気持ちはそのままで、思考の反転。要は目指すところは同じだが、その方法がまるで正反対になる、というやつ。例えば英雄になりたいと願う少年、+の思考なら人を守ろうと考えて-の思考なら相手を殲滅するというやつ。
思考はそのままで気持ちの反転。要はやってることは同じだけど、内心が正反対というやつ。例えば、相手を殺すという方法は変わらないが、極度のヤンデレかただの殺意かで別れる。
「えへへ……ギューってさせてもらいやすぜ。」
では、自分の腰に抱きついて物凄く甘えてくるベンニーアはその二つのどちらかに入るのか、はたまたまた別のものになるのか。
いつも殺そうとしてくるから、コントローラーで気持ちを素直にさせてやろうって思ったわけなんだが……素直にさせたらこうなった。誰だこいつ。
「……?どうしたんすかー?」
「……いや、別になんでもない。」
流石に予想外。思いの外デレた。いや、もっとその気になれば多分こいつもっとやばいことしようとする。
「ほらほら、早く部屋に行きやすぜ〜」
「そうだな……」
猫なで声で俺を部屋に連れ込むベンニーア。素直にさせたら、と言ったがもはやこれはもっと深くの……文字通り本能的な部分が、露出しているような気がする。
心は許されなくても体は許されている……という奴にそんなことしたら当然そうなる。
「うおっと……んだ?えらく積極的じゃないか。」
「だって……もう我慢出来ないっす……」
ベンニーアは、部屋に着くなり来ていた服をゆっくりと床に脱ぎ捨てていく。
ちなみに俺は押し倒されているので抵抗は出来ない……というかしない。
「おいおい、俺と話しながら発情してたのか?」
「好きな人と喋ってたら……誰だってこうなるに決まってやす……!」
いやそれは違う。と、大きな声で否定したいのだが……してもこの状況が変わる訳では無いし、しなかったらしなかったで勝手に逆レタイムが始まるだけなのでしない方が楽だと俺は思った。
「はぁはぁ……ふふ、やっぱり勃起してやすねぇ……この大きなものを……いっぱい搾り取って、愛の結晶を育もうかと思ってやす。」
赤面しながら、かつニッコリと微笑んでそう言うベンニーア。いや、俺がそう望まない限りは子供はできないようにしているんだけどな。
「はぁ……愛の結晶。子作りってことは孕みたいと?」
「愛してる人の子供なら……何歳であろうと、孕みたいもんなんですぜ。恋する乙女はそういうものだけっす。」
お前の中での恋する乙女は発情期にでも突入してるんですか?って言いたくなったけどここはぐっとこらえよう。
「さぁ、ズブズブと奥、にぃ……ん…!はい、ったぁ……」
恍惚の顔でベンニーアは震えている。入っただけで軽く達していたようだ。
「はぁはぁ……あ、気、気持ちよすぎて腰が……」
そして、入れただけで達して腰が抜けてしまったようである。こんな時にもアホの子発揮されても困るんだがな。
「ひ、ぁ……!」
「……おっ。」
だが、それを乗り越えてベンニーアは動き始める。かなりゆっくりとだが、それでも確実に動けていた。
腰を動かしている、と言うよりはなんとか上げたけど耐えられなくて落ちてしまった。と言った方が適切な気もしてくる。
「きもひ……気持ち、いいっすかぁ……?」
恍惚とした顔で、しかしニッコリと笑いながらベンニーアは俺に語りかける。
俺が激しいの好きなのわかっててこう言っているが……まぁ、気持ちよくない訳では無いから否定はしないでおいてやろう。
「気持ちよくないこともない。」
「っ!!な、ならもっと動きやすから……!」
俺に言われて嬉しかったのか、ベンニーアはまた腰をゆっくりとあげて下ろす。その内に段々と動かし方を覚えてきたのか、体全体を動かすのではなく、腰だけを動かしてまるで叩きつけるような動き方をし始める。
「はぁはぁ……んむっ!」
