やっと十話までいきました。でも、まだ一巻分終わってないんだよな・・・・・。
やっと鈴ちゃんの登場です!この間まではラウラ&箒LOVEだったのですが意外にかわいいことに気づき鈴の小説を読み漁っています。
でも一番は箒がデレた時が萌える!!
これからもがんばっていきます!!
それと、ほかの掲示板で文章が短いのでは?
と指摘されましたので、頑張って多く書こうと思います!!
だから投稿の速度が少し遅れるかもしれません。
まぁ、2日~4日に一話分は書いているつもりですが・・・・・。
それじゃ、楽しんでください!!
「織斑君、おはよー。ねえ、転校生の噂聞いた?」
朝、席に着くなりカラスメイトに話しかけられる。入学当初は箒以外の人と話せる人がいなかったが、今ではセシリアやクラスの女子と話をすることができるようになってきた。今まではクラスの人と話すことがなく五反田や中国にいる幼馴染や他の男友達としか会話をすることがなかったが、昔とは違って進歩したであろう。
「転校生?こんな時期に?」
今はまだ四月だ。何故、入学ではなく転入なのだろう。しかしこのIS学園、転入はかなり厳しい条件のはずだ。試験はもちろん、国の推薦がないとできないようになっている。つまり――――。
「そう、何でも中国の代表候補生なんだってさ」
「へぇー」
中国といわれて思い浮かぶのは中学二年で別れた幼馴染だった。そして、代表候補生といえば。
「あら、私の存在を今更ながら危ぶんでの転入かしら」
一組のイギリスの代表候補生、セシリア・オルコット。今朝もまた、腰に手を当てたポーズが似合う。しかし、イギリスの人って腰に手を当てるポーズが好きな種族なのかな。
「このクラスに転入してくるわではないのだろう?騒ぐほどのことでもあるまい」
あれ、さっき自分の席(窓側の最前列)に言ったはずの箒が、気付けば側にいた。やっぱり箒も女の子だから噂に敏感なんだろうか。
「お前もだろう」
まあ、そうなんですけど。
「何の話ですか?」
「いや、こっちの話」
セシリアは私の秘密を知らないからな。仕方がないだろう。
「どんな人なんだろうな」
代表候補生って言うのだから強いのだろう。だけど、正直セシリアみたいに強いから威張っている奴だと嫌かな。だいぶセシリアも丸くなったけどな。
「む・・・・・・気になるのか?」
「気になるって言うか・・・・・・・中学の時に中国出身の人と仲がよかったからそっちのことを思い出しちゃってな」
「ほう・・・・・・」
聞かれたことを素直に話すと、また箒が少しばかり不機嫌そうな顔をする。
「今のお前に女子のことを気にしている余裕はなかろう?来月にはクラス対抗戦があるというのだから」
「そう!そうですわ、一夏さん。クラス対抗戦に向けて、より実践的な訓練をしましょう。ああ、相手ならこのわたくし、セシリア・オルコットが努めさせていただきますわ。何せ、専用機を持っているのはまだクラスでわたくしと一夏さんだけなのですから」
『だけ』という部分を偉く強調したな。確かにセシリアと私以外のクラスメイトは、訓練機の申請と許可、整備に丸一日はかかってしまうから、手っ取り早く模擬戦をするのならセシリアに頼むのが早いだろう。
しかし・・・・・・。
「わかった、セシリアお願いな。それと、箒も」
「わ、私もいいのか?」
「うん、お願い」
昨日、私は箒との約束をしたのだ。なるべく頼ることにすると。
「し、仕方がないな。お前がどうしてもと頼むならば」
「・・・・・・何故か、わたくしのほうがついでのように感じるのは気のせいかしら」
そんなつもりはないんだがな・・・・・・。女子って色々大変だな。私もだがな。
クラス対抗戦とは読んでそのまま、クラス代表同士によるリーグマッチのことを示す。本格的なIS学習が始まる前の、スタート地点での実力指標を作るために行われるらしい。また、クラス単位での交流およびクラスの団結のためのイベントでもあるらしい。やる気を出させるために、一位のクラスには優勝賞品として学食デザートの半年フリーパスが配られる。確かに、これは燃えざるおえないだろう。
