ふたなり和風ファンタジー
【剣之城凛】(中編)
狂乱はどれほど続いているだろうか。
凛、その美しい姿をした老いたる武将の魂魄、剣之城鳳頑は、着崩れた和服から豊かな胸や白い肌を惜しげなく晒したまま、盃の酒を煽っていた。
顔には酷薄な微笑が浮かんでいる。
無理もない、この三十年ばかり気を揉んでいた次代の肉体をようやく得たのだ。
先に作った二人の子は、この際どうでも良い、どうとでもなる。
剣之城の血に連なる者の肉体は全て鳳頑の思い通りになる傀儡であった、であるからこそ彼は凛を容易く我が物としたのだ。
轟獣郎の体で不覚を取ったのはただの手心だ、全ては戯れに過ぎない。
浮世の全てはこの男にとって玩具の如きものである。
「さあて、今宵はどちらから可愛がってやろうかのう」
ぞんざいに酒の残る盃を投げ捨てると、ほろ酔いの心地で鳳頑は歩み寄った。
にちゃにちゃと粘った音が響く。
縛り上げられた二つの肉体が繋がり、震えていた。
「ん、ふう……」
「くう……ッ」
捕らえられた極上の雌が二匹、そこにいた。
白く豊かな肉へ食い込む荒縄が淫靡に彩り、一切の霊力の抵抗を封じるべく呪文を仄光らせて食い込む。
膣口には太い双頭の張型が食い込み、微かな身じろぎの度に淫らな水音を立てていた。
あぐらをかいて床の上に腰掛けているのが龍姫、その龍姫の上に跨がらせられているのがゆきであった。
散々鳳頑に犯し尽くされた後、さらに追い打ちをかけるようにこうして媚薬だらけの張型をねじ込まれ、二人は繋がったまま一夜を過ごさせられた。
眠る時さえ体の些細な動きが振動となり、膣壁をこそげてぴりぴりと脳髄の痺れるような快感を与える。
そして夜が明けると起きた鳳頑にまた犯され、小休止の間またこうして張型で繋げられる。
ほとんど休みのない快楽の責め苦に、二人はもはや半ば淀み正気の光を失いかけた目を、さらに潤ませるばかりだ。
特性の媚薬を塗り込められ、強い鳳頑の霊気を浴び続ける陵辱の連続、まともな人間ならとっくに発狂して肉奴隷と化している。
「おねがい、凛……目を覚まして」
健気な訴えが、白狼神の子の唇より零れた。
熟母も口にこそしないが、淋しげな眼差しで我が子を見つめる。
未だに完全に堕ちないその姿に、鳳頑は鼻を鳴らした。
「まだ堕ちんか。いや、それも面白いが。しかしいい加減飽いてきたわ」
鳳頑はそう告げて立ち上がると、前を大きく開いた着物の中より、ずるりと巨大な肉を取り出した。
秘所より鎌首をもたげる、陰核の巨大化した肉棒、両性具有の証たる剛直。
先走りに濡れた赤黒い陰茎から香る濃厚な匂い、女を狂わせる媚薬効果の体液だ。
鳳頑の強い霊気により効能はさらに強くなっていた。
重ねて今日は、人の心魂を縛るべく服従を刻む法術までかけていた。
これで犯されれば、どんな女も彼の奴隷となり果てる。
「白狼神の一族は、一体どれだけ保つかのう」
「やだ……やだ、やだ! いや!」
白い手が伸び、張型で龍姫と繋がったままのゆきを持ち上げる。
ずるりと巨大な玩具が抜ける感覚だけでも強烈な甘い快楽を生み、二つの女体は戦慄いた。
「ひゃあ!」
「あああ!」
熟女はまるで肉棒のように股間から張型の片方を露出させたまま床の上で震え、もう一方の少女を鳳頑は掴み上げる。
指先が躍り、戒めの縄が部分的にほどけた。
両腕はしっかりと腰の後ろで拘束したままであるが、足腰は自由になる。
両膝を掴み、左右に割ると、鳳頑はその間へ膝立ちになって進む。
いきり立つ剛直がぴたりと濡れた膣口へ添えられた。
「これでわしの奴隷になり、我が子を孕むが良い。新しいわしの器の候補をな」
