「……もしもし?うん、え?ヒーローショーのヒロイン役一人足りないから誰か一人寄越せ?それも今すぐ?ちょっと無茶言い過ぎじゃないっすかねぇ……まぁいいや、後で電話かけるからそん時まで過度な期待はせずに待って置いててくれや。」
そう言って俺は電話を切る。電話をかけてきたのはひょんなことから知り合いになったプロデューサーだったのだが、そのプロデューサーが誰か一人連れてきてほしいと言ってきたのだ。
それも今すぐとなると駒王町の範囲内じゃないといけないわけで……とりあえず手当たり次第に電話をかけてみるか。悪魔勢は大抵のやつは運動神経いいしな。
というわけで手当たり次第に連絡を飛ばす
・リアス、冥界の用事があってNG
・朱乃、それについて行ってる為NG
・グレイフィア、同じくNG
・ヴェネラナ、以下同文でNG
・アーシア、人間よりかは体力はあるがそもそも元来の性格のせいで敵役の人を諭し始めそうだからNG
・小猫、今回ロリっ子はお呼びじゃないのでNG
・ゼノヴィア、そもそも今駒王町にいなくてエクソシストの仕事の手伝いに行ってる為NG
・ロスヴァイセ、便器なのでNG
・黒歌、最近あいつ見ないし連絡つかないからNG
・オーフィス、大人モードになってもいいけど感情出てもわかりづらいし何だかんだ言っても最強だから出せない為NG
・リリス、オーフィスと一緒の理由でNG
「……んだよ、誰も連絡つかねぇじゃねぇか。てか教会と天使組は基本出てもアーシアと似たようなもんだろうしな……まぁ、最後の希望としてイリナに言ってみるか」
そして俺は最後にイリナに連絡をかける。しばらく鳴り響くコール音に『こいつも駄目だろうな』って考え始めたくらいにイリナが出る。何か変な音聞こえるし音うるさいし外にでも出ているのだろうか?
「もしもし、突然だがヒーローショーのヒロイン役として仕事全うして欲しくてな。あと三時間くらいしたら始まるから行けそうなら行っといてくれ。え?ちょっと遅れるけどいけそう?OKOK、んじゃあ向こうの人に伝えておくから頼むぞー」
そう言って電話を切る。だが俺はこの時イリナが何をしているのかよくわかっていなかったのだ。流石に確認しなかったのはまずいと思ったのが……よくわかる話でもあったのだった。
イリナside
「よ、よろしくおねがいしまーす……」
「うん、頼むよー」
安易に引き受けなければよかった……と、この時の私は本当にそう後悔していた。開花したドM思考の事もあり、私はご主人様からの連絡が来るまで男子トイレで壁尻便器をやっていて、ついさっきまでアナルにおしっこを大量に入れられていたのだ。そして、かかってきた電話を取って『ヒーローショーなんてしたら私の体を見てくれる人はいっぱいいるし漏らした時の背徳感が刺激的になりそう』みたいなことを考えていた私はついOKしてしまっていたのだ。
勿論、蔑んだ目で見られるのとか私的にはすごく興奮するのだけれど真剣でやらないといけないタイプの仕事だというのを完全に失念していたのでした。
「あれ?なんか顔真っ赤だけど大丈夫?」
「だ、大丈夫ですよ……あはは……」
しかも渡されたスーツがこれまたピッチピチなせいで体のラインとかすごくわかりやすい状態になってしまってるのがまた興奮ポイントというのがまた……
中に大量におしっこが入ってるせいで、ほんの少しだけお腹がポッコリしてしまっているのだ。これで普通に罵倒されるのならいいけど……やってしまった感が否めない。
「本番はあと1時間だけど別に台本とか読まなくていいからね。今回のヒロインはただ戦って負けるための存在みたいなものだから喋る必要ないんだよね。
まぁ人質シーンで助けに来たヒーローの名前を呼ぶ程度の事なんだけどね。」
「わ、分かりました。」