「まあ、できる限りのことはやってみるさ」
「できる限りでは困りますわ!一夏さんには勝っていただかないと!」
「そうだぞ。勝つ意気込みでやらないでどうする」
「織斑君が勝つとクラスのみんなが幸せだよー」
セシリア、箒、クラスメイトのみんなが口々に好きなことを言ってくる。そうは言っても、ここ最近はISの基本操縦で躓いていて、あまり自信に満ちた返事を返すことができなかった。
(最初に動かした時は凄く馴染んだのだがな・・・・・・)
あの時感じた一体感、まるで世界が生まれ変わったような感覚はあの時一度っきりであった。それでも動かしただけ操縦に慣れていくのは、白式が私の個性(パーソナリテイ)に対して最適化をしてくれるから・・・・・・らしい。正直なところは私にはわからないがな。
私の周りには一人二人と集まってきて、あっという間に女子で埋め尽くされてしまった。これもそろそろいつものパターンなので、慣れてきた。しかし、本当に女子というのは噂が好きな生き物だな。私も以下同文。
「織斑君頑張ってねー」
「フリーパスのためにもね!」
「今のところ専用機をもってるクラス代表って一組と四組だけだから、余裕だよ」
やいのやいの楽しそうな女子一同の気概をそぐわないように、私は「ああ」とだけ返事をする。
「――――その情報は古いよ」
教室に放たれたその言葉はとても懐かしい声が聞こえてきた。今過ぐにでも聞きたいと思ったあの幼馴染の声が聞こえてきた。
「二組も専用機持ちがクラス代表となったの。そう簡単には優勝できないから」
腕を組み、片膝を立ててドアにもたれていたのは――――。
「鈴・・・・・・?鈴なのか?」
ふっと小さく微笑みを漏らす。トレードマークのツインテールが軽く左右に揺れる。
「そうよ、一夏。久しぶりね」
「鈴!」
私は椅子から勢いよく立ち、鈴の方へ走って行き、鈴のことを抱きしめる。
「ちょ、一夏!!ここは教室なんだから!!」
「鈴、鈴っ」
鈴の声を無視をし、頬擦り付ける。
「あー、もう!少しは落ち着きなさいよ!」
「むぅ~、しょうがないな」
私は鈴の言うことを聞き入れ、鈴から離れた。
「まあ、私も会えて嬉しいのは一緒なんだけどね」
「鈴、久しぶりだね」
「うん。久しぶりだね、一夏」
こうして私たちは感動の再開をしたわけだが、教室の雰囲気はなんとも言えない空気が漂っていた。
「どうしたの、みんな」
「いや、どうと言われてもな」
「そうですわね。どうと言われましても・・・・・・」
それもそうだ。織斑千冬が一夏に対してやっている風景はクラスでは恒例の出来事になっていて今更のことではあるが、誰も一夏がいきなり人に抱きついて頬擦り寄っている姿など想像したことがないだろう。
そして、目の前の少女と仲がいいのは少なからず不思議に思うのは仕方がないだろう。
「ねぇ、織斑君と仲がいい子って誰なの?」
「凄い親しそうだよね」
「いいなぁ、私も織斑君に頬擦りされてみたい」
「でもあれって、二組の子でしょ。何で知っているんだろう」
「確か中国の代表候補生なんでしょ?」
「一体、どこで知り合ったんだろう?」
クラスからいろんな声が聞こえてくる。まあ、みんなが疑問に思うのは仕方がないけどな。私たちの仲を知っているのは中学にいた奴らぐらいだろう。
「しかし、またどうしてIS学園に転入してきたんだ?入学してくればよかったのに」
「それには色々事情があったのよ。それとは別に、あんたがISを動かしたっていうニュースを見て知ったのよ。それで、IS学園に行くって思ってこっちに来たのよ」
「またずいぶんと思い切った行動をしたんだね」
「それが私だから」
そう、知り合ってから鈴はいつもこんな感じなのだ。思ったことを行動する。それが凰鈴音という少女だ。
「それより一夏。あんた大丈夫なの?」
「何が?」
「あんたの体についてよ」
鈴が私の耳元で言う。最近いろんな人に耳もとで話かけてくるなあ。くすぐったくてしょうがない。
「まあ、それについて心配ないよ」
「それってどういう意味―――――」
「おい」
「なんなのよ!今大事な話―――――」
バシンッ!