「いや……凛、たすけて」
愛する者の肉体で、愛する者でない者が自分を犯す、その身の毛もよだつ行為に怯える少女。
馬尾のように結った黒髪を揺らし、鳳頑は美しい顔に邪悪な笑みを浮かべた。
「泣いても叫んでも無駄よ、この体が己の意思を取り戻す事など二度とないわ」
「さて、それはどうかしら」
突如として、天井より妖しい甘い声が響いた。
瞬間、既に鳳頑は天井へ目掛けて霊気を込め鋭い刃と化した懐紙を放った。
だが無意味である。
上方よりの声は囮、床下を這い進んでいた触手の群が奇襲をかける。
畳を突き破り現れた鋭い蛭の口先を、鳳頑は跳んで躱した。
「蛭女、己生きておったか」
「おかげ様で」
突き破られた畳の下より現れる赤い髪と赤い着物の妖女。
蛭女紅殻。
意外な闖入者の姿に、しかし鳳頑は苦笑する。
「お前如きがわしをどうこうできると思うておるのか。愚かな」
紅殻はそもそもこの鳳頑が作った霊物である、恐れる事など何があろうか。
その生命も意思も全ては鳳頑の思うままであった。
鳳頑はすかさず自害させるべき法術を流そうとした、彼は作ったあらゆる使い魔や使役霊にこのような術を保険でかけている。
一瞬にして紅殻は死ぬだろう。
だがその妖女が、まるで鳳頑を嘲笑うかのように微笑する。
「愚か? それは貴方様ですわ。轟獣郎様、いいえ……鳳頑様。宗近様を最初に捉えたのが誰か、お忘れかしら」
「……なに?」
鳳頑の、凛の美貌が青ざめる。
その時ぐたりと鳳頑の膝が崩れた。
全身を巡る壮絶な脱力感、なんともいえぬ酩酊にも似た感覚が、彼を襲った。
「……おのれ……何を」
「ちょっとだけ、毒を」
ちろりと赤い舌を覗かせ、紅殻が笑う。
そして妖女は手の先から伸びる触手の鞭を一閃した。
傍らで縛り上げられていたゆきと龍姫の縄が切れる。
そして代わりに鳳頑の、凛の肉体を戒めた。
両手を腰の後ろで縛り上げ、床の上に引き倒す。
「は、離せ! 貴様ぁ!」
毒により体と霊気を鈍らされた鳳頑は抗うが、屋敷中の死人の血を啜り力を一時的に高めた紅殻と若干の拮抗状態を保っているのだろう、彼は己の使い魔に抵抗できない。
「さて、ではゆき様、おたつ様、お力をお貸しいただけますかしら?」
「え? 私達が?」
「どういうこと?」
ふらふらとおぼつかない足取りで立ち上がった龍姫とゆきが、戸惑いと不安の眼差しを向ける。
一体どういう流れでこの敵であった妖女が味方に回っているかさえ分からないので、動揺するのも仕方あるまい。
「まあ説明いたしますと長くなりますのでその辺は省きまして。わたくし達三人であの宗近様の体をした老物を犯すのですわ」
「……え?」
「……はい?」
あまりに理解と予想を超えた言葉に、二人はぽかんとして問い返す。
妖女は気にせずつかつかと鳳頑に近付いて、まだ硬く屹立したままの肉棒を掴んだ。
「よろしい事? 両性具有である宗近様は陰陽の氣を両立させておりますの。けれど徹底して陽根より陽の氣を抜ききればその均衡が崩れますわ。そうすれば宗近様の魂が意志力で鳳頑を憑依している鳳頑を覆す事ができるかもしれません」
「ちょ、やめ、貴様……あああ!」
紅殻は膝を突くと手を伸ばし、白い繊手で赤黒い肉棒を掴み、扱いた。
にちゃにちゃと音を立て、巧みな手淫で責め立てる。
それまで一方的に犯すばかりだった鳳頑も堪らず喘いだ。
紅殻の術を破るべく氣と術を練ろうとしていたのが、快楽で中断される。
ともかく事情を察した二人は、互いに顔を見合わせて頷いた。
「いきなりで驚きましたが……凛の為です」
「分かった。貴女に手を貸す」