そう言って私は楽屋に入って悶々とし始める。今ここで出せば仕事に集中出来るというのは今からの私にとってのメリットである。しかし、その事は本来の私としては恐ろしい程のデメリットである。
逆に言えば、漏らす漏らさないのギリギリを攻めていく快感、漏らした時の周りの蔑む目線とかうんたらかんたらは本来の私としてはメリットであり、今からの私にとってのデメリットである。故に悶々としているんです。
「欲望を取るか……真面目を取るか……」
ここで私、ふと考えた。確かにヒーローショーに来る人は私のこと知らないだろうけど、もし漏らした場合に何が起こるのか。
そう、ご主人様による
「よし……スリルを楽しみましょう……!」
こうして私、紫藤イリナはお腹の中に大量のおしっこを入れて常に限界を保ったままヒーローショーをするという御褒美をすることになったのだった。
side金男
さて、問題のヒーローショー現場に到着した訳だが……そろそろ始まる時間である。今回のヒーローショーの内容は俺もよく知らないんだが、ヒロイン役はどうやら負けるという設定のようである。
負ける、負けるかぁ……イリナが嬉々としてやりそうな事っていうイメージがあるせいで逆に真面目に仕事する気がするな……っと、始まった始まった。
「こらー!悪行は私が許さないんだから!!」
「お……イリナが出てき……」
俺は絶句した。周りの奴らは気づいていないが、俺だけは気づいていた。イリナの腹が少しだけポッコリ膨らんでいることに。
アイツにはまだ妊娠しないコマンドは掛けてあるのだ。だが、腹が膨らんでいる。という事は妊娠以外での腹の膨らみ方……腹に何か大量に溜め込んでいると考えていいだろう。
だがあいつの性格上腹一杯になるまで食べるということはあまりしない。ドMとは言え量食って腹を痛めるなんてことはしないからな。となると……こいつ直前まで男漁ってたな?
「大方漏れる一歩手前的な事を楽しんでいたんだろうけどよ……ドMもここまで来ると最早営業妨害だな……」
言い合いを続けているヒロイン役と悪役。悪役はわざとらしい動きでイリナに近づき、攻撃する振りをする。
てかよく見たらこのヒーローショーガラッガラだな……しかも大人しかいねぇからAVの撮影みたいになってやがる。
「きえええ!!」
「きゃっ!よ、よくもやったわねー!?」
しかしイリナの演技が意外と上手いな。拳が当たるか当たらないかのギリギリを回避していくことでまるで当たっているかのように見えるのは素晴らしいと思うが…尻餅つくところとかやられた時にコケるのとかやけにオーバーリアクションの様な………まさかな……
「しゃしゃしゃ!このパンチを喰らえええ!!」
「きゃ!」
悪役のパンチを受けてくの字になるイリナ。よく見たら上から細いワイヤーで釣ってあるみたいなのでくの字ができているのだろう。
「あ……」
「ん……?」
今なんかあいつ変な声出したような……そして、よく見たらケツの部分が少し濡れているような……?まさか、漏らした……?
sideイリナ
「はぁはぁ……」
い、今のは危なかったわ……もう少しで決壊するところだったもの……ワイヤーで釣られるのもスーツに自分の体重が乗っかるので私の体をきつく締め上げてくれるの…このままだと私の出番が終わるまで間に合わずに私、決壊しちゃいそう……!
「ま、まだよ!ヒーローは必ず来るもの!」
「ぎゃぎゃぎゃ!そんなことは万に一つもありえない!」
そう、今回のショーの内容では私は完全にやられる役なのである……けれど、そういう役はむしろ大興奮なのよね。
「そろそろ貴様を捉え、辱め……私があのヒーローを倒してやるわぁ!!がーはっはっは!!」
そう言って戦っていく私達。相手は素人同然だからものすごく動きが読みやすいのよね。だからギリギリで避けることが出来るのよ。
けどまぁ……わざと攻撃を受けるのも中々感じちゃうんだけどね……!