聞き返した鈴に痛烈な出席簿の打撃が入る。後ろには千冬姉が立っていた。
「もうSHRの時間だ。とっとと教室にもどれ」
「ち、千冬さ」
バシンッ!バシンッ!
「~~~~~~~ッ!!」
「聞こえなかったか?私はさっさと教室に戻れといっているんだ。わかるか?」
低い声で鈴に言う千冬姉。家ではあんなに私に優しいのに外ではどうしてこうも怖くするのだろう。
「じゃ、じゃあね一夏。また後で」
「だから早く戻れ」
千冬姉は最後に鈴の尻を蹴って戻らす。そこまでしなくてもいいのに・・・・・・。
鈴が帰ると、箒やセシリア、そのほかのクラスメイトが質問してくる。
「一夏!今親しくしていた奴は誰なんだ!」
「そうですわよ一夏さん!一体、あの子とはどんな関係ですの!?」
やいのやいの質問してくるみんな。答えてもいいけど、うしろ、うしろ。
「ほう、私の存在を無視するとはいい度胸だ貴様ら」
バシンッ!バシンッ!バシンッ!
「「「「「「「~~~~~~~~~ッ!!」」」」」」
私以外の人が教室の床で悶えていた。痛そうだな、あの出席簿。
「これからの授業が楽しみだな、お前ら」
千冬姉はそう言って教卓のほうへ向かっていく。みんなも自分の机に向かって歩いていく。
そして、今日も一日ISの訓練と学習が始まる。
(さっきの女子はなんなのだ・・・・・・一夏とずいぶんと親しそうに見えたが・・・・・・)
朝の一件が気になって、箒はなかなか授業に集中できないでいた。
(それに、一夏はまるで――――)
まるで、幼馴染と再会したような反応だった。
――――――ムカッ。
(幼馴染は私であろう・・・・・・!)
自分との再会の時にはそんなことをされなかったのに、さっき来た女子には抱きついていたことに箒は羨ましさと嫉妬が湧きでて来る。こみ上げてくる感情をどうにか抑えながら、ちらりと一夏のほうをうかがう。昨日の授業での失敗が尾を引いているのか、真面目にノートを取っていた。
(私が授業に集中できていないというのに、お前はっ・・・・・・!)
ますます腹が立った。少しくらい、私を気にしたらどうだという気になってくる。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
しかし、まあ、冷静に考えてみればたいしたことではない。二人きりの時間はいつでも作れるのだから。それに、なにより一夏の秘密を知っているのは今のところ私と千冬さんだけだから。そこら辺の奴とは違い一夏とは特別な存在なのだからな。簡単に割って入れる中ではないだろう。
(しょうがない奴だ。またISのことを教えてやるか)
ふふんと上機嫌で腕を組む。自分のアドバンテージは揺るがない。それはさっきの女子にしてもそうだし、セシリアやクラスメイトにしてもそうだ。
(今日の放課後はまた特訓だな)
うんうんとひとり頷く箒。その表情はどこか楽しげでさえあった。
「篠ノ之、答えは?」
「は、はいっ!?」
突然名前で呼ばれて、箒は素っ頓狂な声をあげる。――――――そうだ、今は授業中。それも山田先生ではなく織斑先生の時間だった。
「まさかとは思うが聞いてなかったとは言わないよな?さっきも私のことを無視したのだからな。それとも何か?私を馬鹿にしているのか?」
「い、いえ。そんなことありません」
「では答えられるだろう?それでは言ってみろ」
「・・・・・・き、聞いていませんでした・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
こつこつと千冬がこちらにやってくる。そして、出席簿を振り上げ。
バシンッ!バシンッ!バシンッ!
