だから好意を抱いている女の身体に多少の関心を持つことはあるだろうが、他の股間にダイブしたところまでは大体当たってそうだなと、レイゼルは遠い目をする。
アンジュの叱りに少し困惑するものの、股間ダイブしても良いってのも納得ができるが釈然としなかった。
「……ん?ちょっと待て。
どこから声がしてるんだ?
そこにいるアンジ…タスクは何も言ってないんだが」
『どうして私の声が聞こえるの?犬なのに』
「ダダ漏れターバーを起動させました。
貴方の本心、ダダ漏れですわよ。アンジュ」
『いやぁぁぁっ‼︎』
サラマンディーネがダダ漏れサーバーを起動させ、バルカンの心の声を聴かせていた。
アンジュ(タスク)はアンジュの声で語っていく。
入れ替わってからヒルダとサラマンディーネの股に顔を突っ込んだけど、股間ダイブをしたのはアンジュの股間が一番しっくり来るんだと、堂々と大事な事を2回言っていた。
彼女自身、まさか自分の声で気持ち悪いこと言われるなんて想像もしなかっただろう。また形はどうであれ妹の股にも顔を突っ込んだタスクは、笑顔(笑ってない)をしたレイゼルに滅茶苦茶怒られたのは言うまでもない。
「タスク、あれは不慮の事故だったから今回は許すつもりだ。
けど、もし妹本人にやらかしてたら…そっから先は言わなくても分かってるよな?」
「は、はい…」
*****
こうして五人と一匹の意識を元に戻す為に研究所へ戻り、ダダ漏れターバーをまた装置を暴走させていく。
「不思議ですね…ヤンキー口調の私を見るの少し楽しくなってきましたわ。
名残惜しいですが、ポチッとな」
精神が入れ替わって楽しむ事もできるが、このままにしても、何の事情も知らない人達を騙す事になる。モモカ(サラマンディーネ)はボタンを押していく。
このまま装置を暴走させ、その爆発と共にアンジュとモモカの意識は元の身体へ戻っていく。
しかし、
「おりょりょーここはどこでしょー?
ここでクイズでーす」
モモカ(サラマンディーネ)はヴィヴィアンの身体へ、近くにいたヴィヴィアンはサラマンディーネの身体へと入れ替わっていた。
そして、その場にいたレイゼルの意識もまた
「あれ、この身体ってヒルダの」
「まさか…もしかして、アタシ。兄貴と」
ヒルダと入れ替わっていた。ヒルダの意識はサラマンディーネからレイゼルのへと入っていく。
数秒静止し、そのまま目線を下に向け、胸を揉んでいく。揉んでいくうちにレイゼルは、ある事を閃いた。
「これはこれで…よし、ちょっと妹の弱いところ調べてくる!」
「おいやめろぉぉっ!ホントやめろって!
待てバカ兄貴ぃぃっ‼︎」
アンジュとモモカは無事元に戻れた事で帰っていき、まだ入れ替わったままの者達だけでどうにかするしなかった。少し前までタスクを叱ってたレイゼルだったが、実際に入れ替わると興味本位で調べている。
それを、妹が全力で止めていた。
結局、レイゼルも入れ替わりを良いことにタスク同様の身体を物色しようとした事で、笑顔(笑ってない)をしたヒルダに滅茶苦茶怒られたのは言うまでもない。
「めでたしなりー」
「何にも解決してねぇぇっ‼︎あと、勝手に終わらせんなぁぁっ‼︎」
*****
おまけ
事件が発生して、数日が経ったある日のこと。
ヒルダがサラマンディーネに相談し、もう一度ダダ漏れサーバーを使わせて欲しいとのお願いすることになった。
「兄貴の方には…このことはちょっと黙っててくれないかな。
相談したアタシが言うのもなんだけどさ、兄貴の心を勝手に聞くのも…気が引いて」
「タスクさんのことは失敗しましたけど。
流石に次は大丈夫ですよ」
ダダ漏れサーバーのことを言わず、レイゼルの心を聞いてみる。レイゼルには実験を偽って、協力するようにした。
「ヴィヴィアンとサリアもいるのか、珍しいな」
「エルシャは幼稚園で仕事してるよー!」
こうして、レイゼルを被験者として行っていく。
ヒルダはドキドキしながらイアホンをつけ、心の準備をした。
「二人の好きなところ、か…確かに、それを聞かれても不思議なことじゃないもんな。
でも、すまない…話すと、もう止まらないんだ。
かといって全てって言ってしまったら、嘘っぽく思われてしまう。収まり切れないんだよ、ヒルダやライラのことを一言じゃ」
「それ程までに、愛しているというのですね。
それでは実験を始めますね!」
「あぁ」
(それでは、ダダ漏れサーバーで確認してみましょうか。ポチッとな)
サラマンディーネが心の中でそう思いつつ、正しい電池を入れ、電源を押していく。
「今回は成功です!」
そう言って、四人はヘッドホンをしつつ聞き耳を立たせていく。レイゼルがヒルダに対して、一体どう思っているのかを、単純に好きという言葉だけなんじゃないかと確かめる為に。
『…そんなの幾らでも思い浮かべれるに決まってる…好きなところなんて』
『ヒルダが髪型変えてくれたり、ツンツンしてるところとか、恥ずかしげにエッチな格好してるのとか。
あぁもう久しぶりに過去の事を話すと幼なかったヒルダのことを思い出すなぁ、あれもあれで凄く可愛かったか。
まるで天使だったな…いや、二人とも天使だけども。