「さぁて!そろそろ貴様の大切なところを見せてやるわぁ!!」
……ところでこれなんのヒーローショーなのかしら?明らかに内容が子供向けじゃないような気がするんだけれど……気のせいかしら……
と考えている間に相手が私に攻撃を仕掛けてくる。私は適度に避けながらやられる振りをし続ける。
「ぐーがっがっがっ!!相変わらず貴様は弱いのう!!さぁて、そろそろお楽しみタイムと行こうかぁ!!」
フラフラ(のフリ)で立ち上がる私。お楽しみタイムというのがどういうものがちょっと気になるけれど気にしちゃダメよ、紫藤イリナ!気にしていたら私のアナルが喜んで決壊してしまうわ!!
side金男
「……」
あいつ、わざとやってるな。時折大げさに転ぶのもわざと打撃を腹に食らうのも……だって明らかに興奮してますもんはぁはぁ言ってますもん。
だがそろそろヒーローが現れてもいい頃合のはずだ。つかえらい長いな。役者が遅れてるから繋ぎで頑張らせているとかそういうオチか?と思っていたら敵役が何やら大砲っぽいのを取り出してきていた。
「くおぉのキャアノン砲ぅでぇ……ぶっ飛ばしてくれるわぁぁぁぁ!!」
にしても敵キャラ一人しかいないのに何故ここまでキャラが安定しないのか。つか大砲っぽいのがすげぇダンボールで作りました感あるしきっと大丈夫じゃあないのだろう。
とか考えていたら敵キャラが合図してイリナに向けて砲弾(のように見せかけている糸で吊るされた円の形に切ったダンボール)を発射した。
「きゃ、きゃああああああああ!!」
イリナは吹き飛ばされるフリをして少し後ろにジャンプをして床に倒れる。そしてイリナ、ここで『あ、やっちまった』って顔になるのを確認。そして俺、この時点であいつに与える罰ゲームのことを考え始める。
「ぁ……ん、ふぁ……だめだめだめ……!」
そして床の上でぴくぴくと悶え始めるイリナ。違和感を感じた敵役の人。そしてざわつき始める数少ない客。
俺だけはその原因が何なのかが良くわかっている。そして大きなため息をついて俺はその場から立ち去った。
今回分かったのは『ダメそうな奴には初めから頼むようなことをしない』ということを学んだ。だから今度から実験台以外の理由でイリナを呼ぶようなことはしないと固く誓うのであった。
「……ま、欲求に速攻流されるあいつもあいつでどうしようもない奴だったって事だけは改めて思い知らされた部分ではあったな……」
屋上から降りる際、イリナの大声が聞こえてきた様な気がしたけど無視した。その代わりに、今日の晩御飯に使う天かすが安かったことを思い出したので買いに行くことにしたのであった。
sideイリナ
「ぁ……ん、ふぁ……だめだめだめ……!」
完全に油断していた私。大砲で飛ばされれば私の役は反撃ができなくなる予定だった。それから退場するまでの間に一撃ぶち込まれて、そこで漏らす予定だったのに……今私のアナルは猛烈にお腹の中のおしっこを出したがってしまっているわ!!
「ぁ、あ……こ、これ以上は……!」
「……え、え……?」
お腹の痛みで頭が真っ白になりながらも私の頭はやけにクリアになっていた。『あぁ私漏らすんだ』『観客や役者さん達の蔑んだ目で見られたら何回イってしまうのだろう』とかそんなことを考えていた。
「出る、出る、出━━━」
うわ言のように繰り返していた言葉が不意に止まる。私の思考も止まる。ついでに客たちの視線と思考と役者さん達の思考もみんなまとめて停止する。
「出りゅううううう!!」
そう叫びながら私はスーツ越しから大量におしっこを吹き出した。もはや浣腸だったのでそれはそれは盛大に出た。
役者さん達が何か叫んでいたような気がしていたのだが、今の私はそんなことがどうでもよくなるくらいには……気持ちよかった。
そう言えば途中でご主人様がいたような気がするなぁ……なんて、場違いなことを考えつつその快楽に浸りながら意識を手放すのであった。
願わくば、私の願いが主に聞き届けられ、叶わんことを望むばかり……