スタッフ専用出入口から邸に戻った俺達は、ルイとアンニュイな青年の姿を探した。
「あれー…いなくなっちゃいましたね…」
「新規の‘旦那様’かな?」
姿を見失った俺と悟は、仕方なく部屋に戻ることにした。
「悟さんは部屋どこなんですか?」
「連太郎くんの右隣だよ」
「ええっ!?そうだったんですか?ぜんぜん知らなかった…」
二人で話しながら二階の廊下を歩いていると、突然部屋からユーミットが飛び出してきた。
「あ!ユーミットさん、こんにちは…」
ユーミットは俺達に目もくれず、片手で顔を押さえたままバタバタと一階に降りていった。
「………?ユーミットくん、どうしたんだろう?」
「…泣いてましたよね?」
気がかりだったが後を追うのも気が引けて、俺はそのまま部屋に帰った。
翌朝、食堂で朝食を取っていると、ルイが現れた。
「みんな、ちょっと聞いてー」
少年たちの話し声が止まり、みんなルイの方を見た。
「11時から、ある‘オーディション’をするから、普段の衣装で下のフロアまで降りてきてほしいんだ。今部屋にいる子にも伝えといてね!」
ルイが去ると、俺は一緒に食べていた悟に尋ねた。
「オーディション…って何ですか?」
「さぁ…昨日の人と関係あるのかな…」
「みんなおはよぅ~……」
寝ぼけ眼の理央が、ふらふらとテーブルにやってきた。
「理央さん、おはようございます。大丈夫ですか?起きてます?」
理央は大きなあくびをして、両目をこすった。
「コーンフレークこぼれてるよ、理央さん」
「あ、さとるくんだぁ。イベントの時おめでと~…」
悟の肩をバシバシ叩き、理央はコーンフレークを口に運んだ。
「痛っ!痛いってば…そんなことより理央さん、今日11時からオーディションあるらしいですよ」
半開きだった理央の目が急にカッと開き、
「オーディション!?何それ、何の!?めっちゃおもしろそうじゃん!」
「え…いや、僕たちも何か知らなくて…ねぇ、連太郎くん?」
「えっ、あ、はい、普段の衣装でフロアに来いって、オーナーが…」
理央は急いでコーンフレークを掻き込み、バナナを頬張り始めた。
「あと40分しかないじゃん!寝癖直してお風呂入って…急がなきゃ!」
突然元気になった理央を見て、俺と悟は目配せして笑った。
俺は二階に上がると、ユーミットの部屋のインターホンを押した。
「ユーミットさん、起きてます?」
しばらくしてドアが開き、ユーミットが青白い顔を見せた。
「大丈夫ですか?」
「うん…どうしたの?連…」
「あの、11時から一階でオーディションやるらしいんで、オーナーが来いって言ってました…本当に大丈夫ですか?風邪ひいたとか」
ユーミットはうつむいて顔を左右に振り、小さな声でありがとう、と言ってドアを閉めてしまった。
一階フロアに下りると、少年たちが集まっていた。
「ユーミットさんいませんね…」
「ほんとだね。呼んでこようか」
ルイがフロアに入り、俺達に声をかけた。
「さぁみんな、部屋順に並んでー」
「あの、オーナー!ユーミットさんがまだ降りてきてませんけど、呼んできましょうか?」
「ユーミットはちょっと体調が優れなくてね。もう聞いてあるから、大丈夫だよ」
ルイに促され、俺達は一列に並んだ。
「悟さん、ユーミットさん大丈夫かな…」
「後でお見舞い行こう」
その時、フロアの扉が開かれ、昨日見たアンニュイな青年がゆっくりと入ってきた。
少し猫背の細身な青年は、俺達の列の前に立ち、無表情で俺達の顔を見渡した。
「逢坂さま、いかがでしょうか。1名体調不良で欠席しておりますが、どの少年も私が自信をもってお薦めします」
ルイがにこやかに逢坂に話しかけると、逢坂は自らの細い顎を触りながら、落ち着いた声で呟いた。
「……一人ずつ、わたしのモデルのイメージに合うかどうか…確かめてもよろしいですか?オーナー」
「えぇ、もちろんです。では、一人ずつ前に出てきなさい」
ルイの合図で、一人目の少年が前に出た。逢坂は少年に近付き、指先で少年の顎を軽く持ち上げた。
「………違う」
二人目、三人目と続き、悟の番になった。
震えて上目遣いに様子を伺う悟を眺め、逢坂は首を振った。
「……もっと芸術的な子がいいな」
俺の番になり、逢坂はじろじろと全身を眺めてきた。
