sideアーシア
あれから、一体どれほどの時間が経ったのか少し覚えていません。私がディオドラさんの眷属になって大体2、3年ほど経過した頃……だと思います。
その頃の私は初めの頃より段々と落ちぶれていました。まず、レーティングゲームにおいては私の活躍する場面が一切ないゲームが多く存在するようになりました。
バトル中心の物では多少の役に立つ場面があります。しかし、ゲームのルールが基本的にフェニックスの涙という道具の仕様が1人1個と決まっているせいで、私の活躍する場面が初めからかなり少なかったのです。
そして、ディオドラさんの方針としては別チームとの交流という名目で駒の交換を行いますが、それがディオドラさんの眷属の間では『役に立たない者の切り捨て』などと言われているらしく、実際に交換された後の行方が分からない人のこともあって、皆さんかなり疑心暗鬼になっています。
そんな噂の立つ中、私だけがずっとディオドラさんの側にいるという事で私は少しづついじめられるようになっていきました。食事に手を抜かれる、露骨に無視をされる……小さな事ですが、月日が経つ毎にその風潮が強くなっていきました。
しかし、それ自体は私の責任でもあると感じていた為、甘んじて受け入れることが出来ました。私が危惧しているのとある事です。
私は今まで主に祈りを捧げてきました。ですが、今までの生活の中でエクソシストに見つかったりこうやっていじめ続けられる中で考えていることがありました。『本当に主は皆に平等なのだろうか?』と。
そして、これと反比例するかのようにディオドラさんに私は溺れていきました。『悪魔でありながら敵である聖女にも優しく出来るディオドラさんこそが私の真の主ではないか?』という考えが私の中で広がっていました。
だから私はいじめられている現実から逃れられる為にディオドラさんとの体の交わりが増えていきました。倒錯的に、快楽に溺れて逃げるかのように、全てを忘れ、全てをディオドラさんに捧げているのかというくらいに。
今では私はディオドラさんの命令ならどんなことでも聞き始めるようになりました。
「ん、はあ……!」
「凄いじゃないかアーシアさん……こんなにローター飲み込むなんてすっかりエロい体になったねぇ……どこに何があるのか……
「おま〇こ、にぃ……10個とぉ……ケツマ〇コに……13個れすぅ……!」
両手足を縛られ、天井から吊り下げられるようにした体勢。ディオドラさんに躾られた跡でもある亀甲縛りの縄の跡や蝋燭を垂らされて出来た跡に鞭打ちの跡。そしてすっかり口からは淫語を出すようになってました。
要するに私はディオドラさんの眷属として
少し前までの私だったら痛がっていたこともすっかり快楽を得るだけになっていました。
「……にしても、アーシアさん最近本当に何もしてないよねぇ……このままだとしばらく強化合宿という名目で交換をしなくちゃいけないね。
嫌な噂の立つ人だけど……大丈夫、僕が信じてる人だし問題ないよね?」
彼のその言葉に対して私は瞬時に悦楽の頭が恐怖に染まりました。
「い、いやです!は、離れたく、離れたくありません!!」
私がこう言うには二つほど理由があります。一つはセリフ通りディオドラさんと離れることが辛くなるため。もう一つはディオドラさんの強化合宿目的として交換される相手の方が酷く女性にコンプレックスを抱いていて、ゲームよりも男を喜ばせる手段で女を道具のように扱うと専らの評判だからです。
この交換されるとディオドラさんから警告された時は、私以外の眷属やメイドの皆さんなどは全員『離れたくない』と強調しないといけないと暗黙の了解になっていました。そうしないと送られてしまうと理解しているからです。
「……なら、もっとゲームを頑張らないとね……もしくは、僕をもっと喜ばせるか……どっちかをしてね。」
ゲームで簡単に頑張れるのなら初めから苦労せずに済むでしょう。しかし、それが出来ないからこそこうなっているのであり、即ちは『ディオドラ・アスタロトの為に体で奉仕しろ』と言われているも同義でした。
「わ、分かりました……」