「~~~~~~~ッ!!!!!」
箒の頭が机にぶつかり顔が上がると出席簿が振り下ろされる。例えるなら、夏に売っている水ヨーヨーで遊ぶかのようにおもいっきり打ち付けていた。
それっきり箒は次の授業まで机から顔を上げることはなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
教室のうしろではセシリアがノートにシャーペンを走らせていた。しかし、書かれているのはおよそ意味のない線で、言葉にすらなっていない。
(なんなんですの、さっきの方は!)
いやに一夏と親しげな様子だった女子が気になってしょうがない。ただでさえ、現時点で箒という最大なライバルになっているのに、これ以上競争相手が増えたら気がきではない。
しかも、人間関係――――、一夏との距離においてはどう見てもさっきの女子のほうがリードしている。一生懸命にマラソンしていたら、いきなり中間地点から走り出した選手が自分を追い抜いていった気分だ。
(それはズルですわ!正々堂々と勝負しなさい!)
人間関係の正々堂々と言うのはよくわからないが、とにかくセシリアはそう思った。それは同じ条件、同じ競争なら自分が負けるわけがないという自信からきているのだが、何せ男子を取り合いするなど初めてのことで、思うように状況が進まない。その事実にセシリアがじれているのであった。
(しかも、代表候補生――――)
確かに、ここIS学園には代表候補生が二十名在籍しているが、一年では四人しかいなかったはずだった。しかも、専用機持ちは一夏を抜かせば二人。かなり大きなリードポイントのはずだった。なのに・・・・・・。
(専用機持ちって言っていましたわね・・・・・・)
最悪。最悪である。こちらの手札はキャンセルされて、向こうにズルが通ったようなものだ。
(い、インチキですわ!)
しかし、今更そんなことを言ってもしょうがない。なんとか、イニシアチブを取らなくてはいけない。しかも箒や鈴を大きく突き放すほどのものがないと意味がない。
(ISの模擬戦だけでは足りませんわ。もっとなにか、こう決定打になるような―――――)
「オルコット」
「・・・・・・例えばデートに誘うとか。いえ、もっと効果的な・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
こつこつと千冬はさっきの箒と同じように歩って行く。セシリアの目の前に立ち、片腕で頭を掴み宙にあげる。
「な、なんですの!?」
「お前もか、セシリア・オルコット」
宙ぶらになっているセシリアに声をかける。
「そうか、そうか。お前も私の存在を無視するのか」
「え、あの・・・・・・織斑先生?」
「篠ノ之と同じことをしても詰まらんな。少し、趣向を変えるか」
そう言って千冬はもう片方の腕でセシリアの頭掴む。両腕がセシリアの頭をホールドしている状況になっていた。
「大丈夫、安心しろ。オルコット」
「何がですか!?どこを安心すればよろしいのですか!?」
「なに、少しの間お花畑が見えるだけなのとふわふわした気持ちになれるぞ」
「それは全然安心できませんわ!?」
ギリギリッ!!!!!!