「まあ、ありがたいですわ♡ 正直わたくし一人ですと、途中で支配力が逆転されて殺されてしまいますので。では」
と言いながら、紅殻は身をかがめ、いきり立つ剛直へ舌を絡めた。
触手のように長く伸びる赤い舌が、ぬるりと肉棒へ纏わり付く。
じゅるじゅると音がする、とうてい人間の愛撫では起こりえない音と刺激であった。
黒髪を乱し、鳳頑=凛の体が戦慄いた。
「ん、じゅる……ぷぁ……美味しい……宗近様のチンポ……ほんと素敵ですわ……♡」
「ちょっと! 凛のおちんちん独り占めしないで!」
舌を絡め舐め回す紅殻に、中身は今は別人であるとはいえ、自分の恋人の体を良いようにされるゆきが憤慨する。
ぐいと身を寄せて自分も普通の人並みの舌で根本から舐め上げた。
二つの舌がぬるりと唾液を絡ませながら這いまわる感覚は、凄まじいものがある。
おまけにゆきは手も使い、幹の根元から扱き始めた。
赤い髪の蛭の妖女、白い髪の耳を生やした白狼髪の少女、二つの美貌が股間に顔を埋める様も淫靡を極める。
危機感とは別の淫欲の衝動に、鳳頑は身を震わせた。
魂とは切り離された部分、凛本来の肉体の興奮が行動を阻害しているのだ。
これが肉の身のままならなさだ、魂だけ切り離しておけばこれほどの苦労はせぬというのに。
「貴様ら、見ておれ……今に、んぐ!」
毒づこうとした唇が塞がれる。
豊かな黒髪をさらさらと流し、はちきれそうな爆乳を押し付けながらのしかかってきたのは、爛熟の美貌であった。
龍姫は格別の甘露でも味わうように血の繋がった我が娘の唇を奪い、蕩けるように舌の愛撫を始めた。
同時に手は凛の乳房を揉みしだき、乳頭を捏ね回す。
顔を離せば、濃い唾液の糸が二人を繋げた。
「凛、みんなで頑張りますから……早く目を覚まして。お母さんが、いっぱい愛してあげますから、ね? 凛……」
自分の産んだ子を愛おしむ母の顔、そんな娘を本気で愛してしまっている背徳の情欲、あらゆる混沌と喜悦に身悶えする母が、四十女の熟しきった身を重ねる。
母娘の乳が重なり、淫らにひしゃげて形を変え、舌先は白い首筋を舐めた。
下半身ではまず我先にと、紅殻が腰を上げ、乗りかかってきた。
「あー! ずるい! 私が先にしようと思ったのに!」
「申し訳ありませんが再生したばかりで長持ちしそうにありませんので、お先に失礼しま、す……あ、あああ♡ お、おっきい♡ すご、はひぃいいいッ♡」
あっという間に語尾を裏返し、紅殻が長い髪を振り乱して凛の上に腰を乗せた。
紅殻は乱れに乱れた。
着物の胸元から乳をまろび出させ、貪欲な腰使いで上下する。
膣内も素晴らしいの一語に尽きた。
蛭である彼女は膣壁にも無数の繊毛を配しており、それが精液を啜り、肉棒の幹へと絡みついて吸血まで行う。
痛みなどない、あるのは快楽ばかり。
極上の快感と吸精に陽の氣をそがれ、鳳頑は歯を噛み締めた。
脳裏では紅殻を服従させる術を編まんとするが、支配されている凛の体のせいで上手くいかない。
やがて紅殻の腰の動きは一層激しく早くなる。
長年轟獣郎に使役して、主の絶頂の波を心得ていたのだろう。
双方共に果てた。
「ああ、イク……イキます! さあ、お出しなさい、中に……孕み汁、ああ♡ あ゛ぁああ♡」
「~~ッ!」
どくどくと溢れる白濁。
紅殻が体液に媚薬を混じらせたいたのだろうか、いつも以上に量が多い。
まるで丼に満たした水をひっくり返したようだった。
とろみはさながら粥である。
子宮口をこじ開け、中まで満たす勢いに、紅殻は壮絶な陶酔感に襲われ、そのまま抜くとぐたりと身を横たえた。
「はぁ……はぁ……わ、わたくしは、もう無理です……後はお任せいたします」