成長したヒルダも愛してるし、ライラだって一時期はメイド服着てもらったからなー。それを知ったヒルダが負けじとメイド服着て、『…嬉しい?』って上目遣いしたのも心にグッときてたし。
ベッドで思いっきり甘えてくれたり、朝のキスをねだってきたり。俺もそれに甘んじてキスしたらベロチュー したりとか。
ちょっと機嫌悪いこともあって拗ねてたり、他の女子を見てて妬いた時もあったけど抱きついてたからな。
お姫様抱っこ中出しとか、おちんちん遊びしたりしてた時はお互い本当に心の奥底でキュンキュンしたもんな。
でもライラも甘え方が分かるようなって、その子も夜の営みに付き合ってくれてるんだ。
二人の膣内が引き締まってたりしてる時って俺が子宮口をツンツンして…あぁもちろん。
それと同時にベロチューもしてるんだ。
たまに姉妹丼なんて事もやってたからな。
あぁもう、そう思うと姉妹二人が一緒にベッドの上で甘えたアプローチしてる時とかも本当に可愛かった。
撫で撫でして愛でたいし、ぎゅーって思いっきり抱きしめて。
お互いの頭を撫でて撫でられて、頬にキスもしたりして。
あぁでも、愛と仕事はちゃんと分けなきゃな。
俺が暴走したらヒルダに絶対怒られるだろうし、ちゃんと我慢しないとな』
レイゼルの心の内を聴き続けていく四人。
サラマンディーネは笑いを堪えつつも若干レイゼルの愛深さに引き、アンジュは遠い目をしつつレイゼルのいる実験用の小部屋を見て察し、溜息をついて納得したような表情をしている。
「あ、あぁぁぁっ…⁉︎」
「アッハハ…」
二人に比べてサリアは度重なる淫語を聞く度にみるみるうちに真っ赤になり、悶えている。純粋な恋愛映画物以上の、その先にある踏み込んではいけない壁を…
これで、また更に兄姉妹同士の性的な絡み合いをAMSRで聞かせたりでもしたら、余計に反応して赤面な顔を両手で隠すだろう。
意味が分からないヴィヴィアンは、レイゼルの言っている意味がわからずただ単純に楽しそうにしていることに共感していた。
「ず、随分とお盛んみたいですね…スーッ。
私は何も聞かなかった事にしておきます。
ごめんなさい、ヒルダさん…」
「まぁうん、知ってたわ。こうなるの」
「え、ええっと!ちょっと、これはっ、聞いてるこっちも恥ずかしいわよ…‼︎
一体何聞かせようとしてるの全く…ううっ」
「おー、二人ともラブラブですなぁ!」
サリアよりも、頼んだ張本人であるヒルダの方が顔を抑え、撃沈する。本当に心底愛されてる事を嬉しくは思っても、ヒルダ自身がダダ漏れの許容範囲を超えていた事に。
「馬鹿ぁっ…」
どんなプレイをしたかを3人に暴露され、聞かされる人にもダメージ(羞恥心的な意味で)が入っていた。肝心のヒルダが一番ダメージを受け、サリアと同じように恥ずかしい顔を誰にも見せないように隠して蹲っている。
「お盛んみたいね」
「実験は終わったんだが…アンジュ?俺が何かしたのかっ…⁉︎」
「何もしてなかったわよ。
ま、これはこれで他の女に目移りはしないことも分かったのなら良いんじゃない?
用が済んだのなら先に帰るわ」
アンジュの一言が、実験の結果を物語っていた。
ヒルダは赤っ恥をかいて、レイゼルのボケにツッコム気力を無くている。頼んだ張本人が自爆していた。
「で、では私と失礼します…ごゆっくり」
「まったねー!」
ヴィヴィアンが笑顔で手を振り、サラマンディーネが気まずい感じに立ち去っていく。レイゼルが悪い結果なのかと思い、家に帰るとすぐにレヴェンに事の事情を説明していく。
診断結果を見せると、レヴェンが呆れていた。
『あー、それは何と言いましょうか…妹達に対する愛の病ですね。
全然大丈夫です。
病気ではありますが、至って問題ありません。
ノープロブレムです』
「そんなわけないだろ…すぐにセカンドホスピタルを手配してくれ」
『…いやだから診察しなくても大丈夫だって言ってるじゃないですかマスター。
病院のことで私を呼び出したと思ったら、からかっているんですかー。
サリアも普段は冷静沈着だったのですが、今日に限って右往左往してブツブツ言ってましたし、からかったら信号みたいな面白い反応してますし。
一体何があったんです?』
疑問を問いかけるレヴェンに、レイゼルが電話しようとするとガタッと大きな物音を立てて、ヒルダがレイゼルの暴走を力づくで止める。
「あぁもういい…分かった。
今から病院に連絡して、ヒルダと一緒にそこまで行…あれっ?ヒ、ヒルダ…?」
「もう…もう、いいから。
ホントにやめて。病院に行かなくても良いし、アタシも兄貴もちゃんと健康だから。
アタシが、気になって調べたアタシが全部悪かったのっ…!
ほんと、本当にごめんなさい。
もう兄貴の心の中調べたりしないし、医者も呼ばなくて良い…恥ずかしすぎて、死んじゃうから…精神的な意味で。
本当に滅入っちゃうから…も、もうっ、勘弁してっ」
彼女の顔が耳元にまで赤くなっており、レイゼルの内情を暴こうとしたら自分にまで飛び火するとは思ってもない。
ーーーこれを機にヒルダは、よっぽどのことがない限りレイゼルに対してダダ漏れサーバーをお願いすることはなかった。