「……オーナー、この子の衣装を…」
ルイが笑顔で頷き、俺に小声で言った。
「衣装を脱いで、逢坂さまに体をお見せしなさい」
俺は緊張しながら衣装のビキニパンツを脱ぎ、その場に直立した。
逢坂は俺の顔を指先で撫で、首筋、乳首、臍をなぞり、ぺニスまで触れた。
「……君は非常に惜しい……」
そう言うと、逢坂は俺から離れた。
二階の少年たちの判定が終わり、三階の少年へとうつった。
「……君は、…管理されているのか」
「あ……はい……」
貞操帯を付けた純は、恥ずかしそうに下を向いた。
「もっと自由で…誰のものでもない子の方がいい」
その後も数人の少年を判定したが、逢坂のお眼鏡にはかなわなかった。
理央の番になり、理央はいつものかわいい笑顔を向けた。朝にはボサボサだった髪もきれいに整えている。
逢坂は理央を見て眉をひそめた。
「アンドレセンオーナー。あなたの少年たちは皆18歳以上だと仰ったが…彼はまだ子どもではないのか?申し訳ないが、わたしにその趣味はない」
固まった表情の理央を見て、俺は笑いをこらえた。
そして最後の少年の番になった。
最後の少年は華奢な体に紫色の衣装を付け、サラサラの金髪のボブヘアがよく似合う色白の美少年だった。
「君は………」
「アメジスト担当の雅です」
感情のない平坦な声でそう言い、雅はまっすぐ逢坂を見た。
「体を、見せてごらん」
雅に衣装を脱がせると、逢坂は目を輝かせて雅の全身を舐めるように眺めた。
「オーナー。この子に決めました。私の絵のモデルにぴったりだ」
「逢坂さまのお眼鏡にかなう少年がいて、僕も喜ばしく思います。ではさっそく、本日から雅をお使いください」
「…それと、アシスタントに…あの少年を」
逢坂は俺に向かって指を指した。
「かしこまりました。では、逢坂さまご滞在のために改築しておりました、アトリエルームにご案内します。少年たちはあとで連れてこさせますので…」
ルイは逢坂を案内し、エレベーターに乗り込んでいった。
俺と雅は、大館に連れられて4階へあがった。
「あの…何するんですかね…?」
無表情で無言の雅と大館に、俺は控えめに尋ねてみた。
「絵のモデル……とか言ってましたけど…」
雅は人形のような大きな瞳をくるりと動かし、俺に顔を近付けた。陶器のような白い肌に整いすぎた顔立ち、長いまつげに縁どられた丸く黒い目で見つめられ、俺は固まってしまった。
「…芸術だよ。あの方は世界的に有名な芸術家の、逢坂春樹さまだ。そのモデルに選ばれたんだから、僕たちは幸運ってことだよ」
ちょうど目的の部屋にたどり着き、大館がノックした。
「逢坂さま。少年たちを連れて参りました」
「ああ、入ってくれ」
大館が大きな扉を開けると、中は窓のない部屋で、中央に巨大なキャンバスが置かれていた。
その前に逢坂は座り、彼の周りには使い込まれた油絵の具のパレット、ペインティングナイフ、油の入った薬品のような瓶、爪楊枝の先のように細い筆から刷毛のように巨大な筆までが整然と並べられている。
「大館、ありがとう。下がっていいぞ。雅、君はそこのソファーに座って。えー…君、こっちへ」
逢坂に呼ばれ、逢坂の隣の椅子に座るよう言われた。
「名前、なんだっけ」
「連太郎です」
「連太郎、君にはわたしのアシスタントをやってもらうよ。その都度指示を出すから、それ以外は見ていてくれてかまわない」
「あ、はい!分かりました」
逢坂はふぅと息を吐き、木炭を手に取った。
「……はじめようか。雅、まずは衣装を脱いで、ソファーでくつろぐように座って」
雅は無表情で衣装を脱ぎ、赤いアンティークのソファーに腰かけた。
逢坂の木炭は大胆にキャンバスの上を滑り、雅の輪郭を大まかにとらえていく。
「…もっと、脚を広げて…」
雅がゆっくりと脚を開くと、赤いソファーに白い肌が映え、薄いピンク色のぺニスときゅっと閉じたアナルがより淫靡に彩られた。
アトリエには逢坂が木炭を走らせる音だけが響き、心地よい静寂が包んでいた。
逢坂は木炭を筆に持ち変えると、キャンバスに色を乗せ始めた。
「では、雅。君自身で、君のぺニスを勃起させなさい」
そう指示されると、雅は自身のぺニスに手を伸ばし、ゆっくりと擦り始めた。