「ん。」
そして、動かしているあいだに余裕が出てきたのかキスもしてきた。だが、唇と唇を合わせるだけであり、舌まで入れる余裕は残っていなかったようだ。
仕方ない……ここは俺が一肌脱いでこいつの口の中に舌をぶち込んでやるか。
「んむむぅ!?」
ベンニーアは突然入れられた舌に驚いていた。だが、もはや止まらないのか腰だけがそのまま動き続けていた。
「んむ、ちゅる、れろ……んん……!」
キスをしながら動く。それがとても気持ちいいのか、ベンニーアは切なげな声を上げながら激しくなってくる。
快楽というよりも愛欲。快ではなく愛。快い以前に愛おしい。正に愛情に唆されている、と言っても過言ではないのだ。
「ぷはっ……はぁはぁ……もっと、もっと激しいのが欲しいっす……」
「しょうがないな……なら、突いてやるから……気絶するんじゃないぞ?」
「っ!ひゃ、ひゃい……!」
ちょっとキメるつもりで顎クイとかしながら、ベンニーアにそう言う俺。
……うん、言ってから恥ずかしくなってきた。
「んじゃ……行くぞ。」
「わかっ……たぁぁぁ……!?」
言い終える前に、俺はベンニーアを激しく突き上げる。少しキツめに抱きしめながら、突くと言うよりも押し込むと言ってもいいくらいの力で、激しく。
「ひ、ぐっ!イっでるの、に……!胸の、ドキドキ、がぁ……!」
ベンニーアは俺に突かれる度にかなり早い間隔で、絶頂を繰り返す。しかし、それ以上にベンニーアは俺と行為を出来ることに、嬉しさを覚えているようだった。
「そんなに俺のがいいのか?」
「貴方のより、貴方そのもの、がぁ……!」
両手両足を俺の後ろに回しながら、喘ぐと共に吐き出すベンニーア。とりあえず、両手足を背中に回されているから顔がとても近い。またキスをしてやろう。
「んむむぅ!?ん、んん……」
それがトドメとなったのか、ベンニーアの体から力が抜けたように感じ取れた。
「ぷはっ……よし、そろそろ出すぞ?」
「はひぃ……」
既に力も腰も抜けているベンニーア。仕方ないので、そのまま体を動かしてベンニーアの奥の奥に目掛ける準備をする。
「出るっ……!」
「ひ、ぐぅ……!」
ベンニーアは、腰を仰け反らせて大きな絶頂に達する。その後、力が抜けてベッドに倒れ込む。
息を荒くするベンニーアから、俺は自分のを引き抜いて、ベンニーアの口まで持っていく。
「ぁ……」
ベンニーアも何をしてほしいか察したのか、そのまま顔を動かして俺のを舐めていく。
その顔は至福に満ち足りている、と言わんばかりの顔だった。
「……で、なんでまた買い物なんだよ。」
「んー?今日は付き合ってほしいことがあるんですぜ?前もって言ってたじゃねぇっすか。」
そんなこと言われた記憶は全くない。覚えてない可能性もあるが、コマンドの影響でありもしない記憶が作られてる可能性が、否定出来ないな。
「……で、何しに行くんだよ。」
「買い物っすよ。ま、有り体に言えばデートですぜ。」
デート、DATE、DEATH……はスペル違い意味違い、発音違いもいいところっと。
まぁ、出かけるだけならいいだろう。家いてもやることなかったし。
「デートって言っても形があるが……近くのデパートにでも行くのか?」
「いや、行くのは隣町の方ですぜ。あっちの方が広いし、何より映画館があるんですぜ。」
映画か、最近は値段が上がるなんて話もあるけど……まぁ、見たい映画はいつでも見に行きたいよな。
俺もその1人だし。
「恋愛映画でも見に行くのか?俺そういうのタイプじゃねぇんだけど……」
「は?あっしも好きじゃないっすよ。
だから見に行くのは……アクション映画っす。」
「……まさかジョニーが三人いたとはな……」
「三つ子トリックを駆使した銃撃戦は、忘れられないですぜ……」
映画面白かったです、はい。
