めぐみん編-2
1.
頭のおかしいめぐみんが、ドン引きするようなことを言ってもう1週間が経とうとしている。
最初は心躍らせていた俺だが、だんだん考えるのも面倒臭くなってきて一昨日辺りから放置している。
因みに、あの日のことは他の2人には知られていない。俺たち2人の秘密だ。
そしてー
「ふっ、今日も奴を見事に葬りましたよ…………!」
「ただの岩だけどな」
俺とめぐみんは、日常へと戻っていった。
アクセルの街は相変わらずめぐみんのおかげで平和だったのか。
否、めぐみんのせいで平和だった。
めぐみんという頭のおかしいロリっ子が爆裂魔法を撃つせいで、町周辺のモンスターが逃げ始め、初心者であるアクセルの町の冒険者では手に負えない初心者殺しや一撃熊の討伐などの高難易度クエストが殆どで、彼らは直接この街に攻撃は仕掛けてこないため、特にする事もされる事もなかった。(余談だが、初心者殺しや一撃熊なとの高難易度モンスターはこの街にいる高レベルプレイヤーにより駆逐されている)
そのせいで、俺はめぐみんが「1日1回爆裂魔法を撃たないと死ぬ」という戯れ言の履行の為、こうして町の外にまでわざわざ歩いて来て帰りのおんぶ役をしているというわけだ。
「カズマさんカズマさん。本日の私の爆裂魔法。星いくつ頂けますでしょうか」
「星……2つです!」
「頂けました!星3つです!」
「あれ、2つって言ったよね?ねぇちょっと?」
2.
「いやー、今日も疲れましたね〜」
「いや、お前は楽しく撃った後俺に運ばれてるだけじゃねぇか」
背中に重さを感じながら、今日もまた酒場へと向かう。
毎日運んでいるが、一向に背中に感じる感触に変化がない。可哀想に。
きっとカルシウムが足りてないのだろう。いつも怒ってくるし。
本来、女の子をおんぶするというのは、男にとっては役得だろう。
普通、思い描くのは、
「ごめんね……重いでしょ?下ろしていいからね?」
「大丈夫だよ、〇〇ちゃん軽いから(ぐへへ、お胸の感触がたまらないなぁ〜〜)」
とかだろう。
なのに、このめぐみん10代ロリロリ代表は、俺にとってのプラスが皆無。
むしろ、重いという時点でマイナスである。
「お前、成長しないな。可哀想に」
「カズマも大分セクハラ発言に抵抗がなくなってきたようで何よりです」
「このー(自主規制)ーのロリロリー(自主規制)ーなめぐみんー(自主規制)ーだな」
「ー(自主規制)(自主規制)(自主規制)(自主規制)ー!!!!」
「やめろぉ!」
「カズマが先に言ったんですよ。反省してください」
「うぐっ、そうでした……」
街中で自主規制用語を連発したせいで周りの人から白い目で見られている。ダクネスならきっと喜ぶのだろうか。
「さーて、今日は何を頼みまし」
『緊急クエスト!緊急クエスト!冒険者は直ちに武装してください!邪木魔[ガイア]が現れました!』
『にげろぉぉぉぉぉ!』
『今日だなんて聞いてないわ!』
『子供を先に避難させろ!俺なんて大丈夫だぜ!ほらほら、こっちに来てみろよこの木っ端悪魔め!俺様はやられないからな!』
1人フラグを立てた人がいるか大丈夫だろうか。映画だと大抵そう人が先に死ー
「それ以上言っちゃだめです!」
「わかった」
「とにかく、正門へ向かいましょう!ほら、カズマ行きますよ!ほらほら!」
「分かったから暴れないでくれ!」
3.
「で、でけぇ………!」
「あんなのどーやって倒すんだよ………」
「おうち帰りたい」
「何なのよアレ!イミワカンナイ!」
正門前にいくと、既に何人かの冒険者が待機していた。
正確には待機していた訳ではない。待機せざるをえなかった。
それは、あまりにも強大すぎた。
その木はHIT△CHIのCMに出てくる「この〜木なんの木気になる気になる…」みたいな木だった。
「あれが……ガイア?」
「はい。あれが発生すると、周りの植物はガイアに栄養を取られるので次第に死滅してしまいます」
確かに、よくよく見ると奴らの周りの植物は枯れ始めている。このまま放置してはこの周りの植物は全て枯れるだろう。
「にしても、珍しいですね。王都騎士団の見分ではあと300年は眠ったままのはずなのですが……。何か驚くような事でもあったのでしょうか?」
「驚くような事って?」
「天変地異が起こるとか、神が降臨したとかですかね?まぁどっちもありえませんが」
神…………女神………………。
「……………。ひ、人には危害を加えるのか?」
「たまにツルに絡まって養分となる人が居るとか居ないとか。基本的に近づかなければ大丈夫です」
「じゃあ魔法を撃てばいいのか?」
「大抵の魔法は効きません」
「直接攻撃しか効かないと?」
「そういう事です」
「近付けと?」
「はい」
「帰ろう」
「ですね」
「「「「待てよ‼︎」」」」
続く。
遅れてすいません!
次回は12日です!