「脚はしっかり開いてわたしに見えるように。蜜が溢れてきたら、手を止めなさい」
雅はゆらゆらと艶かしく腰を前後させ、はぁはぁと息をしながらぺニスを擦った。やがてぺニスは勃起し、赤くなった先端からはとめどなく蜜を垂らした。
「いい子だ。手を離して、ぺニスをよく見せなさい…」
逢坂は勃起した雅のぺニスを穴が空くほど見つめ、キャンバスに彼のいやらしい姿を描き始めた。
勃起したままそれ以上の愛撫を禁じられた雅は、顔を上気させてぺニスをぴくぴくと痙攣させていた。
大まかなぺニスの形を写しとった逢坂は、次の指示を出した。
「雅。次は乳首を愛撫して、たたせてみなさい」
言われた通りに雅は乳首を両手の指先でコリコリといじり、その度に腰を揺らした。ぺニスはさらにびくびくと震え、蜜はソファーまで垂れていた。
「……あぁ、なんて美しい……」
興奮した様子で逢坂は絵画に集中した。
「……連太郎」
「はっはいっ!?」
「君の出番だ。これで雅の体を開かせるんだ」
渡されたのは、ローションとピンク色のパールのおもちゃ。
「くれぐれも、雅が絶頂に達しないよう、加減して体を開いてやりなさい」
俺は雅のもとへ行き、逢坂の邪魔にならないよう、ソファーの陰でアナルパールにローションを馴染ませた。
(これでいいのかな…?使ったことないし分からない…)
「雅さん、ちょっと失礼します…」
俺は震える手で雅のアナルをそっと撫でた。
「あっ!」
雅の体はアナルに触れる度にびくんと跳ねた。
アナルにローションを垂らし、俺はそっとアナルパールを沈ませた。
「んぅっ!……はぁん…」
雅はパールを次々と受け入れていく。
「…なんて淫靡なんだ…もっと奥まで入れてあげなさい」
逢坂に言われ、アナルパールをさらに押し込むと、雅は1つ飲み込む度に嬌声をあげた。
「あんっ!あっ…あぁぁっ!」
ついに全てのパールをくわえ込んだ雅は、アナルの入り口をひくひくさせ、焦れったそうに腰を動かした。
「連太郎。もういいぞ。戻ってきなさい」
それから30分、絶頂に達する直前で放置された雅は、時おり苦しそうな嬌声をあげながらも絵のモデルに徹していた。
逢坂はさらに絵を描き進め、キャンバスの上には快感に悶える雅の姿がはっきりとした輪郭で現れた。
「…連太郎、そろそろいいだろう。抜いてやりなさい」
震える雅のアナルから、俺はゆっくりアナルパールを引き抜いた。
「あぁんっ!あっ…あぁ…逢坂さまぁ…」
雅のアナルは痙攣しながら激しく開閉を繰返し、誘うように腰を動かすたびに蕩けたぺニスがぷるぷると跳ねた。
「…もう少し、我慢だ。雅…」
それからさらに時間が経過し、逢坂はゆっくりと筆を置いた。
「…雅…苦しいか?」
逢坂はソファーに近付き、雅の開いた脚の前にしゃがんだ。
「は…い、逢坂…さま…」
「連太郎、そこからきれいな筆を取ってくれ」
まだ絵の具のついていない筆を渡すと、逢坂は筆でくすぐるように雅の乳首を撫でた。
「あぅっ!あ…いや…」
筆の細かい刺激に、雅は胸を押し付けるようにして身悶えした。筆は乳首を撫でたあと、雅の脇腹や臍をくすぐり、ぺニスにまで到達した。
筆はぺニスの全体を愛撫し、先端の敏感な穴に毛先を入れて刺激した。
「やぁっ!?あんっ…あんっ…そんな…いやぁぁ…」
「雅……君は淫乱な天使のようだよ…ここがほしい…?」
逢坂は筆先を雅のアナルに潜らせ、中を舐めるように動かした。
「んぁっ!あぁぁっ!なか…きもち…い…」
筆軸まで差し込まれ、出し入れされるたびに雅は腰をくねらせた。
「いやっ…あぁぁ…」
「足りないか?」
逢坂は端に置かれていた木の箱を開け、新品の筆を2本取り出した。
2本の筆がさらに挿入されると、雅のアナルは待っていたと言わんばかりに飲み込んでしまった。
「いやぁぁっ!やぁんっ…あっ!すごい…」
「あぁ…3本もくわえ込んで…」
逢坂は筆をばらばらに動かし、雅を絶頂に追い上げた。
「あっあっあっあっあっあっ!…あぅ…イくうぅ!!」
びくん、びくんと体を震わせ、雅は精子を勢いよく飛ばした。蕩けた恥部をさらしたまま、雅はソファーの背もたれに倒れ込んだ。
「…すばらしい…君は最高のモデルだよ…」
逢坂は雅にねっとりとしたキスをした。
(第8話に続く)