蕩けるような絶頂感の余韻にあわや術が解けかけた紅殻は、残りを全て二人へ委ねた。
ゆきは早速紅殻がどいたので自分が跨がろうとする。
ところがそこへ堪りかねた熟女が割り込んだ。
「あ、あの、龍姫さん」
「ごめんなさい……でも、もう限界で」
母は娘の腰の上にゆっくりのしかかる。
申し訳無さそうに言いながらまったく退く気はないらしい。
ゆきも義母になるであろう人にまで強気には出れなかった。
先ほどまで紅殻がしていた騎乗位とはまた違った跨がり方を、熟女はした。
後ろを向き、脂の乗り切った豊熟の巨尻を相手に差し出すように乗る。
背面座位であった。
しかも大きく足を開き、白い背中と流れる黒髪を見せつける格好は、通常の騎乗位とはまた違った趣がある。
爆乳が背中の脇からさえ見えるのが、一層興奮を煽った。
「凛、お母さんがいっぱい気持ち良くして、助けてあげますからね……ん♡ く、ああ♡ すご……娘の、チンポ……最高ぉッ♡」
ずぶずぶと膣内へ凛のものを埋めていく龍姫。
助けるとは本意でもあるが、方便でもある。
熟しきった淫乱の女体は純粋に娘の逞しい肉棒とまぐわう悦びに震えていた。
一気に肉尻は乗りかかり、ズンッ、と結合する。
鳳頑は声を噛み殺すばかりであった。
龍姫は乱れに乱れた。
長い髪を揺さぶり、乳房を揺さぶり、尻を振る、振りたくる。
「ああああ♡ あ゛♡ お゛ぉぉぉ♡ すごい、しゅごいぃい♡ 娘チンポ、相性……良い♡ 母の、子宮にあたって♡ 赤ちゃんのいる部屋に、挨拶しちゃってるぅ♡」
これが先ほどまで貞淑ぶっていた母の姿なのか。
龍姫は普段の顔が嘘のように喘ぐ、あるいはこれが彼女の本来の顔なのだろうか。
二十年以上に渡る調教での変貌かもしれない。
近親相姦の末に身籠った体で、さらに貪欲に娘とまぐわう熟母。
はちきれそうな尻をぶつけ、腰をくねらせ、四十女の肉は戦慄いた。
尻がこれほど素晴らしい、美しく淫らものであるのか。
実際にまぐわう凛の肉体もであるが、傍らで見守っていたゆきでさえ思わずごくりと生唾を飲んでしまうほど、脂の乗った人妻の尻は淫靡であった。
肉と肉が濡れた肌をぶつけ合う水音、結合の度に絡み合う蜜壺と竿の音まで交じる。
絶頂の瞬間はあっけなく訪れた。
「イク! もう、イキます! 母と、一緒に……きて! だしてぇ! お腹の子に子種飲ませてぇえええッッ♡♡」
思い切り、力と体重をかけて腰がぶつかった。
凛の身がびくんと跳ね、再び大量の射精を行う。
常人の何倍もの量であった。
快楽もまた等しい。
母も法悦の極みの中で震え、とろんと潤ませた瞳から意思の光が消えていく。
あまりに度を越した絶頂感の為、とうとう失神してしまったのだ。
ぐたりと横たわる龍姫を、すかさずゆきが抱きとめた。
すると、それまで床に伏していた凛の身が跳ね起きる。
既に体を拘束していた触手の縄は引き千切られていた。
とうとう紅殻の支配が潰えかけていたのだ。
「おのれ、この売女共が……よくも」
怒りと屈辱に双眸を燃やし、傍らより刀を掴む鳳頑。
だがその前に立ったゆきは、微塵も怯えはしなかった。
「凛。大好きだよ。さあ……おいで」
迎え入れるように左右に手を開き、甘く切なく囁く少女。
鳳頑はゆきを前に剣を抜こうとする。
が、できない。
内部より抗う意思が、鳳頑の支配に抗していた。
「な、くそ……これは!」
するりと手から剣は抜け落ち、床に転がる。
そして体は勝手に進んで、雪を抱きしめた。
「んぅ……」
二人の唇は重なり、愛おしむように舌と舌を舐め合う。
顔を離せば、つぅ、と唾液の橋がかかった。
馬尾のように後ろで結った黒髪の美女、狼の耳をした白髪の美少女。