そして、この後私はまたディオドラさんに調教されました。ディオドラさんが言うには『ゲームで役立つまでにどこまで変態のような体に出来るか』というゲームをやっているようです。
私はこの日、お尻……アナルに指を入れられるだけで絶頂に達してしまうように調教されました。
どうやら明日からは尿道を調教しておしっこを出す度に絶頂に達する様にするみたいです。
「しばらく僕いなくなるから屋敷の事はお願いするね。まぁいない間に誰かが来るなんてことは聞いてないから気楽にしてくれるだけでいいよ。」
ある日、ディオドラさんは大事な話し合いがあるらしく数日間屋敷を開けることにしたそうです。その間、掃除や食事は各自で決められたものを用意したり掃除するだけでいいそうです。
居ない間に仕事を用意しても仕方が無いというディオドラさんの方針によりそうなっているそうです。
「……それじゃあ、私もやるべき事をやらないと。」
そう思ってから、部屋に戻ってまずいつもやっていることをしようと思いました。食事や掃除は義務なのでそれらは省きつつ考え始めます。
そして、思いついたことを紙に書き上げていって予定表を建てる。そうすればわかりやすく、次やるべきことも見えてくるので予定表は大事です。
「……ディオドラさんがいないと予定がままなりません……」
予定表に書いたことは『ディオドラさんに朝のご奉仕』『ディオドラさんからの昼の調教』『ディオドラさんとの夜の散歩』とそれぞれ決められていました。
しかし、今はディオドラさんがいないためにその予定は全てないことに気づきました。そして、私の生活はいつからここまで他人頼りになってしまったのかと思いました。昔の私ならこんな生活からは脱して自分で生活できるようにしよう……と考えるところでしょうが、今の私には『ディオドラさんが早く帰ってきて欲しい』と切実に願う事だけでした。
思えば、悪魔になる前もずっと主を頼って生きてきました。しかし主は私に試練しか与えず、まともに救いを差し伸べてくれることすらもありませんでした。
「……けれどディオドラさんは……」
必要な時に私を助けてくれて、私に気持ちいいことを教えてくれました。それだけでなく私を時にはちゃんと叱ってくれたりもします。あの調教だってディオドラさんが時間をわざわざ割いてくれて行ってくれていたことなので私の為でもある、私はそう考えました。
なら、私がディオドラさんのために今までしたことは?と考えると何も思いつきませんでした。
「なら、やるべき事は……」
私がディオドラさんのために出来ること。最早私はゲームでは役に立たないと私は理解してしまったので、一つしかありませんでした。
『体をディオドラさん好みに仕立てあげること』その一つだけに狭められました。目的が狭まったのならやることはたった一つです。あの人の為に私が私自身の体に調教をすること。それが今の私がディオドラさんに返せる唯一絶対の恩返しです。
side?
「ただい……ま……?何してるの?アーシアさん。」
「おかえりなさい!これですか?周りのメイドさんに聞いてディオドラさんが好みそうな服装に着替えてきたんですよ!」
ディオドラが会議から帰ってきた当日。一番初めに迎えに来たアーシアの姿を見て流石にディオドラは困惑していた。
当初、この会議を使って自分がいなくなって寂しさを感じて帰ってきたら泣きながら抱きついて、みたいな所謂『あなたがいないと駄目なの!』みたいな事を想像していた。
しかし、実際はアーシアが裸エプロン猫耳アナル尻尾バイブと首輪と玩具その他を取り付けた姿だった。
「……うん、格好の事じゃなくてね?どうしてそんなことをしているのって聞いてるんだけど……」
「へ……?私はディオドラさんのためにこうしたんですよ?恩返しのつもりだったんですが……」
アーシアの言葉でディオドラはどことなく察していた。アーシアは元々信心深い性格の持ち主であり、今の信仰対象は恐らく自身になっているのだろうと。
神の時はただ祈るだけだった。だが今はディオドラ・アスタロトという一個人を信仰対象としているならば、当然好みもある。それが今のアーシアの姿なのだろうと予想していた。