「ギャアアアアアアアアアアアア!!」
「ははは、面白い声をするな」
千冬は楽しそうな顔をしながらセシリアの頭を潰そうとする。セシリアが声を出さなくなると机に戻す。セシリアは箒と同じく次の授業まで机から顔を上げることはなかった。
「お前のせいだ!」
「あなたのせいですわ!」
昼休み、開口一番箒とセシリアが文句を言ってきた。
「何故そんなことを言われなくてはならない・・・・・・」
このふたり、午前中だけで千冬姉に三回も断罪されていた。ほかのクラスメイトたちも千冬姉に断罪されていたなぁ。たびたびクラスメイトの絶叫が教室に響き渡っていたのを鮮明に憶えている。
『ふはははははーーーーー!』
『イギャアアアアアアアアアアアア!!』
『貴様もかーーーーーーー!!』
『キョゲエエエエエエエエエエエ!!』
『躾けられたいのだろ?そうか、そうか。お望みどおりにやってやる!!』
『ピギャアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!』
なんか千冬姉とても楽しそうだったな。ドSの顔だね、あれは。そして、最終的には四時限目は自習になった。え?なんでかって?だって、私以外の人が千冬姉の制裁によって机にダウンしていたからな。何故か知らないが山田先生も千冬姉にやられていたな。何やったんだ、あの人は。
「まあ、話ならご飯食べながら聞くから。とりあえず学食行かないか?」
「む・・・・・・。ま、まあお前がそう言うなら、いいだろう」
「そ、そうですわね。言って差し上げてもよろしくってよ」
そういって私たちは学食へ向かった。そのほかクラスメイトが数名ついてきて、私たちと同じく学食へと移動していく。
私は券売機で今日も日替わりランチ。ここの学食はいろんなものがあるから飽きたりしないところがポイント。ちなみに箒はきつねうどん、セシリアは洋食ランチを買っていた。
「一夏!こっち、こっち!」
鈴が奥のテーブルから手を振ってこちらに呼びかける。呼んでくれるのはいいんだが・・・・・・さすがに恥ずかしい。
そして私たちは鈴のテーブルへと向かう。そうすると、最初は笑顔の鈴だったが次第に気に食わなさそうな顔になっていった。
「・・・・・・一夏?そいつら、誰?」
「ああ・・・・・・今から紹介するよ。ポニーテールの子が篠ノ之箒、金髪の子がセシリア・オルコットだよ」
「ずいぶんなご挨拶だが、篠ノ之箒だ。・・・・・・よろしく」
「へぇ・・・・・・そうなんだ。まあ、よろしく」
箒と鈴はお互い手を取り合い握手を交わした。うん、仲良くすることはいいことだ。だが、なんでお前たちはそんなに歯を食いしばった顔をしているんだ?気のせいか、握手のはずなのに軋んだ音が聞こえるのは気のせいなのか?
「んんんっ!私の存在を忘れてもらっては困りますわ。中国代表候補生、凰鈴音さん?」
「・・・・・・えっと。誰、あんた?」
「なっ!?わ、わたくしはイギリス代表候補生、セシリア・オルコットでしてよ!?まさかご存じないの?」
「うん。知らない。興味がないから」
「な、な、なっ・・・・・・!?」
言葉に詰まりながら怒りで顔を赤くしていくセシリア。最近セシリアの赤くなった顔ばっかり見ている気がする。
「一夏、そろそろこいつとどういう関係なのか説明してほしい」
「そ、そうですわ!失礼にもほどがあります!一体、一夏さんとはどういった関係なのですか!?」
箒は静かに言うのに対して、セシリアは怒鳴り散らすかのように訊いてくる。ほかのクラスメイトも興味津々とばかりに頷いていた。
「それはもちろん。ねぇ、一夏?」
「ん?ああ、そうだな」
いかにも恋人同士の雰囲気をかもしだす二人。それを見ている箒、セシリア、クラスメイトの表情が変わってくる。
「も、もしかして・・・・・・お前たち」
「つ、付き合ってたり・・・・・・しますの?」
周囲の空気が一気に張り詰める。
「それはもちろん」