豊かな裸身を抱き合う二人の美の極地である。
それはあまりに美しかった。
「ゆき……私、は」
鳳頑ではない、懐かしい凛の声が告げる。
ゆきは彼女の背中に手を回し、思い切り抱き寄せる。
「大丈夫、私が助けてあげるから。ほら、来て……♡」
ごろりと仰向けに横たわり、ゆきは左右に膝を開く。
ぱっくりとした膣口が物欲しそうによだれを垂らし、淫臭をむんむんと漂わせて誘っていた。
甘酸っぱいゆきの媚香に、ごくりと生唾を飲む凛。
まだ体の中に残る邪悪な霊魂を倒す為。
もちろんその為の行為であるが、それ以上に、自分は目の前の少女が愛おしい、だから抱くのだ。
凛は膝を突き、亀頭をぴたりとそこへ宛がう。
ぐちゅ、と、聞くだけで背筋の震えるような淫らな音がした。
熱い、互いの粘膜の温度だけで、触れ合うだけで気持ちが良い。
見つめ合う視線と視線。
こくりと頷き、どちらともなく、身を寄せ、繋がった。
「「ああああ!!!」」
白熱であり、忘我であった。
意識が白く甘く焼け尽くし、重なり摩擦する肉と肉が凄まじい法悦を生む。
凛は挿入しただけで射精した。
紅殻や龍姫ももちろん極上の女体であった、だが、自分にはこの少女以上の女はいない、愛おしいものはいない。
快楽と幸福感に涙を流しながら、凛は黒髪を振り乱し、豊かな乳房を揺さぶりながら、腰を突き出した。
「ゆき、ゆき! すき、だいすきだ! ゆきぃッ♡」
「うん! ゆきも、あッ♡ ああ♡ おーッ♡ す、すき、しゅきぃ♡ 凛だいすき♡ だして! もっともっとだして! ゆきの事も孕ませてぇええッ♡」
二人の女は、お互い以外の何もかも、森羅万象を忘れ、高ぶった。
ゆきの長い美脚はがっしりと凛の腰を掴んで離さない。
もちろん凛も離れる気などない、一突き一突きに渾身の力を込め、ゆきの子宮口を突き破る勢いで犯す。
手と手が、正面から互いを繋いだ。
力を込め、ぎゅう、と握り重ねる指と指。
白い裸身は汗に濡れて輝いていた。
だんだんと凛の腰使いが一層と激しく、早くなる。
その瞬間が近い。
この日一番の絶頂が、一番の射精が、もう時期訪れる。
それが何を意味しているかを理解しているのか、体内で邪霊が何かを叫んでいたが、無視した。
「凛、きて! だしてぇええ!」
「ゆき、ゆきぃいいい!!」
二つの身が、千切れんばかりに反り返った。
何度も射精したというのに、今までで一番濃く量の多い精液がぶち撒けられた。
今度こそ白狼神の少女の子宮を孕ませんとするかのようだ。
ぴったりと最奥へ押し付けられ、何度も何度も跳ねては精を注ぐ。
蕩けきった眼差し、美貌。
あまりに強烈な快楽の為、ゆきは半ば意識を手放し、ぐったりとする。
凛は、まだなんとか意思を保っていた。
そう、最後の一線を保っていなければ、かの邪悪との対峙は不可能である。
陰陽の氣、そして体内での支配関係が逆転し、凛に憑依していた魂魄が宙へと舞った。
それこそが彼の本来の姿なのか、見たこともない老人の顔をした霊魂。
鳳頑はすかさず室内に鎮座していた、かつて愛用の鎧へと身を移す。
そして槍を手に取った。
躍りかかる黒髪の美影身。
裸身のまま、床より拾い上げた愛刀を抜く凛。
交錯する一瞬、霊力を込めた槍の刺突を日本刀の緩やかな弧を描く刀身が受け流した。
膝を曲げ、這うように奔る、斬り上げる斬撃の刃圏。
「ぎゃあああああああああ!!」
断末魔の雄叫びが上がった。
果たして肉体なき霊魂を斃す事は叶うのか。
叶うのである。
神刀無闘流が一手、奥義魂魄奪剣、肉体のみならず魂にまで及ぶ霊気を満たし尽くした斬撃は、免許皆伝者にしかできぬ神技であった。
続く