実際ディオドラの予想通りだった。アーシア・アルジェントという女は、今まで信仰していた神という主を見限って、ディオドラ・アスタロトという現実に存在する男を崇拝し始めたのだ。
本来のディオドラの計画としては、ここから本腰を入れる予定だったが、アーシア・アルジェントという信徒は予想以上に信徒だったということなのがディオドラに取ってのいい意味での予想外だったのだ。
「……ねえ、僕はアーシアさんの何かな?」
「え?悪魔としての主で……私のご主人様で……私の生きる目標そのものです!」
自信満々に言うアーシアのその表情は、今のディオドラにとっては満足感を得るのに最もふさわしいものだった。
普通の者が見たならそれはただの笑顔に見えるだろう。しかし、聖女を何人も堕としてきた彼に取っては、それはただの笑顔ではなく、『隷属したという証に近い笑顔』なのだ。つまり予想以上に早く、完璧に、より深みにアーシア・アルジェントという聖女をディオドラは堕としたのだ。
「それじゃあ……僕がどんなことを命令してもその命令に従うってことなんだね?」
「はい!私はディオドラさんに一生返せない恩を貰っていますから……何でも従います!」
その言葉にディオドラは満足そうな表情をしていた。そして、同時に本当になんでもいうこと聞くのだろうかとも不安に駆られた。故に、簡単かつ心から服従していないと出来ない命令を出す事にした。
「それじゃあ……アーシア・アルジェント、僕の靴を綺麗にしろ……舐めてな。」
「はい!はぁはぁ……ぺろぺろ……」
そう言われてアーシアは何の疑問も不快感も持たず、喜びの表情で土下座するように座りながらディオドラの靴を舐め始める。
簡単に人権を捨てされるような行為をする事を平然とやってのけてこその奴隷である、とディオドラはしみじみ感じていた。
そして、同時に今までアーシアを堕とそうとしていた熱意のようなものがごっそり抜け落ちていくような感じを味わっていた。
当然である、狙っているものに熱意を注げば、取った後に残るのは所謂虚無感に近いものである。
だが、ディオドラはいままでずっとこのくりかえしをしてきていたのだ。
欲しいと思える女に出会い、女を手に入れ、満足感を得て次の女に行くというやり方だ。
女達はこれで満足しているのだ。なにせ、自分達の人生で一番大切なものがずっと何があっても側にいてくれるのだから。
「ふふ、そんなことしてるとまるで悪魔でも聖女でも無い……ただの犬みたいだね?アーシアさん。」
「ふぇ……?わらひはディオドラひゃんのメス犬でしゅよぉ……れろれろ……」
さも当然と言わんばかりにアーシアは答える。自分で自分の人権を捨て、こうやって獣畜生に身を堕として主に犯される事を至高の喜びとする女。
これこそがディオドラに必要な女の条件である。そしてそれを満たしたアーシアを完全に手に入れた事をディオドラはようやく感じ取っていた。
「もういいよ、アーシアさん。早く屋敷に戻ろうか。今日はみんなで仲良くご飯を食べようね。」
「ぷはっ……はい!」
それ以降、アーシア・アルジェントという魔女と呼ばれた元聖女は、教会の抹殺対象から外された。なぜなら今の彼女に手を出せば教会に悪魔が攻め込んできてしまうからだ。
だが、ディオドラ以外は何故ディオドラが生きているのかを疑問に思うことは無い。記憶を消された彼女達は決して疑問に思うことなどないのだ。
気まぐれで無限龍を犯し、気まぐれで死者を蘇らせ、気まぐれで女を売る。そんな男が気まぐれで蘇らせた存在。
それが今のディオドラ・アスタロトの正体なのだ。故にディオドラはアーシアを手に入れることが出来た。故に彼は自身を蘇生させた男に頭をあげることが出来なかった。
だが、その男に取ってはディオドラのアーシアの調教日誌や他の女達の調教日誌を見せる事を条件にアーシアを好きに犯してもいいと言われていたのだ…故に、彼は今念願を叶えられてとても幸福だった。
彼は、幸福のまま生きゆくことが可能となったのだった。