いや、ほんとに面白かったわ……すっかり夢中になってみてしまっていた。にしても同じ顔の役者3人とか用意出来ないだろうし、CGなんだろうけど……いやはや凄かった。
「で、このあとどうすんの?」
「あ、ちょっと買い物に行かせてもらいやすぜ。とは言ってもあっしの個人的な買い物ですんで、少し待ってて欲しいっす。」
「まぁ別にいいけど。」
別に買い物待ちくらいならいくらでもやってやろう。暇を持て余しているから付き合っているだけで、暇が嫌いな訳では無い。手持ち無沙汰になるだけだ。
家なら寝てるし。
「じゃあ俺そこのベンチに座っておくから早く来いよー」
「はーい。」
そうしてしばらく待つこと数時間……そのあいだ俺はベンチでソシャゲをして暇つぶしをした。あまりにも長すぎるが何をしているのだろうか。
「買ってきたっすー」
「遅せぇよ、何買ってたんだ?」
「それはあとの楽しみに取っておくべきっすよ。」
そう言ってベンニーアは俺の手を引っ張ってどこかへと連れていこうとする。
俺は手を振り払って、引っ張らなくても付いていくことを教えてから、二人並んでベンニーアの行きたい場所に向かうのだった。
「……で、これか。」
着いた場所はホテル。正確にはその頭に『ラブ』の二文字がつくことなのだが……初めからここに行きたかっただけだなこいつ。
「そうですぜ〜、さぁ早く行きやしょう。」
「はいはい。」
ベンニーアの案内の元、俺達はラブホに入っていく。案の定というかなんというか……やはり見渡す限りのピンクが俺の目を支配していた。
「……で、一応聞くがお前がさっき買ったものってここで使うものなのか?」
「うーん……ここで使う、と言うよりはこういう雰囲気の中で見せるものと言った方が正しいと思いやすぜ。」
「んー……?」
少し考える。ラブホのような雰囲気、というとやはり行為をする雰囲気だろう。
で、そんな雰囲気の時に見るって言うのは……全裸…でもあるけど違うな。かと言って大人のおもちゃシリーズでもあるまい。あれは見せるというより使うものだ。
となると……下着、か?
「……勝負下着か?」
「正解っす~……では、ご開帳といきやすぜ。」
スカートを捲り、その中にある下着をベンニーアは俺に見せつける。黒色のパンツ……だが、肝心なま○この部分は隠していないという如何にもな代物であった。
「へへ……あっしもこういう色っぽい下着を付けたりするんですぜ?」
「ふーん……いいね、なら……今日は下着をつけたままでやるか?簡単に脱がせちまうのはもったいない。」
ベンニーアはそれに否定はしなかった。肯定も口では言わなかったが、態度が『そうして欲しい』と言っていた。
「んじゃあ……しばらくは休めると思うなよ━━━」
「お゙っ……!」
ガンガンと深く突かれながら、達していくベンニーア。既に俺も何度もベンニーアの中に吐き出しているため、入り切らなくなったものはベンニーアの中から溢れてきていた。
「うし……また出すぞ……!」
「は、ぎぃぃぃいいい……!」
そして、またベンニーアの中に精液を出す俺。完全に入りきらない分が、ベンニーアの中から噴水のように溢れてきていた。
「ほへ……」
体を震わせながら、ベンニーアは恍惚の顔をとる。俺はその顔にゾクゾクしてきて、何となくその唇をキスで奪う。
「んむ……」
何か言いたそうだったが、幸せだったらしくまた顔を蕩けさせていた。舌を入れて、口内を蹂躙してから唇を離すとベンニーアは完全に惚けてしまっていた。
「……起きるまで待つとするか。」
結果として……肉体さえ堕ちていれば、素直にさせた瞬間に愛欲と肉欲が同じものになるっぽい。
それだけ判明したら丁度いいだろう……まぁ、俺がその気になるまでは帰ることはないだろうな。これはこれで、可愛いしな。
俺はベンニーアの頬を軽く撫でながらそう思うのであった。