一夏が言うと、周囲のみんなも聞き返してくる。
「「「「「「それはもちろん?」」」」」」
「「付き合(幼馴染)ってる(だ)」」
シーーーーーン。
「・・・・・・・・・へ?」
箒が間抜けな声で聞き返す。
「こら、一夏。そこはノリで言わないと」
「さすがに女子しかいないところでそんなこと言った日には大変なことになる」
「例えば?」
「千冬姉が尋問しに来るとか?」
「・・・・・・・・・ヤバイわね、しかもあの人の場合尋問じゃなくて拷問な気がするわ」
鈴の顔が青ざめていく。昔から鈴は千冬姉のことがニガテだからな。
「え、えっと。つ、つまり一夏さんと鈴さんは付き合ってはいらっしゃらいのですわね?」
「ええ、残念なことにね」
「残念ってなんでだよ」
「それはこっちの話」
鈴の答えたことに一夏が質問するがはぐらかされてしまう。
「そ、それよりも一夏!幼馴染とはどういうことだ!」
聞いていないぞというかばかりに一夏に詰め寄る箒。
「そ、そうは言っても・・・・・・。箒が引っ越していったのが小学校四年生だろ?鈴が転校してきたのが小学校五年生の頭だったから、箒が知らないのは当然だろ」
「つまり、お前の秘密を知っているって言ってた中国の奴というのは」
「ああ、鈴のことだよ」
みんなには聞こえないぐらいの声で一夏は箒に話す。それを聞いた箒は厳しい視線から優しい視線へと変わっていった。
「そうか、お前が一夏を・・・・・・」
「?」
鈴は箒の態度が変わったことに不思議に思い首をかしげた。さっきまであれほど邪険にしたような視線を送ってきたのにと思わんばかりか。
「そういえば一夏、クラスの代表になったんだってね」
「あ、ああ。そうだけど」
「じゃあさ、私がISの操縦を教えようか?」
鈴が笑顔で言ってくる。確かに教えてもらえると助かるな。
「それじゃ、鈴も――――――」
ダンッ!テーブルが叩かれる×2.箒とセシリアがその勢いのまま立ち上がる。
「一夏に教えるのは私の役目だ。頼まれたのは、私だからな」
「あなたは二組でしょう!?敵の施しを受けませんわ」
そこまで言わなくてもいいような・・・・・・。
「あたしは一夏に聞いてんの。関係ない人は引っ込んでいなさいよ」
「か、関係なくないぞ。私は一夏に頼まれたのだからな」
ふふんっ、といわんばかりに胸を張って主張する箒。男が見たら真っ先に胸に視線がいきそうだな。
「一組の代表ですから、一組の人間が教えるのは当然ですわ。あなたこそ、後から出てきて何を図々しいことを――――――」
「後からじゃないけどね。あたしの方が付き合いは長いし」
「そ、それを言うなら私のほうが長いな!一夏の知らないことなど色々知っているからな」
「・・・・・・・・・・・・」
鈴は箒の言葉によって警戒をする。
「・・・・・・例えば?」
「そ、それは・・・・・・」
しまった、という顔をする箒。二人だけならまだしもここは学食。大勢の人がいるのだ。そんな中でそのような発言をしたら年頃の少女達が気になってもしょうがない。
「箒さん、秘密とは一体なんですの?」
「そ、それはだな・・・・・・・・・」
「もう時間がないよ」
箒があたふためいていたところに一夏が助け舟を出す。
「まあ、積もる話はまたあとで話さないか?」
「・・・・・・そうね、じゃあ放課後なんてどう?」
鈴が一夏に聞くと箒がさっきとは違い断言するように言う。
「――――あいにく一夏は私とISの特訓をするのだ。放課後は埋まっている」
それに続きセシリアも言う。
「そうですわ。クラス対抗戦に向けて、特訓が必要ですもの。特にわたくしは専用機持ちですから?ええ、一夏さんには欠かせない存在なのです」
さっきまでの劣勢(?)はどこへやら、一転攻勢に転じた二人はここぞとばかりに私の特訓の話を持ち出す。
「そう、じゃあそれが終わったらまた話しましょ」
鈴はそれだけを言って食堂から出て行った。
私たちも急いでご飯をすませ、教室へと向かった。
修正完了!!